経済産業省
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茂木経済産業大臣の初閣議後記者会見の概要

平成24年12月26日(水)
25:49~26:08
於:記者会見室

冒頭発言

経済産業大臣就任に当たって

 経済産業大臣を拝命いたしました茂木敏充です。
 記者の皆さんには、これからいろいろお付き合いいただきますけれども、どうぞよろしくお願い申し上げます。
 3年4カ月ぶりに政権復帰、新政権の発足、こういうことになったわけでありますけれども、今高揚感というよりも、国民に託された期待にしっかり応えていかなければならない、こういう使命感、そして責任感を非常に重く感じております。あくまで謙虚に、しかし時には大胆に政策を進めていきたい、こんなふうに思っております。
 国民が新政権に期待しているもの、政権担当能力、そして政策の実行能力でありまして、特に経済の再生、そして景気の回復、これが最優先の課題だと、こんなふうに考えております。
 安倍総理も明言しておりますように、これまでとはレベルの異なる経済政策、そして金融施策を確立していきたいと。
 まず、マクロの経済財政運営では、甘利大臣の担当する経済財政諮問会議、これを復活をいたします。そして、また今日の初閣議で日本経済再生本部、これを設置をいたしました。これらを中心にいたしまして、デフレからの脱却、そして名目3%の成長、これを目指していきたいと考えております。
 一方、日本経済再生本部の下に置かれる産業競争力会議、正に私が経産大臣、そして産業競争力担当大臣ということになりまして、マクロの経済財政運営、これとも連動して、ミクロも含めた具体的な成長戦略、そして産業施策を大胆に展開していきたいと考えております。
 オールジャパンで、特に3つのことに重点的に取組をしていきたいと思っております。
 その一つが成長戦略、正に戦略分野、これを決めてターゲティングポリシー、これによりまして成長産業を育成していく、このために戦略分野に政策資源、予算であったり、税であったり、こういったものを集中投入いたしまして、制度改革を大胆に進めていきたい、こんなふうに考えております。
 2つ目は日本のものづくり製造業、これの復活、そしてまた付加価値の高いサービス産業、これの育成に努めていきたいと思っております。
 3つ目に国際展開戦略といたしまして、成長するアジア経済圏を取り込む戦略的な対外貿易と経済連携協定、そして国際資源戦略等、しっかりと展開をしていきたいと、このように考えております。
 補正予算もこれらの政策方針に沿って、景気の落ち込みを反転し、今のデフレギャップを埋め、そして今後の成長につなげる、こういった大胆かつ効果の高いものにしていきたいと、こんなふうに思っております。
 それから、TPP、そしてエネルギー政策につきましては、今回の選挙での我が党の政権公約、選挙公約、そして選挙期間中の当時の安倍総裁の発言、そして今回の連立政権を組むに当たっての自民、公明での連立の合意、こういったものも踏まえて、適切に対応していきたいと考えております。
 最後に原発の問題でありますけれども、原子力事故への対応、それから震災からの復興、これにつきましては、初閣議でも総理の方から、すべての閣僚が復興大臣、こういう思いを共有してしっかり取り組んでほしい、こういう御指示がございました。特に私としては廃炉への取組、そしてまた被災者の帰還支援に万全を期す、更には被災地の地域経済や雇用創出に重要な地域の産業振興、こういった問題にしっかり取組をしていきたい、このように考えています。

 私の方からは以上です。

質疑応答

原発の再稼働、原発の新増設

Q: まず、1点目はエネルギー政策についてなのですけれども、先ほど官邸での会見でもありましたけれども、原発の新増設について改めて御見解をいただきたいのと、あともう一つが先ほどの会見の中で、再稼動の判断の基準なのですけれども、規制委の判断基準を満たせば政府がその責任において再稼動をするというような発言があったと思うのですが、それは政府の責任において再稼動をするということでよろしいのでしょうか。

A: このエネルギー政策につきましては、我が党の政権公約、この中で今後3年間再生エネルギーの最大限の導入、そして省エネの最大限の推進を図っていく。一方、原子力の安全性に関しては、独立した規制委員会による専門的判断にゆだねる、こういった形をしております。したがいまして、規制委員会において安全だと確認されない限り、その原発の再稼動は行わないということであります。
 一方、安全性、これからの新しい安全基準、これを国際基準に基づいて作っていくということになるわけですけれども、その安全基準に基づいて、規制委の方で安全性が確認された、こういう原発につきましては、規制委の判断を尊重して、政治の責任において再稼動を決めていくということになります。

