トップページ > 情報発信 > 会見・スピーチ > 二階経済産業大臣の閣議後大臣記者会見の概要
最初に、太陽光発電に関する新たな買取制度の新設について申し上げたいと思います。
太陽光発電については、もとより低炭素社会づくりの行動計画において、導入拡大やコスト低減について高い目標が設定されるとともに、現下の厳しい経済情勢や特に雇用情勢を打開するために期待を寄せられているわけでありますが、昨今、その導入を抜本的に強化することは、国会でも各党からもご質問の中にも積極的なご意見もたくさん聞いているわけであります。そこで、私は昨日総理からのご指示で、いわゆる「新たな成長のシナリオ」において、これが目玉となり得るようなものを考えてもらいたいということでございました。
そこで、太陽光発電は、ここ3年ないし5年が価格競争力の強化を図る正念場であろうという判断をいたしております。これまでの政策に加えて、新たな制度を創設して、日本独自の体系を構築することといたしました。新しい制度は、電気を使っている方々の太陽光発電導入が促進いただけるように、また、これまでご努力をされてこられた多くの方々にも評価をしていただけるような、電気事業者が10年程度にわたり、当初は現在の2倍程度の額になろうかと思いますが、それを基本とした価格で買い取る仕組みを考えております。これはできるだけ多くの人たちのご協力をいただいて、国民の皆様の全員参加型というようなことで制度をつくり、負担については国民の皆様にも広くご理解、ご協力をお願いしなければならないと考えております。いつも申しているわけでありますが、1人の百歩よりも1万人の一歩が大事ということで考えておりますが、まさに多くの皆様にご協力をお願いすることが重要であります。
したがって、先ほど、電気事業連合会の森会長にお越しをいただき、この私の考えをお伝えしたところであります。森会長からは、新たな買い取り制度という国の施策に対し、協力をして参りたいというご意見を頂戴しました。電気事業者の皆様の側にとっても、いろいろなご意見やご要望等がおありであろうと思いますから、引き続き事務当局でこのお考え等を十分に伺って、電気事業者の皆様の積極的なご理解、ご協力を得られるようにいたしたいと思っております。
なお、事務方に対しては、私としては今国会に提出予定の「エネルギー供給構造高度化法案」という法案の法令面での手当てを含め、具体的な制度設計に向けて、各方面との調整を開始するよう指示したところであります。詳細につきましては、後ほど資料等も準備をして、この場で引き続きご説明をさせていただきたい。この会見が終わってからお時間を頂戴したいと思っております。
次に、皆様のお手元に既にお配りしているかと思いますが、韓国・麗水(ヨス)博覧会、いわゆる万博、国際博覧会への公式参加を、今朝ほどの閣議で決定をした次第でありますので、そのことについてご報告申し上げます。麗水という何処にあるのかとよく言われるのですが、これは皆様に地図をお配りしておりますのでご覧いただきたいと思います。
2012年、韓国において開催予定の麗水国際博覧会におきまして、1月末に韓国政府から正式な参加要請をいただいておりました。アジアの重要な隣国である韓国からの要請でありますし、また隣国韓国における博覧会の成功を積極的に支援するということは、私たちの日本の側としても、博覧会の持っている重要な意義を高く評価するとともに、また観光等の面からにおきましても、麗水に来られる人と外国からおいでになる人々にとっては、日本はすぐそばでありますから、日本への観光客等も期待ができるわけであります。本日、公式参加について閣議了解をもって表明することといたしました。日本は今度の参加決定は2番目であります。
ちょうど昨日(23日)午後、麻生総理と李明博(イ・ミョンバク)大統領との間で、首脳間の電話会談が行われたわけでありますが、このことを今朝の閣議で決めるということを総理のほうから申し上げたところ、李大統領からは大変丁重なお礼のご挨拶があった。博覧会の成功に向けて、全力を尽くしているということをおっしゃっておられたようであります。また、本日公式参加を表明したことを踏まえて、私ども経済産業省の中に「麗水国際博覧会情報センター」を設置して、麗水国際博覧会への準備体制を整えることにいたしたいと思っております。麗水国際博覧会が日韓関係のさらなる発展の契機となるように、期待をするものであります。看板も用意して、準備が整っているようでありますが、麗水博覧会のために有識者懇談会を設置してございますので、この有識者の代表的な方々に、看板設置のお手伝いをいただきたいと思っておりますので、看板設置の日については、日程調整して後ほどまた皆様にご報告を申し上げるようにしたいと思っております。
それから、WTOのラミー事務局長が明日おいでになるようでありますから、私との間でバイ会談を行いたいと思っております。WTOドーハ・ラウンド等について、幅広く議論をさせていただき、率直な意見交換をしたいと思っております。また、ラミー事務局長と先般ダボスにおいてお目にかかった際に、「自分としては米国やEUにもお願いしたのだけれども、保護貿易措置の監視に当たって日本の協力をお願いしたい。我々は情報収集能力が十分ではなく、ジュネーブでいろいろな情報収集に活躍できる人材も限られている。したがって、日本政府が世界中で情報収集した内容を、時々WTOの作業部隊にも連絡してほしい。そうすれば、監視の質が向上して加盟国が受け入れやすい状況になろうと思うので、ぜひ日本の協力を得たい」という要請がありました。帰って検討しようということを約束しておりましたが、明日お目にかかった際に、これらについて、経済産業省が保護主義的措置に、迅速にしかも的確に対応できるというためには、この監視体制の強化に協力することは重要であると考えておりますので、情報収集の体制を活用して、WTOへの協力、しかもこの内容については、当然正式に外交ルートを通じて回答するというのが当然でありますが、明日お目にかかった際には、日本の情報提供協力に日本が積極的に応ずるということを回答申し上げたいと思っております。
