経済産業省
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枝野経済産業大臣の臨時記者会見の概要(原子力発電所に関する4大臣会合)

平成24年4月13日(金)
19:36~21:06
於:総理官邸記者会見室

冒頭発言

 それでは、原子力発電所に関する4大臣会合について御報告を申し上げます。

 まず、最初に申し上げたいことがございます。

 政府は昨年7月、中長期的なエネルギー政策として、原子力発電への依存度をできる限り低減させていくという脱原発依存の方針を決定しております。今回の一連の4大臣会合も、当然この方針の枠内で行われたものであります。

 その上で、昨日来の会合で、まず定期検査で停止中の原子力発電所の再起動に当たっての安全性について、更に念入りな議論を重ねました。

 これまで説明してきたとおり、東京電力福島第一原子力発電所事故の発生以降、政府はそれまでの安全対策に加え、昨年3月の緊急安全対策、4月の外部電源対策、6月のシビアアクシデント対策など、事故の教訓を踏まえた具体的な安全対策を順次指示し、その確実な実施を積み上げてまいりました。

 また、原子力発電所の安全性評価について、昨年7月11日、菅内閣が取りまとめた3大臣決定に従い、再起動の可否について判断するため、ストレステスト1次評価を慎重に実施をしてまいりました。こうした取組と並行して、政府事故調、原子力安全・保安院の意見聴取会等において、広く専門家の意見を求めながら、徹底的な事故検証を進めてまいりました。

 それらの場で得られた知見については、安全対策や安全性評価に随時反映させるとともに、新たな規制の方向性として、既に30の対策として具体的に提示をしてきたところでございます。

 その他にも、これまで各方面の専門家によって、慎重かつ徹底的に進められてきた数々の検討が先月末までに一定の結論を得ました。これら議論の内容は、ホームページ等で常に公開をしてまいりましたが、本日記者の皆さんに改めて配布した資料1にまとめたとおりでございます。

 これらを踏まえ、4大臣において国民の皆さんにとって分かりやすい形に改めて整理し、先週金曜日にお示ししたのが「原子力発電所の再起動にあたっての安全性に関する判断基準」の3点であります。

 念のため申し上げますが、これは新たな基準ではなく、これまでの積み上げの集大成であります。本日と昨日の会合では、まずこの3つの物差し自体が妥当なものであるのかどうかを改めて確認をいたしました。

 まず、基準1について申し上げます。

 これは昨年3月に指示し、5月に実施を確認した緊急安全対策、昨年6月に指示し、同じ6月に実施を確認したシビアアクシデント対策措置等で構成をされています。これまでの徹底した事故検証を踏まえて、先週金曜日に申し上げた政府としての基本的な理解に照らせば、これらの対策は津波による全電源喪失という事態の進展を防止するために有効なものであるということを4大臣として改めて確認をいたしました。

 次に、基準2について申し上げます。

 これは昨年7月の3大臣決定に基づくストレステスト1次評価に該当します。4大臣会合においては、福島の事故検証の基本的な理解に照らし、各原子力発電所が燃料損傷というシビアアクシデントを防止できるかどうかを測る指標として、この1次評価を用いることが適切であると確認をいたしました。

 最後に、基準3についてであります。

 これは原子力発電にまつわる安全神話と決別し、現行法令の遵守を当然の前提としつつ、更なる安全性、信頼性の向上を常に絶え間なく追求し続けるという新しい安全文化の確立を目的に定めたものであります。

 4大臣会合としては、その第一歩として、昨年10月以降、5カ月の検討を経て、昨年度末に示された30の対策を期限を決めて計画的に実施することを求めておりますが、こうした基準は適切であるものと改めて確認をいたしました。

 以上のとおり、3項目の判断基準の有効性を確認した上で、関西電力大飯原子力発電所3、4号機がこの基準を満たしているかどうか、最終的に確認を行いました。

 前々回の会合でおおむね満たしていることが確認されましたが、記者の皆さんには本日の資料項目2、3でお示しをしている資料なども踏まえ、改めて検証をいたしました。

 その結果、大飯の3号機、4号機はこれらの判断基準を満たしており、今回の事故のような地震、津波が襲っても燃料損傷には至らないこと、安全神話に陥ることなく、更なる安全性、信頼性向上のための対策の着実な実施計画及びそれを不断に実施する事業姿勢が明確であることを確認をいたしました。

 なお、これらの基準に加えて、福島の事故の教訓を踏まえ、全国の原子力発電所で対応を進めているオフサイトも含めた原子力防災の改善に向けた取組についても、改めて確認をいたしました。

 記者の皆さんに配布をしている資料4にありますとおり、原子力災害対策本部の強化、情報収集機能の改善、情報発信の一元化、住民避難等のオフサイト対応の改善、被災者支援業務の充実について、改善に向けた着実な取組が進んでいることを確認をしております。

 以上が安全性の確認についての結論でございますが、従来から申し上げておりますとおり、4大臣会合としては、まずは安全性が十分に確保されているかを確認し、その上で再起動が必要であるのかどうか、電力需給の逼迫やコスト増といった事情を踏まえて、検討することとしておりました。

 前々回の会合後に申し上げたかと思いますが、たとえ安全であったとしても、必要性が認められないならば、再起動の判断に至るものではありません。そして、本日大飯3、4号機の安全性について最終的に確認したため、続いて再起動の必要性について検証を行いました。

 この検証の結果をお伝えする前に、若干横道にそれると受け止められるかもしれませんが、1点お話をさせていただきたいと思います。

 私は昨年3月、初めての計画停電を実施する際、内閣官房長官として対応をいたしました。人工呼吸器など、生命の維持に欠かすことができない機器が早朝からの計画停電によって、御本人、御家族の知らないうちに停止をする可能性がありました。こうしたことは、絶対に避けなければならないということで、全ての患者の皆さんと1人残らず連絡が取れるまで、停電実施をしないように、東京電力に対して強い指示をいたしました。

 一方で、切迫した状況の中、深夜から未明、早朝にかけて、厚生労働省において、正に死に物狂いの対応をいただきました。その結果として、実際に電気が止まる前に全ての患者の皆さんと連絡を取ることができましたが、突然の停電、電力不足が社会の隅々に、特に社会的に弱者と言われる皆さんにいかに深刻な事態をもたらすかということを心底実感をいたしております。電力需給に関しても、多分これで大丈夫だろうといった楽観的な見通しで物事を進めることはすべきではないというふうに思っています。

 この間、政府としては、節電すれば需給ギャップは解消されるという主張にも耳を傾けながら、詳しく検討をしてまいりました。しかし、残念ながら現在まで細部まで確信を持って納得できる議論には出会っておりません。繰り返しになりますが、楽観論に軽々にくみし、結局電力供給が足りなかったということは、許されるものではありません。政府としては、今日の現実のエネルギー構造の上で、当面の電力の安定供給を確保する責務を負っていると考えています。

 こうした観点から、関西電力の電力需給について、厳しく検証をいたしました。

 前々回の会合で供給力の更なる積み上げの可能性を報告するよう、資源エネルギー庁に求めたところでありますが、その調査結果も踏まえ、本日4大臣で検証をいたしました。全ての原子力発電所が起動されないまま夏を迎えることになれば、一昨年並みの猛暑を想定した最大電力需要の下では、関西地域ではこれまでの供給力積み増しの努力を勘案しても、なおやはり2割程度の電力不足の可能性があります。

 また、平年並みの暑さの下で最大電力需要を想定しても、昨年夏の15%以上の節電をお願いした東京電力や東北電力管内以上の需給ギャップが避けられない見通しであります。

 当然、今後ともぎりぎりまでこのギャップを埋める努力を続けてまいりますが、非常に厳しいレベルの電力不足に直面していると言わざるを得ません。急な停電はもとより、電力不足は、病気の方、高齢者の方、また産業活動においては中小零細企業など、対応が困難な皆さんなど、社会的弱者の皆さんにより大きなしわ寄せをお与えすることになります。

