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炭素市場プラットフォーム第1回戦略対話を開催しました

本件の概要

炭素市場に関する戦略的な対話の場として、6月16日、17日に「炭素市場プラットフォーム第1回戦略対話」を東京で開催しました。
本会議は、炭素市場等について各国間でオープンな対話を実施することを目的としており、会議においては、炭素市場プラットフォームが政治的推進力となり、各国の方針や状況を考慮しつつ、炭素市場の開発を世界的に支援することが強調されました。

1.経緯

平成27年6月に開催されたG7エルマウ・サミットの首脳宣言では、「低炭素成長の機会への投資にインセンティブを与えるため、我々は、世界経済全体に炭素市場ベースの手法や規制手法などを含む効果的な政策と行動を適用するとの長期的な目標にコミットし、他国に対して、我々に加わるよう要請する。我々は、世界銀行を含む関連するパートナーとの緊密な協力の下、自主的参加に基づく、これらに関する戦略的な対話の場を設立することにコミットする」ことが示されました。G7伊勢志摩サミット首脳宣言においても、本戦略対話の開催について言及されています。
 
今般、ドイツと平成28年のG7議長国である日本が共同議長となり、平成28年6月16日(木)-17日(金)に東京において「炭素市場プラットフォーム第1回戦略対話」を開催しました。第1回戦略対話においては、G7各国に加えて、炭素市場の活用に取り組んでいる国や国際機関等も参加しました。その結果は以下のとおりです。

2.日時

日時:平成28年6月16日(木)9:00~17:00、17日(金)8:30~13:00

3.場所

場所:第一ホテル東京(東京都港区新橋1-2-6)

4.主催

日本側:環境省、経済産業省、外務省
ドイツ側:環境・自然保護・建設・原子炉安全省
 

5.参加国・国際機関等(16か国、4国際機関等)

G7:日本、ドイツ、米国、英国、フランス、イタリア、カナダ、EU
G7以外の国:オーストラリア、チリ、インドネシア、韓国、ニュージーランド、セネガル、スイス、ベトナム
国際機関等:世界銀行、OECD(経済協力開発機構)、UNFCCC事務局(気候変動に関する国際連合枠組条約事務局)、ICAP(国際炭素行動パートナーシップ)

6.結果概要(共同議長報道発表の仮訳)

2016年6月16-17日、オーストラリア、カナダ、チリ、EU、フランス、ドイツ、インドネシア、イタリア、日本、韓国、ニュージーランド、セネガル、スイス、英国、米国、ベトナム、ICAP、OECD、UNFCCC事務局及び世界銀行から参加者を得て、東京(日本)で炭素市場プラットフォーム第1回戦略対話が開催された。本プラットフォームは、2015年6月のドイツのエルマウで開催されたG7サミットの首脳宣言に基づき設立されている。
 
首脳宣言は、今世紀中の世界経済の脱炭素化のため、世界全体の温室効果ガス排出の大幅な削減が必要であることを強調している。また、世界規模の低炭素発展の道を進むため、世界経済全体に炭素市場ベースの手法や規制的手法などを含む効果的な政策と行動を適用するとの長期的な目標にコミットするとともに、これらに関する戦略的な対話を行うための政治的プラットフォームを設立することを決定した。
 
本プラットフォームの目的は、各国間で気候変動政策についてのオープンな戦略対話を実施することであり、国内及び国際的なレベルで政治的及び制度的なギャップを特定するとともに、各国が新たに協力して協調的に取り組んでいく場を提供するものである。
 
本戦略対話は、日本国環境省の梶原成元地球環境審議官とドイツ連邦共和国環境・自然保護・建設・原子炉安全省のカルステン・ザッハ気候変動欧州国際政策局長が共同議長を務めた。
戦略対話において、参加者は、各国が決定する貢献(NDC)の中での炭素市場やカーボン・プライシング、規制的手法に関するそれぞれの経験を紹介するとともに、様々な国内対策への理解促進、これらの対策の原動力と課題の明確化、最良な事例の特定、及び環境十全性の向上や効率の向上、国際競争力への懸念の低下に向けた新たな政策的協調の可能性の探求のため、議論を行った。
また参加者は、国際的に移転される緩和の成果(ITMOs)や国連が主導するクレジットを各国の目標達成に活用できることを規定したパリ協定第6条についても議論を行い、炭素市場を活用する際に、環境に配慮した費用対効果の高い緩和成果を得るために必要なガイドライン・規則・手順・最良な事例のUNFCCCにおける策定プロセスに対して、本プラットフォームがどのように支援又は補完できるかについて議論を行った。
 