Q: 日米首脳会談ですけれども、大臣として期待することはどういうことでしょうか。
A: 日米首脳会談は、当然のことでありますが、オバマ新大統領が選出されて、その後、麻生総理として初めての大統領との首脳会談であります。しかも世界の各国に先んじて、日本との会談をセットされたという日米重視の米国の姿勢に対して、我々も今後一層協力関係を深めて参りたいと考えております。
私もこの間、チュー・エネルギー長官と電話会談を行った際も、エネルギー・環境分野での協力の可能性について、お互いに極めて前向きな意見交換を行った次第であります。日米関係の一層の強化に向けて、私どもはエネルギー・環境分野というのは大きな課題だと思っておりますが、また一方極めて大きいチャンスでもあると思っております。しかもエネルギー長官はこの道の専門家でございまして、同時にそうした政府系研究機関の長を5年も6年もおやりになったというような方でございますから、今後協力してやっていきたいと思いますが、この間の会談について、必ず大統領に報告するということをおっしゃっておりましたので、私も麻生総理に詳細ご報告をするということを約束しておりました。
恐らく日米首脳会談におきまして、エネルギー・環境の問題ということは大きく取り上げられ、その結果、日米エネルギー・環境技術協力について、お互いに強力に何らかのサポートをするということが、首脳のほうからご発言なり、命令なり、指示なりがあろうと思っておりますが、我々はそれに積極的に応えていきたいと思っております。
省エネ、新エネの市場拡大や、次世代の自動車の普及拡大といったことに関しては世界第一位の実力を持っております米国と経済第二位の日本とが、お互いにここで胸襟を開いて協力し合うことが、今日の経済情勢を打開していく一つの道であると同時に、科学技術を駆使して、エネルギー・環境問題に対しての両国の協力に基づいた実績を上げ得るとすれば、これは日本と米国が世界の各国から期待される成熟した日米関係に進んでいく一つのチャンスが、今度の首脳会談で期待できるのではないかと私はそう願っているところであります。
Q: 株価ですけれども、ニューヨークを受けてだいぶ下がっているようなのですが、何か具体的な対策とかというのはあるのですか。
A: 月並みですけれども、株価を引き上げる方法ということを政府で何かやろうといっても、これは大変困難な問題であります。私どもはまず、今日の国会の情勢、緊迫した中で国会運営がなされておりますが、できるだけ早く、一日も早く国会で予算を上げるということが、当面私ども日本の政府としてなし得る、またなさなければならない重要な責任だと思っております。このことをなし遂げて、なお今後の状況については与野党で十分話し合う。また、経済界や一般の識者の皆様のご意見等も頂戴して、今後に備えて参りたい。我々は、株価は一つの経済のバロメーターだというように思っておりますが、今日の経済情勢、また今後予測される経済情勢等は楽観を許さない状況にあることは誰もが承知しておられることでありますから、このことに対して今後どう対応していくか、我々は正念場を迎えるといいますか、大事な決断をしなければいけないときが来るかもしれないということを思っておりますが、積極的に対応してまいりたいと思っております。
Q: 太陽光の固定価格買い取りですけれども、これまでの施策を一つ転換するということに値する話ではないかと思うのですが、今回こうした決断をしたことについての大臣の所見を改めて伺います。
A: 太陽光発電の今度の対応については、大きな転換と言えば言えないこともないかもしれませんが、従来のRPS制度につきましては、そのまま維持していくわけでありますし、またドイツ等でやっております固定価格制度をそのまま我々のほうで受け入れるというのではなくて、ここは十分、関係業界の皆様や一般の皆様のご意見等も十分伺いながら、我が国独自の、いわゆる新しい日本型の政策を打ち立てて、従来のRPS制度と固定制との組み合わせによって、その結果、良い制度になるようにしたいと思います。よく改めてドイツに追いつき追い越せということを言われますが、私どもは別にドイツと争うためだけではなくて、自らの国のエネルギー確保ということに関して、日本が十分考えなければいけないわけでありますから、これから3年、5年が先ほど申し上げましたように正念場であろうと思っておりますので、これを念頭に置いて、内外の皆様のご協力を呼びかけて参りたいと思っております。
そして、先ほど申し上げましたように、電気を使っている方々の皆様のご協力をお願いしなければならないわけで、自家消費を超えた電気について、10年程度の期間について買い取りを行うということが大きな目玉であろうと思います。ドイツでは、太陽光以外の再生可能エネルギーを対象とした発電事業についても対象としておりますし、買い取り期間も20年と極めて長期間であります。当然でありますが、風力、バイオ等についてもおやりになっているわけでありますが、我が省としましては、現行のRPS法や導入補助制度等を補完して、さらにこれらの制度等、総合的な組み合わせによって、日本独自の新しい制度となるように検討を進めていきたいと思っております。
