経済産業省
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世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成29年9月26日(火)
11:08~11:25
於:記者会見室

冒頭発言

【廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議】

冒頭私から2点申し上げます。
まず、1点目ですが、本日廃炉・汚染水対策関係閣僚等会議を開催いたしました。
福島第一原発の廃炉に向けた中長期ロードマップの改訂を行いました。
今回の改訂では、原賠・廃炉機構の技術提言を踏まえて、気中・横アクセス工法を軸足に検討し、小規模な取り出しから開始するという燃料デブリの取り出し方針を決定するとともに、個別の対策についても進捗状況を踏まえて見直しました。
今後、この改訂された中長期ロードマップに基づいて、安全確保を最優先、リスク低減重視の姿勢を堅持して、地域社会とのコミュニケーションを一層強化しながら、廃炉・汚染水対策をしっかりと進めてまいりたいと思います。

【JOGMECの実証試験】

2点目ですが、今月沖縄近海でJOGMECが実施した海洋鉱物資源開発技術の実証試験の結果について、御報告をしたいと思います。
今、図にも出ていますが、我が国は海洋基本計画に基づいて、排他的経済水域、EEZの海底熱水鉱床の開発に取り組んでいますが、今般世界に先駆けて、水深約1,600メートルの海底にある鉱石を海水とともに連続的に洋上にあげる試験に成功いたしました。
今後、民間企業が参画する商業的な開発を目指して、資源の量、質の評価、生産技術の確立といった施策に取り組んでまいりたいと思っております。
日本近海では、現在でも鉱種によっては国内の年間消費量を上回る鉱物の存在が見込まれているわけであります。今回の成功を踏まえて、世界第6位のEEZの広さを生かした国産資源の開発を進めて、我が国の鉱物資源の安定供給体制の更なる強化を主導したいと思っています。
もし御希望でしたら、後で事務方から詳しくブリーフをさせますが、いわゆる鉱物を船の上に吸い上げていかなければいけないわけですが、当然一定の重さのあるものを、しかも目詰まりをせず吸い上げるというのは、なかなか技術的に大変なわけですが、今回それを世界に先駆けて成功したということであります。
EEZの海底に眠る資源の価値というのは、前からも言われてきましたが、それをどうやって取り出すかというところが大きなネックになっていたわけですが、今回その点において大きな前進があったということで、御報告をさせていただきたいと思います。
私からは以上です。

質疑応答

【衆院選の争点】

Q:よろしくお願いします。
総理が昨日衆院を解散する考えを表明されました。消費税の使途変更ですとか、北朝鮮問題などについて、国民に信を問いたいということだったのですけれども、このことについての受け止めと、大臣は経済閣僚として、今回の選挙でどのようなことを訴えていきたいとお考えか、お伺いします。

A:昨日の会見、あるいは夜の総理のテレビ出演を私もつぶさに見て、総理が相当な覚悟を持って、今回解散に臨まれたということがよくわかりましたし、会見でもおっしゃっていた北朝鮮への対応、そして消費税の使い途の変更について、国民の信を問うということが必要であるということ、また生産性革命、人づくり革命の実現をしっかりと行っていく、この決意に沿って、私も担当大臣としてしっかりと取り組まなければいけないと思っています。
特に経済閣僚として、この選挙で国民の皆さんによく御判断をいただきたいと思うのは、GDPが6四半期連続でプラスに転じている。雇用環境も有効求人倍率が1.5、失業率が2.8%という状況でありまして、極めて雇用環境もいい。そして、国民の満足度が7割を超えている。株価も非常に高い水準で落ちついている。こういう効果を生み出しているアベノミクスをまだ続けるのかどうか、ここでやめてしまうのか、変えるのか、そのことも今回の選挙で私は問われているのだろうと思います。
デフレから完全に脱却できたと言えるところまで、もう一歩というところまで来ていますから、この経済政策をぜひ続けさせてほしい。私も遊説等で演説をする機会があれば、経済担当閣僚として、その点を特に有権者の皆さんに訴えていきたいと思っています。

