トップページ > 情報発信 > 会見・スピーチ > 直嶋経済産業大臣の閣議後大臣記者会見の概要
昨日、改めて再任ということで正式に決定をいたしました。鳩山内閣の8カ月間でさまざまなことに取り組んできたのですが、いずれも道半ばでございまして、これらの政策を中心にしながら、特に例えば成長戦略で言いますと、いよいよ具体化をして実行段階に入っていくということでございますので、そういう面でしっかり引き続きやっていきたいと思っておりますので、どうぞ皆様方のご支援をよろしくお願い申し上げたいと思います。
特に、菅総理から昨日就任の際に、経済産業大臣ということでご指示がございまして、これは5項目でございました。基本的には鳩山総理のときのご指示と内容的に全く変化がないということであります。
簡単に言いますと、日本の成長戦略をつくって、雇用の創出に努めるというのが第1点目であります。2点目は中小企業政策をしっかりと総合的に支援すること。3点目が資源エネルギーの安定供給の確保、再生可能エネルギーの普及促進。4点目が地球温暖化対策を政府を挙げて取り組む。特に環境大臣と外務大臣と連携を密接にとってほしいと。そして、5点目は関係大臣と連携してAPECの成功に万全を期してもらいたい。この五つが菅総理から具体的に私の方にご指示がございました。従いまして、これらの五つはいずれも現在経済産業省として重点的に取り組んでいる内容でございますので、しっかりさらに取り組んでまいりたいということでございます。
以上、私のほうから申し上げまして、あとは皆さんの方からご質問あればお受けしたいと思います。
Q: 大臣からも言及がありましたけれども、成長戦略が月内にまとまるということなのですが、まとまる際にそこで重視する分野というものと、法人税についてどういった扱いになるのでしょうか、見通しをお願いします。
A: 重点を置く分野は、既に4本柱と2本のいわゆるプラットホームということで、成長戦略の柱として環境・エネルギー、健康安全分野、観光や地域活性化、それからアジア重視、この四つの重点分野と、それに科学技術、人材のいわゆる二つのプラットホームという内容になっていまして、それらの柱の内容は今ほぼ煮詰まってきています。
その中で法人税の話ですが、成長戦略という視点で法人税というのを改めて議論をしようということが、鳩山内閣当時からの内部でそういう確認をしておりまして、一方で全体的な税制の話が当然あると思うのですが、それとは最終的にはリンクするのかもしれませんが、こちらはむしろ経済成長を考えていく上で、法人税のあり方を議論するということでやってまいりました。従って、簡単に言うと、国際的なレベルから言うと、10%から15%ぐらい日本の法人税は高いということは事実でございまして、そういう実態を改めて確認をして、将来的にはその方向、国際レベルには持っていきたいと思っているのですが、当面日本政府の意思を明確にするという意味で、来年度から5%ぐらい下げたいと思っています。ここは成長戦略の中にどうにかするというのは、まだ今調整していることですからこれからです。
Q: 政務三役は変わらないということですが、改めて同じ体制での意気込みをお願いします。
A: 先ほど申し上げればよかったですね。失礼致しました。今お話のように、副大臣、政務官は、皆さん経済産業省はこのまま再任をしていくということになりました。さっきもお話ししたように、この8カ月間、省内の事業仕分け、あるいは予算編成といったことから始まりまして、今申し上げたような政策の取りまとめの中心となって、つくってきていただいた方々ですので、これからようやく政務三役全体でいくと、エンジンが回り始めたという状況でありますので、これからますます実力を発揮していただきたいと思っていまして、私を含めて5人で意思疎通をしっかりしながら、懸案の取り組みに臨んでいきたいと思っています。
Q: 今、法人税のお話の中で、来年度から5%引き下げたいということだったのですが、それでいいのですか。
A: そうです。早くスタートしたいということです。国際水準から見ると15%ぐらい下げることが必要ですから、そこは一気には難しいですが、日本の法人税が高いという議論は始まって10年以上経っているのです。議論ばかりしていて一向に方向が見えないのではないかというのは、これは日本のいわゆる企業だけではなくて、世界的に見て皆さんがそう思っている実情でありますから、ある種メッセージ効果ということも含めて、方向をしっかり出したいということで、その場合は具体的にやらないといけないので、財政事情からいってなかなか厳しいと思いますが、そこはしっかり議論をして、数字どおりいくかどうかは別にしまして、できるだけそのぐらいのところは目安にしながら、財政当局と話し合っていきたいと思います。
