| 甘利経済産業大臣の閣議後大臣記者会見の概要 | |
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平成20年6月17日(火) 10:23〜10:51 於:記者会見室
(閣議/閣僚懇) 私からは、都合5件の報告がございます。 まず、本日の閣議におきまして、日本アルコール産業株式会社代表取締役社長の人事につきまして、了解が得られましたのでご報告いたします。 日本アルコール産業株式会社の代表取締役社長に、現在同社の代表取締役社長であります林正憲氏を再任させることにつきまして、閣議で了解が得られました。今後6月19日に開催をされる取締役会において、正式に選定される予定です。 人事案件は以上です。 ゼロエミッションハウスについて申し上げます。 今年2月の記者会見で申し上げましたように、ゼロエミッションハウスを洞爺湖サミットの機会に設置することを私から提案いたしましたが、現在サミット期間中に設置をされる国際メディアセンターに隣接する形で建設をしているところであります。 このハウスは、我が国が誇る世界最高水準のエネルギー環境技術の粋をすべて投入したものでありまして、このハウスを通じまして、地球環境問題への対応と快適な暮らしを同時に実現することが可能であるということを世界に示していきたいと思っております。民生部門、家庭部門の省エネをどうするかということについて、セクトラルアプローチで残っている部分はどうするのかという議論がよく出ますけれども、こういうことを通じてゼロエミッションが実現できるということを具体的に示したいと思います。 つきましては、このハウスの概要について説明させていただきます。まず、ハウスの外観ですが、建物が2つあります。通常生活をするためのハウス、それから燃料電池を活用した足湯施設、洞爺湖は温泉ですから足湯施設を、この施設から構成されております。太陽光発電、それから風力発電等の分散型の自家発電によりまして、15.5キロワットを発電いたします。これはいろいろ分散型のものがあります。通常生活における電力使用量というのは、せいぜい3、4キロワット程度でありますから、十分な電力というぐらい賄えるわけであります。太陽光発電部分は14.5キロ、風力が1キロワットです。 それから、屋根の緑化をしておりまして、室内の温度上昇を防止するということであります。実験では、通常に比べまして2度程度の温度低下効果が認められています。あいているところに緑化をいたします。 真空断熱材を用いておりまして、従来の4分の1の厚さで同じ断熱性能があります。断熱ガラスは最新のものを入れてあります。 足湯施設の主な展示物に家庭用の燃料電池が3台設置されています。各々、発電量は1キロワットぐらいです。 次に、ハウス内の主な展示であります。 まず、有機EL照明、光ダクトシステム、光をダクトで引っ張ってくる仕組み。それから家庭用ヘムス、エネルギー制御システムというのですか、センサーとコンピュータが組み合わさって、エネルギーを無駄なくするということです。オペレーティングシステムです。 中には全部省エネ家電、トップランナーの最新のものが入っています。蛍光灯型LED等、最先端の技術やグリーンITを随所に導入いたしております。 というのが、ゼロエミッションハウスの説明ですが、ハウスの隣に次世代自動車試乗コーナーというのがあります。ここでは、実際に次世代自動車の試乗が可能でして、サミット会場に取材でご来場の節は、ぜひこのゼロエミッションハウスとともに体験いただきたいということであります。 ダビング10についてですが、予定されていた6月2日(月)の実施が延期をされているわけですけれども、消費者の利便を確保するという観点から、早期の実施が望ましいものであります。オリンピックも近づいておりますし、こうした認識から、事務方に調整を急ぐように私から指示をいたしました。そうしたところ、今般暫定的な措置として、政令改正により、現在市販をされているようなブルーレイディスクを私的録音補償金の対象に追加することで、文化庁と合意をいたしました。 ダビング10の実施日の確定については、総務省の情報通信審議会の場で、関係者間の話し合いが続けられますけれども、この合意がダビング10の早期実施に向けた環境整備の一助となることを期待しております。この措置がというのは、今回のブルーレイの措置がという意味です。 中小企業金融の円滑化についてですが、本日の閣僚懇におきまして、渡辺金融担当大臣から、中小企業金融の円滑化のための取り組みを強化していく旨のご発言がありました。最近、中小企業に対する民間金融機関の貸し出し姿勢というのは二極化しています。というのは、優良先には積極的に貸すと、そうでない先には消極的というふうに分かれてしまっている兆候が見られるわけであります。 経済産業省といたしましては、今回の金融庁の取り組みを受けまして、金融庁との連携を一層強化しまして、必要に応じて中小企業金融の円滑化のための、さらなる適切な措置を講じてまいるという所存であります。 最後に、これも今日の閣議におきまして、官公需に係る平成20年度中小企業者に関する国との契約の方針を決定したところであります。 