経済産業省
文字サイズ変更

茂木経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成26年1月28日(火)
10:25~10:36
於:記者会見室

冒頭発言

 私からまず2件御報告を申し上げます。

産業競争力強化法

 まず、産業競争力強化法の関連でありますけれども、法律が先週の月曜日、20日に施行されまして、同法に基づきます実行計画も金曜日、24日に閣議決定されたところでありますが、昨日早速企業実証特例制度とグレーゾーン解消制度については6件、そして事業再編についても1件、申請がございました。
 まず、企業実証特例、グレーゾーン解消の両制度につきましては、延べ1,600程度の企業、団体に対して、制度の周知に努めるとともに、多くの事業者からの相談に対応してきた結果、合計で6件、事業所ベースで言いますと、中小企業も含めて10社、申請がなされたところであります。
 具体的に紹介を申し上げますと、企業実証特例制度では、例えば半導体製造に用いるガス容器の先進的検査手法の導入の件等々がございます。また、グレーゾーン解消制度では、社会保障の公的保険に隣接する民間サービスとして、運動機能の維持など、生活習慣病の予防のための運動指導等のものがございます。これらはいずれも当省が事業所管省庁となるものであります。省内での検討や規制所管省庁との協議を加速して、速やかに結論を出していきたいと考えております。
 制度スタート時点での動きは非常にいいと思っておりまして、今後は当省の所管はもとより、他省庁が事業、または規制を所管する分野でも、両制度の積極的な活用が期待をされるところであります。
 一方、事業再編につきましては、三菱重工と日立製作所から、両社の火力発電システム分野におけます事業統合に関して、特定事業再編計画として昨日初めての認定申請を受けたところであります。今後必要な手続を進め、月内にも認定の判断を行いたいと思っております。
 本件は三菱重工と日立製作所がそれぞれに持つ強みを生かし、資本金1,000億円、売上高1兆円超の新会社を設立するものであります。アジア市場はもちろん、欧州も含めたグローバル市場での総合的な競争力の強化を目指すものでありまして、これによりまして、火力発電システム分野でアメリカのGE、そしてドイツのシーメンスに次ぐ世界トップスリーの地位に立つことになります。
 本申請を契機にして、他の事業分野におきましても、前向きで思い切った事業再編が促進されることを期待したいと考えております。

消費税の円滑かつ適正な転嫁等に関する対策推進本部

 もう1件、消費税の転嫁の関係でありますが、本日消費税の円滑かつ適正な転嫁等に関する対策推進本部が閣議前に開催をされまして、万全の転嫁対策を講じていくことが確認をされました。このため、関係省庁が力を合わせ、一体的に取り組むことが必要でありまして、同本部におきまして、私から2点を申し上げたところであります。
 まず、1点目として、昨年11月から行ってきた書面調査の結果、違法の可能性が懸念される事業者は、建設業や食料品、医薬品を含む製造業、卸・小売業に多い。転嫁拒否は違法、こういった認識を事業者に浸透させることが重要であり、各大臣からも改めて徹底的な指導を行うよう、お願いを申し上げました。
 二つ目は、消費者に増税分の負担を御理解いただく、これは全額社会保障に使わせていただく、こういったことを御理解いただくことが重要でありまして、それが適正な転嫁の鍵になる。経済産業省もテレビや新聞、ポスター等を通じ、しっかり取り組んでいきますが、内閣官房を中心に消費者が納得できるわかりやすいメッセージを発信するようお願いいたしました。
 この2点をお願いしたところでありますが、当省では今月から書面調査やその他の情報も踏まえて、既に立ち入り検査を実施しておりまして、これまでに55件実施済みであります。更なる裏づけ調査に着手したものも既に8件ございます。法律違反の事案が明らかになった場合は、違反行為によって生じた被害額の返還の指導、公取による是正勧告の実施、更には事業者名の公表を含め、厳正に対処してまいりたいと考えております。
 私から以上です。