Q: 昨日、エネルギー基本計画案がまとまりましたけれども、温暖化対策基本法との整合性ですとか、いわゆるロードマップの小沢私案との調整の議論になると思うのですが、そこら辺の道筋がどうなっていくのか教えてください。
A: 2020年の話というのは、国際的な枠組みづくりと連動している部分でありますが、今回まとめたエネルギー基本計画は2030年ということでありまして、そういう意味で若干次元が違うということと、数字の性格が違うということになります。
2030年の目標については、昨日は総合資源エネルギー調査会総合部会・基本計画委員会合同会合で大筋のご了解をいただいたということでありますが、30%程度もしくはそれ以上と、この数字はいわゆる今までの議論で言えば真水部分でありまして、2050年の80%に対応した数字だということであります。これから今お話があったようなことも含めて、政府内で整理をしていきたいと思っていますが、2030年については、環境省とも調整をした上でこの数字をまとめたということでございます。
Q: 一部報道で、インドとの原子力協定について、米国、フランスの政府が要請しているという報道がありましたが、その事実関係について教えてください。
A: まず、米国政府、あるいはフランス政府から日本政府にそういう要請があったということはありません。
ただ、ご承知のように日本の原子力、特にプラントメーカーと、米国、フランスの企業とはそれぞれさまざまな形で資本関係を持ったり、技術協力をやったりしております。従いまして、共通のものを使ったり、いろいろしているということでありまして、既に米国とフランスはインドとの間で話を進めていまして、発電所をつくるということになっています。従って、具体的にこれからやっていく上で、日本がそこに加われるのかどうかによって、いろいろなことを考えなければいけないのでどうなのでしょうかという非常に気にはしているということは間違いないと思います。
私がちょうど5月の連休中にインドに行きまして、いわゆるエネルギー協力の一つのワーキンググループの中に原子力のワーキンググループというのをつくることにしたのですが、これは原子力協定の話し合いとは全くかかわりのないことでありまして、逆にこれは日本とインドとの間の政府レベルの話として、例えば将来の原子力発電構想をインドも持っていますので、協力をできる余地があるのではないかということで、むしろインドはどんな計画を持っていて、どんなものを期待しているのかという内容をお聞きしながら、日本がやれることを議論していきたいということでありまして、これでもって原子力協定の話し合いに入るということでは全くございません。その話はまた別途の形でやるなら話し合いをしなければいけないと思っていますが、現在まだその協定の相談には入っていないということでございます。
Q: 確認なのですが、米国、フランスが現状どのようになるのか非常に気にしているのは間違いないということなのですが、気にしているのでどうなのでしょうかというような打診というか、問い合わせというか、そういったものは事務レベルでやりとりがあるということでしょうか。
A: 事務レベル、政府ベースというより、むしろ向こうの企業サイドも含めて気にしていると、そういうことです。
Q: 資源外交についてお聞きしたいのですが、今後の取り組みととりわけ金属鉱物に対する具体的な案件というか、諸外国と含めまして何かお考えがあればお願いします。
A: この間、この国会でJOGMEC法の改正も通していただきまして、資源分野についても、例えばJOGMECが出資をできるとか、あるいは融資・債務保証の面でこれまで以上に援助をできるという仕組みをつくっていただきました。それで、今ご指摘のように資源戦略というのもエネルギーとあわせて非常に重要な部分になってきまして、特に今レアメタルをはじめとして、幾つかの国とそういう協力関係、提携関係という話を進めております。従って、資源の開発には当然資金的なものが必要でございますので、今回のJOGMEC法の改正では大きな力をもらった。最大限重要視して、資源外交の一環として、エネルギーとあわせてしっかり取り組んでいきたいと思います。