【中長期ロードマップ】

Q:福島第一原発の廃炉のロードマップについてお聞きします。
今回の改訂で、燃料デブリの取り出しの初号機の選定と工法決定については、来年度の上半期という従来の目標から、2019年度に先送りした形になっています。
その理由をお聞かせ願いたいのが1点と、一方でデブリの取り出し開始の時期が2021年というのは維持して、全体の40年、50年かかるという廃炉の大枠の目標も変えないということになっている。その変えないで済む根拠というのは、どこにあると考えられていますか。

A:まず、格納容器の内部調査で、2号機の一部の調査で現場の汚染、遮蔽を実施するために遅れが生じたものの、燃料デブリ取り出し方針の決定までに必要な情報は得られており、全体として予定どおりに進捗をしていると認識をしております。
一方で、初号機の燃料デブリ取り出し方法の確定については、事前に工事実現性を見極めるエンジニアリング面の検討を十分に行うことから、2018年度上半期から2019年度内と変更させていただきました。こうしたエンジニアリング措置によって、その後の作業からの手戻りの最少化を図ることができるなどから、2021年からのデブリ取り出し開始の予定というのは、堅持できると判断をしております。
いずれにせよ燃料デブリの取り出し開始に向けて、しっかりと取り組んでまいりたいと考えています。

Q:関連しますが、改めてデブリの取り出し方針が今回絞り込まれて、ロードマップにも盛り込まれました。その点の意義について、大臣はどうお考えでしょうか。

A:燃料デブリの取り出しに向けては、原子炉格納容器内部の調査を実施して、格納容器の底部にある燃料デブリへのアクセスルートの状況などを把握しつつあるという現状であります。
また、8月末に原賠・廃炉機構から、炉内の状況と燃料デブリ取り出し工法の実現性評価を踏まえて、気中・横アクセス工法を軸に検討して、小規模な取り出しから開始すべきとの提言も出ているところであります。
さらに、初号機の燃料デブリ取り出し方法の確定に先立って、事前に工事実現性を見極めるエンジニアリング面の検討作業を十分に行って、その後の作業で手戻りが出るというリスクを最少化する。最少化を図ることといたしました。こういったことを踏まえて、2021年内に燃料デブリを予定通り取り出し開始をしたいと思っています。

Q:6年半たって、初めて一歩進んだというか、具体化した部分だと思うのですけれども、その点についてはどう受け止めてられていますか。

A:これはいろいろな調査を行った結果、なかなか中の状況がわかってこなかったわけでありますが、最近になってロボット等によって、中の状況がある程度把握ができた。このことが大きかったと思いますが、いずれにしても、ここまで6年もかかったわけであります。
今後もまだまだ長い道のりがあると思いますが、しっかりと取り組んでまいりたいと思います。

Q:プールの燃料の取り出しについては、1,2号機ともに3年先送りということになりました。プールの燃料取り出しは、NDFの提言の中でも最優先で取り組むべきリスク源というふうに分類されています。
これが3年先送りになるということは、地元にとっては影響も大きいと思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。

A:この使用済み燃料プール内にある燃料の取り出し時期については、1号機で原子炉格納容器の上にある放射線を遮蔽するコンクリート製のふた、これはウェルプラグといそうですが、これがずれていて、付近の線量が高くなっていること、また2号機では建屋内の汚染状況など、この2年の調査で明らかになった現場の状況を踏まえて、新たに必要な安全対策も含めた追加作業を盛り込んだ工程を精査したところであります。
その結果、放射性物質の飛散防止対策や作業員の安全対策を徹底するための期間を確保するために、福島第一原発1号機、2号機の使用済み燃料プール内の燃料取り出し開始時期を2020年度と予定していましたが、2023年度へと変更をさせていただきました。
当然、一日も早い廃炉を期待されている地元の皆さんにとっては、決して喜ばしいことではないわけですけれども、安全を重視しながら着実に進めるということも重要ですし、またデブリ取り出し時期は予定どおりにできるという点で、ぜひ御理解をいただきたいと思っております。

【プレミアムフライデー】

Q:改めて、プレミアムフライデーについてお伺いをさせてください。
今週の金曜日ということですけれども、今月は御存じのように中間決算の期末に当たりまして、なかなか楽しみたいけれども、楽しめないという方が多いと思うのですね。
大臣は先だっての会見の中でも、見直すべきところがあれば見直していきたいという御発言をなさいましたけれども、プレミアムフライデーの見直しの是非について、改めて御所見をお伺いいたします。

