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枝野経済産業大臣の臨時大臣記者会見の概要
17:41~17:53
於:記者会見室
冒頭発言
平成24年度経済産業政策の課題と対応、概算要求、制改正要望について
経済産業政策の課題と対応の取りまとめについて会見をいたしたいと思います。
本日の政務三役会議において、平成24年度予算概算要求や税制改正要望を含めた経済産業政策の課題と対応を取りまとめました。
これに先立ち、今月27日の産業構造審議会総会において、産業界を始めとする有識者の方々から幅広いご意見を頂戴したものであります。また、民主党経済産業部門会議において、議員各位に活発に御議論をいただき、御了承いただいたものであります。
その内容でございますが、まず、第一に概算要求に当たっては、平成22年度事業から平成24年度新規要求に係る約950に及ぶ全ての事業に対して、行政事業レビューを実施いたしました。その際、行政刷新会議の指示を踏まえつつ、経済産業省独自の取組として、一つにはあらかじめレビューの視点を設定いたしました。政策目標の必要性、施策の有効性、重複の排除、事業の効率性というレビューの視点を設定したものであります。また、レビューシートの欄を大幅に拡充して、成果目標、他の政策ツールとの役割分担、事業の効率性などを要求段階からしっかりとチェックすることといたしました。
その結果、63事業を廃止、53事業を抜本的改善、137事業を一部改善することにより、合計約1,600億円に及ぶ予算の縮減をしたものであります。御承知のとおり、経済産業省はいわゆる政策的予算で、裁量性のある部分は非常に少ない中でございますので、比率的には大変大きな数字だと思っております。併せて、今後事業の実施に向けては、ともすれば非効率になりやすい事業管理法人を含め、実施主体の選定に特段に留意しつつ、執行の段階でも更なる効率化を徹底してまいります。
こうした事業レビューも踏まえ、まず原子力事故の早期収束と震災対応に全力で取り組んでまいります。一日でも早い古里への帰還、今後事故を起こさない体制作りに向け努力をしてまいります。また、被災した中小企業等の資金繰りや二重ローン対策に万全を期してまいります。
次に、これまでのエネルギー政策を反省し、聖域なく見直しております。当面の電力需給対策から省エネルギー対策、再生可能エネルギーの導入、エネルギーの新たなベストミックスの構築まで、エネルギー環境会議とも連携し、しっかりと取り組んでまいります。週明けから総合エネルギー調査会での議論を開始いたします。
さらに、現下の急激な円高と空洞化に対し、3次補正も活用しながら、企業の国内立地支援、中小企業等の資金繰り対策などを講じてまいります。また、円高メリットを生かし、海外M&Aや資源権益の獲得等にも取り組んでまいります。
また、昨年来の課題である法人実効税率の引き下げや高いレベルの経済連携の推進など、着実に実行をしてまいりたいと思っております。加えて、内需活性化、グローバル化、イノベーションを通じた新たな成長を実現してまいります。例えば、エネルギー、医療、IT等の分野において、既存の枠を超え新たな需要と雇用を創出する新ビジネス、新産業を創出してまいります。将来の成長の種となる研究開発にも果敢に取り組んでまいります。 同時に、新興国などの成長を取り込み、国内に富を循環させるため、インフラシステム輸出を始めとする我が国企業のグローバル展開を支援してまいります。
こうした施策の実施に対しては、日本経済、地域経済の担い手である中小企業に活躍していただくことが重要であると考えております。中小企業の潜在力を引き出し、経営力を強化すべく全力で取り組んでまいります。こうした施策、あるいは予算、税制などを通じて日本経済が一日も早く活力を取り戻せるよう全力で取り組んでまいります。
なお、予算、税制の詳細については、追って事務方から説明をいたさせます。
私からは以上です。
質疑応答
平成24年度経済産業政策の課題と対応、概算要求、税制改正要望について
Q: まず、先ほどおっしゃいましたエネルギー分野の聖域なき見直しということなのですけれども、大臣としては原発事故を受け、原子力、原発の活用というのは変わってくると思うのですけれども、その辺りも含めて今回どのように反映されたとお感じでしょうか。
A: まず、原発ということでは、これまでの研究開発については、安全性向上や国際関係上必要なものなどに限った要求を行うことといたしまして、抜本的な削減を行っております。