 また、生産抑制などをお願いをしなければならない。また、クリーンルームなど、一瞬たりとも電力の供給を止めることができない産業も少なくありません。こうした日本産業の屋台骨を揺るがす可能性が大変大きいということも言わざるを得ません。

 さらに、念のため需給と同時に原発停止がもたらすコスト増についても検討をいたしました。

 原子力発電所に代わって、火力発電等を最大限活用して電力供給を最大限行っていくためには、年間0.7兆円のコスト増になるというふうに見られております。関西電力の圧縮可能ないわゆる一般管理費、燃料費や減価償却費、公租公課等を除いたものも実は0.7兆円であります。社内留保は昨年末で4,600億円程度まで減っているところでございまして、今の状態が続けば、遠からず電力料金の値上げをお願いせざるを得なくなるという状況であると認識をしているところでございます。

 以上のように、関西電力管内における需給見通しやコスト増の影響をデータに基づいて検証した結果、4大臣会合においては、大飯3、4号機の再起動には必要性が存在すると判断をいたしたものであります。

 以上のような安全性、必要性の判断を踏まえ、政府としてはこの判断について、国民の皆様に責任を持って御説明をし、理解を得られるよう努めてまいります。何よりも万が一の場合に最も影響を受ける立地自治体の御理解が得られるよう、全力を挙げてまいります。そして、こうした理解が得られたと考えられた場合には、改めて4大臣会合を開き、最終的な再起動の是非について判断をすることとなります。

 念のため申し上げますが、決して今日再稼働を決めたものではありません。

 今回の4大臣会合が対象としたのは、大飯3、4号機についてであります。今後も各発電所について、その都度、安全性と必要性について、両面から判断をしていくことになります。安全性の判断基準には、当面は今回の3項目の判断基準を当てはめ、新しい知見に基づく更なる基準ができれば、その都度適用し、新しい規制庁が発足した後には新たなルールの下で対応をしてまいります。

 最後に、国民の皆様に改めて申し上げたいと思います。

 政府は昨年7月、中長期的なエネルギー政策の方向性として、脱原発依存を決定をしております。本日冒頭に申し上げた原子力発電への依存度をできる限り低減させるという方針は全く変わっておりません。

 さらに、省エネルギー、節電対策を抜本的に強化すること、再生可能エネルギーの開発利用を最大限加速化させること、天然ガスシフトを始め、環境負荷に最大限配慮しながら、化石燃料を有効活用すること、この4つを基本的方向として抜本的な見直しを進めております。

 政府としては議論だけでなく、既に脱原発依存の方向に沿った具体的な取組を進めております。原子力については、新たな規制庁の下で40年運転で廃炉にするという原則を取り入れた法案を提示をしております。また、再生可能エネルギーの利用拡大のために、固定価格買取制度の導入、エネルギー規制制度改革アクションプランの下での28項目の改革実施など、取り組んでいるところであります。

 今後もできることから一つ一つ積み重ねて、一日も早い脱原発依存に向けて、最大限の努力を進めていくことをこの機会に改めてお約束を申し上げます。

 私から以上です。

質疑応答

Q: 一連の御説明で電力需給に関する言及がかなりありましたけれども、この需給については、国家戦略室の下でチームを作って、精査していくというふうに承知をしております。それを待たずになぜ再稼働が必要だと今日判断をされたのか、御説明をいただけますでしょうか。

A: 再稼働の有無にかかわらず、この夏国民の皆さんに電力会社ごとに違いはあるかと思いますが、節電のお願いをしていかなければならない状況にある。

 節電のお願いをするに当たっては、できるだけ詳細な需給見通しに基づいてお願いをしていかなければならないということで、それについて更に詳細な検討を進めるということを政府としておおむね方向性を決めているところでございます。

 一方で、今回関西電力の需給見通し、あるいは他電力からの融通の可能性等については、かなり丁寧に議論をいたしましたが、今後精査の結果として、若干の供給力の上積みが仮にあったとしても、今日私が報告を申し上げた大きな需給ギャップの基本的な構造は変化しないであろうということを確認したものでございます。

 もちろんこれから地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の理解をいただくに当たって、そうした更なる詳細な検討の状況というものは、御参考にされたいというような声等があろうかと思いますが、正にそうしたことの作業を進めることも含めて、国民の皆さんの一定の御理解を得られるかどうか、今後努力をしていくということになります。

Q: その精査を待ってから判断をしたほうが理解を得やすいのではないかと思うのですが、なぜ第三者を入れた精査の前に、政治判断で再稼働をする方針を決めたのか。

A: 再稼働する方針は決めておりません。再稼働をするための安全性と必要性について確認をし、それについて立地自治体を始め、地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの御理解をお願いするというプロセスに入りたいということを決めました。

 その御理解をいただく上では、これから正により詳細な需給の見通しについても、国民の皆さんに示していくことになりますので、そうしたことの議論の状況や場合によっては結論を得た上で、御理解いただけるかどうかを判断されるという方も十分有り得るだろうというふうには思っておりまして、正にそういった詳細を待ちたいという方が例えば福井県などであれば、そうした状況についても、しっかりと御報告を申し上げながら、理解を得る努力をしていくということであります。

Q: それでは、4閣僚で相当精緻な需給に関する精査をされたかと思うのですが、例えばピーク時のことだけではなくて、例えば夏全体でどれぐらい電力不足の時間帯が発生するのか、何%ぐらい発生するのか、そのあたりは定量的にちょっとお示しいただけないでしょうか。

A: 正にこの電力需給というのは、気候によって大きく、天候によって大きく影響されます。夏の場合ですと、暑い日がどれぐらいあるのか、あるいは一日の中でも熱い時間帯が短くて、夕方になったら急に冷え込むとか、それも正に天候次第です。

 あえて申し上げれば、今年の夏がもし大変な冷夏であれば、今日申し上げた20%、あるいは15%を超えるようなというような節電を実際にいただかなくても足りるかもしれません。ただ、正にこれはやってみないと分からない、その時になってみないと分からないということです。

 そうしたことの中で、例えば平年並みであったとしても、今日申し上げたとおり、15%を超えるような需給ギャップが正にその場合もそういった日が何日あって、どれぐらいの時間になるかということによって違ってまいりますので、定量的に何日ぐらいになりそうだということは言えません。

 ただ、過去の需要の統計データから考えると、平年並みの暑さの場合に最大ピーク時と比べて15%以上の節電をお願いしなければならないという供給力しか確保できていないという現状でということをしっかりと確認をいたしました。また、この場合も正に平均値で取るのか、最大値、最小値で取るのか、いろいろな議論がありますけれども、正にこれも気候、よく実際にその時になってみないと分からないものでありますから、例えば一定の温度が何日間も続けば、その分だけ何時間にもなるというものでございます。したがって、定量的になかなかお示しすることはできないということでございます。

Q: それは、ある程度幅を持って、こういう気象条件だとそれでは何日ぐらい、あるいは何時間ぐらい足りない時間が発生するだとか、最悪の場合はこうだとか、ピーク需要を現にお示しになっているわけですから、そこを示す努力はできたはずなのではないでしょうか。

A: これから様々な議論をいたした上で、正にピーク需要を考えた時に、相当な節電をお願いしなければならないということで、精査されたものではありませんけれども、そうした一種の可能性、見通しについても、報告は受けております。これについては、国民の皆さんの一定の御理解をいただく上で、今の御指摘のように必要な情報だろうというふうに思いますので、お示しをしていきたいと思っています。

Q: 今回の再稼働の必要性を、特に立地自治体の説明するのは、今回でいえば福井県に説明に訪れるということでよろしいでしょうか。

A: 正に地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の御理解と申し上げてきておりますが、万が一の場合に最も影響を受けるのは、立地自治体であります。その立地自治体である福井県からは、是非私が説明に、もし一定の判断をする場合にはということを牧野副大臣が現地を訪ねた時に言われておりますので、これは先ほど会合が終わった段階で、事務方にできるだけ早く現地に伺いたいと、知事とお会いをしたいということで指示を出しました。できるだけ早くお伺いします。

