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林経済産業大臣がモロッコ王国へ出張しました(第4回日本・アラブ経済フォーラム)

本件の概要

5月4日及び5日、モロッコ王国・カサブランカにおいて、林経済産業大臣出席の下、経済産業省、外務省、アラブ連盟の共催による「第4回日本・アラブ経済フォーラム」が開催されました。今回の会合では約800名の政府・企業関係者が参加した上で、①日アラブ間における経済関係の多角化、②モロッコでの投資機会、③エネルギー・環境・インフラ等の幅広い分野での協力の推進について議論し、「日本・アラブ経済関係の発展のための共同声明(カサブランカ宣言)」を発出しました。
また、この機会を捉えて、モロッコ王国及びチュニジア共和国とのバイ会談が行われました。それぞれの概要は以下のとおりです。

1. 日本・アラブ経済フォーラム 

5月4日及び5日、第4回日本・アラブ経済フォーラムが開催されました。日本側は林経済産業大臣及び武藤外務副大臣、アラブ側はトワイジリ・アラブ連盟事務総長補佐官及びエル・アラミ・モロッコ商工業・投資・デジタル経済大臣など、日本及びアラブ連盟加盟国(21カ国・1機関)の官民双方から800名(日本側260名、アラブ側540名)の参加を得て開催されました。

本フォーラムでは、①日アラブ間の経済関係の多角化、②モロッコでの投資機会、③エネルギー・環境、インフラを主要テーマに掲げて議論。世界経済が不安定化している状況であるからこそ、日本とアラブ諸国の経済関係を強化する必要があるとの認識を共有し、今後の協力について3点の合意が得られました。

第一に、アラブ地域における産業多角化を推進する観点から、2020年を目処に日本との投資協定交渉が妥結した国の数を10カ国以上とすること、エネルギー、経営から農業、保健・医療まで幅広い分野で本年も2,000名を超える研修生の受入れを表明し、アラブ諸国から歓迎されました。

第二に、エネルギー価格が低迷する中でも継続的に上流開発投資を行っていくことの重要性について、5月1日及び2日に開催されたG7エネルギー大臣会合に引き続き、多くの主要産油国を含むアラブ諸国との間でも合意しました。また、本年11月にモロッコで開催されるCOP22も視野に入れ、太陽光発電などの再生可能エネルギーや省エネを含むエネルギー分野全般にわたり、官民ミッション派遣や二国間クレジットなどの協力を進めていくことでも一致しました。

第三に、アラブ諸国の経済発展には質の高いインフラ整備が重要との共通認識の下、電力や水等の幅広い分野で、日本企業が現在関心を有する約400億ドル以上にのぼるプロジェクトに対し、NEXIやJBICも活用しつつ、日本の技術や資金により実現を支援していく旨表明し、アラブ諸国から歓迎されました。

