| 北畑経済産業事務次官の次官等会議後記者会見の概要 | |
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平成20年4月7日(月) 14:02〜14:18 於:記者会見室
(次官等会議)
私のほうから特にございません。
(質疑応答)
【地球温暖化対策】
Q: 5日に北海道洞爺湖で地球温暖化問題に関する懇談会が開かれましたが、ここでの議論をサミットにどう反映されていかれますか。
A: 総理にご出席をいただき、それから経済産業大臣、環境大臣が出席をされて、地元の方、あるいは国民一般の皆様も含めて議論をした。それから、有識者会議が北海道で行われたということで、洞爺湖に向けての1つのプロセスとして非常に意義があったのではないかなと思っております。
【電源開発】
Q: TCIのJ−POWERへの出資について、11日の審議会でTCIの意見を聴取した上で、初の勧告に踏み切る見通しですが、安全保障上という最大の論点に変化はありませんか。
A: 外為法の手続に従って、TCIからの申請について、外為の審議会でご審議、ご判断をあおぐ必要があるということを決めたわけです。従って、審議会でのご議論を待つということでして、経済産業省、あるいはこれは財務省等と共管でありますけれども、政府として何か措置をとるという方針を決めたということではありません。
【地球温暖化対策/国連作業部会】
Q: 国連の作業部会が終わったわけですけれども、セクター別アプローチについて途上国からいろいろ異論とかが出て、厳しかったようなのですが、どのように受けとめられるか、教えてください。
A: 私はそういうふうに受けとめておりませんでして、前進があったと思っております。特に条約に基づくアドホックワーキンググループの中で、今後1年間程度かけて、技術とか資金とか適用とか、さまざまな分野について審議をしていくということについて合意ができたわけです。従って、来年末までに決めるポスト京都の枠組みを決める上で大きな前進があったのだと思っております。 それから、日本国政府の主張でありますセクター別のアプローチについても、ご理解が深まった。8月以降、それについても詳細な議論が行われるというスケジュールが決まったわけですから、そういう意味でも前進があったと思います。いままでの国別の総量目標とか、あるいはそれを実行するための排出権取引だとか、割と総論的な議論ばかりだった中で、具体的な議論が始まった。その中で日本提案のセクター別アプローチについて、それが例えば総量目標の関係がどうなっているのかとか、CDMとの関係がどうなっているか等についてのご質問とか議論というのはあったと思いますけれども、全体としてはセクター別アプローチというのは有効だということで多くの国の賛成、支持を得たという意味で、私は前進があったと受けとめております。
Q: 先ほどの国民対話で、大臣が白熱電球から電球型蛍光灯への2012年までに切りかえを進めたいというお話をされまして、これは強制ではないとは思うのですけれども、政策的に切りかえというのはどのように今後推進されていくのでしょうか。
A: 基本的には、白熱灯のメーカーというのはそう多くあるわけでありませんから、そういう産業界の協力を要請するということです。それから、一個だけ比べれば価格は高いわけですが、電力消費量が5分の1になる、そういう意味でCO2の排出量も5分の1になるということでありますけれども、それから寿命が6倍あるということですから、少々価格が高くても、経済的にもメリットがある。その辺をご理解いただいて、白熱から蛍光灯に切りかえることによって、地球温暖化対策に効果があるのですよ、という国民の皆様にご理解をいただく広報活動をやっていく。この2つで事実上白熱球を、どうしても白熱球でなければいけない分野はあるかもしれませんけれども、そういう部門を除いて原則、蛍光灯に切りかえていくと、それを世界で初だと思いますけれども、そういう方針を決定したということです。 これは照明というのも結構CO2の排出源としては、大きな比率を占めている分野なのです。それを具体的にやるということで、これも世界に胸を張れる具体的なCO2削減対策に日本が踏み切ったということですので、ぜひこの辺はPRをしていただきたいと思うのです。日本だけが何か遅れているとか、そういうやや自虐的な報道が多いのですけれども、日本は具体的にこうやって示しているということです。いまOECDのグリアさんという事務局長が来日をしておられるのですが、お目にかかりましたら、ダボスでの各国首脳の発言の中で福田さんが一番よかった。なぜかといえば研究開発に1兆円の金をつぎ込むという具体的なことをおっしゃった。他の国は抽象論が多かった。従って、日本はそういう具体的なことを一つ一つ実行していくという意味で評価をしているのですよというお話を聞きまして、私は意を得たりという感じがあったのですけれども、民生の分野でも産業の分野でも、省エネのレベルは世界に誇れるものがありますし、白熱球にしろ、研究開発の資金投入にしろ、具体的な政策を進めてきているわけですから、ぜひこの辺は皆様も公平に報道をしていただきたいと思います。
【電源開発】
Q: 外為審なのですけれども、開くというのは財務省のほうから審議会のスケジュールが入ったということなのですけれども、経済産業省として開くことを決定した理由についてお話しいただけますか。
