経済産業省
文字サイズ変更
アクセシビリティ閲覧支援ツール

ストックホルム条約第8回締約国会議(COP8)が開催されました

本件の概要

平成29年4月24日から5月5日までジュネーブ(スイス)において、ストックホルム条約(POPs条約)の第8回締約国会議(COP8)が開催されました(我が国からは外務省、経済産業省及び環境省の担当官が出席)。
本会議において、新たにデカブロモジフェニルエーテル(デカBDE)及び短鎖塩素化パラフィン(SCCP)が同条約の附属書A(廃絶)に、ヘキサクロロブタジエン(HCBD)がC(非意図的放出の削減)に追加することが決定されました。
附属書Aに追加された物質については、製造・使用等の廃絶に向けた取組を、附属書Cに追加された物質については、その非意図的な放出の削減に向けた取組を、今後、国際的に協調して行うこととなります。
また、過去に附属書に追加された化学物質の適用除外の評価とともに、その今後の見直しに関する作業計画などについての議論が行われました。

1.会議の主な結果

(1)条約への新規規制物質の追加
第11回及び第12回残留性有機汚染物質検討委員会(POPRC)における検討結果を踏まえ、POPRCから今次締約国会議に対して附属書への追加の勧告が行われた3物質群(デカBDE、SCCP、HCBD)について、下記の表のとおり、附属書への追加が決定されました。今後、附属書Aに追加された物質については、製造・使用等の廃絶に向けた取組を、附属書Cに追加された物質については、その非意図的な放出の削減に向けた取組を、条約の下で、国際的に協調して行うことになります。

この決定により改正される附属書の発効は、附属書への物質追加に関する通報を国連事務局が各締約国に送付してから1年後になります。我が国においては、それまでに、条約で定められている規制内容に基づき、国内で担保するための所要の措置を講ずることになります。

○附属書Aへの追加
物質名 主な用途 決定された主な規制内容
デカブロモジフェニルエーテル(デカBDE) 難燃剤
  • 製造・使用等の禁止
    (以下の用途を除外する規定あり)(注)
    • 自動車用部品(動力伝達系、燃料系等)
    • 2022年12月より前に承認を受けた航空機及びその交換部品
    • 難燃性を有する繊維製品
    • 家電製品に用いられるプラスチックケース及び部品の添加剤
    • 断熱性建材用ポリウレタンフォーム
短鎖塩素化パラフィン(SCCP) 難燃剤
  •  製造・使用等の禁止
    (以下の用途を除外する規定あり)(注)
    • 動力伝達用ベルト添加剤(天然・合成ゴム産業)
    • ゴム製コンベアベルト用交換部品(鉱業及び林業用)
    • 皮革用加脂剤
    • 潤滑油添加剤(特に自動車、発電機等の用途)

 

○附属書Cへの追加
物質名 主な用途 決定された主な規制内容
ヘキサクロロブタジエン(HCBD) 溶媒
  • 非意図的生成による放出の削減

注):

  1. 適用除外の規定については、その効力が発効した日から5年を経過した時点で、その適用除外の効力が失われることになっています。
  2. 日本として当該用途を適用除外とするか否かについては、今後、国内で検討することとしています。
    (注意) 上記の表中の情報は省略・簡略化しているため、規制内容の詳細については、下記の条約事務局のホームページから会議文書をご覧ください。

(2)過去に附属書に追加された化学物質(ブロモジフェニルエーテル)の適用除外の評価
2009年の第4回締約国会議(COP4)で規制物質に追加された4種類のブロモジフェニルエーテル(BDE)(難燃剤)に関し、条約上で2030年まで適用除外が認められているリサイクル用途について、2021年の第10回締約国会議(COP10)において、これらの適用除外が引き続き必要であるかを評価するための作業を行うことが合意されるとともに、これらの作業を進めるに当たっての具体的な作業計画が決定されました。

(3)適用除外の評価に関する今後の作業計画(パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS))
2009年の第4回締約国会議(COP4)で規制物質に追加されたPFOS(界面活性剤)については、いくつかの用途に対して適用除外が条約上で認められています。2019年の第9回締約国会議(COP9)において行われる、これらの適用除外が引き続き必要であるかの評価に向けて、締約国から収集される情報の具体的な内容について、今次締約国会議において合意されました。我が国は、エッチング剤、半導体用レジスト、業務用写真フィルム、特定の医療機器の製造時における使用についての適用除外を条約事務局に登録しています。

2.第8回締約国会議の概要

(1)開催地・会議期間
開催地:ジュネーブ(スイス)
会議期間:平成29年4月24日(月)~5月5日(金) (バーゼル条約・ロッテルダム条約・ストックホルム条約の三条約合同締約国会議の一部をなすものとして開催。)

(2)主な議題

  • 条約への新規規制物質の追加(デカブロモジフェニルエーテル(デカBDE)、短鎖塩素化パラフィン(SCCP)、ヘキサクロロブタジエン(HCBD))
  • 過去に附属書に追加された化学物質(ブロモジフェニルエーテル)の適用除外の評価
  • 適用除外の評価に関する今後の作業計画(パーフルオロオクタンスルホン酸(PFOS))

(3)出席者
会議の議長はサム・アドゥ・クミ氏(ガーナ)が務め、我が国からは、外務省、経済産業省及び環境省から構成される政府代表団が出席しました。

【参考】残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約(POPs条約)とは
POPs条約とは、環境中での残留性、生物蓄積性、人や生物への毒性が高く、長距離移動性が懸念されるポリ塩化ビフェニル(PCB)、DDT等の残留性有機汚染物質(POPs:Persistent Organic Pollutants)の、製造及び使用の廃絶・制限、放出の削減、これらの物質を含む廃棄物等の適正処理等を規定している条約です。
対象物質については、POPs検討委員会(POPRC)において議論されたのち、締約国会議(COP)において決定されます。

締約国会議で規制対象物質の追加が決定された後、日本など条約を批准している加盟国は、これらの物質の製造、使用等を国内の法令で規制することにより、条約の内容を担保することになっています。

担当

製造産業局化学物質管理課長 山内
担当者:五十嵐、坂井田
電話:03-3501-1511(内線 3691~5)
03-3501-0080(直通)
03-3580-6347(FAX)

公表日

平成29年5月9日(火)

経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.