これらの議論を通じて、炭素市場プラットフォームが政治的推進力となり、究極的には、各国の方針や状況を考慮しつつ、確固とした持続可能な炭素市場の開発を世界的に支援できることが強調された。また、政治的推進力を発揮し続けるためには局長級の政策立案者による継続的な対話が不可欠であり、このような対話は専門家レベルでの準備作業により支えられるべきであることが強調された。
これらを踏まえ、第2回戦略対話は、イタリアとドイツが共同議長となり、2017年にイタリアで開催され、各参加国の気候変動戦略における多様なアプローチを包含しつつ、均衡のとれた参加を確保する予定である。
 
第1回戦略対話の概要は、マラケシュ(モロッコ)で開催されるCOP22のサイドイベントで紹介する予定である。
 

(参考1:G7エルマウ・サミット首脳宣言(仮訳) 抜粋)
低炭素成長の機会への投資にインセンティブを与えるため、我々は、世界経済全体に炭素市場ベースの手法や規制手法などを含む効果的な政策と行動を適用するとの長期的な目標にコミットし、他国に対して、我々に加わるよう要請する。我々は、世界銀行を含む関連するパートナーとの緊密な協力の下、自主的参加に基づく、これらに関する戦略的な対話の場を設立することにコミットする。

(参考2:G7伊勢志摩サミット首脳宣言(仮訳) 抜粋)
我々は、国内政策及びカーボン・プライシング(炭素の価格付け)などの手段を含めた、排出削減活動へのインセンティブの提供の重要な役割を認識する。我々は、炭素市場プラットフォームの設立及び東京で開催予定のその最初の戦略的対話を歓迎する。

(参考3:パリ協定第6条(仮訳) 抜粋)
2 締約国は、国際的に移転される緩和の成果を国が決定する貢献のために利用することを伴う協力的な取組に任意に従事する際には、持続可能な開発を促進し、並びに環境の保全及び透明性(管理におけるものを含む。)を確保するものとし、この協定の締約国の会合としての役割を果たす締約国会議が採択する指針に適合する確固とした計算方法(特に二重の計上の回避を確保するためのもの)を適用する。
3 この協定に基づく国が決定する貢献を達成するための国際的に移転される緩和の成果の利用は、任意で行い、参加する締約国が承認する。
4 この協定により、温室効果ガスの排出に関する緩和に貢献し、及び持続可能な開発を支援する制度を、締約国が任意で利用するため、この協定の締約国の会合としての役割を果たす締約国会議の権限及び指導の下で設立する。当該制度は、この協定の締約国の会合としての役割を果たす締約国会議が指定する機関の監督を受けるものとし、次のことを目的とする。
(a) 持続可能な開発を促しつつ、温室効果ガスの排出に関する緩和を促進すること。
(b) 締約国により承認された公的機関及び民間団体による温室効果ガスの排出に関する緩和への参加を奨励し、及び促進すること。
(c) 受入締約国(他の締約国が国が決定する貢献を履行するために用いることもできる排出削減量を生ずる緩和に関する活動により利益を得ることとなるもの)における排出量の水準の削減に貢献すること。
(d) 世界全体の排出における総体的な緩和を行うこと。
5 受入締約国は、4に規定する制度から生ずる排出削減量について、他の締約国が決定する貢献を達成したことを証明するために用いる場合には、当該受入締約国が国が決定する貢献を達成したことを証明するために用いてはならない。
6 この協定の締約国の会合としての役割を果たす締約国会議は、4に規定する制度に基づく活動からの収益の一部が、運営経費を支弁するために及び気候変動の悪影響を著しく受けやすい開発途上締約国が適応するための費用を負担することについて支援するために用いられることを確保する。
7 この協定の締約国の会合としての役割を果たす締約国会議は、第一回会合において、4に規定する制度に関する規則、方法及び手続を採択する。
 

担当

産業技術環境局地球環境連携室

公表日

平成28年6月17日(金)

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