経済産業省
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枝野経済産業大臣と細野原発事故収束及び再発防止担当大臣による共同記者会見の概要

平成23年9月30日(金)
18:17~18:40
於:首相官邸

 


冒頭発言


緊急時避難準備区域の解除について

 

枝野大臣:

それでは、原子力災害対策本部について記者会見をさせていただきます。

 まず、私から先に御報告をさせていただきます。

 ただ今、第21回原子力災害対策本部会合が開催され、政府として緊急時避難準備区域の解除を決定いたしました。区域解除に際しては、緊急時避難準備区域を含む全5市町村から復旧計画の提出を頂き、これを踏まえ、対象市町村の首長さんたち、そして福島県知事とも緊密な意見交換を行い、解除の了解を得るとともに、原子力安全委員会からも区域の解除について、差し支えないとの回答を得ました。こうしたことから、本日解除を決定したものであります。この解除によりまして、子供や妊婦の立ち入り制限、学校の休校措置、応急仮設住宅の建設規制などの規制が解除されることとなります。原子力被災地域の復旧、復興に向けて着実な一歩を踏み出したとは思いますが、区域解除に際し、避難をされている住民の方々には、放射能汚染や生活インフラなどに対する不安の声もあることを認識しております。

 このため、復旧計画の鍵である除染については、この後細野大臣から御説明いただきますが、まず約2,200億円の予備費を最大限活用するなど、国が先頭に立って取り組んでまいります。また、仮設住宅や生活道路の整備、学校の復旧に加え、医療の体制整備や雇用確保など、ハード、ソフト両面を含めた生活基盤の再建について、東日本大震災復興対策本部や関係省庁と連携し、万全の対応を行ってまいります。

 さらに、緊急時避難準備区域に事業所を有する中小企業には、同区域解除後、当該区域において事業を継続、再開するために必要な融資を新たに行うことで、本日福島県と基本合意をいたしました。

 いずれにしろ政府として被災された自治体や住民の方々の状況を十分に踏まえ、各市町村の復旧計画の実現に最大限の対応を行うとともに、住民の帰還に向けてきめ細かな支援を行ってまいります。

 


原発シンポジウムに係る第三者調査委員会の最終報告書について

 

 なお、原子力災害対策本部の件ではございませんが、既にプレスリリースをしております原子力発電に係るシンポジウム等について、本日第三者調査委員会の最終報告書が出ておりますので、この点について1点コメントをさせていただきます。

 報告書において、一部の国主催のシンポジウム等で不適切な国の働きかけが認定をされました。言語道断であり、大変遺憾であります。国民の皆さんに改めてお詫びを申し上げます。

 国民の信頼が何よりも重要な原子力行政において、このような事態に陥ったことは立地地域の皆様、そして国民の皆様に強い不信の念を抱かせるものであります。報告書では、問題の背景としてシンポジウム等の運営に関する規範が明確でないまま放置されていたことなどが指摘をされております。報告書を受けて早速本日午後、原子力安全・保安院長及び資源エネルギー庁長官を呼びまして、私から抜本的な再発防止策を具体化するよう指示をいたしました。再発防止策を早急に取りまとめるとともに、関係者の処分についても速やかに行ってまいります。

 今後、私が先頭に立って原子力行政に対する国民の皆様からの信頼回復に向けて全力を尽くしてまいる決意でございます。

 私からの報告事項は以上でございます。

 引き続き除染について、細野大臣から御報告いたします。

 


緊急時避難準備区域の解除、除染について

 

細野大臣:

除染について御説明するその前に、一言だけ緊急時避難準備区域の解除について申し上げます。

 3月11日以降、特に福島県の皆さんには大変御不自由な生活をしていただいてまいりました。大変政府として申し訳ない、そんな思いで一杯でございます。本日決定をいたしました緊急時避難準備区域の解除というのは、事故後の大きな私は一歩前進というふうに捉えておりまして、着実に安全に帰っていただけるように政府として全力で後押しをしていきたい、責任を持ってやってまいりたいと思っております。本日、小宮山厚生労働大臣からは、医療の問題について、厚生労働省としてしっかりと取り組むという話、中川文部科学大臣からは、学校を始めとした子供の問題に取り組んでいきたい、そんなお話もございました。

