経済産業省
文字サイズ変更
アクセシビリティ閲覧支援ツール

白色LED用セラミックス蛍光体の光学特性評価に関する国際規格が発行されました~高品質で信頼性の高い国産蛍光体のさらなる普及を目指して~

本件の概要

我が国メーカーは、白色LED用セラミックス蛍光体の製造に関し、世界をリードする高い技術力を有しています。しかしながら、この蛍光体の光学特性を評価する手法が国際的に標準化されておらず、国際競争上の課題がありました。今回、JISを基に日本からISO(国際標準化機構)に提案した、「白色LED用セラミックス蛍光体の光学特性評価方法」が国際規格として発行されました。これにより、高品質で信頼性の高いセラミックス蛍光体の一層の普及と国際競争力の強化、白色LEDの高効率化に伴う省エネ効果が期待されます。

1.背景

一般家庭やオフィス等における照明用エネルギーを大幅に削減することのできる白色LEDは、クリーンで経済的なエネルギー社会の実現につながることが期待され、平成25年には電球形LEDランプが省エネ法におけるトップランナー制度の対象製品になるなど、国内をはじめ世界的にも急速に普及しつつあります。
白色LEDのエネルギー変換効率の向上には、LEDチップの発光効率に加え、チップの発光を高効率に色変換し白色光を作り出す「セラミックス蛍光体」がキーデバイスとなっています。こうした中で、セラミックス蛍光体の光学特性を評価する手法が国際的に標準化されておらず、日本の高品質で信頼性の高いセラミックス蛍光体を国際展開する際の障害となっていました。


図:白色LED用セラミックス蛍光体のイメージ(出典:国立研究開発法人物質・材料研究機構他)

2.規格の概要とISO規格発行までの経緯

このため、平成26年10月に、JISR1697(白色発光ダイオード用蛍光体の積分球を用いた内部量子効率絶対測定方法)を基に、白色LED用セラミックス蛍光体の光学特性評価方法に関する国際規格原案を作成し、日本からISO/TC206(ファインセラミックス)/WG11(電気的・光学的応用)に提案しました。ISO/TC206では、日本から国際幹事を輩出しており、我が国が中心となって活動しています。
本規格については、約3年にわたり、我が国のセラミックス蛍光体メーカー、測定機器メーカー、大学、国立研究開発法人等のメンバーが積極的に議論に参画し、諸外国の専門家と議論・調整を重ねてきた結果、平成29年9月に正式に発行されました。
※補足:内部量子効率とは、蛍光体が吸収した励起光光子数に対する、蛍光体から自由空間に放射された蛍光光子数の比率のことで、蛍光体の性能を示す代表的な光学特性のひとつ。

今回、発行された国際規格(ISO20351:ファインセラミックス-白色発光ダイオード用蛍光体の積分球を用いた内部量子効率絶対測定方法)の主なポイントは、以下の通りです。

  • これまで国際標準が制定されていなかったセラミックス蛍光体の光学特性評価方法について初めて規定した。
  • 既に広く普及している複数機種の測定装置に共通して使えるよう配慮した。
  • 測定手順上の様々な注意事項を明確に記載することにより、従来より値のばらつきを抑えた測定が可能となり、測定機関や装置間の比較精度が向上した。

3.今後の取組

本規格の発行により、高品質で信頼性の高い国産セラミックス蛍光体の研究開発が促進され、当該分野における我が国の国際競争力の強化が期待されます。
今回のISO規格発行に加え、白色LED用セラミックス蛍光体の光学特性評価方法の規格開発を継続し、これらの国際標準化についても日本が主導となって取り組みます。これらを通して白色LEDの高効率化を促進し、さらなる省エネ社会への貢献を目指します。

※今回発行された国際規格は、経済産業省の委託事業である戦略的国際標準化加速事業(白色LED用蛍光体の光学特性評価方法の標準化)等の成果の一部によるものです。

担当

産業技術環境局国際標準課長 藤代
担当者:新海
電話:03-3501-1511(内線 3426~7)
03-3501-9283(直通)
03-3580-8625(FAX)

公表日

平成29年10月10日(火)

経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.