A:プレミアムフライデーのいろいろな議論については、現在、経団連ですとか、あるいは官民協議会を通じて、各方面の意見を吸い上げているところであります。
この間の会見でも申しましたが、消費喚起という観点では、給料支給直後の月末がいいのではないかという御意見もあるわけであります。
ただ、一方でプレミアムフライデーは消費喚起と働き方改革をセットで、特に働き方改革という意味では、日を決めて3時に退社をするというようなことをしっかり取り組もうということでありますが、その点に関しては業種、業態、あるいは今おっしゃったように、中間決算となると、経理財務担当の方はなかなか大変だったりするわけでありますから、ここは例えば働き方改革という観点から、月末金曜日に取り組むことが困難であれば、そこは柔軟に対応するというやり方、例えば振り替えで、どうしても月末の金曜日取れなかった方は別の金曜日に取るとか、そういった対応も考えてほしい。そういった声も出てきているわけであります。
一方で、統一的に、月初の金曜日に移した方がいいのではないかという意見もあるという状況でありますので、よく官民協議会において、消費喚起という観点と働き方改革という両面からよく意見を聞いて、見直す必要があれば見直していきたいと思っております。

Q:よろしくお願いします。
22日にも質問させていただきましたが、電事連の勝野会長は9月15日にミサイルが原発に撃ち込まれても、原発の新たな規制基準が航空機の突入にも対応できるとされていることを引き合いに、放射性物質は大量に放出しないと述べられまれした。しかし、爆薬を積んでいない航空機と強大な破壊力を持つミサイルと混同した全く誤った見解だと思われます。
政府がJアラートを鳴らして警戒を呼びかけているものの、原発は停止されません。しかも原発に直撃しても大した被害は出ないと電事連のトップはみなしていることになります。大臣から勝野会長のこの発言について、御意見いただけますでしょうか。

A:まず、大前提を御理解いただきたいと思いますが、福島第一原発の過酷事故を受けて、エネルギー行政と原子力の安全規制行政というのは、これは完全に遮断をされております。私はエネルギー行政を担当していますが、エネルギーの安全規制については、これは政府から完全に独立した、経済産業省とも全く独立をした原子力規制委員会で判断をされるべきというのが、これが福島第一原発、これまでは経済産業省の中で一体にやっていたことによって、安全神話とか、そういうことも問題点が出たということで、それは完全に切り分けられたわけであります。
ということで、どうであれば安全で、どうであれば安全でないかというのは、私が判断を示すというのは、これは今福島の第一原発事故を受けてできた原子力規制、安全規制の在り方から考えたら、適当ではないわけであります。
そういうことも踏まえて、先日の記者会見では原子力発電所へのミサイル攻撃に対する一般論として、政府の考え方についてお答えをしたとおりであります。

【衆院選挙戦】

Q:小池都知事の新党の希望の党に関して、昨日小池代表は消費税の8%から10%への引き上げを景気の回復の実感ができない以上は、引き上げるのはいかがなものかというので、否定的な意見を言って、これを旗に恐らく選挙戦を戦うと見えます。
この点について、経済閣僚としてどのようにお考えかということと、景気回復の実感というのは、本当にないのか、あるのかという部分に関してと、同時に原発ゼロを旗に選挙を戦うというお話しをしていますが、この点についてどのようにお考えでしょうか。

A:まず、消費税については、これは再来年に上げるという方針は、これは政府として決めているわけであります。経済閣僚として申し上げられることは、それまでに消費税が上げられるような経済状況をつくっておくということだと思っています。
今でも、数字はかなりいいのが出てきていますが、消費税をあと2%上げるとなれば、賃上げの幅もそれなりにしっかりと確保をしていかなければならないと思っておりますので、そういった経済状況を実現するように、しっかりと経済閣僚としてはこれからも取り組んでまいりたいと思います。
また、原発については、これはエネルギー基本計画で決まっているとおり、安全最優先で再稼動できると規制委員会が判断されたものについては、再稼動をしていく、その上で既に決めている再生可能エネルギーもしっかりと使いながら、エネルギーミックスを達成していくということに尽きると思っております。

以上

最終更新日:2017年9月27日
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