A: 外為審そのものは、財務省のほうが主管ですので、スケジュールは財務省のほうで発表をされたということです。外為審に上げる判断をした理由ということであると思いますけれども、電源開発という会社でありますが、これは卸電力事業者、電気の供給を行っている公益事業だということです。それから、基幹送電設備、10の電力会社の電力間の送電を担っている会社でるということ、それから原子力発電所の計画、フルモックスという日本で最初の原子力発電所の建設計画を持っている、こういう国民生活と産業活動において重要な位置づけを持っている会社だということです。こういう点を踏まえまして、届け出者の投資というものが電気の安定供給、あるいはこれに関連する原子力政策、核燃料政策等に影響を与え、我が国の公の秩序の維持を妨げる事態が生ずるおそれがある、少なくともおそれがないという判断はしなかった。おそれがあるのではないかという判断をしたわけであります。この部分につきまして、法律上の手続に従って、外為審の意見を聞くというプロセスを踏んだということでございます。先ほどのご質問にもあったのですが、審議会のご判断を仰ぐというのが現時点での状況でございまして、その後、経済産業省、財務省でどういう措置をとるかということについて、いまの時点で決めたというわけではありません。審議会のご判断を仰いだ上で判断をするということであります。
Q: 公の秩序の維持を妨げるおそれがあるというふうに判断したということについて、対日投資への影響というものをどういうふうに見ておられますでしょうか。
A: 対日投資との関係というのではなくて、外為法の公の秩序というところで判断をしていただこうと思います。一般論として対日投資に何か悪い影響を与えるのではないかとよくご質問をいただきますけれども、2002年の外国人投資家による日本への証券投資は73兆円でありました。5年後の2007年では215兆円、3倍に増えているわけです。これだけの勢いで外国人の投資家が日本の株を買っておられるわけでして、大きな流れから言えば、外国人による日本への投資というのは大変なスピードで増えてきているということです。その結果、東証一部上場企業の平均でも3割近いところまで外国人の株保有が進んでいるわけでして、世界中でこれだけ外国人投資家に大きく開かれたマーケットはないのではないかと思います。しかも年明け以降は7割近い部分が外国人による売買であって、それによって株価が形成されている。ロンドンやニューヨークの証券取引所と比べて、これだけ開かれたマーケットはないと私は思っております。 それから、電気事業に関して言えば、主要国では国営であったりするわけです。公の秩序維持のために電力会社が重要だということで、国営の電力会社方式をとっている国が多いわけです。民営化された国でも、ほとんどの国が外国人による投資について規制をかけている。よく申し上げますが、米国にはエクソン・フロリオ条項という法律がありまして、非常に厳しい外国人投資について規制をしている。そんな中で、電源開発という他の電力会社と比べても一段と公共性が高いと思いますけれども、そういう会社の現在の外国人投資家による持ち株比率が既に4割近い、ここまでオープンになっているのに、いまのようなご質問をいただくというのは、やや不本意なのでございます。
Q: 以前、国土交通省が外資規制の法律を新たにつくろうとして、それが対日投資の流れに反するのではないかということで、政府・与党内で慎重論もあって、結局法案を見送ったという経緯がありましたけれども、そのような議論が今後また政府とか与党内で出てくるという、そういう懸念というのはないでしょうか。
A: 私はそこは性格が違うと思っております。いま申し上げましたように、既存の制度の中の運用をしているわけでありますし、諸外国の電気事業への外資規制との関係でも、日本は緩やかな規制をしているわけでありますし、そこは議論が随分違うのではないかなと思います。こういった規制のもとでも、いま申し上げたように電源開発の株の4割は外国人投資家、そこまでオープンにしているわけですね。そういうところを正確にご理解いただきたい。従って、新しく制度をつくろうとした空港法とは次元が違うのではないかと思います。個別立法のよる外為規制というのも、いろいろなところであるわけです。例えば、もう1年前を見ていただきますと、ニッポン放送の事件のときだったと思いますけれども、新しく放送法の中で外国人投資家の規制が行われました。あの時には空港法のような議論はなかったように思います。だから、いろいろなところでいろいろな時々で議論が起こるのですが、放送法と空港法は随分一、二年で世の中の議論が変わったなという印象を受けました。そういう個別法で新しく規制を導入するという話ではなくて、どこの国でもとっているOECDのコードに従った規制を粛々と審査を進めておると、こういうことでご理解をいただきたいと思います。
Q: 公の秩序に当たるという認識の理由として、公共性が高いというJ−POWERの事業の特殊性をとっておられるのですけれども、今回申請したのがTCIだからと、TCIのこれまでの投資行動とか、そういったものに問題があるという考え方ではあるのですか。
A: そこは審議会でいろいろな幅広く議論をしていただくのだと思いますし、必要があればTCIから話も審議会のほうで聞かれるでしょうから、その中でのご判断だろうと思います。
Q: 今回の判断には、申請者がTCIであることというのは余り影響してないということですか。
A: それは何とも申し上げられないです。総合的な判断をして、その投資を認めることが公の秩序、具体的に言えば送電線を持っているわけですから、利益を重視して停電が起こるようなことにならない、長期的な投資が確保できるかどうかとか、そういう細かな判断を審議会でしていただくのだろうと思います。
Q: TCIはJ−POWERに対して大幅な増配ですとか、そういったことを要求していますけれども、そのあたりのことが今回外為審に諮る直接の理由になったのかどうか、そのあたりはいかがでしょうか。
A: それも1つの要素だろうと思います。ただ、審議会は専門の委員の方がご判断をされますから、その辺も含めていろいろご審査をされるのだろうと思います。だから、私がその部分がポイントだと言うのは言い過ぎなのかもしれませんけれども、審議会のほうで外為法の趣旨に従って、ご判断をいただく。その際に電源開発、J−POWERという会社の性格というのは、ご審査の対象の中には当然入ってくるのでしょうから、その中でいまご質問いただいたようなことも判断があるのかもしれないと思います。
(以上) |
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