Q: 原発の新増設は。

A: 原発の新増設、この中で既に青森の大間、それから島根の3号機につきましては、設置許可が下りております。そして、建設中ということでありますから、これはできた段階で規制委員会、これによる新しい安全基準の評価と、こういう判断になってまいります。
 それ以外の新増設の可否につきましては、今イエスであるとかノーであるとかというのを決めるのではなくて、今後専門的知見、こういったものを十分蓄積した上で、政治判断をしていきたいというふうに思います。

TPP

Q: TPPについてなのですけれども、早期にアメリカと協議をしたいというふうな旨を先ほどおっしゃったと思うのですけれども、安倍総理の訪米に合わせて、何か具体的に協議が進められるとか、具体的な期間など、もしお考えがありましたらお聞かせいただけますでしょうか。

A: 先ほども申し上げたことでありますけれども、私も経済産業政務次官、それから外務の副大臣の仕事もしてきました。そういった中で、様々な経済連携協定、こういったものにも関わってきましたけれども、センシティブ項目が無い国というのはありません。基本的にアメリカにもあります。
 そういった中で、今回初動で聖域なき関税の撤廃、こういうふうに民主党政権がした。私は初動に大きな問題があったのではないかなと、そんなふうに考えておりまして、もう一回民主党政権のこれまでの事前協議について検証すると、これが必要だと思っています。
 その上で交渉です。これは能力に関わってきます。米国と今後どんな協議が可能なのか、できるだけ早い段階で話し合いの機会を持つ必要がある、そんなふうに思っております。もちろんこれは官邸、そういったものとも相談をしながら、どのタイミングでどういった協議をするか、今後検討していきたいと思います。

Q: 御自身は推進すべきとか反対であるとかというお考えはございますでしょうか。

A: TPPについては、国益の観点からどのようなメリット、そしてデメリットがあるのかと、こういったことを検討することがまず必要だと、こんなふうに思っています。
 我が党の政権公約で御案内のとおり、聖域なき関税撤廃、これを前提にする限り、TPP交渉参加には反対と、これが我が党としての基本的なスタンスであります。その上で、今回の自民党、公明党の連立合意で、TPPが国益にかなう最善の道を求める、こういった形にしておりまして、国益を求める最善の道を今後どう取っていくか、正に今後考えていく。ただ単に相手から言われたことを受け入れるということではなくて、きちんと我が国として主張すべきは主張しながら、取れるべきは取る、守るものは守る、こういったことができるのかどうかということで、今後の判断が決まってくると思っております。

エネルギー基本計画

Q: 中断しておりますエネルギー基本計画なのですけれども、それへの対応についてお伺いします。民主党政権が積み上げました総合資源エネルギー調査会基本問題委員会を継続するのか、新たに大臣として新たな委員会を諮問するのか、そこら辺のお考えをお聞かせ願いたいと思います。

A: 組織の在り方については、今後検討したいと思っております。今日がデイワンでありますから、まだ組織論に十分に言及する、これは若干拙速かな、こんなふうに思っておりますが、いずれにしても、総合資源エネルギー調査会等の場を活用してしっかり検討を進めて、エネルギー基本計画、これも取りまとめの準備に入っていかなければいけない、こんなふうに考えております。

東京電力の経営問題

Q: 東京電力の経営問題について伺いたいのですが、11月に東電は新しい経営方針で、このまま賠償や除染事業が膨らむと、1社では到底対応し切れないということで、国に対して支援の枠組みの見直しを申請することを言いました。これについて、大臣は今後国が直接国費を投入することを有り得ると考えているのか、それともまだそういう議論は時期尚早というか、すべきではないというふうに考えているのか、今のお考えをお聞かせください。

A: 基本は東電として、まず自社でできることを最大限継続してやっていただく、こういったことが基本にある、そんなふうに思っております。
ただ、その上でエネルギー政策、これはいかなる事態、状況においても、日本の社会、経済に支障が出ないように、エネルギーの需給の安定に万全を期すというのが国の方針であります。まずは東電としてどこまでのことができるのか、これをきちんと見極めた上で、政府の対応を考えていきたいと思っております。

電力システム改革

Q: 電力システム改革についてお伺いします。
 経産省の有識者会議は、7月に発送電の分離と小売りの全面自由化の基本方針を確認して、今大詰めの議論を進めていますが、大臣はこの方針をまず踏襲されるのかどうか、あと決められるならばそのタイミングをいつ頃までに決めたいというふうに考えていらっしゃるのでしょうか。

A: 電力システムの改革の方向性、これはある程度私は明確になってきていると思います。そのポイントから言いますと、一つはやはり電力の自由化の推進ということであります。それから、2番目に発送電部門、これは独立性というか、中立性をいかに高めていくか。そして、3番目に広域運用の拡大、こういったことが基本的な方向になっていると思います。
 問題はこれらを進めるタイムスケジュール、これは率直に言って、まだ完全に詰まっていないと思います。また、例えば発送電の分離であったりとか、料金規制の撤廃、どのレベルまでどの段階でやるか、こういったことを詰めていかなければならない、こんなふうに考えておりまして、専門委員会、12月を含めてこれまで10回の議論をしてきた、こんなふうに伺っておりまして、その議論を新政権としてもう一度しっかりと検証した上で、後の対応については決めたいと、そんなふうに思っております。

