付注 

付注2-1-1 企業売上げと非R&D知的資産の関係について

1.非R&D知的資産の推計方法1


1 Lev(2003)。

(1)基本モデル
Y:企業の売上高 K:資本 L:労働(従業員数)R:R&D(研究開発支出)e:誤差項
A:通常の非R&D知的資産(すべての企業に利用可能) FA:各企業に固有な非R&D知的資産

【生産関数】
Y=f(A,FA,K,L,R)=A(FA)KαLβRγe (1)

(2)非R&D知的資産の推計
 非R&D知的資産の推計では、基本モデル(1)式における残差のアウトプットの構成要素を推計するため、以下の年成長方程式((2)式)を用いる。
Log(Y/Y-1)
=δ+sπD+αLog(K/K-1)+βLog(L/L-1)+γLog(R/R-1)+Log(e/e-1) (2)
※ここで、Dは企業に固有な非R&D知的資産のダミー変数であり、この係数が企業に固有な非R&D知的資産の測定値となる。

(3)非R&D知的資産の金銭換算
 非R&D知的資産を含む場合の売上高の推計式(2A)と含まない場合の推計式(2B)の売上高の差をもって非R&D知的資産の売上高の寄与分(RO)とする((3)式)。
Y*=Y-1exp(sπ)exp(δ)(K/K-1)α(L/L-1)β(R/R-1)γ(2A)
Y**=Y-1(K/K-1)α(L/L-1)β(R/R-1)γ (2B)
RO=Y*-Y** (3)
※ α、β等は(2)式で推定した値を用いる。

2.推計結果

(1)米国2


2 Lev(2003)。

〔1〕データについて
・分析対象企業はInformation Week500の1991〜1997年に掲載された約250社。
・個別データ(売上高、資本、従業員数、研究開発支出)についてはCompustat Annual Databaseから入手。
・非R&D知的資産の推計のために使用した企業データサンプルは、1987〜2000年の期間で研究開発支出データの入手が可能なサンプルが1,952、研究開発支出データの入手が不可能なサンプルが1,246。
・研究開発(R&D)支出については5年にわたって資本化及び償却化される(償却率=20%/年)。

〔2〕結果

 
付表2-1-1 米国の推計結果

付表2-1-1 米国の推計結果
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(2)日本

〔1〕データについて
・分析対象企業は日本経済新聞社の「日経NEEDS企業データベース」において、推計期間である1989〜2002年度において、推計に使用する各項目3(売上高・営業収益、有形固定資産合計、土地・その他、従業員数、開発費・試験研究費)が連続的に補捉できた上場企業964社。
・分析対象964社のうち、製造業は402社、非製造業は562社。また、製造業のうち機械組立製造業4として173社、非製造業のうち小売・サービス業等5として263社を分類し分析を行っている。


3 いずれも単体ベースの数値。
4 東京証券取引所業種分類における、機械、精密機器、電気機器、輸送用機器、の4業種を指す。
5 東京証券取引所業種分類における、小売業、サービス業、陸運業、海運業、空運業、倉庫・輸送関連業、情報・通信業、電気・ガス業、の8業種を指す。

・非R&D知的資産の推計のために使用した企業データサンプルは、製造業が5,628(うち機械組立製造業2,422)、非製造業が7,868(うち小売・サービス業等3,682)。
・研究開発(R&D)資本の定義は直近5年間の研究開発費の平均値。

〔2〕結果
 Lev(2003)を参考とし、我が国における非R&D知的資産の推計は上記の企業データを各年ごとに(2)式に当てはめて推計を行う。

 
付表2-1-2 我が国(製造業、非製造業)の推計結果

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付表2-1-3 我が国(機械組立製造業、小売・サービス業等)の推計結果

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