各市町村が出しております復旧計画をしっかりと後押しをするというのが私どもの役割でございますので、責任を持ってやってまいりたいと思っております。それぞれの5市町村の復旧のそれぞれの計画でございますけれども、10月上旬には南相馬市の方で学校の再開の希望も出ておりまして、既に南相馬市の緊急時避難準備区域にはかなりの住民の皆さんがお住まいでございますので、恐らくこの南相馬市が最も先行するものというふうに思っております。その他の市町村については、それぞれの御帰還の時期、学校再開の時期というのが、御希望がございますので、できるだけそれに沿う形で後押しをしてまいりたいと思っております。

 続きまして、こうした緊急時避難準備区域の鍵を握ります、これからの解除に際しましても鍵を握ります除染でございます。

 第2次補正予算で予備費約2,200億円を既に予算として決定をしております。その他にも環境省といたしましては、3次補正予算で2,459億円、これは汚染廃棄物の処理も含めてでございますけれども、予算を要求する予定でございます。24年度の概算要求、昨日環境省として決定をいたしましたけれども、こちらの廃棄物を含めますと4,536億円の予算の要求をいたしております。また、25年度について、24年度中に契約をできるものについて、国庫債務負担行為として要望をするということを予定をしておりまして、2,308億円、こちらも廃棄物を含めてでございますが、こういう予算になっております。これらを合計いたしますと、1兆1,482億円という非常に大きな予算を組んでおりまして、確実にこの予算を使って除染をしていくということを徹底してまいりたいと思っております。

 まず、政府が現在取り組んでおりますのは、避難指示を行った12市町村において、国が除染のモデル事業を行うということで既に始めております。既に開始をした自治体もございますし、それぞれモデル事業の対象地域を選定していただいておりますので、順次このモデル事業をスタートできるものというふうに承知をしております。こうした除染を進める上で鍵になるのが仮置き場、そして中間貯蔵施設ということになってまいります。こちらについては、10月中には環境省として責任を持ってこの仮置き場や中間貯蔵のあり方についてロードマップをお示ししたいと考えております。

そのロードマップをお示しするに当たりましても、地元の理解というのが、これが不可欠でございますので、私は次の日曜日、福島県に行きまして、福島県知事を始め皆様に国の現段階で考えていることをお話をして、まずは地元の皆さんから様々な声を聞かせていただきたいと思っております。

 仮置き場をお願いする件にしても、中間貯蔵をお願いする件にしても、地元には大変御負担をお掛けすることでございますので、お詫びをしながら、できる限り地元の皆さんの御理解いただく、そのことに尽くしてまいりたいというふうに思っております。

 この緊急時避難準備区域の解除が今日行われましたので、これから警戒区域、さらには計画的避難区域について、どのように扱うのかということについても、皆さん御関心がおありだろうというふうに思っております。まずは何よりも年内にステップ2の早期実現というのを達成しなければならいなと思っておりまして、こちらが最優先でございます。ステップ2の達成に向けて政府一丸として取り組んでまいります。

 また、放射線量の詳細なモニタリングであるとか、住民の生活環境の復旧に向けた取組というのは、ステップ2の完了を待つことなく、先行して進めてまいります。区域の見直しそのものについては、枝野大臣が最終的な御判断をする責任者でもございますので、しっかりと枝野大臣と連携をしながら、福島県や関係自治体ともしっかりと議論を積み重ねて、ステップ2が達成をした時点で検討に入ると、恐らくステップ2が終了した後も解除するまでには若干、やはり時間が、警戒区域や計画的避難区域については、掛かるというふうに思いますので、そこは慎重にも慎重を期して判断をしてまいりたいと、そのように考えております。

 私からは以上でございます。

 

質疑応答


緊急時避難準備区域について

 

Q: 枝野大臣にお願いしたいのですけれども、改めてなのですけれども、緊急時避難準備区域を今回このタイミングで解除するに至った理由を教えていただければと思います。

 

枝野大臣: 緊急時避難準備区域は、原発のサイトの方の状況が急激に悪化をした場合に備えて、すぐに対応できるようにということで設定をしたものでございます。そうした観点から、ステップ1が収束、完結をしたということを踏まえて、そうした状況のリスクが無くなったと、その上でただそうなったからすぐにお戻りいただけるということではありませんので、この間帰還の計画について、地元の皆さんと十分協議をしながら、その計画がしっかりと作られ、実際に帰還をしていただくことに向けた作業に入っていける状況になったと、こういうことで本日のこの開示という決定に至ったものでございます。

 

Q: 確認なのですけれども、この時間をもって解除したということでいいのですか。

 

