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望月経済産業事務次官の次官等会議後記者会見の概要

平成21年2月19日(木)
14:03〜14:23
於:記者会見室

質疑応答


日スイスEPA


 

Q: 本日夕方、日本とスイスのEPA署名がありますが、今回の署名について、改めて意義や日本経済に対する影響をどのように見ていらっしゃるのかお願いします。

 

A: 欧州との関係ではなかなかEPAは進んでいませんけれども、スイスが最も先行して今回締結できたという意味では、欧州で初めてですから大変意義が高いと思っています。

EPAについては、アジアから中心に徐々に広げてまいりましたけれども、そういう意味でやっと欧州に辿り着いたという感じだと思います。是非これからさらに幅広く広げていきたいと思っているところであります。

 


地元産品調達


 

Q: 世界同時不況に関連してですが、最近国内で自治体による地元経済支援というのでしょうか、例えば広島でのマツダ車を公用車として購入するというのも一例だと思うのですが、こうした動きというのは、ややもすると国内での出来事とはいえ、内向きととられかねないような動きであるかと思うのですが、どのように感じておられますでしょうか。

 

A: WTO協定上は、国のみならず都道府県や政令市なども、その遵守が義務付けられているわけなので、調達については適正なルールでやっていくというのは当然のことだと思っております。ご指摘の個別のケースについては、私どもも必ずしも手続の詳細について承知しているわけではないので、これをいまのルールとの関係でどう評価するかというのはちょっといまコメントする材料がないと思います。いずれにしても、我々としては、自治体が様々な調達活動をするに当たって、WTOルールに整合的にやっていくということはどうしても必要なことだと思っています。

 


ラミー事務局長来日


 

Q: 来週、WTOラミー事務局長が来日されますけれども、いま保護主義に対する懸念が強まっている中で、どういった話をしていくことになるのでしょうか。

 

A: とにかくその背景には世界経済の不況で、どうしても地域経済のことを考えると保護主義的な誘いがあると思うのですけれども、ここはやはり、過去のいろいろな悪夢がありますから、開かれた市場のもとで回復をしていくということが必要なことだと思います。恐らくラミー事務局長も、同様の懸念からいま各国を回っているのだと思いますけれども、日本としては、先般ご報告申し上げましたように、監視チームをつくって情報収集に世界的なネットワークの中で当たっているわけですから、そういう日本の取り組みということも含めまして、今後ともWTO事務局とは協力しながら保護主義の防止に努めていくということになるのではないかと思います。そういった点の意見交換をしていくということではないかと思います。もちろん根っこのラウンド推進についても、今後どうしていったらいいのかということについて、ラミー事務局長のお考えも聞くことになると思います。

 


米国景気対策法案について


 

Q: 米国の景気対策法案を伺いたいのですが、これはややマスコミが煽っているところもあるかもしれませんが、グリーンニューディールとか、グリーンエコノミーとか、急に米国がオバマ大統領に代わって、グリーンのほうに政策、舵を切り、さも米国が先頭を走って、このままでは日本が立ち後れるのではないかというような論調も結構あると思うのですが、いまいろいろ法案が出てきて、次官と、してグリーンとかどのように分析していらっしゃっているのか。また、日本にとって何か示唆されるものがあるのか、ないのか、ちょっと伺いたいと思います。

 

A: やはり、人は自分の見たいところを見るという性向がどうしてもあると思います。今回の米国新政権の経済対策は、規模において大変大きなものがあると思います。ただ、中身を見ますと、やはり米国国内におけるインフラの整備が遅れたということもあって、いわゆる公共事業的な部分というのが、ニーズが相当高いのだろうと思いますけれども、かなりの金額を割いているということも、これまた事実だと思います。ですから、クリーンエネルギーなどに対する投資ももちろん含まれているわけですが、かなりの部分はいわゆる伝統的なインフラ整備に割かれているのではないか。規模はそれで課せるところが随分あると思います。