他方、これは3次補正も含めてでありますが、事故収束に向けた研究開発や既設の原子力発電所の安全対策高度化に資する技術開発を強化いたしております。また、広報事業関連で原子力推進の観点からの広報見直し、風評被害対策や放射線についての情報提供等に重点化を行っております。さらに、電源立地地域対策交付金については、原子力発電施設の立地状況等を踏まえ、原則として現行の交付規則を運用し、約90億の抑制を図っているところでございます。
また、全体としてのエネルギーということでは、再生可能エネルギーの推進や省エネルギーに資する予算に重点化を図っているところでございます。
Q: これも先ほどおっしゃっていました経費面の話なのですけれども、政策経費10%カットというのがあったと思うのですけれども、これはどのように対応されたのか改めてお伺いしたいのと、数字的にはそれを達成されているということでよろしいのですか。
A: 当然概算要求基準でございますので、それを達成しませんと要求ができません。
先ほど申しました行政事業レビューについて、これは私自身かつて行政刷新担当大臣も務めておりまして、全体の構造、あるいはこれまでの経緯、十分承知をしている立場でございますが、これは私が大臣に就任する前の段階から、経済産業省においては、行政刷新会議の指示を超えて、積極的に対応をしていただいているというふうに思っております。こうした努力等によって、概算要求基準を満たした中で重点的な予算要求ができていると思っています。
Q: エネルギー分野の関係の要求、特に原子力関係で少し具体的にお聞きをしたいのですが、中身を見てみますと、核燃料サイクル関係の予算要求も減額が目立つように感じるのですけれども、核燃料サイクルの考え方も含めて、どういうような姿勢で要求に臨まれたのか、お聞かせいただけますでしょうか。
A: 核燃料サイクルについては、全体としてのエネルギー政策、原子力政策をこれから国民的な議論も含めて、議論をしていく中で結論を得ていくテーマでございます。ただ、もちろん継続をして、その間も現状を維持するだけでも一定の予算が掛かりますので、そうしたことについては、予算をしっかりと付けさせていただいた上で、議論の結果を踏まえて結論、方向性を出しているということです。
Q: 東日本大震災の対応で、エネルギー供給、流通等に対して緊急時対応にどのように取り組まれているのか、法令的な措置も含めてやられていくのか、まずその点についてお聞きしたいのと、原発の交付金について引き続きというお話でしたが、旧電特会計の大部分が交付金だと思うのですけれども、再生可能エネルギー等について、旧電特会計に入り込む余地は今後無いのかどうか、現状、石特会計の方でやられていると思うのですけれども、その部分について教えてください。
A: まず、1点目については、まさに今回の地震、津波の被害を受けて、そうした事態におけるエネルギーの安定供給に向けては、エネルギーの種類ごとにもそれぞれ大きな課題があるというふうに思っております。
例えば、石油についてはしっかりと現場、消費者のところに、残念ながら当初の数日間、十分に行き渡らないという問題がございました。これについては、特に基本の主体は民間ベースでありますけれども、それを危機管理対応としてどういった形であらかじめ備えておくのか、あるいはガスについては、今回特に大きな消費地である仙台が新潟とパイプがつながっておりましたので、たまたまその部分の供給はできましたけれども、これは日本全国どこで災害が起こるか分からないという状況の中では、パイプラインの構築というのは重要なことになってくるというふうに思っております。例を挙げればきりがありませんが、それぞれの分野について、政府の予算的措置でできることについては、しっかりと第一歩を踏み出しているつもりでございます。と同時に、制度的、法令的な部分については、正に今検証のプロセスにあるという状況であると思っております。
後者については、まずはこの原発立地の地域の皆さんには、あらかじめお約束をして、それで原発立地を受け入れてきているという経緯がありますので、それを踏まえた対応が必要であろうというふうに思っております。その上で、今後の全体のエネルギー政策の見直しの中で、原発立地の地域の皆さんにお約束をしていることはしっかりと踏まえつつも、御質問のあったようなテーマについては、広い意味ではそうした議論を踏まえた中で、検討の余地があればその段階で検討することになるということであります。