枝野大臣: 解除の指示が内閣総理大臣、本部長から発せられたということになります。

 ただ、誤解は無いというふうに思いますが、この解除というのは、実際の帰還そのものとイコールではございません。各市町村で帰還の計画を作っていただいて、それを国として正に全面的に支えていくことの中で、実際に学校等が再開をされるとか、病院等が再開されるとかというのは、その計画に従ってこれから進んでいくということでございますが、解除という効果については、生じたところでございます。

 

Q: 枝野大臣に伺います。

 解除の前提となりました5市町村の復旧計画なのですけれども、例えば川内村などは来年の春までに帰還を完了するというふうに決めております。これから冬場を迎えまして、除染であるとか、復旧工事には厳しさも伴うと思うのですけれども、こういった目標というのを国として達成できる保証というのはあるのでしょうか。

 

枝野大臣: もちろん今回の復旧計画については、簡単な話ではないということは認識をいたしておりますが、正にできるだけ古里に、我が家に戻りたいという住民の皆さんの御要望と、そして実際にそれが実現できるのかということの観点から、地元自治体の皆さんと十分に御相談をさせていただいた上で、こうした復旧計画に基づいた解除ということに至ったものでございます。

 今日の本部会合におきましても、復興対策担当の平野大臣始めとして、それぞれの案件について、例えば医療については厚労大臣と、それぞれ全力を挙げて、正に内閣、政府を挙げて、この復旧計画の実施、実現について取り組んでいくということを御確認していただきましたので、この計画に基づいて実現ができるというふうに思っております。

 

Q: ちょっと事務的なのですが、それぞれの市町村の復旧計画、概要版でも結構なのですけれども、何か頂くことはできるのでしょうか。

 

細野大臣: 5市町村ありまして、それぞれ御要望の中身がそれぞれの中身ということになっておりまして、基本的にはそれぞれの議会などで説明をしていただいていますので、公表をしても問題は無いかと思うのですけれども、若干それぞれちょっと確認をしたいと思いますので、確認をさせていただいて、今日中に公開できるものであれば公開をさせていただきたいというふうに思います。

 


第三者調査委員会の最終報告、今後の原子力政策について

 

Q: 枝野大臣にお伺いします。

 いわゆるやらせの最終報告についてなのですけれども、今日、北海道電力の泊3号機のプルサーマルシンポジウムで、エネルギー庁の職員による不適切な働きかけが明らかになりました。

 北電は検証委からそういうような疑惑があるのではないかという指摘があるまで報告しなかったのですけれども、この北電の対応についてどのように受け止めているかということと、それに関連して、このプルサーマル計画実施が決まるまでの北電だけではなくて、このシンポジウムで国の不適切な行為が明らかになったということで、そもそもプルサーマルを認めるまでのプロセス自体の正当性に疑義が出てきているのではないかということに対する枝野大臣の考え方と今後まだプルサーマルは実施されてないのですけれども、プルサーマル実施についても慎重に考えるべきなのではないかというふうに思うのですけれども、そのことについてはいかがでしょう。

 

枝野大臣: まず、今回は直接の正に当事者として、国としての関与と、その再発防止と、この後処分の問題もやっていきたいと思っておりますが、ここに向けて第三者委員会で調査をしていただいたというものでございます。

 これに関わる電力会社等の関与の状況等についても、当然今回の報告の中に含まれている部分がございますが、それについてはまずは一義的には今日の段階では直接関与した国としての責任と再発防止ということにまずは全力を挙げて取り組むということで、調査報告を踏まえて、道民の皆さん始めとして、まずどういった受け止め方をされるのか、あるいは電力会社自体がどういった受け止め方をされるのかということがまず一義的に重要であろうというふうに思っております。

 手続、プロセスに瑕疵があったのではないかということについては、そういった意味では少なくともなされるべきではない行為が行われていたということは、間違いないというふうに思っております。一方で、そのプロセス全体としては、それぞれの自治体の首長さんがシンポジウムだけではなくて、自治体の議会での議論や様々な説明会における説明等、総合的に判断をされたものだというふうに思っております。

 

Q: 今後の実施も、来春ということが、今延びているのですけれども、それはこのまま進めていく考えなのでしょうか。

 

枝野大臣: まず、一つには原子力政策全体について抜本的に検討をするということがございますので、当然その抜本的見直しの中にはプルサーマル計画についての検討も当然そこには入るということでございます。

 

Q: それだけ実施は難しいと。

 

A: これについては、まず基本的に安全性の確認と地元住民の皆さんの一定の理解を得るということが必要であるというのは、再稼働の問題と共通しているところです。

 


仮置き場、各市町村の復旧計画について

 