Q: 次の4大臣会合を開くのは、地元の理解、説明を行ってからということになるのでしょうか。

A: 説明を行っても、すぐには次回を開催することはあり得ないと思います。つまり説明を申し上げ、地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の理解が得られたのではないだろうかというようなことを、一定程度認識をした上でなければ、次回会合を開いても意味はないと思っています。

Q: まず、1点目はこれから地元に説明する際に、万一の際のリスクについては、どういう言葉で説明するのでしょうか。

 それから、もう1点、需給のことなのですが、今回供給力は計算されているのですけれども、需要想定は前回の数字と変わっていません。需給調整契約や需要の抑制策というのを盛り込まれてないと、それはどうしてでしょうか。

A: まず、1点目でございますが、今先ほど地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の御理解をお願いをするという段階に達しましたので、どういった御説明を申し上げるかという具体的なことは、この間の議論を踏まえて整理をしなければならないというふうに思っております。

 恐らく福井県知事には私がお伺いすることになると思うのですが、そうした御説明の場はメディアの皆さんにもオープンな場ですることになるのだろうと思いますので、その時までに整理をして御説明を申し上げたいというふうに思っています。

 それから、2点目でございますが、これは過去の平均値とか、過去の最も需要の多かった時ということで、自然体での需要というものを軸に、どれぐらいのギャップがあるかということを申し上げました。

 例えば、電力使用制限令とか、計画停電とか、それからもちろん需給調整契約等、様々な形で、どんな場合であっても、急に突然電力が止まるということには絶対してはいけないというのが政府と電力会社の責任だというふうに思っておりますので、最終的には需給ギャップがプラスになるように、当日のその時間まで最大限の努力をするわけでございますが、正に需給調整契約等も、本来だったら使いたいという電力を需要家の皆さんに抑制をしていただくということでありますので、自然体としての需要からどれぐらいそういった節電をお願いしなければならないのかということが需給ギャップを想定する上での基準であろうというふうに考えています。

Q: 国民の一定の理解を得たいということなのですが、大臣のおっしゃる一定という言葉の具体的な意味を教えてください。

A: この原子力発電所の再稼働問題に限らず、国民の皆さんにはどんなテーマであっても一律ではない、様々な多様な意見があるというふうに思っています。そうしたことの中で、正にこの福島の原子力発電所の事故を踏まえて、多くの国民の皆さんが原子力発電所に対する不安を持っておられるということの中で、再稼働をするという際には、全ての皆さんに御理解をいただくということは、これは人間社会である限りできないということであるとしても、やむを得ないのかなとか、なるほどこれなら大丈夫なのだなとか、正に一定の御理解をいただく必要があると。これは数量的にとか、機械的に判断できることではございませんので、一定の理解ということで申し上げ、その判断は正に文字どおり政治判断だというふうに思っています。

Q: 今回夏場の需給の供給力が厳しいということであれば、この再稼働の要請というのは、夏場に限定した形の要請と考えたらいいのでしょうか。

A: 一つは、まず目の前に夏場の需要のピークの時期を迎えていますので、その観点から、必要性について議論して判断をいたしました。冬場についても、需給の見通し等については、その都度しっかりと見ていかなければならないだろうというふうには思っています。

 一方で、原子力発電所の安全性ということを考えた時に、これは以前にもここであったか、御質問がありましたけれども、いわゆる稼働したりしなかったりということを繰り返すことのリスクと稼働しているなら稼働し続ける、止まっているなら止まっているという状況でのリスクということとは、しっかりと検討しなければいけないだろうというふうに思っています。

 まずはこの夏に向けて、需要不足が想定をされているということの中で、御理解をいただく努力をするということで、それはこの冬の需給見通しや今申し上げた、動いている原発を動かしたり、止めたりするということのリスクをどういうふうに評価するのかということで、もし再稼働を一定の御理解をいただいたとしても、今後の検討課題だろうというふうに思います。

Q: 先ほど立地自治体の理解を得るのに全力を尽くすとおっしゃったのですが、改めて伺いますが、例えば京都、滋賀、大阪、近隣、隣接の自治体に対してはどういうスタンスで臨まれるのか、改めてお考えをお願いします。

A: 繰り返しになりますが、地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の御理解を得るべく努力をして、それを得なければならないということの中で、最も重要なのは、万が一の場合に圧倒的に大きなリスクを背負っておられる立地自治体、これは福井県であり、おおい町であるというふうに思っております。

 こちらについては、これまでの経緯の中には、是非政府として何らかの判断がある場合には、大臣自ら説明してほしいという話がありましたので、できるだけ早くお伺いするような手配は既に始めています。

 それから、それ以外のところについて、まず京都と滋賀については、既に原子力安全・保安院に対して、ストレステスト1次評価が出た段階で説明を求められて、これは説明をさせているところでございますが、その時承った幾つかの要望等もございますので、しかるべくそれに対する説明と今回の判断の説明はさせたいというふうに思っています。

Q: 保安院が前回行かれたのですが、今回政治判断というからには、政治家が行くのが筋だろうというふうに思うのですが、そのあたりいかがですか。

A: 今後は、それぞれの自治体の御要望も踏まえながら、具体的にそれぞれ検討していきたいと思っています。

Q: 滋賀、京都は依然として恒久的対策とか、地元の防災計画ができてないとか、いろいろクリアすべきハードルが高いのですが、近隣自治体の理解を得られるという自信はありますでしょうか。

A: 正に今日先ほどから一定の御理解をいただくための政府としての動きが始まったところでございます。これから正にその努力をスタートさせていくところでございます。したがって、理解を得られるよう最大限の努力をしてまいりますが、結論がどうなるかというのは、正にそれぞれの御判断でありますので、予断を持って申し上げることはできません。ただ、理解を得るべく最大限の努力をするということであります。

Q: 2点あるのですが、まず1点目は今回の再稼働の必要性を認める結論は、国民の信頼という後押しを背中で感じながら判断することができたのでしょうか。あるいは国民の反対、反発があっても再稼働は必要でやむを得ないという判断からしたのでしょうか、大臣の見解をお伺いします。

A: 何度も申し上げてきておりますし、従来からも申し上げてきておりますとおり、安全性を確認した上で、地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の御理解をいただかなければ、再稼働はいたしません。その文脈の中で、今回は国民の皆さんに一定の御理解をいただけるかどうか、最大限の努力をするということを決めたものであります。

 これに対して、国民の皆さんからの今の政府が信頼されているのかどうかという趣旨の御質問だと思いますけれども、正に実際に昨年の3月11日にそれまで起こらないと言われていた事故が起こっているわけでありますから、国民の皆さんが簡単に政府を信頼していただけるとは思っておりません。そうしたことの中で、御理解をいただけるかどうか、最大限の努力をしていきたいということであります。

Q: 2点目は需給関連なのですが、エネルギー・環境会議の需給見通しでは、昨年夏までの需要の中で、中部と西日本合計で原発ゼロだった時に、合計1.5%のプラスだったと思うのですが、今回の判断では、関電管内の2割という点ばかりが強調されているような気がします。それで、一昨年の夏はそういう事故もなかったわけですから、節電努力というインセンティブはなかったわけで、ややそのことを前提にした再稼働が必要だという判断は、もちろんこの判断はある程度相当保守的にしなければいけないという前提があるのは分かりますが、一方で余りにも保守的過ぎるのではないかというふうに指摘する識者は多いのですが、その点に関してはいかがでしょうか。

A: 今の御質問の中にもありましたとおり、私の先ほどの冒頭の発言にもございましたとおり、万が一にも一瞬たりともこれは結果的に需給がマイナスになったら、電気がどこかで突然止まるということでありますので、必ず後から振り返ったら需給がプラスになるということにするべく、原発再稼働にかかわらず、最大限の努力をこれからしていくことになります。

