経済産業省
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世耕経済産業大臣の就任記者会見の概要

平成28年8月3日(水)
22:03~22:19
於:記者会見室
 

冒頭発言

【就任にあたって】

皆さん、遅くまでお疲れさまでございます。
このたび経済産業大臣・産業競争力担当大臣・原子力経済被害担当大臣、そして原子力損害賠償・廃炉等支援機構担当の内閣府特命担当大臣を拝命いたしました世耕弘成でございます。
今まで3年7カ月という史上一番長い、政務の官房副長官をやってきたわけでございますが、今度は立場が変わって、経済産業省の大臣ということで、経済政策、特にアベノミクスの成功に向けて、全力を尽くしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いをします。

質疑応答

【就任の抱負】

Q:就任1問目ということですが、就任しての抱負といいますか、特にこの点に力を入れたいという点をお願いいたします。

A:まず、東京電力福島原子力発電所の事故対応、そして福島の再生、これが経済産業大臣にとっては一番重要かつ重い課題だと思っておりますので、これにしっかりと取り組んでいきたいと思います。
それと、もう一つ総理が記者会見でおっしゃったように、ともかく最優先は経済だということであります。また、私を名指しで、官邸での経験を生かして、成長戦略の切り込み隊長になってほしいとか、あるいはアベノミクスを世界にどんどん売り込んでいってほしいという期待も示されましたので、この期待にしっかりと応えてまいりたいと思います。
そして、また私自身、3年7カ月、官房副長官をやっておりました。官邸の中でのいろいろな調整機能を果たしてまいりました。そういうこと、そういう経験も踏まえて、安倍政権の目指す方向に経済産業省がどういう貢献をできるかという視点、例えば今日も総理が明確に打ち出されている働き方改革、これに関して、経済産業省としてどういうことができるのか、そういうことを一つ一つ考えながら、大臣としてこの役所を引っ張っていきたいと思っております。

【原発再稼働、TPP】

Q:2点あります。原発再稼動とTPPについてです。
原発再稼動についてなのですが、新しく鹿児島県知事に就任した三反園知事が改めて川内原発の一時停止を九州電力に要請する方針を示しました。今後、地元県知事とどのように話を進めていく予定でしょうか。また、政府の原発再稼動方針について、改めて政府の見解をお聞かせくださいという点が原発に関することです。
TPPに関することなのですが、アメリカ大統領選では、共和党、民主党の両候補がTPPに慎重姿勢を示しています。また、日本でもさきの参院選で、全国10府県で農政連が自民党への推薦を見送るなど、反対の動きが広がっています。
このような状況の中で、政府は署名に向けて前のめりの姿勢を示していますが、TPP反対の声の全国的な広がりについて、どのようにお考えでしょうか、この2点をお聞かせください。

A:まず、川内原発についてですけれども、三反園鹿児島県知事が川内原発を停止して点検するよう、九州電力に申し入れるという発言をされていること、このことは報道等を通して承知しております。政府としては、まずは知事のお考えを伺って、しっかりと話をしながら、適切に対応を進めていきたい、そのことに尽きると思っております。
原子力発電については、福島での事故を受けて依存度を低減させていくことが基本であり、一方で重要なベースロード電源であるため、安全最優先で臨む、このことがエネルギー基本計画などにおいて確認、決定をされているところであります。
原発の再稼動につきましては、これは独立した原子力規制委員会が世界で最も厳しいレベルの新規制基準に適合すると判断した原発のみ、その判断を尊重し、地元の理解を得ながら再稼動を進めるというのが政府の一貫した方針であります。
また、TPPについては、まずこれは資源を持たない日本にとって、オープンで、公正で、高いレベルの国際経済ルールに参加をするということは、次世代に豊かさを継承する上で必須のことであります。
私も同席しておりましたが、昨年11月のTPPの首脳会合では、全ての参加国による早期発効を目指すことを確認しております。オバマ政権も協定の本年中の議会通過に向けて積極的に取り組んでいると承知しているところであります。
一部農家で、このTPPについて慎重な姿勢があるというような今、御指摘でありましたけれども、我々は主要5品目を初め、守るべきところはしっかり守っております。また、逆にTPPをチャンスとして、日本の農産物の輸出を増やしていくということも考えていきたい。そういったことを丁寧に説明する中で、農協、農家の御理解もいただいていきたいと思っております。

