会見・スピーチ


甘利経済産業大臣の閣議後大臣記者会見の概要

平成19年9月11日(火)

10:35〜10:56

於:記者会見室

 

(閣議/閣僚懇)

 

 私からは、2点の報告があります。

 まず、APECの出張についてです。今月の4日から8日まで、豪州シドニーに出張して、APECの閣僚会議に出席しました。会議では、WTOのドーハ・ラウンドについて、私から年内に交渉の最終局面に入ることを目指し、議長テキストをベースに交渉を加速すべき旨を訴えました。また、首脳に力強いメッセージを発信するよう求めることになり、首脳会議でのドーハ・ラウンドに関する特別声明の発信につなげることができました。これは、年内に交渉の最終局面と、それから2つの議長ペーパーをもとに議論をしていくと、この2つがキーワードです。加えまして、アジア太平洋地域の経済統合について、これを推進するために、知的財産権保護の強化や投資環境の整備など、地域経済統合の要素となり得る個別分野の取り組みに力を入れることや、既存の二国間や地域的な経済連携協定を結合する可能性を検討することが重要であることを私が述べまして、各国の賛同を得たところです。これは、アジア太平洋地域の経済統合に向けて、FTAAPという議論がありますが、それに対して途上国からは、それは良いのだけれども、ある種の警戒感があるわけです。具体的な進め方として知財権の強化、あるいは投資環境の整備という個別分野の取り組み、それからもう1つは既にある二国間であるとか、地域的な経済連携協定、これをベースに地域統合に向けて進めていくという具体的な道筋を示しました。それには異論はありませんでした。さらに、APECの機能強化に向けた取り組みとして、我が国は豪州と共に、APEC事務局内の評価分析や政策提言を行うポリシー・サポート・ユニットを設置することを提案しまして、両国提案が合意されました。これはAPEC改革で事務局強化の一つです。

 それから、製品出荷後の製品安全対策に係るとりまとめについてです。製品出荷後の安全対策のあり方につきまして、9月10日の産業構造審議会製品安全小委員会におきまして議論のとりまとめが行われました。事務方から報告を受けましたので、これを踏まえた私の指示を紹介させていただきます。いわゆるPSE制度ですが、製品安全の確保を旨としていた一方で、法律公布時から5年間の経過措置終了までの間、中古品販売事業者の方々も含めた周知が十分ではありませんでして、混乱が生じたことについて、製品安全行政の責任を有する立場として、重くこれを受け止めております。こうしたことを踏まえまして、私といたしましては次の各点を指示しました。すなわち、まず製品安全制度の構築・運用につきましては、きちんと幅広い方々の意見を聞くとともに、政府の一層の周知に努めること。次に当省として、今後、製品安全制度の実行・信頼性を高めるために、必要な措置をしっかりと講ずること。このため、冒頭で述べました小委員会取りまとめを踏まえて、PSE制度の見直しと併せて、長期使用製品の経年劣化に対応した体系的な製品安全制度を構築する改正法案を臨時国会に提出すること。また、私から、これまでPSE制度の執行に携わってきた当省幹部を厳重注意処分としまして、今後は職責を十分に認識をして、しっかり業務の遂行に努めるよう督励をいたしました。今後は消費者保護のための製品安全行政の原点に立ち返り、製品安全制度の構築・運用に万全を期してまいりたいと思っています。

 私からは以上です。

 

(質疑応答)

 

【APEC】

 

Q: APECで省エネの数値目標が盛り込まれましたけれども、ポスト京都議定書の枠組みづくりを進める上での意義と、それから努力目標ということで実効性を疑問視する声もありますけれども、そのあたりについてどうお考えなのか伺います。

 

A: 次期枠組みについて大事なことは、全員参加の枠組みであること。これが大前提なのです。京都議定書のカバレッジというのは、全排出量の3割です。APECのカバレッジは6割です。これにEUとインドが加わりますと、全世界排出量の8割をカバーするわけです。ですからAPECワイドで参加するという合意が得られたということは極めて大きなことだと思います。時系列で言いますと、今年の1月15日に第2回東アジア首脳会議、東アジアサミットが行われました。そこで我が国総理から、総理のイニシアティブが提案をされたわけです。エネルギー効率改善のために各国別の目標、それから行動計画を自主的に策定する、これが合意をされたと。これがスタートです。そして、5月2日の第2回目のアジア産消国ラウンドテーブル、これはサウジで行われましたけれども、油の産出国と消費国のラウンドテーブル、ここで、この省エネ目標行動計画を、国全体、またはセクター別に設定するということも合意を重ねてされたわけです。加えて5月15日のIEAの閣僚理事会で省エネ目標の設定と行動計画が共同声明として発信をされました。それから、5月29日の第8回APECエネルギー大臣会合でこれに加えて、つまり省エネ目標を設定し、行動計画をつくるということに加えて、ピアレビュー検証のシステムをつくろうということが5月29日のAPECエネルギー大臣会合で合意をされたわけであります。そして、8月23日の第1回の東アジアエネルギー大臣会合では、提出年限、これが合意をされたと。2009年までに実施目標と行動計画を出すという、年限を決めることができたわけです。そして、今回の首脳会談につながっていったということでありますから、東アジアサミットで1月15日に安倍総理から提案をされた安倍イニシアティブが各種、その後の四つの会合で確認をされ、補強をされ、そして今回の首脳宣言につながってきたということですから、次第に具体的に、しかもタイムスケジュールを切ってこれが合意をされるようになってきた、これから、洞爺湖サミットに向けて、さらにより具体的にスケジュールと具体的な成果を強めていくということになっていくと、今までのところは、きわめて日本のリーダーシップでまとまってきた。もちろん、この間にサミットがありました。サミットでEUとアメリカが離反するのを安倍総理が間に入って、とにかくこういう方向でまとめていこうということで合意を得たということですから、これまではすべて日本のリーダーシップ、安倍イニシアティブで進んできたというように理解をしています。