 そうしたことの中で、どの程度の節電をお願いしなければいけないのかということ等を議論、あるいは判断するに当たって、一昨年の夏は非常な猛暑で、過去においても一番高い電力需要がありました。昨年については、総体的に言えば冷夏でありましたが、関西地区も含めて節電のお願いをした、節電の努力をしていただいた結果としての数字であります。

 ピークのことを頭に入れながら、つまり最も需要が高かった一昨年のことを頭に入れながら、でも昨年の節電の努力をしていただいた上での数字ということも、また必ずしも適切ではないだろうということで、節電の努力をお願いしていない過去に遡って5年分の平均値を出させて、それを軸にしながら、しかし一方でもしかすると今年の夏、過去にないような猛暑になる可能性も今何とも言えないわけでありますので、そのことも視野に入れながら検討したということです。

Q: 大臣は先ほどなるべく早く福井県に説明に行かれると言われましたが、これは早ければ明日にも入っていくと考えてよろしいですか。

A: 事務方にはできるだけ早くということで指示をいたしました。相手のあることでございます。その後記者会見に入ってしまいましたので、福井県との連絡の状況は聞いておりませんが、相手方を含めて可能であれば、これは決めたら、できるだけ早く御説明するほうが望ましいというふうに思っています。

Q: オフサイトのことをお聞きしたいのですけれども、ここにあるように、現状の体制であっても、仮に福島級の事故が起きても、1人の被ばく者も出さないで、住民を安全に避難させることができるというふうにお考えになったということでしょうか。

A: 今回政府として判断をいたしましたのは、福島のような予想を超える地震や津波があっても、燃料の溶融という状態に至らせない、過酷事故には至らせないということに対して、多重的な対策がしっかりと取られているということを確認したものであります。

Q: そうであれば、仮にそうであっても、事故が起きた場合というのは考えてないのですか。

A: 事故が起きた場合というのは、事故は稼働の有無にかかわらず起こる可能性が全ての原発についてあります。これについては、全ての原発について、最大限急いで、あらゆる対策を取るように進めているところです。

Q: ちょっと意味が分からないのですけれども。

A: 原子力発電所は、稼働したら急に危険になって、稼働していない原子力発電所は安全というものではありません。現に全国の原子力発電所の中には、今運転を停止しているものでも、つい先日まで運転をしていた原子力発電所には大変熱い状態の燃料棒があります。あるいは燃料プール等もあります。

 福島の原子力発電所事故においても、万が一の場合、最も大きなリスクがあると考えられていたのは原子炉ではなくて、4号機の燃料プールであります。したがって、原子力発電所に万が一の事故が起こらないようにする。起こった場合にはそれに対する最大限の対応ができるように備えておくということは、稼働の問題とは別次元で、燃料棒のあるあらゆる原子力発電所、あるいは原子力施設について、最大限やっていかなければならない問題であるというふうに考えています。

Q: 確認の問題と別次元で安全は担保されるというふうに考えているのでしょうか。

A: 福島の事故の教訓を踏まえて、全ての原子力発電所について、できる最大限のことを最大限のスピードでやるべく努力をしています。

Q: 確認ですけれども、まず大飯3、4号は2基とも再稼働する必要があると判断したということですか。

A: そういうことです。

Q: それで、2基再稼働した場合に、政府や電力会社が言うところの安定供給責任が果たせる見通しが立ちそうなのかということと、今回の需給の関係では、先日出てきた数字よりも数十万キロワット分の改善、上積みがありました。

 これは関西電力が何か情報を小出しにしてきたような印象もあります。そもそも原発ゼロを想定した関電の検討状況というのが今まで不十分、再稼働ありきのことばかりを考えていたのではないかという気もするのですけれども、その辺はどう考えているのでしょうか。

A: 1点目ですが、例えば一昨年夏のような猛暑の場合の自然体の需要ということを想定すれば、大飯の原子力発電所2基について、国民の皆さんの一定の理解を得ることができて、再稼働したとしても、更に需給ギャップがあるというふうに判断をしています。

 ですから、再稼働の有無にかかわらず、関西地区の皆さんには節電のお願いをすることになります。それをどの程度の量お願いをすることになるのかということは、正に再稼働に御理解をいただけるかどうかということに関わってまいりますが、再稼働について御理解をいただけていない現段階においては、再稼働がない場合を想定した準備を進めていくということになります。

 それから、2点目の御質問でございますが、例えば今回供給力の積み増しになった一つの大きな要素は、中部電力からの融通について、夜間の融通についても、ピーク時だけではなくて夜間の融通もお願いをするということについて、中部電力との間で話がついて、一定量夜間の融通いただけると。夜間の融通をいただけると、夜間の間に揚水の水をくみ上げることができて、その結果としてピーク時の供給力が増すというようなことが先日から今回の資料をお出しいただくまでの間に、中部電力との間で話がついたというようなことで、積み増しができたという報告を受けておりまして、疑ってかかれば、隠していたものではないかというような疑いを持てますし、もちろん精査をする場合には、そういった疑いの目を持ちながら、今後もエネ・環会議の議論も含めて、精査をしなければならないと思っていますが、それぞれ一定の説明がなされているものの積み上げであります。

Q: 再稼働手続で、閣僚会合で他の原発についても検討は今後進めていくことになるというふうに、先ほどの大臣の御発言がありましたが、原子力安全委員会でちょっと議論が停滞している状況にあって、事実上この夏に向けた再稼働の論議というのは、大飯原発に限定されてしまうのではないかと思うのですけれども、その辺はどのようにとらえているか、教えてください。

A: 原子力安全委員会において、保安院によるストレステストのチェック作業を適切なやり方で行っているかという確認をいただかなければ、そこから先のプロセスに進まないということは御指摘のとおりです。

Q: 3点お願いします。

 先ほどの前の方の質問で念のため確認ですが、先ほど大臣は今回のやつは東京電力福島第一原子力発電所を襲ったような地震、津波が来襲しても、同原発のような炉心損傷には至らないことと思うのですが、先ほどの大臣が発電所を襲ったような「予想を超える」と付け加えられたのですが、「予想を超える」というと、大分違う内容になるのですが。

A: 今回もそれぞれの原子力発電所ごとに周辺の活断層とか、様々なことを専門家の皆さんが分析をして、そしてどういう地震が最大限予想されるのか、あるいは最大どういう津波が予想されるのかということは、きちっとこの間検証してきているものであります。

 ただ、それが予想値でありますが、福島の場合にはその予想が当たらずに、より大きな津波が来たということでありますので、その予想を超える地震や津波が襲った場合でも、対応できるということを確認したということでありますので、より丁寧に御説明申し上げたと言うべきなのかもしれません。

Q: だから、想定外のことが起こっても、全て炉心損傷が起こらないというふうに聞こえてしまうのですけれども、「予想を超える」と付け加えると。

A: むしろ私は今御説明申し上げたことを丁寧なのか、中途半端なのか、申し上げたものであって、趣旨としては地震や津波についての専門家の予想よりも、福島では大きく超える津波が襲った。もしかすると、大きく超える地震も起こるかもしれないということを教訓として、どれぐらい予想を超えたものでも耐えられるのかということを最終的にはストレステストでチェックをした。たしか津波については9.5メートル、それから地震については1.8倍に耐えられるということであります。詳細に御説明するとそういうことです。

Q: だから、全て予想を超えるということではないと。

A: ということではありません。

Q: もう一つの必要性があるとの政府の今回の認識ですが、安全性についてこれから地元は判断をしなければいけませんが、必要性について国が判断したら、それを地元のこれから安全性を判断するのに縛ることにならないでしょうか。要するに、安全と需給のバランスを地元が考えなければいけないということにならないでしょうか。