Q: 細野大臣にお伺いします。

 仮置き場の問題を含めた件につきまして、10月にロードマップというお話がございましたが、仮置き場で自然発火等による火災が問題になっております。宮城県内だけでも15件となっておりまして、この仮置き場の管理という点について現状どうお考えでしょうか。

 

細野大臣: 仮置き場の火災という件は、私自身ちょっと確認をできていませんので、重要な御指摘ですので、しっかり確認をしたいと思います。

 現状におけるそれぞれの除染が行われた地域での管理の在り方はまだまだ問題があるというふうに思っております。したがいまして、お示しをしますロードマップの中では、仮置き場についても、どういったやり方が最も安全なのか、中間貯蔵ができるまでの間、どれぐらいの期間が掛かるのかということも含めて、その期間に見合った仮置きの仕方についてもお示しをしたいというふうに思っております。

 先ほど朝日新聞の関根さんから御質問いただいた件ですが、各市町村の復旧計画については、本日中に原子力災害対策本部のホームページに掲載いたします。できるだけ早い時間に掲載ができるように作業を急がせますので、そちらを御覧いただけますでしょうか。

 


第三者調査委員会の最終報告について

 

Q: 枝野大臣にお伺いします。

 やらせの第三者委員会ですが、関係者の処分について、速やかに行うということなのですが、直接関わったのはエネ庁と保安院の広報課の職員なのですが、それらの職員に限定されるのでしょうか、どういった処分が考えられるでしょうか。

 

枝野大臣: 今日の報告を頂いたのを踏まえて、一応私自身は、腹案は持っておりますが、正にそれぞれの当事者にとっては重要なことでございますので、できるだけ早く決定をいたしますが、決定をした上で報告させてください。

 

Q: 幹部への処分は考えていらっしゃいますか。

 

枝野大臣: 現時点でいろいろと腹案を持っておりますが、最終的に結論を出す前の段階で何か示唆をするようなことは、この手のことについてはすべきではないと思っておりまして、結論ができるだけ早くと、そんなに先ではなく考えておりますので、結論が出た段階で速やかにご報告いたします。

 


中間貯蔵と仮置き場について

 

Q: 細野大臣にお伺いします。

 9月中に示すロードマップには、中間貯蔵と仮置き場の具体的な場所とかまで示せるのでしょうか、めどが立っているのでしょうか、お伺いします。

 

細野大臣: まず、仮置き場なのですけれども、仮置き場につきましては、福島県内でそれぞれの市町村に大変御努力いただいて、徐々にではありますけれども、めどが立ってきた自治体が出てきております。ただ、それは国がここでということで決めるというよりは、それぞれの市町村が地域の全体のことを考えてお決めになることですので、そのお手伝いをすると。例えば、説明会があれば御説明に行ったり、また予算の面でもちろん全面的目に後押しをしたり、そういった役割でございますので、ロードマップの中で仮置き場についての場所を指定をするということはいたしません。

 中間貯蔵施設につきましては、これは本当に正直に申し上げて、非常に場所の選定というのは難しゅうございます。したがいまして、10月中に示すロードマップの中では考え方は提示をいたしますけれども、場所の明示というのは難しいと思います。

 こうした基本的な考え方を示して、どういったものなのかということについて、イメージを持っていただく中で、福島県の皆さんに必要性を御理解いただいて、できるだけ早い段階で場所の特定に至ることができるように、努力をしていきたいと思っております。

 


懲戒処分について

 

Q: 枝野大臣にお尋ねしたいと思います。

 今日保安院の長くスポークスマンをされていらっしゃいました西山さんに対する処分がが下ったのですが、これについてコメントをお願いします。

 

枝野大臣: 西山大臣官房付は、職員との間で勤務時間内における複数回の身体的接触を含む不適切な行為を行ったものでありまして、このような行為は職務専念義務に違反し、同時に国家公務員としての信用を失墜する行為でございます。

 経済産業省としては、本件を重大に受け止め、停職という極めて重い懲戒処分を行うこととしたものであります。また、相手方も職員でございますが、訓告処分を行いました。さらに監督責任として、佐々木通商政策局長に訓告処分を行いました。

 今後このようなことが二度と起こらないよう、全職員に対して改めて服務規律の徹底を図っていく必要があると考えております。特にこうした事案が原子力災害に関わっている職員のところで起こったことについては、あわせて特に被害を受けられた福島を始めとする住民の皆さんに改めてお詫びを申し上げる次第でございます。

 

以上
 
最終更新日:2011年10月5日
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