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「超電導線材の性能測定方法」に関する国際標準の検討が始まります~超電導技術の実用化に不可欠な製品性能の測定技術の普及を目指して~

本件の概要

国際電気標準会議(IEC)において、我が国から国際標準化を提案した「超電導線材の臨界電流測定方法」について、検討を開始することが承認されました。
当該国際標準が発行されることにより、超電導線材の特性が適正に評価され、ひいては超電導技術を応用した送電ケーブルの実用化が促進されることが期待されます。

1.経緯

世界的にエネルギー需要が増加し、省エネルギーの促進がより一層必要となっている中、極低温下で電気抵抗がゼロとなる超電導技術を応用した超電導ケーブルは、発電所から変電所までの送電におけるエネルギーロスの低減に有効であると期待されています。
そのため、超電導ケーブルの開発が各国で進められていますが、その性能を評価する方法や部材に用いる超電導線材の性能を測定する方法は十分には確立されておらず、経済的かつ精度の高い測定方法が求められています。
そのような状況を受け、経済産業省では、国際標準開発事業※1を実施して超電導線材の測定方法を開発しました。その成果を元に、IECの超電導に関する専門委員会(IEC/TC90)※2に国際標準の策定を提案したところ、この度、IECにおいてその提案が承認され、今後、国際標準の検討が開始されます※3。

2.提案の内容

超電導線材の実用化に際して、超電導線材が超電導状態でどれだけ大きな電流を流せるかを示す直流臨界電流値は、最も重要な特性の一つです。
IECへの国際標準の策定提案において、日本から提案した国際標準案※4は、希土類を用いた超電導線材(RE-Ba-Cu-Ocompositesuperconductors)について、この直流臨界電流値を決定する測定方法を規定したものであり、具体的には、次のような技術的基準を定めることを提案しています。

  1. 測定試料:測定試料の形状、測定できる臨界電流値などを規定。
  2. 測定環境:一定の気圧下の液体窒素中で、外部磁場がかからない旨を規定。
  3. 測定方法:一定の気圧下の液体窒素中で、試料に直流電流を通電し、発生する電圧を測定して得らえる電圧-電流特性から求める方法として、測定システム、試料準備、測定手順、報告事項を規定。

3.期待される効果

当該国際標準が発行されることにより、超電導線材の特性が適正に評価され、ひいては超電導ケーブルの実用化が促進されることになり、送配電時の電力ロス削減による省エネルギーが促進されることが期待されます。

※1:省エネルギー等国際標準開発(超電導ケーブルの交流損失測定方法及び超電導線材の臨界電流測定方法に関する国際標準化)において、一般社団法人日本電線工業会及び昭和電線ケーブルシステム株式会社が受託し、実施(平成26~28年度)。
※2:IEC/TC90は、日本が幹事国を務め、超電導に関する国際標準化を推進し、現在、21件のIEC規格及び技術報告書(内、19件は日本提案)を発行。
※3:プロジェクトリーダー(取りまとめ役)に、国立研究開発法人物質・材料研究機構 西島元主幹研究員が就任することが決定済み。
※4:IEC61788-26SUPERCONDUCTIVITYPart26:CriticalcurrentmeasurementDCcriticalcurrentofRE-Ba-Cu-Ocompositesuperconductors

担当

産業技術環境局 国際電気標準課長 森田
担当者:田場、堀坂
電 話:03-3501-1511(内線 3428~9)
03-3501-9287(直通)
03-3580-8631(FAX)

公表日

平成29年5月30日(火)

経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
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