経済産業省
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宮沢経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成27年6月26日(金)
9:12~9:30
於:記者会見室

冒頭発言

 【西沖の山発電所】

 おはようございます。
 まず私の方から三点御報告をさせていただきます。
 一点目は、西沖の山発電所の環境影響評価についてです。
 本日、「西沖の山発電所」新設計画の環境影響評価における計画段階配慮書に対する経済産業大臣意見を事業者に対して発出いたしますのでお知らせをいたします。
 今月12日に望月環境大臣からは、本事業に関する御意見をいただいております。経済産業省としてもこの御意見を勘案し、今回の意見ではエネルギー政策の検討も踏まえた国の地球温暖化対策の目標・計画の策定と併せて、早期に地球温暖化対策に係る電力業界全体の自主的枠組みが構築されるよう発電事業者として努めることを求めました。
 経済産業省としてもエネルギー基本計画やエネルギーミックスにおいて、石炭火力発電が明確に位置づけられていることを踏まえつつ、国の地球温暖化対策の目標・計画の策定と併せて、早期に枠組みが構築されるよう引き続き電力業界に検討の加速化を強く促してまいります。

【原子力事業環境整備検討専門ワーキンググループ】

 二点目でありますけれども、原子力の事業環境整備に関するワーキンググループの設置についてであります。
 エネルギーミックスを実現するという観点から、先般、火力発電の高効率化に向けた取組や地熱発電の導入促進策について申し上げましたが、それらに続きまして原子力の事業環境整備のあり方について検討を始めることにしたのでお知らせいたします。
 具体的には、総合資源エネルギー調査会・原子力小委員会のもとに「原子力事業環境整備検討専門ワーキンググループ」を設置することとし、昨年12月に発表した原子力小委員会の中間整理に沿って核燃料サイクル事業について各事業者から資金拠出のあり方などの詳細制度設計について法令・会計などの専門的見地から検討を行うことといたします。
 第1回会合は、来月7月14日火曜日に開催予定です。
 詳細については、本日開催の原子力小委員会で御紹介をいたします。

【板ガラス産業の市場構造調査】

そして三点目、最後でございますけれども、板ガラス産業の市場構造調査についてです。
 我が国経済の中長期的な持続的成長を果たすには、成長戦略の着実な推進を通じて企業の「稼ぐ力」を向上させていくことが不可欠であります。その鍵を握る取組の一つが事業再編などを通じた新陳代謝の促進であります。
 このたび、厳しいグローバル競争に直面し過剰供給構造に陥っている板ガラス産業につきまして、産業競争力強化法第50条に基づく調査を行ったので、本日調査結果を公表いたします。
 調査結果の詳細につきましては、後ほど事務方から説明をいたします。

質疑応答

 【TPP】

Q: TPPについてお伺いします。
 大臣が常々「固唾を飲んで見守りたい」というふうにおっしゃっていましたTPA法案が可決されました。その受け止めと大筋合意に向けた今後のTPP交渉、これの見通しについてお考えをお聞かせください。

A: 昨日、日本時間の昨日の朝、上院でTPA法案が可決され、そして今朝TAA法案についても可決されたと聞いております。そして、オバマ大統領の署名はまだのようでありますけれども、遅くない時期に署名がされるということ。
 ずっと2週間にわたって固唾を飲んで見守ってまいりましたけれども、やっと安堵したというのが正直な気持ちであります。
 やはり残された課題、幾つかもちろんあるわけですけれども、一番大きな課題はこのTPAのアメリカ政府が取得できるかどうか、大統領が取得できるかどうかというところが一番大きかったわけでありますので、何とか一番大きい山は越えられたのかなと思います。
 ただ、一方で甘利大臣もおっしゃっていますけれども、今後残された課題というのがバイでもありますし、またマルチでもありますので、今後署名の後、二国間で精力的にそれぞれのバイの関係の中で議論をして合意に早く至るということと、首席交渉官会合で最終的な詰めを早急に行っていただき、何とか合意に達してもらいたいと。その上でまさに甘利大臣が閣僚級の会合に出席し最終合意ができる環境を早急に整えてほしいと。これが期待であります。ただ、かなりこの期待が実現するのに近づいてきたなという思いはございます。