本年度の方針は昨年度実績を踏まえつつ、中小企業比率を高めるよう、全省庁に要請した結果、前年度の目標比率を上回る51.0%となりました。また、中小企業者の受注機会の一層の増大を図るという観点から、過去最速でありました昨年度の6月22日よりも早いタイミングで決定したというところであります。 さらに、本年度は中小企業者と農林漁業者との連携による経営資源を活用した物件等の政府調達の促進に係る措置等を追加しておりまして、これらの措置の実施によりまして、今後とも中小企業者の受注機会の増大に努めてまいるというところであります。 私からは、以上です。 (質疑応答) 【ダビング10】 Q: ダビング10の問題ですが、これは著作権団体がHDDに対しても課金すべしという主張をしていたわけですけれども、著作権料の課金の範囲については、どういった形になるのでしょうか。 A: 暫定措置としてブルーレイに課金するということにしました。これは、既に確立されているはずですが、デジタル化しますとコンテンツの持ち主、つまり送るほうで、これは何回まで、それが幾らと全部設定ができるのです。アナログだとできないのですけれども、デジタルだとできるのですから、送り手の自由自在なのです。自由自在になる環境が整うまで、実際に行為としてダビングが行われ、それを利用する対象について、当面、いわば従来のDVD以外の部分を埋めたということでありまして、これはこれで適切な措置だと思います。 Q: おっしゃった暫定的な期間というのは、今回は明示されてないのですか。 A: 特にされていませんが、私が考えるに、デジタル化でコンテンツ送信をするほうの体制が技術的にはとれるのですから、それが整ったということで新たな体制をどうするかということに入れるのではないでしょうか。 【東シナ海における資源開発問題】 Q: 東シナ海のガス田の開発問題ですが、これは週末の日中外相会談で、細目を詰める作業を加速させるということで合意されたということで、一部報道ですが、16日の自民党の役員会で、総理が今週中に合意内容を示しますというご発言をされたと報道されているのですけれども、かなり大詰めを迎えているというご認識でいらっしゃいますでしょうか。 A: 大詰めは迎えております。いい形で詰まってきたと思っております。近いうちには、どのくらい近いうちかとすぐ聞かれると困るのですけれども、そう遠くないときにはご提示できるのではないかと思います。いま最終局面に来ていると思っています。 Q: 具体的にはお話しにくいとは思うのですが。 A: まだ決まっていません。 Q: 総理がおっしゃったとされている今週中という見通しは、あながち外れてないということですか。 A: 総理がそうおっしゃったのだったら、そういう方向に向かって我々は努力をしなければならないと思います。 Q: 今回、合意した場合の意義なのですけれども、戦略的互恵関係の構築とか、政治的な意義を割と強調されているのですが、ガス田の埋蔵量ですとか、あるいは日中の共同開発というところとか、エネルギー政策上の意義についてはどのようにお考えでしょうか。 A: 埋蔵量に過度な期待はしておりませんけれども、こういう取り組みが、隣接する国の間で極めてタッチーな課題について、枠組みが出来つつあるということは、それ自体が大きな意義があるのだと思います。資源政策上、これで日本のエネルギー安全保障は万全ということは思っておりません。 【原油高】 Q: 原油高問題ですが、昨日もニューヨークの原油先物市場が140ドルに迫る水準になってまいりました。サウジの増産表明等々もなされている中で、また最高値更新ということになっているわけですが、22日のサウジの閣僚会合で産油国、消費国、どういった姿勢を打ち出すべきかというお考えについて、改めてお願いいたします。 A: 私は出席する方向で検討しております。ここでは以前にも申し上げたかと思いますが、産油国のリーダー的存在であるサウジアラビアの、しかも国王からの呼びかけであります。恐らく原油高に対する懸念を共有しつつある産油国側の代表からの呼びかけですから、過去にない意義ある会議なのだと思います。 産油国側が増産を表明しても価格に反映されないという原因はどこにあるのかということをきちんと関係者が分析をして、実効ある対処をとる、あるいはその対処への道を拓くということが大事であります。 私は以前から単純増産というのは、予備力が縮まるだけと捉えられかねない。先物というのは、まさに先にどうなっていくかを見越して行動が起きるわけでありますから、いまの状況ではなくて、先の状況についても安定供給に向けた対応がとられるという行動が大事だというふうに思っております。あわせて、先物市場を攪乱するような意図的な動きが金融にあれば、これはけしからぬことであります。そこについてはアメリカも厳しく監視をするという意思表示をしていますので、その辺りの分析と対応の枠組みが整理をされ、実際に動き出すことになれば、市場は少しずつそれを反映した適正なものになっていくということを期待しております。