経済産業省
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「消費者理解に基づく消費経済市場の活性化」研究会(消費インテリジェンス研究会)報告書を取りまとめました

本件の概要

経済産業省は、2030年頃の消費経済市場を見据えつつ、消費者意識の変化、より一層の消費者理解やそれに伴う企業経営の在り方、消費者起点のイノベーション等について検討を行う「消費インテリジェンス研究会」を平成28年12月から平成29年3月にかけて5回開催しました。今般、本検討会の議論を踏まえた報告書を取りまとめました。

1.背景・目的

近年、IoT、ビッグデータ、AI(人工知能)といった技術の進展により、従来にないスピードとインパクトで社会変革が進行しています。さらに、消費者嗜好が多様化し、高齢化や家族の姿・暮らし方が変化する中、消費経済市場も大きな転換点を迎えています。

このような環境変化の中で、サプライサイドの視点のみならず、消費者視点で今後の消費経済市場を見ることが重要となります。その際、企業はより一層の消費者理解(消費インテリジェンス)に基づく消費者起点の企業経営に転換することが必要です。
同時に、データ社会における個々の消費者の消費行動や、企業と消費者との関係の在り方等が課題となっています。

そこで、当研究会では、消費者視点から2030年頃の消費経済市場を見据え、消費者意識の変化、より一層の消費者理解やそれに伴う企業経営の在り方について検討するとともに、消費者起点のイノベーション等を進めるために必要となる取組について議論し、検討内容を取りまとめました。

検討に際しては、消費者理解に関して知見を有する製造業界、流通業界、サービス業界、トレンドセッター(広告業界・マーケティング業界等)、消費者関係団体、学識経験者等、幅広い委員に御参加いただき、平成28年12月から平成29年3月にかけて5回開催(間に3回はフューチャーセッション形式にて開催)しました。

2.報告書のポイント

(1)消費経済市場の現状と消費者の変化

  • 現在の日本国内の消費に関する概況をみると、家計に占めるサービスへの支出割合は1980年から経年で比較すると上昇傾向にある。
  • 消費する対象が所有価値(モノ)から体験価値(コト)になったり、消費者自身がこれまでのように消費するだけでなく、自ら商品を作り、提供者になったりするなど、消費者の変化がみられる。

(2)今後の消費経済市場を見据えた中長期的な変化・課題

  • 2030年代の消費経済市場では、確実に起こると想定される未来等として、AI、生体認証、自動運転等の技術発展や、働き方の多様化、シェアリングエコノミーの更なる普及、CtoCの増加などの社会変化等により、消費の価値観の多様化、個人のものづくりの進展、ダイナミックプライシング、個人向けレコメンドの発達といった変化が生じ得る。

(3)3つの消費行動のタイプ

  • 2030年にどのような消費行動が見られるかについては、3つの特徴的な消費行動タイプ(自律的消費・他律的消費・偶発的消費)に整理することができる。
    自律的消費→自らのこだわりを追及し、消費を自らコントロールする消費行動のタイプ
    他律的消費→自分の求めている最適な商品やサービスについて、他者がIT等を通じて発見して提案して欲しいとする消費行動のタイプ
    偶発的消費→「ワクワク・ドキドキ感を味わいたい」という欲求を追及し、偶然おもしろいと感じるものを発見することを望む消費行動のタイプ
  • 3つの消費行動のタイプは1個人の中に共存するものであり相互に連関している。また、消費行動のタイプは固定化されるものではなくリアルタイムに変化し、消費の変化を捉えるにはこの“変化の兆し”に着目することが重要。

(4)今後の消費インテリジェンスの蓄積・利活用のあり方・課題・方策

  • 消費インテリジェンスを蓄積・利活用し、より豊かな消費社会を実現するためには、今後消費者・企業・政府それぞれにおいて、例えば下記のような取組が必要となる。

取組の主体 取組の内容
企業 企業間・企業内での情報共有促進、消費者インサイトの把握、消費者が安心して情報 開示をしたくなるようなインセンティブの付与、情報セキュリティ等
企業・消費者 密なコミュニケーション、デザインシンキングや共同商品開発等による“深い関係”、SNS等の場を通じた消費の兆しの把握等
消費者 情報開示とそのための意識改革、個人の課題解決アイデアの発信(プロシューマ等)等
政府 イノベーションプラットフォームの構築、電子レシートの更なる普及、クレジットカード企業をはじめとするAPI連携や消費データ・インサイト市場の構築等

 

担当

商務流通保安グループ消費経済企画室長 正田
担当者:小林、伊澤
電話:03-3501-1511(内線 4281~2)
03-3501-1905(直通)
03-3501-6204(FAX)

公表日

平成29年3月31日(金)

関連資料

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