Q: いまのお話なのですけれども、大臣は原油高の時は電力会社に値下げをお願いしてきたりしたのですけれども、今回は逆に言うと国民の方に、太陽光を使っている以外の方々に多分値上げをお願いしなければいけないと思うのですけれども、こういう経済情勢の中でそういう決断をされた背景、要するに半年前と状況は全く違うのはわかるのですけれども、全く違うことをお願いしなければいけないということだと思うのですけれども、その辺り如何でしょうか。
A: おっしゃるとおりです。我々が経済界の皆様や電力業界に申し上げておったような時点のバックグランドと今とでは様変わりの状態でありますから、我々は今回この現実を踏まえ、また国会でのご意見等も十分参考にさせていただきながら、日本独自の新しい制度を打ち立てて、エネルギーの長期安定を確保していこうということでございますから、できるだけ多くの皆様にご協力をお願いしてまいらなくてはならない。常に申し上げているとおり、1万人の一歩が大事であって、我々は多くの皆様のご協力を得たい。
先般からご案内のように、ご家庭での太陽光発電の施設の採用に対して、いわゆる補助制度を1月13日からスタートしているわけでございますが、おかげさまで今、既に1万件を超える申し入れがございました。これからはますます増えてくるでありましょう。そして、一方小学校、中学校等の学校においても、これを是非やるべきだということでありますから、政治としても予算化の対応をしているところであります。小学校、中学校で理科教育も含めてエネルギーという問題を勉強いただくということは、極めて意義あることでありますが、それならば同時に高等学校におけるこういうことのテストケースといいますか、取り組みがあってもいいのではないかということで、全国知事会の会長に対して経済産業省の考え方を申し伝え、ご協力を要請しているところであります。
また従来の高速道路は、インターチェンジも含め、いろいろなショッピングセンター、食堂、あるいはバスストップ等の施設がたくさんございますが、そこらについてもいま太陽光発電の導入についての呼びかけを行っておりますが、極めて積極的な反応をいただいております。
我々はこのときに何もしないでじっとしているというのではなくて、太陽光発電の導入拡大についてエネルギー供給構造高度化法案にも盛り込んで、しっかりした対応をさせていただきたい。日本のこういうことの費用でありますが、大体1戸当たり数十円から多くても100円以下ということであります。ドイツの制度をそのまま引っ張ってきますと約300円程度になるわけでありますから、ドイツのそれに比べて我々はできるだけ低く抑えていきたいという考えだけは貫いていきたいと思っております。
Q: アカデミー賞の件で、所管でコンテンツを持っていらっしゃるということで如何でしょうか。
A: アカデミー賞の受賞については、私から申し上げるまでもなく、皆様はもとより、一般の国民の皆様も、久々の喜びを感じておられるところであります。
いまご質問にありましたように、コンテンツ産業を担う経済産業省としても、東京国際映画祭等の開催を支援したり、いろいろなことに対して挑戦しているこのときに、昨日、滝田洋二郎監督の「おくりびと」と加藤久仁生監督の「つみきのいえ」の2つの作品が米国でアカデミー賞を受賞し、喜びの言葉がテレビ等を通じて伝わっているわけでありますが、私どももコンテンツ産業の将来に対しても大変大きな激励を受けたという感じがします。我が国の映画が海外で高く評価されるということについては、言葉に表しようのないくらい喜んでおります。このたびの受賞は、映画をはじめとする全てのコンテンツ制作に励む現場の方々に対しても、大きな励みとなるものであると思っております。
「おくりびと」の映画そのものの評価に、どちらかというといままでは脚光の浴びなかったような、そういうお仕事をまじめにずっとやっておられる方々に対して、この映画を通じて光を与えることができたということを大変喜んでいらっしゃいますが、私も全くそのとおりだと思うのです。同時に、私も先ほど申し上げましたとおり、コンテンツの制作に励む現場の方々、そして何かに入賞されたり、何かでうんと評価を受ける方々はごく一部であって、その底辺に多くの皆様が、一生懸命明日を目指して頑張っておられるわけですが、私はこうした方々にも大きな励みを与えてくれたと思っております。
そこで、今後のコンテンツ産業の育成でありますが、我が国の成長戦略にとっても、これは最重要課題の一つであると評価をしておりますが、今回のダブル受賞は我が国のコンテンツ産業の成長に向けて、大変大きな飛躍のチャンスを与えてくれた、背中を押してくれたという感じを持っております。受賞者の皆様の帰国を待って、諮問会議がございますから、そういう皆様ともご相談の上、今後その功労をたたえて、感謝状等をお送りしたいと、いまそういうことを考えているところでありますが、今後において関係者の皆様とご相談をして、この成果を国民生活や日本のコンテンツ産業の発展に役立たせるように、努力することが我々の仕事だろうと、こんなように思っております。
最終更新日:2009年2月24日
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