 

【テロ特措法】

 

Q: テロ特措法に基づくインド洋での補給活動について、この継続で総理が進退をというお考えを表明されましたが、そのことについてどのように受け止めていらっしゃいますでしょうか

 

A: これは総理が仰るように、国際公約です。そして基本的には国連の総意に基づくというふうに各国が理解をしているわけです。国連の決議をバックボーンとしてこの行動がとられている。でありますから、総理の発言は一政府の枠を越えて国家として国際社会に対しての約束、責任を果たしていくということの重みについて、ご自身の決意としてお話をされたのだというように思っています。

 

Q: 総理の発言については、与党内からも、不用意だとか反対、異論の声が相次いでいますけれども、その辺については大臣どのようにお考えですか。

 

A: 私はご自身が退路を断って取り組むと、つまり日本の内閣総理大臣は世界に対する責任をしっかり受け止めて、それに向けて身命を賭してその約束を履行するのだという表明でありますから、私自身は大変な固い意思表明をされたのだというように尊重をしております。

 

【政治資金収支報告書】

 

Q: 領収書が紛失され、見つけられなかったということで、昨日から一部報道出ていますけれども、政治資金収支報告書、今後どのように対応していくのか、まず経緯から説明お願いします。

 

A: ご心配をおかけいたしました。私の、2004年と5年だったと思いますが、両方足して47万円の報告に領収書が紛失をされてしまっているという話、これは政党支部から、要するに市長候補とか市議候補に政党支部からの陣中見舞いの種類でありますけれども、これはどこに幾ら、いつ行ってというのは明記されています。相手の申請書類にも明記をされているわけですから、不透明な流れはありません。ただ、47万円分の領収書が見つかっていなかったと。これを徹底的に探させまして、結論から言いますと37万円分は見つかりました。あと10万分、つまり2人の市議さんに5万円ずつ行っている選挙時のお金が、党支部からのお金の領収書がまだ出てきていない。これは、私は担当秘書に確認をしました。明確に領収書はもらってきましたと、経理に、うちの事務担当に渡しましたということを鮮明に覚えておりますから、これは間違いなく先方から出ているというように思っております。一生懸命に探しております。それで何でそのときに37万円分が見つかっていなかったのだということなのですが、主なものは、領収書は個人で返ってくるというように事務担当が理解をしておりまして、個人の領収書の中を全部探しました。ところが、その中になかったのですが、実は確認団体のところを探しましたらそちらに入っておりました。つまり先方は、選挙時の確認団体名で例えば30万のやつ、これは市長候補ですけれども、確認団体名でこちらに発送しておりましたので、その中に入っておりました。私も昨日も事務担当、経理をやっている女性に「あなたの不注意で私がこういう会見でおそらく質問を受けますからね」ということを厳重に注意したのでありますけれども、収支報告というのは、かなり短時間に一年分をまとめて出すわけです。それで事務作業が終わって提出期限が来てしまって、いろいろ探して見つからないときがあったのだと思います。選管にその旨申し出たら、「これで間違いありません」という確認書を出してもらえばいいですということで、そういう対応をしました。事務的にもっと前から作業に入っていて、一つ残らず全部洗いざらい探し出せば、隠れていたのが見つかったのかもしれないなということなのですが、いずれにしても会社と違って専任の経理担当がいるわけではなくて、どこの事務所も事務担当の女性がそういう経理の作業を兼任しているわけです。私も一円の領収書でも見つからなかったら首にするとまではちょっと酷だと思いますので、気をつけてほしいと。領収書の管理にはこれからどのように、項目別に入れておいたところはどうなのか、もっと後できちんと把握しやすいようにするようにという指示はしました。

 

Q: その領収書は改めて提出するということでしょうか。

 

A: 提出します。一つ訂正しなければならないのは、確認をしましたら、個人で返ってくる項目と確認団体で返ってくる領収との入る項目が違うのだそうです。個人の陣中見舞いと、それから確認団体は寄附というのですか、そこの部分の入れる項目が変わるようです。ですから全体の金額はもちろん変わりません。

 

【製品安全】

 

Q: 製品安全のことでお尋ねなのですけれども、いま冒頭説明があったところでよくわからなかったのですが、厳重注意処分というのはどの行為に対するどんな方たちへの処分でしょうか。

 

A: これは朝令暮改とかよく言われますけれども、経過期間を想定したときに、メーカーに対する対応に関心の中心がいってしまって、商品を販売する事業者に対する周知徹底を欠いていたということがあるということと、それから2001年のPSEマークの設定前と後で安全基準が変わっているわけではないのですが、その前の方とその後のPSEマーク法以降の製品に安全の信頼度の差があるのではないかという心配があったのですが、これを1万5,000件のテストを終わりまして、2001年後と前と製品安全には差がないということが確認できましたので、要するに統一的に経年劣化は経年劣化として、別法を出して対応するということに整理をしたわけであります。その間の混乱に対して対応、配慮が足りなかったのではないかということに対してです。

 

Q: どなたに対する、その法制定時の方達なのか、いまの方達とか、どんな対象になっていますか。

 

A: 制定後の担当者。制定して、それから周知徹底する役の担当者です。

 

Q: やめていらっしゃったりとかする方もいらっしゃるのではないかと思うのですが。

 

A: やめている人はできないですが、その担当者の現役で残っている者に対してです。

 

 

Q: 経年劣化の件で厳重注意処分の人数をお願いします。

 

A: 詳細、事務方に説明させます。5人です。

 

                                 (以上)

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