Q: 自工会の会長が各社のインタビューで、9月末のエコカー補助期限延長を求めないという考えを示されていますけれども、大臣のご所見をお願いします。
A: 新会長がそういう発言をされたというのは、報道ベースで聞いておりますが、我々の方は一応今9月末までという形になっていますが、基本的にはこれは二つの目的でやっているわけです。いわゆるエコ商品の普及と景気対策ということで、補助金の方は特に景気対策という色彩が強いと思いますので、そういう面で効果があるかどうかという判断をしなければいけないと思います。
そういう意味では、ここのところ日本経済もリーマンショックから順調に立ち直ってきていると思っていまして、そういう状況を見ながら、ただし一方で今為替の問題がかなり厳しい状況になってきていますから、これらも踏まえながら、もう少し先に判断したいと思っています。考え方としては、景気対策と連動しますので、そんなに長く続ける制度ではないという考えは持ってますが、今の状況も踏まえてしっかり判断したいと思います。
Q: 同じようにエコポイントがあるのですけれども、それに対するお考えと、別件なのですが、再生エネルギーの全量買取制度の話なのですが、複数の案を示して声を聞くというところまで来ているのですけれども、これを絞り込んで決定していくという時期的な目途を伺えればと思います。
A: エコポイントの方は、今申し上げたように同じ考え方で実行しますので、こちらも経済との関係を含めて判断したいと思っています。それから、そういう意味で言うと、さっきの車もそうかもしれませんが、例えば次世代自動車や、あるいは電化製品のLEDとか、そういうものを含めて、さっきのお話ではありませんが、2020年とか2030年に低炭素社会をつくっていく上で、いずれも必要不可欠なものですから、そういうものをどう開発・普及をさせていくか、それから実用化をしてどう普及をさせていくかという大きな流れの中で言うと、これから国としてのどういうサポートをしていくかということは、考えなければいけないと思っています。
それから、全量買取の方は、今お話のように各地域で説明会、意見交換してきまして、大体2,500人ぐらい参加していただいたと思っています。それからホームページ等でもあって、こちらもたくさん意見をいただいていますので、今それらを整理していまして、最終的に識者の皆さんにさまざまな方の評価もお聞きして、どこか近いところで、そんなに先にならないと思いますが、そういう議論をある程度整理して、それから制度設計ということになると思います。ですから、制度設計そのものはもう少し先になると思います。
Q: 一部報道で、荒井国家戦略相に事務所費の問題が報道されていますけれども、それに関しては如何でしょうか。
A: 私はちょっと中身がよくわかりませんので、私が個人的に答えることではないと思っています。今朝お聞きしたら民主党の方で今調査をして対応していると聞いていますので、むしろそちらの方で聞いていただければと思います。
Q: 中小企業憲章が間もなく決まるかと思うのですけれども、政策の種々の柱にも中小企業対策があるので、改めて再任されたことでこれからのに取り組みとか考え方を教えてください。
A: 中小企業憲章そのものは、幅広くご意見を聞いて、それもできるだけ織り込む形で、文書としてはでき上がっています。ですから、これを閣議決定したいと思っていまして、その手続をしているところです。ここでこういう内閣の交代がありましたので、少し予定よりおくれていますが、でれば今月中には閣議決定をして、政府としての考え方として、世の中に打ち出したいと思っています。
Q: 明日から排出量取引のワーキングが立ち上がりますけれども、経済産業省としてどういう方針で臨むのかというのをお聞かせください。
A: こちらもこれから制度設計の議論なので、これはなかなか難しいといいますか、これまでのEUでの実態でありますとか、あるいは日本も一部京都議定書との関係でCDMだったり、それのやりとり等がありますから、これまでのそういう経験も踏まえて、一からどういう制度がいいかという議論をしていくということだと思います。
ただ、今お話しした排出権取引と、例えば環境税、地球温暖化対策税と排出権、それから買取制度、それぞれ相互に関係してきますので、最終的にはそれらのバランスといいますか、それぞれの制度にどういうことを期待していくかということもあわせて、総合的な調整は必要だと思っています。