A: それはそれぞれ地元の皆さんに御理解、御判断をいただかなければならないことになっていくわけでありますが、では、政府が安全だと判断しましたと、でも再稼働する必要があるかどうかはまだ分かりませんということで、再稼働をお願いするということも、これまた理解を得る上ではできないことではないというふうに思っています。

Q: もう一つ先ほど生命維持装置の話をされましたが、夏場の需給が逼迫することは分かっていたわけで、生命維持装置の患者さんとか病院に対して、国としてその対策はやってこられたのでしょうか。そのやってこられたけれども、それでは無理だという判断なのでしょうか。

A: 私は、今回の判断の材料として申し上げたものではありません。だから、少し話が横道にそれるかもしれませんが、と申し上げました。

 ただ、正に電力というのは、元気な人にとっては、例えば暑さを我慢すればいいとかということで対応できる部分がありますが、電力がないと命や健康に関わる方もいらっしゃるということの中で、絶対に突然停電をするということはあってはいけないということを昨年の東京での計画停電の際に強く実感をいたしましたし、やはり総体的に社会的な弱者と言われる人たちにより大きなしわ寄せもいくのだということを実感して、だから軽々に楽観的な見通しで電力が足りているとか、急に落ちることがないとか、いろいろ工夫をすれば足りるのだという判断はできない。

 もちろん安全性の確認というのは、何よりも重要で最優先にしなければなりませんが、同時に電力が落ちることがないということについても、これは同じようにと言うべきなのか、順次と言うべきなのか、きちっと詳細に、しかも安全サイドに立って判断をしなければならないということの趣旨を御説明したわけです。

Q: だから、私が聞いているのは、生命維持装置について、国として何か対策をしたのですかと聞いたのです。

A: 具体的に、様々な電力が急に止まった場合のリスクを少しでも日常的に少なくしておくということについては、昨年の計画停電などの経験を踏まえて、これは所管としては厚生労働省中心に特に命に関わる点については、努力してきていただいております。しかしながら、全ての皆さんが急に電力が落ちた場合でも対応できる状況になっているというふうには認識しておりません。

Q: 必要性の判断なのですけれども、火力の増加をコストに入れたのはなぜなのでしょうか。これまで主に需給の話だったかと思っていたのですけれども、それはもう一つの国家戦略会議の精査が出た後で、政府として再稼働の判断をするのでしょうか。具体的に、例えば夏の対策などをいつまでに判断したいとお考えでしょうか。

A: 幾つも一緒に聞かれましたので、一個ずつもう一回お願いします。

Q: 必要性の中で、火力の増加をコスト増に入れたのはなぜでしょうか。

A: 私の御報告でも、更に念のためということで御報告をしたかというふうに思っております。そのコストの問題以前の問題として、やはり需給ギャップの問題として、この関西電力については、必要性があるということを判断いたしました。

 その上で、念のため別の視点からコストのことを考えてもということで、それについても、資源エネルギー庁から説明がありましたし、その妥当性については一定の議論をいたしましたので、そのことも議論をしたということの御報告をしたものであります。

Q: 一応、必要性に関しては需給からのみの判断ですか。

A: 一般論として必要性が需給だけで判断されるものではないと思っていますが、この関西電力の今の状況については、需給だけ見ても、必要性があるというふうな判断に至ったということです。

Q: あともう1点、国家戦略会議の精査が出た後で、政府として再稼働の判断をするのでしょうか、あといつまでに判断をするめどなのでしょうか。

A: 再稼働を最終的にするのかどうかという判断は、地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の御理解が得られたと思える時があれば、その時でありまして、その時がこれから正に皆さんに御理解をいただくべく努力をするわけでありますが、より詳細な需給の見通しについての議論の結果を待ちたいという御要望、御意見があれば、それを待つことになるのではないかと思っております。

 最終的にいつまで判断をするのかということでありますが、この夏の需給が必要性の一つのポイントでありますので、これもいつ急に暑くなるのかというのは、これは天候ですから、最終的には誰にも予測できませんが、一般的には7月以降に猛暑が来る可能性があるということですから、できればそれまでには御理解をいただければ有り難いと思っておりますが、御理解をいただけると判断した時が正に期限でありますので、後ろを切るつもりはありません。

Q: 企業にとっては、5月の頭ぐらいに示さないと対応がなかなか難しいと思うのですけれども。

A: 地元の皆さんを始めとする一定の御理解がいただけてない状況であれば、一番猛暑の場合の最悪のケースを想定して、需給ギャップで2割程度ですから、これはエネ・環会議で、より細かく精緻な数字を出しますが、それに予備率を加えると20%プラスアルファの節電をお願いをするということになると思います。

Q: 3つ確認させてください。

 最初に地元の理解についてなのですけれども、それの御説明の中で、大臣としては福井の自治体の方には御説明に行きたいということだったのですけれども、京都、滋賀の方については、説明に行かせるということだったのですが、つまり要するに京都、滋賀の方には御自身で説明に行かれるのではないということでよろしいのかどうかということ、つまり今回の事故で周辺自治体にもリスクがあるということを知ってしまったわけで、周辺の京都ですとか滋賀の方が同じように説明を求めているというのも、当然のことだと思うのですが、それについてはどのようにお考えでしょうか。

A: これは地元の範囲について、これまでもいろいろな場面で御質問をいただいてきたお答えと基本的には一緒なのですけれども、正に地元とはどこなのか、一番地元として万が一の場合、大きな影響を受けるのは立地自治体であると、そこが含まれるのは当然のことというのはあるのですけれども、どこかで線を引いて、ここから外側は地元でなくて、ここから内側だけでいいのですよというような性格のものではないでしょうということを何度も申し上げてきました。

 そうしたことから言えば、正に立地自治体が地元中の地元であるということで、私自身がお伺いしますと、地元の御要望もありますのでということは、今の段階で判断ができるということで申し上げましたが、正にどういった範囲までが私が直接御説明申し上げるべきなのか、それとも先ほど政務であるべきではないかという御指摘もいただきましたが、そういったことも含めて、どなたが説明すべきなのかということについては、今申し上げたような視点に立った上で、地元ともそれぞれ御要望がある地域とも御相談をした上で、判断してまいりたいと思います。

Q: 場合によっては、御自身で行くことも有り得るということですか。

A: 今の段階では、正に地元中の地元である福井県については、私が伺う必要があるというふうに判断をして、この手配をしているということです。

Q: また地元の説明に行かれた時に、地元の住民の説明の際、つまりダイレクトに地元の住民の方々への説明をしていくとか、そういったものを設けるようなお考えというのはおありでしょうか。

A: ダイレクトにといっても、どういった場が作れるのか、それで全ての人を網羅できるのかとかと、いろいろな問題が有り得るのだと思っていますので、地元の首長さんなどとも御相談をする必要があるだろうと思っております。

 そうした観点から、できればメディアの皆さんには、今日私が申し上げたこと、あるいはこの記者会見でのやりとりについて、できるだけ詳細に報道していただければ有り難いというふうに思っています。

Q: 2点目で、先ほど関西電力の安全性の向上についての不断なく努力をしていくということを確認したということをおっしゃっていましたけれども、今回計画ではペーパー上、あくまで言うならば口約束としてやっていきますという努力をするだけであって、何をもって彼らの姿勢が確認できたと、つまり何の担保があるというふうに言えるのでしょうか。

A: 具体的に時期を示して、それも最終的な結論の時期だけではなくて、いつまでに設計をするとか、これは詳細な日程表も出してくれております。当然、こうした説明が今回の判断の前提になっておりますので、それの進捗状況については、四半期ごとに報告をさせるということで約束させました。この報告がなかったり、あるいは合理的な説明なく、約束したことよりも遅れていれば、判断の前提が崩れますので、その時点で安全性についての判断が変わるということになると思います。

Q: 不断なく安全性を追求するというのは、例えば新しい知見ですとか、全くこれまでにないことが分かった段階でそういうのを取り入れていくという姿勢が含まれていると思うのですけれども、今御指摘なのは、今彼らが言ったことに対してやっていくということであって、そういう本当の意味での信頼性を追求していくということの担保にはならないと思うのですけれども。