日本の場合には、どちらかというと国民の要望について、1次、2次の経済対策の補正予算をつくるに当たってのニーズの第一は、必ずしもそういうところではなかったのではないかと思います。従って、雇用対策あるいは需要創出のための対策ももちろんありますけれども、規模もちょっと違いますが、再生可能エネルギーなどに対する投資というのも、我が方としては取り組んでいっているつもりであります。

そういった点で、米国の可決された予算というのも、ものすごく膨大な予算案なので、詳細をこれからもう少し検討してみる必要があると思いますが、ちょっと報道されている点に比べれば、ボリュームのある部分というのは必ずしもそういう部分ではないのではないかと思います。ただ、研究開発投資やクリーンエネルギーに対する研究開発投資、それから助成金などについても全体の規模が大きいだけに、かなり大きいものになっているということも事実だと思いますから、そういった点で米国の危機感と、それから米国発の危機であるということもあって、それに対する政策の姿勢については、これは真摯に敬意を表さなければいけないと思っています。

 

Q: スマートグリッドという言葉が使われていて、それがあたかもオバマ大統領のグリーン政策の一つの柱のように言われていますけれども如何でしょうか。

 

A: それは間違いだと思います。スマートグリッドというのはどちらかというと、米国の送電網が相当つぎはぎだらけで、よく大停電を最近起こしていましたから、そういった面でインフラ整備をしなければいけないということも一つだと思います。送電網の整備、系統運用のところだと思います。その点、日本の送電網というのは、よく比較されるのですけれども、しっかりしているというところがありますから、重点の置き方は違っていると思います。あれはグリーンエネルギーではなく、むしろ、もっと直裁に太陽光や風力などの新エネルギーみたいなところについての投資部分は確かに入っていると思います。あのスマートグリッドのところの投資金額というのは尋常ならざるものがあると思います。これはやはり近い過去に、何回も大停電を起こしておりますから、そういった面で、これから米国がインフラ整備を再整備しておかなければいけないという非常に重要な部分であると思います。そういった点に景気対策として日本で需要を見つけようとすると、比較的少ないのも事実だと思います。もちろん、送電網について、電力会社は着々と投資は続けていると思いますし、それから前にさんざん話題になりましたけれども、基幹送電網は旧電源開発が整備したというところも、かなりしっかりした部分はありますから、そういった点の差はあると思います。

 


クリントン国務長官来日


 

Q: 先日、クリントン国務長官来られたときに、日本にもグリーン関連、気候変動の部分で、協力、指導力を発揮してほしいということも示されていましたし、実際に気候変動の担当の方が来られなかっただけなのですけれども。

 

A: 最終的には、遅くなってから来たのです。

 

Q: では、お話をされたかもしれませんけれども、要するに研究開発などの部分で日米が協力していくという話を、これから具体的にされるようなのですが、そこら辺について日米の間で気候変動や、それからクリーンエネルギーに対してどういう協力が考えられるかという点についてよろしいでしょうか。

 

A: これはむしろクリントン国務長官の方から、重点的なお話の一つとしてあったように伺っていますが、一つは仰ったようなエネルギーと環境分野での研究開発協力を中心とした日米協力というのについては、大変関心があるということだと思います。それで、我々もかねてから、DOEとそれから私どもとの間で特に原子力、これからさらに幅広いエネルギー、特に再生可能エネルギー分野などについての協力は進めていくことが必要だと思っておりましたし、原子力などについては2年ぐらい前から、日米協力がDOEとの間で随分深くやってまいりましたから、そういった点では渡りに船ということではないかと思います。