【高レベル放射性廃棄物の最終処分場】

Q: 先日鹿児島県の薩摩川内市の岩切市長が川内原発の使用済み核燃料について、今後10年間でプールがいっぱいになるので、国は最終処分場、または中間貯蔵施設等を10年間で整備すべきだというふうに現在おっしゃっていて、経済産業省としては、使用済み核燃料についてアクションプランをまとめられるんですが、具体的に最終処分場、中間貯蔵施設等、どのようなスケジュール感で整備されていくお考えでしょうか。

A: 岩切市長が川内原子力発電所の使用済み燃料の貯蔵状況は、このまま再稼働しても約10年間は発電所内で使用済み燃料を貯蔵することができる。この間に国が中間貯蔵施設や最終処分場に係る対応を進めていくべきという発言をされたということは伺っております。
 使用済み燃料については安全に管理する必要があって、その貯蔵能力の拡大に向けた取組を進める必要があると考えておりまして、このため、5月22日でありますけれども、最終処分関係閣僚会議において使用済み燃料対策の具体化に向けた国としての基本姿勢及び国や事業者による具体策を盛り込んだアクションプランを策定することとし、国も積極的に関与して取り組んでいくこととしております。
 一方で、最終処分場につきましては、まさに現世代で解決しなければならない大変重い課題だと考えておりまして、先日、最終処分法に基づく基本方針を改定したところでありまして、国が前面に立って取り組んでいくとしたところであります。まさに手挙げ方式から大きく転換をしたということでありますが、国民や地域の御理解をいただきながら、これはスケジュール感とおっしゃいますけれども、なかなか時間のかかる話だということは各国における例を見てもそうでありますけれども、国が前面に立って着実に進めながら地域の方、国民の方の御理解をいただけるように最大限努力をしていきたいと考えております。

【再生可能エネルギーの表示】

Q: 来年4月の電力小売の自由化の後の再生可能エネルギーの販売方法について伺えればと思います。
 昨日、経済産業省のワーキンググループでFITを使った事業者が販売する際に適切ではないという具体例として「クリーンな電気」とか「グリーンな電気」という、こういう言葉が挙げられました。なぜ使ってはいけないのかというのが若干一般にわかりづらい議論だなという印象と、あと再生可能エネルギーの普及のマイナスになるんではないかという指摘なども出ていますが、大臣の御見解をお伺いいたします。

A: 昨日でしたっけ、朝日新聞でコラムじゃない、説明の記事がちょっとあったような気がいたしますけれども、再生可能エネルギーにつきましては、特に太陽光のところがそうですけれども、実際のコストというのはかなり高いわけです。そして、それをFITという制度のもとで、ある意味では全需要者といいますか、電力使用者が負担するという形で、ある意味では普通の電気代でおさまるような価格体系にしているというのがFITの制度でありまして、したがって、再生可能エネルギーをFITの制度を使わないで、まさに高いまま自分で努力をしてそういう理解のある消費者に売却するということは、これはまさに自由といいますか、まさにクリーンそのものだと思いますので、そういう方はぜひ「クリーン」とか「グリーン」とか使っていただければいいと思いますけれども、そうでないFITを使っている事業者というのは、正直そういう努力はしていないわけでありまして、一方、じゃ、その間のまさに再生、太陽光発電の価格が高いけれども、ほかの電力並みの料金で使えるというのは全需要者が負担しているということで、事業者のまさに権利といったものではないわけでありますので、そういう議論を今進めているというのが状況であります。

Q: ありがとうございます。
 関連して、同じワーキンググループの中で、再生可能エネルギーを売るときに電源構成を開示することを義務づけるかどうかということが議論になりまして、義務づけるべきだという消費者側と義務づけるまではする必要がないという事業者側と意見が対立しているんですが、大臣御自身は義務づけについてはどういうふうにお考えなんでしょうか。

A: まさに今委員の方に御審議いただいているわけでありますので、私が私見を述べる段階ではないと思っております。おっしゃるように、両側からの意見があるということは事務方から聞いております。