A: 今後、もし今も御指摘いただいた全く新しい知見等で何らかの対策が必要だということになった際には、それをできるだけ速やかに実施をするように指示をいたします。それについて、具体的に最短と思われるような計画が出てこなかった場合、あるいはそれが実施されなかった場合には、安全性に対する今回の判断の根拠が崩れますので、その時点で原発を止めるという判断になります。

Q: 昨日の会見の段階では、結論を出さないという形で今日になったのですけれども、その時の御説明については、今の段階ですぐ結論が出ないというお話がございました。 今日の段階で、なぜ昨日の段階では結論が出なかったのかということと、今日と昨日で何がどう変わったのかということはいかがでしょうか。

A: 今日私が冒頭に御説明申し上げたことを順番に改めて確認をしてまいりましたが、安全性のことを最終的に確認する途中の段階で、様々な日程を考えると、とても最後まで細かく確認をできる時間はないということでありましたので、議論を打ち掛けにして、引き続き今日その後の議論をしたということです。

Q: 特に新しく資料ですとか、何か物が出てきたというわけではなくて、昨日の集約ということですか。

A: はい。

Q: 質問がダブっていたら申し訳ないのですが、大臣の今回の判断というのは、あくまで大飯3、4号機で、他の原発については、まだ個々にとおっしゃいました。

 ただ、関西電力管内の猛暑になった場合の不足量を見ると、大飯3、4号機を動かしただけでは、電力需要面での解消できない状況かと思います。その場合、安全性については、個々のサイトごとに同じような検証をする必要があると思いますが、必要性についてはまだ関西電力管内で他の原発も積み増して動かす必要があるという御判断につながるということですか。

A: 違います。今回判断をしたのは、他の原発が動いていないという前提での需給ギャップで電力需給の観点から必要性を判断しました。今後、もし例えば関西電力の管内について、大飯の第3、第4について、理解を得て稼働をしているのか、していないのか、これによって違ってくるだろうと思います。

 稼働していても、夏の猛暑の場合のピークには足りないという、このことについては見通し確認をしておりますが、その場合の需給ギャップの見通しと、それについてどの程度の節電のお願いで吸収できるのかというようなことは、また改めて議論をする必要があると思っています。

Q: 先ほどおっしゃった、万が一でも不測の原発事故が起こらない事態というめどは、需給のギャップの幅によって節電でカバーができるという見通しが立てば、他の原発は動かさないということですか。

A: ここは、何か数字ですぱっと割り切れれば、もしかするといいのかもしれませんが、必ずしも数字でぱしっと割り切れるわけではありませんが、一つには突然の停電を起こさない。それから、例えば節電のお願いをするにしても、様々影響を受けるたくさんの皆さんがいらっしゃいますので、そうした皆さんへのどの程度の影響になるのかということを総合的に判断をその都度するということになると思います。

Q: 1点だけなのですけれども、今日、決して再稼働を決めたものではないとおっしゃいましたが、再稼働の必要性は存在すると、重要なことを決めましたけれども、北朝鮮のミサイル発射失敗の大きな騒ぎの中で、4大臣会合をやったことは、ちょっと急いでというか、どさくさ紛れの中で行われたのではないかという声もありますが、その辺どうお考えですか。

A: 北朝鮮による衛星と称するミサイルの発射というのは、外交安全保障上の一般論としても、それから万が一の場合には我が国の領海に何らかのものが落下をしてくるという具体的安全保障の観点からも、大変重要なことであるということで、これについては、正に万全を尽くすということで、直接の所管ではございませんが、関係省庁、政府を挙げて万全を尽くしてきているというふうに思っています。

 一方で、そのことに万全を尽くすというのはしっかりとやる一方で、北朝鮮が何かやるからといって、そのことでそれ以外の我が国の国政が北朝鮮の言っていることで影響を受けるというようなことは、これまたあってはいけないことだろうというふう思っています。

 そういうことで、正に北朝鮮に対する対応について、影響のない範囲の中で、昨日も今日も時間を確保することができましたので、そうしたことの中で議論を行ったということです。

 もちろん逆に今のような御指摘を受けるのではないかということは、正直言って検討いたしましたが、しかしだからといって北朝鮮が何か言っているから、十分に時間が取れて、やれる、進められる国政上の議論を進めないというのもおかしなことだというふうに判断をいたしました。

 ちょっと1点私の方から御報告申し上げます。

 今事務方からメモがありましたが、福井の方では明日来られるなら来てほしいということで調整がまとまりましたという報告が、今入りました。

 詳細はこの後会見後に県と経済産業省で貼り出しをいたします。

Q: 地元の理解について、2点お伺いしたいのですが、立地自治体を最も重視するといようなお話をされていましたが、立地自治体の首長の同意が必要だと考えていますか。

A: これについては、官房長官の御発言がいろいろと議論を呼んでいることは十分承知をしておりますが、例えば安全協定とかにおいて、あるいは一般的な法令用語でも、同意という言葉が使われております。

 そうした意味では、今原子力発電所が止まっていることについて、法律や安全協定上の同意という文言が使われるような規定にはなっておりません。ただ、正に地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の理解、地元中の地元である福井県やおおい町については、正に十分な御理解をいただけていなければ、それは国民の皆さんの一定の理解を得たということにはならないというふうに思っています。

Q: もう1点なのですが、国民の一定の理解ということなのですが、国民の一定の理解という意味では、国民から選ばれた国会議員の方々の意見というのは、かなり尊重されるというふうに考えていらっしゃいますか。

A: 一般論として、今のような視点は一つ重要なことだろうというふうに思いますが、一方で国政においては、これは行政判断として行政が責任を持って最終的には判断をすることが正に求められているというふうに私は認識をしています。広く国民の皆さんの一般的な理解が得られているのかどうかということについては、様々な事情を総合的に判断するしかないと思っています。

Q: 3つあります。1つは確認で、今、福井県の同意が取れて、明日行かれるのですか。

A: はい。

Q: 次の質問が、他の定検で止まっている原発の再開についてなのですけれども、4大臣会合で審議する順番というのは、保安院と安全委員会がそれを認めて、その書類が上がってきた順番ということですか。

A: それはある意味そういうことに自然体としてなるのだと思います。

Q: 最後の質問なのですけれども、エネルギーの専門家の中には、安全性とか経済上の必要性とか生活上の必要性というのも非常に大切なことだと思うのですが、エネルギーセキュリティという観点から、特定のエネルギーに取り分け頼らないために、原発が必要だという人がいるということも多分御存じだと思うのですけれども、その観点から見た場合は、大臣はどういうふうにお考えですか。

A: その観点は、当面の再稼働問題とは全く別次元の話だと思っています。中長期的な脱原発依存に向けた具体的なプロセス等については、政府全体としてはエネルギー・環境会議、経済産業省においては、総合資源エネルギー調査会の基本問題委員会で御議論いただいています。

 そうしたことの中で、脱原発依存は、これは政府の方針でありますから、そのことを前提として御議論をいただいているものと思っておりますが、そうしたことの中で原発への依存度は下げていくにしても、今のような観点も重要だという御指摘も受けていることは、承知をしています。そういう御指摘もあるということは承知をしています。

 ただ、最終的にはそうした御議論を参考にしつつ、経済産業大臣としてエネルギー基本計画を定めたいと思っておりますし、全体としてはエネルギー・環境会議において、政府としての具体的な中長期的な脱原発依存に向けたプログラムを書いていきたいと思います。

Q: 冒頭で大臣は需給ギャップを埋める努力はするけれども、電力不足は厳しいというふうに言われて、それが今回の3、4号機についての必要性があるという御判断だったかと思うのですが、他の原発についてはその都度判断すると言っておりますが、2010年並みの猛暑が続くと、大飯3、4を動かしたとしても300万足りないと、前回も同じ質問をしましたが、ということで、他の原発も再稼働する必要性はあるというふうにお考えでしょうか。