【出光興産と昭和シェルの合併】

Q:出光興産と昭和シェルの合併合意に対して、出光の創業家が反対を表明し、本日、出光の創業家が昭和シェル石油の株式を買い取ると、そういう報道もあります。政府主導で石油事業を進めているわけですが、それが非常に不透明感が増しているのですけれども、それに対する受け止めについて、お話をいただけたらと思います。

A:出光興産と昭和シェルの経営統合は、日本のエネルギー供給を担う企業の経営基盤の強化や国際競争力の向上につながる前向きな取組として、経済産業省としては評価をしているところであります。今後、経営陣と創業家の相互理解が進んで、経営統合に向けた調整が進展することを期待したいと思います。
創業家、あるいは経営陣の個別のやりとりについては、経済産業省としてコメントは控えさせていただきたいと思います。

【福島第一原発の視察、東電に対する支援】
Q:2点伺わせてください。
1点目が大臣は今度福島第一原発の廃炉とか賠償も担当するわけですけれども、事故後の原発の状況を御覧になったことがあるかということと、近く視察をする予定があればお伺いしたいというのが1点。
もう1点、東京電力が先日、廃炉とか賠償の費用について、費用が膨らむのではないかということで、国に支援を求める考えを示していますけれども、これに対するお考えを伺います。

A:まず、福島第一原発について、被災地についてですけれども、私は東日本大震災発災直後から、安倍総理とともに、支援物資を避難所へ届けるなどの活動を通じて、被災地を訪問しております。また、官房副長官になってからは、福島復興再生協議会に出席をさせていただいたり、あるいは放射線の問題について、国際的な機関への対応を担当させていただいたり、あるいは福島県立医大の対応を視察させていただいたりというようなことをやって、現地を訪問しています。
ただ、残念ながら、福島第一原発そのものは訪問したことがありません。ですので、来週の火曜日にも事情が許せば訪問をして、まず福島第一原発を見たいと思っています。そして、その原発の周辺市町村の状況について、しっかりと確認をしていきたいと思っております。
また、東京電力のことについてでありますけれども、福島の賠償、廃炉・汚染水対策については、一義的には事故を起こした東電自らが責任を持って行うことが大原則だと考えています。
一方、御存じのように、福島の再生を加速する観点から、国も前面に立つという考えのもと、平成25年12月の閣議決定において、国と東電の役割分担を見直したところであります。こうした閣議決定に沿って、引き続き国も東電も適切な対応をしていくことが重要だというふうに思っています。
廃炉の今後の見通しでありますけれども、現時点で廃炉の費用がどれぐらいになるかとか、そういったことを見通すことは、なかなか新たな事象が発生する可能性もあるなど、困難でありますけれども、既に2兆円の支出金手当を東京電力は行っておるわけでありまして、直ちに不足が生じて、廃炉作業に支障が生じることはないと考えています。
いずれにせよ福島第一原発の廃炉というのは、世界でも前例を見ない、技術的に大変困難な取組でありまして、その着実な実施に向けて、引き続き東電にしっかりと責任を果たさせながら、国も前面に立って取り組んでいきたいと思っています。

【中小振興策】

Q:政府の重点施策として、中小企業の支援、改善と、そこに働いている従業員の賃上げというものがあるかと思うのですが、大臣が御就任されて、現時点でどういった中小振興策をお考えか、お聞かせください。

A:これは既に私が官房副長官時代に官邸に会議を設置して、私自身が議長を務めておりました。それは下請け取引の適正化という取組であります。
このアベノミクスによって、輸出産業を中心に、大企業はかなり空前の利益を上げているわけですが、そのことがなかなか下請け、それも単なる1次下請けではなくて、本当の末端の下請けにまで届いていないということ、あるいはエネルギーコストが上がっているとか、あるいは原料代が上がっている、そういったことがきちっと下請け価格に反映をされていない、あるいは最低賃金も先日大幅な引き上げの方向性が出ているわけですけれども、そういった賃上げに対応した支払いの増加というのも、大企業から下請け企業に対して行われていない、このことを直すことが地方の中小企業、あるいはそこで働く人たちの状況の改善につながるのではないかと思っておりました。
官邸でも取り組んでおりましたけれども、これはまさに経済産業省が関係する部分、特に中小企業庁が関係する部分が非常に大きいですから、経済産業大臣として指導力を発揮してしっかりと取り組んで、地方の中小企業にもアベノミクスの果実が行き渡るように努めてまいりたいと思います。