【自民党若手勉強会】

Q: 二点お伺いいたします。
 昨日、自民党の若手議員らの勉強会で安保法案を批判するマスコミ報道に関して、出席議員からマスコミを懲らしめるには広告収入をなくせばいい。文化人が経団連に働きかけてほしいとの声が上がりました。このように報道への圧力ともとれる発言が党内から出たことについての大臣の見解をお伺いさせてください。
 もう一点が自民党の山本幸三元経済産業副大臣の昨日の派閥会合で安保法案成立を目指して大幅な会期延長に踏み切った政権に対して、ごり押しするようなやり方が本当にいいのか個人的には疑問だと明言されました。自民党内からも公然と批判の声が上がっていることに対して大臣の見解をお伺いさせていただけますでしょうか。

A: まず若手議員の方の発言につきましては、私、実は何も知らないもんですからコメントのしようがないわけでありますけれども、報道の自由といったものは大変大事な権利だと思っておりまして、そういうものを脅かすようなことは適当なことではないと私は思っております。
 そして、山本幸三議員の発言は、私はちょうど派閥の例会で出ておりましたから聞いておりましたけれども、今朝の新聞を読んで、ああ、そんな発言もあったのかなと思ったくらいで、そこまで強烈な言いぶりだという印象は、実はそのときは別の話をしていたこともあって聞いていなかったわけでありますけれども、国会運営の進め方につきまして、いろいろ自民党の中で意見があるということは事実だと思います。
 ただ、最後は一丸となって全党一丸となるというのがかつての政権との違いだと思っておりまして、それぞれの方がそれぞれ御意見を言うのは自由ですけれども、最終的には党が一致して結束して対処するということに当然なるのだろうと思っております。

【西沖の山発電所】

Q: 冒頭の山口の石炭火力の関係なんですけれども、今日出された経済産業大臣の意見書の中で環境大臣の方は枠組みができていない現段階では是認できないというところがあったと思うんですけれども、それについては経済産業大臣の意見書ではどんなふうに触れているんでしょうか。

A: 先ほども申し上げましたけれども、環境大臣の意見も勘案をいたしまして、エネルギー政策の検討も踏まえた国の地球温暖化対策の目標・計画の策定と併せて、早期に地球温暖化対策に係る電力業界全体の自主的枠組みが構築されるよう発電事業者として努めることを求めたところであります。

Q: じゃ、特に認めないとか、認める認めないとかは触れていないわけですね。

A: これはもう制度は御承知のとおりでありまして、かなり長期にかかる2年、3年といったスパンでの話なので、またもう一度環境大臣からの御意見をいただくというタイミングがありますので、今の段階で認める認めないという話ではないと考えております。

Q: 今の件に関連してなんですけれども、電力業界の自主的枠組みで全て問題が解決するのかというところがあると思うんですが、国や新電力も一緒に入ってやられると思うんですが、これから新しく自由化によって参入する事業者も出てくると思うんですが、自主的枠組みで全て日本の目標が達成できるような解決策につながるというお考えなんでしょうか。

A: 二つ申し上げなければならなくて、一つはおっしゃるように、新電力も既にありますし、これからもいろいろな業者、小売業者が入ってくるわけでありますので、大変大きなカバレージになるような自主的な枠組みをつくっていかなければいけないし、これは業界でもやっていただく必要がありますけれども、我々もそれだけ広いカバレージの自主的枠組みになるように経済産業省としても業界を促していく努力をこれからやってまいります。
 それから、自主的枠組みでなければ何なんだという話につきましては、いろいろな御意見を持たれている方があるということは承知しておりますけれども、じゃどういう枠組みが必要なのか。恐らく自主的枠組みでないとすると、これは法律が必要になってまいります。法律が必要になってきたときに、本当にいろいろな複雑なことが法律に書き切れる。逆に言えば抜け落ちる部分というものが出てくる可能性がある。
 一方でさらに申し上げれば、既得権擁護ということになりかねないなど、いろいろな問題があると考えております。

Q: 二点目なんですけれども、先ほどおっしゃられたように自主的枠組みをまず今回は加速させるということが意見書の中に入るということだと思うんですが、実際加速というのはどういうことを具体的な策として経済産業省としては考えられているんでしょうか。

A: 3月から関係者が今集まって議論をしておりますので、その状況を見ながら必要な措置を経済産業省としても講じていくと思います。

Q: 具体的にいつまでにというようなことは考えていらっしゃらないのでしょうか。

A: 具体的なお尻がどこにあるかということは考えておりません。

以上

最終更新日:2015年7月9日
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