質疑応答

貿易統計

Q: そうしましたら、幹事社から今お話がありました産業競争力に関係しまして、昨日発表になりました2013年の貿易収支ですが、3年連続で赤字かつ赤字額が過去最大ということで、原因の一つに国内産業の競争力の低下があるのではないかという指摘も出ています。大臣としての受け止めをお願いします。

A: 2013年の我が国の貿易収支、輸出の方は一定の増加を示したものの、化石燃料の需要増及び好調な内需により輸入が増加したため、11兆4,740億円と過去最大の赤字となったわけであります。
 輸出、数量ベースで見てみますと、足元では回復の傾向が見られます。今後、昨年決定いたしました大胆な税制改正、さきの国会で成立をいたしました産業競争力強化法、更には5.5兆円の新たな経済対策を実施することによって、産業競争力を強化するとともに、新興国戦略等に基づきます海外市場の開拓、こういったことを進めることによって、輸出面も伸びが期待できると考えております。
 一方で、赤字の主な原因であります燃料調達費の上昇につきましては、北米からのLNGの輸入の実現であったり、供給先の多角化、それによります価格交渉力の向上などによって、資源の安定的かつ低廉な調達に努めていくことが重要だと考えております。

TPP

Q: もう1点、幹事社から少し前になりますけれども、スイスでのアメリカのフロマン代表との会談について、その内容とそれを踏まえまして、今後のTPPの交渉について、どのような御感想を持っているかという点についてお伺いしたいと思います。

A: ちょうど1年前、ダボスで当時大統領補佐官だったフロマン代表とお会いしたのと同じ部屋で今回お話をさせていただきまして、非常に有意義な意見交換ができたと思っております。
 もちろん意見が完全に一致したということではなくて、更に詰めた議論が必要な部分があるわけでありますが、ただTPPの早期妥結に向けて、日米協力を継続していく、こういったことについて合意したところであります。
 次回のTPPの閣僚会合の日程、今のところ2月の下旬という方向で調整中でありますが、交渉の妥結に向けて、各国が柔軟性を持って作業を継続することが必要だと思っておりまして、我が国としても、一日も早い妥結に向けて、更に努力をしていきたいと考えております。

賃上げ

Q: 昨日、春闘の労使フォーラムが始まりまして、事実上スタートしました。いろいろな企業の声を聞いていますと、賃上げそのものには前向きなところが多いのですけれども、ベアとなると、なかなかまだ慎重なところが多いようなのですが、このあたりの動きをどう見られているのか、それから政府としてはベアというものがより経済の波及効果も大きいのかと思うのですが、そのあたりの考えを聞かせてください。

A: 1年前にNHKが行った調査ですと、ベースアップやボーナスの増額、これを検討している企業は1社もなかったと思います。それから見ると、大きな改善を現段階でも示していると考えているところでありまして、経済産業省としても、昨年より省を挙げて、経済界に対して賃上げや関連中小企業との取引条件の改善などの要請に全力で取り組んできたところでありまして、その中で非常に前向きな反応を得ることができ、今年に入ってからも、トップから大変力強い発言もいただいているところであります。
 また、先日取りまとめられました経済界が労使交渉に臨む基本的な方針を示す経団連の経営労働政策委員会報告にも、6年ぶりにベースアップを容認するなど、例年にない非常に前向きな内容となっております。もちろん賃上げの具体的な方法等につきましては、最終的に各企業の経営状況等を踏まえた労使交渉の中で決まるものでありますが、労使間で真摯な議論が行われ、ベースアップを含めた賃金の上昇が幅広く実現されることを期待したいと考えております。

以上

最終更新日:2014年1月29日
経済産業省 〒100-8901 東京都千代田区霞が関1-3-1 代表電話 03-3501-1511
Copyright Ministry of Economy, Trade and Industry. All Rights Reserved.