【上関原発】

Q:先ほどの官邸の記者会見で、原発の新増設、リプレイスについては想定していないという御発言があったのですけれども、そんな中で、今日山口県が中国電力が計画している上関原発という計画があるのですけれども、この埋め立て工事に必要な免許の延長を認めるという判断をしました。
これは福島の事故後、ずっと保留にしていたものなのですけれども、就任早々で恐縮なのですけれども、この件について所感があれば伺いたいのと、改めて原発の新増設について、お考えをお願いします。

A:今御指摘の件は、山口県と中国電力との間で行われる行政手続だと認識をしておりまして、政府としては関係者の動向を見守ってまいりたいと思います。
ただ、今回の手続はあくまでも山口県と中国電力との間の行政手続でありまして、政府として現段階において、原発の新増設を想定はしておりません。

【川内原発】

Q:川内原発に関連して、鹿児島県知事の意見を聞いて、しっかりと対話していきたいというお考えだったのですけれども、それは鹿児島県を訪問されたり、積極的に対話を呼びかけたりとかするお考えなのか、あるいは知事の行動であるとかがあって対応していく、どちらでしょうか。

A:知事とは、いずれお話しする機会があるとは思っていますけれども、私も知事も就任まだほやほやでございますので、状況を見ながら判断をして、対応をしていきたいと思っています。

【第4次産業革命】

Q:成長戦略の柱の中で、第4次産業革命につながるように、IoTであるとかAI、そういった技術支援というものも国としてやっていこうという考えがあると思うのですけれども、ドイツとかアメリカが技術的にはすごく先行しているということで、経済産業大臣として、特にこういった施策に力を入れていきたいというものがあれば、お考えをお聞かせください。

A:今御指摘のように、人工知能やIoTやロボットといった、技術革新をあらゆる産業や社会生活の変革につなげる第4次産業革命の実現は、未来への投資の中核だと思っています。
日本もなかなか可能性を持った分野がたくさんあると思っておりまして、医療介護とか、あるいは自動走行といった日本の強みを生かせる分野において、きちっとした戦略をつくって、その戦略に基づいて官民力を合わせて取り組んでいくということ、またサイバーセキュリティや人材といった分野の具体策を提示していくということ、そして世界トップレベルの産学連携イノベーション拠点を構築をしていくということ、こういったことをしっかりとやってまいりたいと思っております。

【日EUEPA交渉】

Q:EUとの関係についてお伺いしたいのですけれども、日本とEUは今EPA交渉を、年内妥結を目指して進めていますが、一方でイギリスのEU離脱問題もあって、交渉がどうなのかというところが注目されています。
今後どう取り組んでいかれるのかというお考えを伺いたいのが1点、それから今週末にRCEPの閣僚会合がありますけれども、そこで何かメッセージを出したいことがあれば、その点お伺いいたします。

A:まず、日・EUEPAについては、これは本年できる限り早期に大筋合意をするという強い決意がG7サミットですとか、あるいはそれに併せて行われた日・EU首脳会談において、両国の首脳から重ねて表明をされているところでありますので、閣僚として首脳レベルの強い政治的意志をしっかりと実現すべく、努力を尽くしていきたいと思います。RCEPについても、同じく年内の合意をできれば目指していきたいと思っております。
また、ブレイグジットについては、ともかく日本企業の現地での事業活動に悪影響が生じないよう、産業界との連携を密にして、英国政府等に対してもしっかりと働きかけを行っていきたいというふうに思います。
私も先日同席しておりましたけれども、安倍総理からイギリスのメイ新首相に対しても申し入れを行って、最大限の配慮をしたいという反応があったところであります。今後ともこのことをしっかり注視して、取り組んでいきたいと思っています。 

以上

最終更新日:2016年8月4日
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