A: 必要性の議論は安全性を確認できた原発について、判断することだと思っています。

Q: 他の原発については、今後も同じように4大臣でその都度判断していくことになるということでしょうか。

A: 今の4大臣会合の枠組みは、昨年菅内閣の下で、3大臣合意で決められました。その時には、現在原子力安全・保安院と原子力安全委員会というこの仕組みを前提として今の枠組みが作られております。したがって、規制庁が発足をした際には、改めて菅内閣で決めた3大臣合意による今の枠組みは見直すことになると思います。

Q: 2010年並みで300万足りない場合、原発を稼働する、稼働しないにかかわらず、その300万は今後夏に向けてどのように埋めていくおつもりでしょうか。

A: 原発は安全性が確認されない限り、再稼働をそもそも必要性の議論にすらならないというふうに思っておりますので、いずれにしても、その需給ギャップは、国民の皆さんに節電御協力のお願いをして、埋めなければいけないというふうに思っています。

Q: 確認なのですけれども、夏の詳細な需給見通しがまとまるのというのは、連休前後を予定されていると思いますが、国民の意見を踏まえて、それを待ってほしいということであれば、待つという趣旨の先ほど御発言されたと思いますけれども、ということは、最終的な政府の判断が連休以降にずれ込むこともあるという理解でよろしいのでしょうか。

A: それは先ほど申しましたとおり、いつまでにというお尻を切って、国民の皆さんの理解を判断するものでも、できるものでもないというふうに思っております。

 地元の例えば立地自治体だけでも、私が説明をしたら、それだけで御理解をいただけるような性質のものではないと思っています。4大臣会合においても、保安院、安全委員会等の専門家による報告が出されてから、4大臣会合を開くまでの間、要は一定の時間が掛かっておりますし、4大臣会合にも一定の時間が掛かっております。

 もちろんそれをできるだけ国民の皆さんの理解が得やすい形で整理をすることをこの間やってもきましたので、同じ時間掛かるのかということは、必ずしもイコールではないと思いますけれども、しかし我々も相当な時間を掛けて、安全性についても必要性についても判断をいたしましたので、それぞれの皆さんが一定の時間必要であるというふうに思っています。

Q: この需給見通し、連休前後で御予定は今のところ特に変わらないということですか。

A: これは経済産業大臣の下でやっているというよりも、4大臣会合のメンバーでもない、これは戦略大臣の下でやっておりますので、おおむねの話は聞いておりますが、連休前後、連休明けぐらいに一定の結論を得るのではないかと思います。

Q: 原子力防災について、先ほど一定の時点で稼働している原発と止まっている原発は燃料プールに核燃料があるので、一緒だというふうにおっしゃったのですけれども、持っているエネルギーとか、あるいは今回の福島の事故を見ても、1から3号機と、あと4号機の当時の対応を見れば、事故の対応とか、あるいは影響といったことは明らかに違い等はないと、同じとは言えないということで、そういったことを前提にお伺いをすると、NHKが今月行ったアンケート調査で、大飯原発の周辺自治体にアンケート調査を行ったのですが、そういった自治体から求める意見として、原点である防災対応とか、あるいは事業者の事故対応について、まだ一定の基準が定まってない中で、安全を判断してしまうのは、時期尚早ではないのかという意見もあったのですけれども、これについてはいかがですか。

A: まず、前段の御指摘ですが、私はイコールだと言ったつもりはありません。もちろん稼働していない原発よりも、稼働している原発の方がリスクがどの程度かは別として高いと思っているからこそ、再稼働の判断に当たって慎重なプロセスを取っているものであります。

 ただ、正に様々な万全の対策を取っても、でも万が一の場合があるという意味では、リスクの大きさに違いはあったとしても、一定の熱い燃料がある原子炉、あるいは燃料プールについては、最悪の場合に避難等のことを考えなければいけないという、この意味では定性的には一緒であるということを申し上げているものであります。

 それから、正に御質問についてでありますが、今のような御指摘、御認識をされている皆さんに今回の政府としての安全性や必要性の判断、あるいは今回の安全性の判断の直接の範疇ではありませんが、今日も念のため議論をして整理をさせましたが、この間のシビアアクシデント対策についての進行状況等について、御説明をこれから申し上げるわけで、その御説明を申し上げてない段階で御理解がいただけていないのは、ある意味で昨年の事故を踏まえれば当然のことだと思っています。

 そうした皆さんに御理解をいただけるかどうか、これから努力をしていくということです。

Q: 今回の資料の中で、4項目目に原子力防災に対する改善事項というところがあると思うのですが、そこの中でいろいろな事故対応の改定なんかが今進みつつあるみたいなことが書いていますけれども、実際に原子力安全委員会は先月中間取りまとめの中で、防災指針の見直しなんかを進めていますが、防災指針、例えばEPZ、30キロ、あるいはPAZ、5キロというのが実際に現行の原災法の中で、実際に動くのかどうかと、まだ全然ミスマッチしているような状況の中で、まずこうした再稼働の方を決めてしまっていいのかと思うのですけれども、あと地域防災計画についても、今年の秋めどに作るという中で、まだできてない自治体もほとんどだと思うのですが、そうした中で自治体の不安というのがあると思うのですが、それについてはいかがお考えですか。

A: 今のような御懸念とか御指摘等を踏まえて、御理解を得るべく説明をしてまいりますが、正に御理解いただけるかどうかはこれからだと思います。

Q: そのような状況の中で、御理解いただけるように説明というのは、どういう説明ですか。

A: 先ほど来申し上げておりますとおり、いずれにしても全ての原子力発電所について、万が一の場合、万が一を起こさないことに正に全力を挙げているわけでありますが、万が一の場合ということについても、安全神話に陥らず、最大限のことを進めているということについて、それからなおかつ更に具体的に大飯で何をどこまでやっているのかということについては、今日の資料には入っていないかと思いますけれども、これもきちっと整理をして御説明をして、御理解をいただけるかどうか、努力をしてまいりたいと思います。

Q: 確認なのですけれども、再稼働の最終判断の期限を切らないということなのですが、一方で北海道電力でも泊原発が最後の1基が5月の連休後に止まるということで、供給力その他の面でそこをめどと見るような向きもあるかと思うのですけれども、そういったことはいかがでしょうか。

A: 全く関係ない、次元の違う問題だと思っています。

Q: それから、5、6月あたり、先ほど猛暑が7月ということで再三触れられましたけれども、5、6月ごろに関しては、関西電力の管内の需給、ここについては余り心配がないという、そういう理解ですか。

A: 全く心配がないという確認をしているわけではありません。ただ、正にこの20%のギャップが想定されるのは、真夏の暑さの場合でありますので、これはもちろん自然ですから、絶対にないとは言えないわけでありますけれども、7月以降であろうという見通しを立てているところです。

Q: 今日の4大臣会合の決定というのは、全員一致の決定なのかということと、野田総理からはこの決定について何か発言はありましたでしょうか。

A: これだけ重要なことでありますので、4人の意見が一致しなければ結論は出せません。正にこれだけ重要なことでありますので、4人が最終的に様々な議論を踏まえて結論が一致をしているわけでありますので、その中における個別のどなたが何をおっしゃったかということについて、私から申し上げるべきではないのではないかと思っております。

Q: 先ほどの昨日と今日にかけて、安全性について最終的な確認をしたと言われたわけですけれども、安全性については、炉心損傷に至らないということで安全性がとれたということなのですが、炉心損傷が起きた場合でも、1F事故の広範にわたる放射性物質の拡散が起きないという、そういうことまで確認をしたのですか。

