| 第2章 「新たな価値創造経済」と競争軸の進化 |
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1.地域経済の重要性
地域の独自性を活かした地域経済の再生が重視される背景には、〔1〕経済のグローバル化によって流動的となっている経済環境の下でも、持続的な発展を遂げ得る強靱な経済構造を形成する必要がある、〔2〕「三位一体の改革」に伴い、「地方にできることは地方に」という原則に従い、地域経済政策の立案を各地域自身において主体的に取り組む必要がある、ことが挙げられる。 2.欧州の地域政策の動向 現在、EUは地域政策に対してEUの予算全体の3分の1を充当し、各地域の発展の水準の格差及び遅れた地域の後進性の縮減に取り組んでいる。 1人当たりGDPで見た各国間の経済格差は縮小しているものの、各地域間で見た場合にはこれらの間の経済的な不均衡はあまり解消されていない。 EUでは、東方拡大によって地域政策を取り巻く環境がますます厳しくなることが指摘されており、地域政策プログラムの効率を上げるための体制強化や都市パイロット事業等の取り組みが実施されている。ここでは、地域全体として精力的に活性化に取り組み、文化、 環境、産業集積等の地域の強みを活かした活性化に成功した3つの事例を紹介した。 3.我が国の地域政策の動向 各地域による地域再生の取り組みは広がりつつあるが、地域経済構造の評価分析にさかのぼって地域再生戦略の構築への取り組みが行われている事例は多くないとする議論がある。ここでは、限られた統計資料や独自のアンケートを基に、地域経済について地域経済循環構造を中心に分析した2つの事例を紹介した。 地域経済分析の枠組みについては、〔1〕地域内・地域間のヒト・モノ・カネ・情報の流動を把握・分析する地域経済循環分析と、〔2〕地域内の人材の集積や教養・文化遺産といった当該地域が有している「資産」を把握・分析する地域固有資産分析の2つに分けることができる。この2つの分析を統合して用いることで、地域経済の全体像を把握することが可能になり、個別の政策領域からの発想にとらわれない、地域の総合的な戦略と政策の立案を行うことが可能となる。 地域経済循環モデルの活用によって、自地域の特徴を経済循環面から把握することができるようになり、またこうした分析を産業別・業種別に行うことで、地域として産業政策を立案することが可能となる。 |
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