原発の再稼働

Q: 先ほど大臣は原発の再稼動について、党として責任を持つというふうに答えられました。その具体的なやり方について、もう少し詳しく教えてください、自治体との関係について。

A: 自治体に対する丁寧な説明、理解を得る努力、こういったものは常に必要だと、こんなふうに考えております。そして、この安全性については、優れて独立した規制委員会の判断に委ねる。その上で、最終的にどうするかについては、責任を持って決めていく、その場合、規制委員会の判断というのを尊重するということになります。

Q: それは速やかに再稼動への状況について、再稼動できるように政府として進めていくと、速やかにというような表現でよろしいのでしょうか。

A: 速やかにとか、近いうちにとか、そういうあいまいな表現というのは、ですからきちんとタイムスケジュールを持ちながら、今後検討していきたいと思います。

エネルギー政策

Q: エネルギーについて2点伺いたいと思います。
 1つは、民主党は革新的エネルギー・環境戦略に基づいて、様々な政策を進めてきた経緯がありますが、これを見直すのだと思うのですが、どのように実際見直していくのでしょうか。
 もう1点、自民党が10年以内に決めるとしているベストミックスについてなのですが、これはエネルギー基本計画で、前回電源構成などが入った経緯があります。こうした中で、ベストミックスについてどこでどういうふうに考えていくのか、この2点について教えてください。

A: エネルギー・環境政策について、2030年代に原発の稼働ゼロを可能にすると、こういう前政権の方針については、再検討が必要だと、このように考えております。そして、我が党の政権公約では中長期のエネルギー計画、まずは3年のものについてはこうでありますと、そして中長期のものについては、10年以内に持続可能な電源構成のベストミックスを確立すると、こういうふうにしているわけでありまして、早ければ早いほどいい、そういうふうに思っていますけれども、今の段階で例えば再生可能なエネルギーは何%、それから例えば化石燃料は何%と、こういったことを決め打ちするのは若干拙速かなというふうに思っております。

Q: 革新的エネルギー・環境戦略を再検討する必要があるかもしれないという言葉なのですが、民主党政権の時は関係閣僚会議みたいなのを開いて、その中で詰めてきた経緯がありました。これを見直すのはどういった場になりますか。

A: 先ほど申しましたが、組織論につきましては、今日がデイワンですから、改めて検討したいと思っています。

TPP

Q: TPPについてなのですけれども、初動の在り方を検討しなければいけないというお話をおっしゃっていますか、米国とどういう協議ができるかということを話してみないといけないというお話があったのですが、一方、安倍総理は1月にも訪米するという日程を示していますけれども、そうすると1月ないし2月に訪米した時には、TPPについて、参加表明は現状は難しいという理解でよろしいですか。

A: 安倍総理が早期に米国を訪問したいと、こういう御意向をお持ちだと伺っております。恐らくその時期がいつになるか、そしてまたその時の議題が何になるか、これは外交ルートを通じて、ある程度の事前の協議が行われていると、当然そこの中に含まれてくる項目で、経済産業省に関わる問題につきましては、きちんと相談をしていきたい、こんなふうに思っております。

原子力政策

Q: 原発の政策に関してなのですが、全国の原発が使用済み燃料でほぼ埋まりつつある状況なのですが、原発、今後維持するか、やめるかを問わず、関係なく、廃棄物の問題というのは避けては通れないと思うのですが、核燃サイクルを含めたバックエンドの問題について、大臣はどのようにお考えですか。

A: 非常に重要な問題だと、こんなふうに思っておりまして、適切な対処をバックエンドについてしていかなければならない。そういった意味から、今核燃サイクルを完全に放棄する、そういう選択肢はないというふうに思っています。

Q: 自民党政権になったことで改めて聞きたいのは、原発を推進してきた国としては、原発事故に対してどのような責任を持つかということと、それを踏まえて東電との間で、例えば除染とか廃炉の費用、そういうものをどのように分担していくか、そういった考えについて教えてください。

A: 新しい規制委員会が決められた。御案内のとおり、民主党政権では8条委員会にしようということを我が党の提案では、より独立性の高い、そして政治的な関与ができない3条委員会に変えたわけであります。その中で、様々な状況も出てきております。そういった我々として新しい規制組織を作る、これに当たっては、これまでの政策の反省を踏まえて、そういった政策をとってまいりたいと思います。

        
以上
最終更新日:2013年1月9日
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