即効薬的に過大な期待をしないほうがいいと思いますが、価格高騰に歯止めがかからないということの原因を関係者がしっかり分析をして、それに対する対処を関係者が産消両国、そして国際機関、あるいは金融にかかわる方たちも含めて、世界経済の健全な発展に資するあり方とは何かということに向かい合ってもらえれば一番いいと思っております。 【ダビング10】 Q: ダビング10の件ですけれども、細かいところはまずブルーレイディスクそのものと録画機も課金対象となるのでしょうか。 A: DVDとブルーレイと片方でやれば課金されて、片方でやればされないというのは、不公平な話でありますし、されないほうが全部主流になっていった場合に、全く課金システムが機能しないということになりますから。 Q: 政令改正はいつごろお考えなのでしょうか。 A: これはできるだけ早く対応したいと思っております。 Q: 先ほどの幹事さんの質問の中にも、著作権団体はHDDのほうをしっかり課金すべきではないかという意見が強いのですけれども、今回の経済産業省、文部科学省の合意によって、ダビング10の早期実施にめどがついたというふうにお考えでしょうか。 A: 環境整備には資するものと思います。よく考えていただければ、ハードそのものに、例えばハードディスクに何回入れようと取り出せないわけですから、取り出した対象に対して課金されれば、それは権利者の権利が移転するという理屈になりますけれども、中に入っているものに何回できたから何回分寄こせとか、あるいはこれによって複数の人たちが恩恵に浴するからといって、取り出せないものは一人でそこでしか見ることができないわけですから、取り出して物理的に分散できるものに対して課金されるという理屈はわかりますけれども、そうでないというのは理屈の上から理解が難しいでしょう。 【中小企業対策・原油高対策】 Q: 本日、閣僚懇で中小企業の資金繰り対策等について、何らかの対策の取りまとめができないかと指示があったようですが、先週指示のあった原油高対策を含めて、まず取りまとめのタイミングとか形というのは、どういう形になっていくでしょうか。 A: これは各省ばらばらに、どこかの省が突出して二次策としてこれを出す、ほかの役所はまだ検討に手がつかないでいるとなると、これは業種、業界によって対策が打たれたところと打たれてないところというのが出かねませんから、そこは政府として一元的に、するなら何ができるかということを検討しなければいけないのではないですか。 Q: 官房長官は今週中にも取りまとめる旨おっしゃっているようですけれども。 A: 各省に指示、要請を出されているということでありますから、それぞれ何ができるかを検討して、検討結果をまとめるということではないでしょうか。 Q: 原油高対策はこれまでもさまざまな対策を出されていらっしゃいますけれども、予算とかが限られる中で、新たに打ち出すべき対策の余地というのは、まだあるとお考えでしょうか。 A: なかなか決め手となるものがないのがつらいところですが、対象を見直したり、拡大したり、あるいは延長したりということは、適宜やっていこうとは思います。それ以外で決め手となるようなことは、元の油価安定、そして沈静化するということが一番の抜本対策ですから、それに資すればということでサウジに私も行くわけであります。そこで世界が抱えている極めて直近の大きな課題ということの認識を図るべく、努力をしていきたいと思います。 【ダビング10】 Q: ダビング10ですけれども、今回の問題の構図として、文部科学省は著作権団体のほうに、経済産業省はメーカーのほうに押されて、それで交渉についているというような構図があるような気がするのですけれども、今回の問題を考えるときに一番大事にしなければいけない部分というのはどの辺にあるのだとお考えですか、ちょっと抽象的な質問ですが。 A: バランスではないでしょうか。それぞれの利用者、権利者のバランスをとるということではないでしょうか。それから、理屈に合ってなければいけないと思います。 私は、知的財産戦略をまとめたときの著作権戦略も私がまとめましたので、私自身は著作権に関しても十分理解をしているつもりです。それで、党におきましても、著作権、ダビング10にかかわるチームが議論をしてきました。そこから私への要請も暫定的にブルーレイに課金というものですから、これは党として検討してきた方向もそうではないかと思います。 【産消国対話】 Q: 22日のサウジの会合ですが、総理への招待状も来たそうですけれども、その後どうなのでしょうか。 A: 総理も官邸内で重要な会議ということで、慎重に検討をしましたけれども、国内スケジュール等の問題があり、しかも各国首脳が急なことであって日程調整がつかない人が我が国同様多いのです。また、会議自身が閣僚会議ということになりましたので、総理ご自身は、もちろんいまの原油高に対して何とかしなければという強い思いをお持ちでいらっしゃいますけれども、国内的な重要な日程を優先するということになろうと思います。 (以 上) |
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