それからもう一つは気候変動、地球環境問題について言えば、先方の関心も、これまでのMEMなどで米国が言っていたところと大きく変わらないのですけれども、如何に多数の主要排出国の参加を得ていくかというのが基本だと、これは日米共通の関心であります。そういった面で、中国などを代表とした新興国の主要排出国を取り込んでいく上で、日本のこれまでの努力、特に日中などを中心とした省エネ環境フォーラムなどを通じた技術移転の努力、それに伴って中国側が気候変動問題の協力の姿勢を惹起してきたことについて、先方はよくご存じで大変関心を持って、それで米中でも似たようなことを話し合いの場を持っているけれども、そういったことについても日米で協力していけるのではないかということを相当仰っていました。また、ちょっと遅れて来られたのですけれども、トッドスタンという地球環境問題の特使とよく日米で話し合ってほしいということがございまして、これもかねてから、とにかく日本にとってはこれまでの京都議定書の中で、3割の国しか参加しなかったスキームを、責任ある参加を全ての主要排出国にという観点から言えば、全く意想を共にする話でありますから、大いに協力していくということではないかという合意に、外相間でもなられたのだと思いますけれども、実務的にもフォローアップしていかなければいけないと思っております。たまたま、トッドスタン特使は、ちょっと遅れて来られたので、翌日に私はお目にかかって、ほぼ同様のお話をしましたから、先方の考えていることは、そういうことで間違いないということのようでありました。

 


柏崎刈羽7号機運転再開


 

Q: 柏崎刈羽7号機の関係ですが、今日東電の副社長が地元のほうに行かれて、再稼働に向けた要請というのを取りまとめたところですが、地球温暖化対策としても原発の稼働率向上というのは期待されていますけれども、7号機再開に向けての経済産業省の期待、それから何かできることがあれば、どういうことをしようと考えておりますでしょうか。

 

A: 柏崎原子力発電所の再開問題については、私どもが原子力発電をやっていく上での基本として、まず安全を最優先にしてやるということをきちんと前提に置きながら、地震以降の言ってみれば大変難しいプロセスを、地道に着実に関係者が積み上げてこられたということだと評価をしているところであります。私どもの安全審査と、原子力安全委員会のご了解、安全だという意味での確認が得られたので、東京電力がこのたび再開についての地元の申し入れをされたというところまで、これは関係者の地道な努力によって到達したということは喜ぶべきことではないかと思っています。ここで気を緩めることなく、通常の形に早く戻るということが、そのために万全を期して関係者で努力していく。地元の理解もきちんと得られながらやっていくということは、大変大事なことだと思います。仰った地球環境問題との関係では、大電力源である原子力発電所が寄与するところというのはものすごく大きいわけですから、ここの確実な再開ということは、そういった観点からも我々も切実に重要なことだと思っています。

 


自治体の調達について


 

Q: 先ほどの自治体の調達の関連ですけれども、保護主義の対外的には保護していることを強く取り組んでいかれる、そういう中で内側に対して、何かそういう具体的な取り組みというのは内容はよくわかりませんけれども、確かに地元企業に対する調達をするような動きが広がっているようにも思うのですけれども、その辺り何か調べたりとか、あるいは何か働きかけや呼びかけをなさるというお考えはないでしょうか。

 

A: これは基本的には、地方自治法の仕組みの中で、全都道府県と政令市が義務を果たしていくという仕組みになっているわけでございます。従って、総務省の担当部局がこういったルールを含めて、地方自治体には周知徹底をしているところであります。我々としても、総務省には世界がこういう状態になっている中で、足元からそういう保護主義的な動きをしていくということになると、やはり世界不況の脱出という観点からでも悪い影響を及ぼすので、日本としてもそれぞれの司、司がきちんとしたルールを守っていくということが大切だということは、かねてからずっと言っているところでもあります。総務省の担当部局も地方自治体に対しては、これまでも折に触れてこのルールについての運用を、説明していくことはやっているところでありますから、周知徹底をしていくとは思っております。ただ、第一義的には総務省窓口でやっている話なので、我々としてもよく話は聞いていきたいとは思っています。

 

以上

最終更新日:2009年2月19日