経済産業省
文字サイズ変更
アクセシビリティ閲覧支援ツール

10周年を迎えた五庁協力における新たなビジョンに合意しました~第10回日米欧中韓五大特許庁長官会合の結果について~

本件の概要

日米欧中韓の五大特許庁(五庁)は、6月1日、マルタ共和国において、第10回五大特許庁長官会合を開催しました。
今回の会合では、五庁協力の10周年を期に、効率的で費用対効果の高く、ユーザーフレンドリーな国際的な特許のために、(ⅰ)制度調和、(ⅱ)ワークシェアの強化、(ⅲ)質の高いタイムリーなサーチおよび審査結果、(ⅳ)特許情報へのシームレスなアクセスを提供するとした、新たな五庁ビジョンに合意するとともに、今後の五庁協力の目指すべき方向性を掲げた五庁共同声明に合意しました。
また、PCT国際出願の国際調査報告を五庁が協働して作成する枠組みの試行開始日に合意しました。

1.概要

五庁への特許出願(238万件(2015年))は、世界の特許出願件数(288万件(同年))のうち、8割近くを占めています。
そのため、五庁は知的財産における世界的な取組をリードすべく2007年より長官会合を継続して開催し、審査結果の相互利用・手続きの簡素化・審査の質の向上等の課題について、幅広い協力を行っており、今年で10回目を迎えました。
また、長官会合にあわせて、その前日には五庁ユーザーとの会合も開催され、第四次産業革命時代の知財保護等について、積極的な意見交換が行われました。

2.第10回五大特許庁長官会合の結果(概要)

  1. 五庁協力の新たなビジョン
    五庁協力が10周年を迎え、その間の各庁の努力により、ワークシェアリングを主な目標としたこれまでの五庁ビジョンは達成されつつありました。また、五庁では、近年、制度運用調和、品質に関する取組やグローバルドシエなどの特許情報の提供サービスに関する協力を積極的に進めていることや、ユーザーとの関係重視を五庁共同声明に盛り込むなど、その活動の幅を拡大してきました。
    このような状況の変化を踏まえ、今次長官会合において、五庁は、効率的で費用対効果の高く、ユーザーフレンドリーな国際的な特許のために、(ⅰ)制度調和、(ⅱ)ワークシェアの強化、(ⅲ)質の高いタイムリーなサーチおよび審査結果、(ⅳ)特許情報へのシームレスなアクセスを提供するとした、新たな五庁ビジョンに合意しました。
    今後、五庁は新たなビジョンに基づいて、五庁の協力体制の見直しを進める予定です。
  2. 五庁共同声明
    新たなビジョンに併せ、五庁は、今後の五庁協力の目指すべき方向性として、以下の4つの取組を掲げた五庁共同声明に合意しました。
    1. 制度調和に向けた努力の続行
      五庁は、制度調和の可能性を探るべく努力を強化するように努め、複数の国や地域に出願する出願人の業務量とコストを削減する。
    2.  品質管理の最適化
      五庁は、品質を継続的に改善し、高品質な審査結果とサービスを提供する。
    3. 五庁内でのワークシェアの最大化
      五庁は、PCT協働調査の試行を含め、PCT制度の機能を最適化するためWIPOと引き続き協力し、変化する環境に適合したワークシェアの選択肢を検討する。
    4. 特許情報サービスの改善
      五庁は、ユーザーのニーズを考慮して、グローバルドシエの取り組みを強化し、特許情報への容易なアクセスと徹底した利用を促進する。
  3. PCT協働調査
    昨年6月の長官会合にて合意したPCT協働調査(*1)の試行開始について、昨年来、五庁の実務者により議論を行ってまいりました。今般、平成30年5月1日から試行開始を目指すことに合意しました。この枠組みによって、ユーザーがより一層グローバルに信頼性の高い調査報告等を得られるようになることが期待されます。
    *1「PCT協働調査」:一つのPCT国際出願に対して、主担当の特許庁が副担当の特許庁と協働して、特許可能性に関する判断を行い、一つの国際調査報告等を作成し、出願人に提供するもの。

3.今後の取組

日本国特許庁は、五庁の協力における新たなビジョンに基づき、我が国を始めとする特許制度のユーザーのニーズに応えるサービスを提供すべく、グローバルな特許制度の整備を進めていきます。

※参加者
日本国特許庁(JPO):小宮長官 他
米国特許商標庁(USPTO):リー長官 他
欧州特許庁(EPO):ルッツ副長官 他
中国国家知識産権局(SIPO):申局長 他
韓国特許庁(KIPO):イ庁長代行 他
(オブザーバー)世界知的所有権機関(WIPO):サンデージ事務局次長 他


写真:左から、日本国特許庁(JPO):小宮長官、米国特許商標庁(USPTO):リー長官、欧州特許庁(EPO):バティステリ長官、中国国家知識産権局(SIPO):申局長、韓国特許庁(KIPO):イ庁長代行、世界知的所有権機関(WIPO):サンデージ事務局次長


日本国特許庁(JPO):小宮長官

担当

特許庁総務部国際政策課長 野仲
担当者:鹿戸、羽鳥
電話:03-3581-1101(内線2568)
:03-3580-9827(直通)

公表日

平成29年6月2日(金)

経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.