経済産業省
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3企業連携によるモーダルシフト推進に合意しました~CO2を削減しトラックドライバー不足にも対応~

本件の概要

 経済産業省は、平成26年度次世代物流システム構築事業の一環として、「需要予測の精度向上による食品ロス削減及び省エネ物流プロジェクト」及び「内航海運の輸送品質向上によるモーダルシフト促進プロジェクト」を実施しました。
当プロジェクトで開発した技術を活用することにより、一般財団法人日本気象協会(以下「日本気象協会」)、ネスレ日本株式会社(以下「ネスレ日本」)、川崎近海汽船株式会社(以下「川崎近海汽船」)の3社は、モーダルシフトを推進することで、省エネルギーの実現や物流分野におけるトラックドライバーなどの人手不足への対応を進めていくことに合意しました。

1.モーダルシフトを取り巻く現状

モーダルシフトとは、国内貨物輸送量のおよそ9割を占めるトラック輸送を、海運輸送・鉄道輸送に切り替えることを通じて、物流コストの削減、CO2排出量の削減を進める取組です。
同時に、今後深刻化することが見込まれるトラックドライバー不足への対応としても期待が高まっています。

2.長期気象予測の開発

ネスレ日本では、2000年代から、トラック輸送を内航船輸送等に切り替えるモーダルシフトに取り組んできました。
モーダルシフトを実施すると、従来のトラック輸送より輸送時間が長くなるため、輸送量を早期に決定することが重要です。
しかし、これまでは気象庁が発表する1週間予測を利用してきたため、特に出荷量が気温変動に大きく影響されるペットボトルコーヒー等の輸送では、モーダルシフトが進みにくい状況でした。
そのため、日本気象協会は「需要予測の精度向上による食品ロス削減及び省エネ物流プロジェクト」で開発した2週間先の長期気象予測をネスレ日本に提供することで、ネスレ日本は在庫の圧縮と欠品のゼロ化を進めることができました。

3.簡易版最適航路選定システムの開発

日本気象協会では、2012年から内航船向け最適航海計画支援システムECoRO(エコロ)を提供してきました。
当システムの活用により、燃費効率の良い航路を海象予測等から選定することが可能になり、平均4.5%の燃費削減効果があります。
しかし、当システム設置のためには工期が最低でも3ヶ月かかるなど、導入コストが大きいため海運コストが低減されずにモーダルシフトが進みにくいという課題がありました。
そのため、日本気象協会は「内航海運の輸送品質向上によるモーダルシフト促進プロジェクト」を通じて簡易版のECoROを開発し、導入にかかる工期を1-2ヶ月に短縮しつつすることに成功しました。
その結果、九州・北海道の内海定期航路を運航する川崎近海汽船では、当簡易版ECoROを導入し、配送の更なる省エネ化、CO2排出量の低減等が可能になりました。

 4.取組現状と今後

今年度からは、3社が連携して、生産拠点から距離のある北海道・九州方面への出荷において内航船の利用を推進しています。
内航海運は、輸送量当たりのCO2排出量がトラックに比べて1/6程度と小さく、環境負荷の低減および省エネ効果が期待できます。
今後も3社が連携する、モーダルシフトを推進することで、配送の効率化、省エネ化を促進していきます。
 <参考:モーダルシフトイメージ図とCO2排出量比較>
モーダルシフトイメージ図とCO2排出量比較の図、トラック輸送、環境負担が大きい、ドライバー不足から船舶輸送、環境負担低減、人材コスト減
輸送量当たりのCO2排出量(貨物)営業用貨物車-217,内航海運-39,鉄道-25 ,約六分の一に減少
 (出所) 国土交通省環境政策課資料を基に作成
 ※「平成26年度次世代物流システム構築事業費補助金」
本事業は当省で実施した補助事業です。我が国の最終エネルギー消費量の約2割を占める運輸部門の省エネルギー対策を進めることが重要視されており、本事業では、物流分野等について、効率化に向けた先行事業を行い、その成果の展開により省エネルギー対策を進めることを目的としています。
 

担当

商務流通保安グループ物流企画室

公表日

平成27年12月11日(金)

発表資料

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