Q: 全量買取制度に、太陽光発電の出力を抑制しないと送電系統に悪影響があるということで、それをやらない限りは非常にたくさんのコストがかかってしまうかもしれないということなのですけれども、ただ補助金なり支援制度を入れて、せっかく入れた太陽光を出力抑制するというのは、なかなか国民感情が許さないのではないかというお話もあるのですけれども、そこについて何か所感というか、お考えがあればお願いします。
A: まだ出力抑制しなければいけないほど発電できていないと思います。だから、これからの話だと思います。それから、そういう調整をするものとして、今スマートグリッドを開発しようということで、実証実験に入っていますので、必要な状況になれば、そういうものも使って、全体的な調整はしていくということになるかと思います。
Q: 麻生内閣の時に立てた目標が達成できた場合には、そういった実際に太陽光の発電量を抑制しなければいけないという状況が起きるということなのですけれども、その辺は目標を達成するというのは前提としてあるわけですから、実際太陽光を普及するとしたら、将来必ず起きることなのではないでしょうか。
A: ですから、そのために今スマートグリッドとか系統の調整とかということに取り組んでいると。いずれ必要性は出てくると思っています。
Q: 金銭負担がちょっと系統安定化にもかかるようなのですけれども、そこら辺は如何でしょうか。
A: それもいい蓄電池がどれぐらいどういうものができるかと、さまざまな要因が出てくるかと思います。まだ一概にこうですと言い切れないと思います。
Q: 排出量取引なのですが、環境省とか基本法でいわゆるキャップ&トレード、総量規制ということが謳われているのですけれども、それに対してかなり産業界などは厳しい意見もあって、経済産業省としてはそこら辺は総量規制ではない方法を模索していくという方向なのでしょうか。
A: これはかなり温対法の議論のときに、どういう書き方をするかということで、議論したのですが、ですから全体的にはキャップ&トレードですから、総量ということになるのかもしれませんが、実際に総量をかけられないものも結構あるのです。そういうことと、今ちょうど話しましたように技術革新が進んでいきますから、総量だけですとキャップをかけて抑えますから、伸びていくところを抑えるということになるのです。成長分野をしっかり伸ばしながら、むしろ既存のところも改善してもらって、全体として低炭素社会にしていくということになっていくので、そういう意味で私は原単位というものをすべて否定するものではない。ただ、それもあわせて具体的な制度としてはすべきということを申し上げているので、大体方向としてはそうなったと思います。
Q: 例えば、業種によってメリハリをつけるとか、何かそういうことも筋道を立てていくということですか。
A: それはどうするかはなかなか難しい。よく産業界とも話をしなければいけませんが、業種全体で一つの方法でやるのがいいのかどうか、だんだん業種も構造変化を起こして変わってきていますから、だから今あまり固定的に考えないほうがいいと思います。
Q: 再任の打診なのですけれども、菅総理の方からいつどんな形でどんな言葉があったのでしょうか。
A: 別に事前に何かあったわけではありません。打診というか、皆さん方が報道してくれたことが一つの打診かもしれませんが、それ以外に何もありません、昨日の午後まで。昨日の午後に来いというから、はいと行っただけです。
Q: 官邸に来いということですか。
A: はい、そういうことです。いたって透明にやっています。
Q: どんな言葉で打診をされたのですか。
A: だから、打診はないです。
Q: 要請はされたのでしょうか、言葉として。
A: だから、官邸に来てくださいと。
Q: それだけですか。
A: 呼び出しがあって、総理から官邸に来いとおっしゃってますよと。
Q: 再任ですとか、もう一回経済産業省をお願いしますということは。
A: だから、それはそこへ行ったときに、総理からさっきお話しした5項目とセットで話がありました。別に断る理由もありませんので、お受けしました。
最終更新日:2010年6月10日
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