日本・アラブ経済フォーラムに参加された各国代表の写真  日本・アラブ経済フォーラムでスピーチする林大臣

共同声明(カサブランカ宣言)のポイント

A. 日・アラブ経済関係
  • 持続的な経済発展は、アラブ諸国及び日本の平和と安定に不可欠。
  • エネルギー安全保障の強化に向けて、エネルギー部門への投資や技術発展が経済の安定及び発展の基礎であることで一致。
  • より緊密かつ重層的な経済関係の構築に向けて幅広く協力することで一致。アラブ諸国は、日本の新たな協力プロジェクトを歓迎。
  • 2020年までに、日本とアラブ諸国との間で妥結済みの投資協定交渉の数を10以上に増加させることを追及する意図を表明。
  • 中東及び北アフリカにおいて、地域及び国際社会の平和、安定及び繁栄に貢献することの重要性を共有。
B. 経済関係の多角化に向けた協力
  • 農業・医療・製造業・イノベーションを含む、産業間協力・交流の多角化・裾野拡大に努力。
  • 産業の振興・多角化における人材・技術の重要性を共有。日本は、アラブ諸国に対し、今年も2,000名以上の研修生を受け入れる旨表明。
  • 民間部門の発展に向け、外国直接投資の促進及び事業環境整備の重要性を共有。
C. エネルギー、環境、インフラに関する協力
  • 石油供給についてアラブ諸国が重要な役割を担い、アジア及び世界市場に対して供給責任を果たしていることを確認。
  • 経済成長を支える長期的なエネルギー供給確保には、継続した上流投資が重要であり、互恵的な協力関係強化の重要性を再確認。
  • 省エネ、再生可能エネルギー等の分野での協力の進展を歓迎。日本はアラブ諸国に対し、これらの分野における投資促進に向けて官民ミッションを派遣する旨表明。
  • アラブ諸国は、日本企業による質の高いインフラ整備を歓迎。日本は日本企業が関心を持つ総額400億ドル以上のインフラプロジェクトの実現に向けて努力する旨表明。
  • 両者は、モロッコが本年11月にCOP22を主催することを歓迎。
D. 今後に向けて
  • 官民あらゆるレベルで切れ目なく協力を継続することで一致。
  • 第5回フォーラムを2018年に日本で開催する考えを歓迎。

2. アラブ連盟各国閣僚との会談

エル・アラミ モロッコ商工業・投資・デジタル経済大臣との会談

エル・アラミ大臣との会談では、日本企業に対するモロッコ政府による更なる支援を依頼し、ビジネス関係の更なる発展を通じ、両国経済関係の一層の進展に向け協力していくこと、また、その観点から、両国間での投資協定の締結に向けた交渉を加速させることで合意しました。

エル・アラミ大臣と握手する林大臣  エル・アラミ大臣と会談する林大臣

 

ハッサン チュニジア共和国貿易大臣との会談

ハッサン貿易大臣との会談では、外交関係樹立60周年を迎える両国の経済関係の更なる強化に向け協力していくことで一致しました。日本側から、進出日本企業に対する安全確保への支援を要請し、チュニジア側からは、最大限の努力をしていく旨の発言がありました。

ハッサン貿易大臣と会談する林大臣

3. 協力文書署名式

今回のフォーラムでは、林経済産業大臣立会いの下、ジェトロ-モロッコ・商工業・投資・デジタル経済省間及び住友電工-モロッコ太陽エネルギー庁間で、今後の協力に係る文書への署名式が行われました。

署名式に立ち会う林大臣①  署名式に立ち会う林大臣②

参考1:フォーラムの概要

  1. 開催国・都市:モロッコ王国(カサブランカ)
  2. 開催日程:
    5月3日(火曜日) ウェルカムレセプション
    4日(水曜日) 閣僚級会合
    5日(木曜日)テーマ別分科会(実務レベル)
  3. 参加者:約800名(日本が約260名)
    日本:林経済産業大臣、武藤外務副大臣、民間企業(木村経団連副会長(JXホールディングス会長)、石飛経団連中東・北アフリカ委員長(住友化学会長)ほか)、政府関係機関(JETRO、JOGMEC、JICA、NEXI)
    アラブ諸国:アラブ連盟加盟各国の代表(経済大臣等)、アラブ連盟事務総長補佐官、
    民間企業

参考2:アラブ側主要出席者(閣僚級)

  • ムハンマド・ビン・イブラヒム・アル=トワイジリ アラブ連盟事務総長補佐官(経済担当)
  • ムーレイ・ハフィド・エル・アラミ モロッコ商工業・投資・デジタル経済大臣
  • マムーン・ブーハドゥード モロッコ商工業・投資・デジタル経済大臣付小企業・インフォーマルセクター統合担当特命大臣
  • ムスタファ・バクリー モロッコ太陽光エネルギー庁長官
  • ムハンマド・サアディ イエメン商工大臣
  • ムハンムド・ハッサン スーダン貿易大臣
  • モーセン・ハッサン チュニジア貿易大臣

担当

通商政策局 中東アフリカ課

公表日

平成28年5月9日(月)

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