A: 違います。炉心損傷を起こさないための多重的な万全の対策が取られているということを確認したものです。それは正確に申し上げています。

Q: 炉心損傷が起きた場合というのは想定していないのですか。

A: 炉心損傷が起きた場合を始めとして、正に原子力発電所の安全性については、この再稼働の判断にかかわらず、常に何が起こるか分からないということで、安全性を高めていくという努力をしていく、これが福島原発事故の教訓だということで、その努力は今回の判断においても、進めていくということについて一定の確認をしておりますし、今後も事業者において、そうした努力が認められなければ、今回の判断の根拠が崩れますので、その時点で原発は止めさせます。

Q: ちょっと観点を変えまして、今日の北朝鮮ミサイル対応につきましても、SEWやJ-ALERTに関しまして、地元への情報提供の不備がありまして、それはいまだに根本的なところで3・11のSPEEDIの教訓が生かされていないのではないかと思います。国民の感覚から言うと、事故が起こった場合、自分たちは大丈夫なのかと考えるわけで、つまり今回原発の安全性ばかりが強調されていて、国民の安心という視点が4大臣会合の中で抜け落ちているのではないかと思いますが、この点いかがですか。

A: 国民の皆さんの一定の理解をいただくためには、安全と同時に一定の安心をいただかなければ、正に一定の理解は得られないと思っています。その安心ということをどのレベルであるかにしても持っていただく上には、現実に昨年安全と言われていた福島原発が事故を起こし、その対応についても、私も当事者でございますので、100点ではなかったのは間違いないというふうに思っておりますので、国民の皆さんに安心とは思い難い状況の中で、一定の御理解をいただかなければならないということだという認識は十分認識しています。

Q: 大飯が再稼働すれば20%程度の節電要請ということですが、去年の夏は東電関内で15%の制限令を出したわけですが、今回は制限令を出すことの現状認識は。

A: 20%程度にプラス予備率がいると思います、節電の要請をするに当たっては。 何度も申し上げていますとおり、電力使用制限令を出さずに乗り切りたいという強い意欲を持っています。これは正に例えば相当な無理なお願いをすることになるわけですけれども、需給調整契約等、既に関西電力においても進めてきておりますが、更にその努力を加速させる等、進めてまいります。そうしたことの積み重ねの中で、今の段階で電力使用制限令を出さざるを得ないとか、出さなくても済むとかという最終判断を出せる状況ではないというのが現状です。

Q: 地元の理解を得る上で、制限令を出す、出さないというのは、示さないと判断しにくいのではと思いますが。

A: ただ、これは、正に様々な出さないための努力はまだ始まったばかりでありますので、今の段階でできれば出さないで乗り切りたいということで、最大限の努力をしている状況で、出さないで済むなら出しませんし、どうしても出さないと、万が一の突然の停電というようなリスクが相当程度残るなら出すということは、今の段階では判断できません。

Q: 基本的な感想ではなく、現状認識をお伝えする必要があるんじゃないかなと思うんですが。

A: 現状認識としては、相当程度、例えば需給調整契約等、お願いをしなければいけませんし、それから実際に節電をお願いするのが20%プラスアルファでいいのかどうか、例えば昨年の夏の実績ですと、関西地区では目標と掲げた数字の半分以下の家庭用等については、実際の結果でした。

 この冬の様々な節電の要請とそれに対するどの程度の結果を出したのかということも、今精査をしているところでありますので、実際のどの程度の節電要請をしなければいけないのかということも、節電要請ということがこれから更に詰めなければならない。そういうことを踏まえて、できるだけ早く、正に先ほど来話題になっておりますエネ・環会議の下で、この詳細についてはお示しをしたいと思っています。

Q: 先ほど大臣は一定の国民の理解が得られるかどうか、総合的に判断するとおっしゃいましたが、国民の立場からすると、自分たちが持っている意見というのはどのように今後反映されていくのかということが考えられると思うのですけれども、大臣としては今後国民に説明する際に、どういうことを想定されているのでしょうか。

A: これは間接民主制の下においては、常にその中で仕事をさせていただいている立場としては、大変な難問です。

 もちろん一般的には、国民の皆さんの意見と異なっても、政治が真に国民のためになることを、責任を持って判断するということがありますが、今回の再稼働問題については、地元の皆さんを始めとする国民の皆さんの一定の理解ということが前提になるということで、正にダイレクトに国民の皆さんの認識が那辺にあるのかということを判断しなければならないということで、大変な難しい課題だというふうに思っておりますが、正に様々な状況、事情を把握して、総合的に判断するしかないと思っています。

Q: その場合、世論調査の結果なども参考にしつつ判断されるのでしょうか。

A: かつて違う立場でここで記者会見をやっておりました時に、よく世論調査の結果についてコメントを求められました。その時から一貫して変わっておりませんが、世論調査は世論を推し量る一つの要素ではあるけれども、世論とイコールではないというふうに申し上げてきて、それはこの件についても同様なことだと思います。

Q: 先ほどのやり取りの中で、規制庁ができれば、今の再稼働判断の枠組みを見直すとおっしゃられていましたが、それは4大臣会合を開いて、政治判断をするという枠組み自体を見直すということなのでしょうか。

A: これは規制庁が発足する段階で議論し、判断をしなければいけないだろうと思っておりますが、例えば今の仕組みの下では、安全について責任を持つ原子力安全・保安院の所管大臣が私であり、需給について責任を持つ資源エネルギー庁の所管大臣が私でありということの中で、安全性と必要性の両面について、経済産業大臣も加わった形で4大臣会合をやっておりますが、本来は安全性の判断においては、資源エネルギー庁を所管する大臣は加わらないほうがいいだろうと私は思っておりますので、そういったことなどを含めて、その時点で議論をして整理したいと思います。

Q: 政治判断をするということ自体は、今後も続けるということでしょうか。

A: そのこと自体、その時に議論をしたほうがいいのではないかというふうに思っておりますが、安全性については、これは技術的、専門的にやっていただかなければならないことでありますが、国民の皆さんの一定の理解を得られているかどうかとか、必要性の判断とかというのは、これは何か専門家の皆さんで議論して、科学的に出てくる話ではありませんので、その部分に何らかの形で政治の判断が要るというふうには思っています。

Q: 地元の理解について2点お伺いします。

 まず、1点確認なのですが、福島の事故の前と後に比べて、原発の稼働に当たって、地元の理解とか、気持ちというのは、重みを増してくると考えてよろしいでしょうか。

A: 原発事故の前の重みというのをどう評価するのかというのは、なかなか難しいところがありますが、実際に安全だと言われていた原発が現に事故を起こし、今なお多くの皆さんが大変な困難の中におられるという状況を当事者の福島を始めとする皆さん以外の皆さんも見ておられますので、理解を得るためのハードルは相当高くなっているというのは間違いないと思います。

Q: その上で伺いたいのですけれども、動かした後も地元の理解というのは不断に必要なものになってくるのでしょうか。つまり動かす時に当たってだけ必要なのか、その後も引き続き永続的に必要なものなのか、例えば今後首長選なんかも行われて、再稼働とか原発の稼働に慎重な首長なんかも出てくる可能性がありますけれども、そういった時には、稼働の要件が欠くようなことになるのでしょうか。それとも最初に同意を得たというか、理解を得てしまえば、そこはそんなに拘束されないのでしょうか。

A: 正にどういう状況の変化があるのかということで、一概にあらかじめ割り切れる話ではないのではないかと私は思います。

 というのは、例えば先ほど来申し上げておりますとおり、新しい知見が出てきたと、これに対して迅速な対応を取るようにと指示等がなされたにもかかわらず、迅速な対応をしていないというような例えば客観状況があって、これでは安全性が欠けているではないかというふうな御指摘を地元から受ければ、これに対してはその時点で地元の御指摘を受けるまでもないかもしれませんけれども、そもそも安全性の前提が崩れているではないかということで、一旦稼働したものを止めることも十分に有り得るというふうに申し上げてきておりますので、一刀両断で何かこういう場合はこうですということは申し上げられませんが、再稼働した後も地元の理解とか安全性ということについては、常に不断の見直しをしていく必要があるというふうに思っています。

以上
 
最終更新日:2012年4月19日
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