経済産業省
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世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成29年10月6日(金)
10:29~10:45
於:記者会見室

冒頭発言

【UAE出張】

初めに私から1点申し上げます。
明日、10月7日土曜日から10日火曜日まで、アラブ首長国連邦に出張をいたします。選挙が迫る中ということになりますが、来年3月に期限が迫っておりますアブダビの海上油田の権益について、日本企業が引き続きしっかりと確保できるよう、強く働きかけてまいりたいというふうに思いますし、それとも関連をして、エネルギー分野をはじめとした二国間の経済関係全般について、関係閣僚等と意見交換などを行ってまいりたいというふうに思っています。
私の方からは以上です。

質疑応答

【庁舎管理の強化】

Q:施錠問題について、日本新聞協会は4日、大臣宛てに施錠措置の撤回と取材対応の改善を申し入れました。大臣の受け止めと今後の対応について、お考えをお聞かせください。

A:一昨日、日本新聞協会から、施錠措置の撤回と取材対応の改善に関する申し入れがなされました。
経産省では、過去、縷々、説明してまいりましたけれども、対外経済交渉ですとか事業再編、そして中小企業の下請取引などに関する機微な情報を取り扱うことから、信頼性の高い行政を進めていくために、セキュリティを強化させていただきました。
一昨日の申し入れ文書をつぶさに読みますと、この必要性については日本新聞協会にも御理解をいただいていると考えています。
ただ一方で、御注文をいただいている取材対応を含む外部とのコミュニケーションが後退することがないように、省内に改めて強く指示をさせていただいたところであります。
前回の記者会からのお申し入れをいただいて以降、管理職に加えて総括補佐が取材に積極的に対応するなど改善を実施しておりますし、あるいは皆さんが御関心を持っているような分野を担当している局長、場合によっては課長も含めて、積極的に懇談なども行う機会を持たせていただいています。また、個別に取材が入らないなどの具体的な事例がある場合は、広報室に言っていただければ、しっかりとサポートもさせていただきたいと思っております。
いずれせよ、取材対応については不断の改善を進めてまいりたいと思っています。

Q:今の施錠の問題で、新聞協会が申し入れをしたということは、要するにいろいろな論調が違う、全ての報道機関が集まっている機関です。そこが申し入れをしたということは、かなり強い、重い申し入れだと思うんですが、これについてはどう受け止めておりますか。余りこういう例がないから、こういうことを言ったと思うんですけれども、この辺について。

A:取材対応をしっかり充実をしていく一方で、情報セキュリティの観点から施錠はさせていただきたいと思っています。

【米韓FTA交渉】

Q:昨日、アメリカと韓国がFTAの再交渉で合意をしました。それに伴ってアメリカの農務長官が日本との二国間の通商交渉の開始に意欲を示しているという中で、貿易赤字の削減に向けたアメリカの圧力が強まってくるという懸念はないでしょうか。

A:アメリカ・韓国のFTAの再交渉という方向性が示されたわけでありますが、日本と韓国ではそれぞれ置かれた状況が異なっているわけであります。そもそも日米はFTAが存在しないわけであります。また一方で、一旦はTPPという形で多国間の合意に日米がそれぞれコミットするという状況にもなったわけであります。そして何よりも安倍総理とトランプ大統領の間で合意をし、そして麻生副総理とペンス副大統領の間で日米経済対話という枠組みができて、そこで両国の経済について広い視野で話し合うという枠組みもできていて、また近く、2回目が行われるという状況であります。
置かれた状況が違いますので、米韓のFTAが再交渉されることが何か日米の経済関係に特段の影響を与えるというふうには考えていません。

【衆議院選挙】

Q:総選挙の各党の公約がほぼ出揃いつつありまして、目立つのが自公以外の各党が割と原発ゼロとか脱原発という政策を掲げています。争点となる構えなんですけれども、大臣はこれをどう受け止めますでしょうか。

A:各党の選挙に関する政策で、なかなか大臣として個別にコメントはしにくいんですけれども、我々は政府としてエネルギー基本計画というのをしっかり定めておりまして、特にエネルギーの安定供給、そして経済効率性の向上、そして環境への適合という、3E+Sの考え方で、当然安全性は前提という上で取り組んでいくことが重要だと考えています。
エネルギー源についてはそれぞれ一つ一つ特徴があるわけですが、あらゆる面で万能のエネルギー源というのはないわけでありまして、それぞれのエネルギー源の強みが最大限に発揮され、そして弱みが他のエネルギー源によって補完されるような、現実的でバランスのとれたエネルギーミックスの実現を目指していくことが重要だと思います。
もちろん、そうした前提のもと、政府としては省エネも推進しますし、再エネの最大限の導入にも取り組みますし、原発依存度は可能な限り引き下げていくというわけであります。
しかし一方、震災前に比べて家庭の年間電気代の負担が1万円増えている、中小企業が600万円増えている。そのことで、中小企業で事業の運営が困難になって、廃業せざるを得なかったという人も出ている。こういった中で電気代をやはり低い水準に抑えるということ、そしてパリ協定が発効しておりますけれども、CO2を削減して、地球温暖化問題を解決していくということ。そして、そもそも石油や天然ガスや石炭といった、もともと資源の少ない日本、エネルギー需給率が低い日本において、エネルギーの海外依存度を低減していくためには、安全が最優先ではありますけれども、原発も選択肢から外すことはできないというのが極めて現実的な考え方だと思います。
我々政治家はやはり国民の生活にしっかりと責任を持っていかなければいけないということで、安全最優先を前提にしながら、エネルギー政策にしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。

【柏崎刈羽原発】

Q:原発問題で、先日原子力規制委員会が柏崎刈羽の適合性審査について審査書案をまとめて、事実上の合格となった運びですけれども、まず大臣のこちらについての受け止めと、あともう1点は、地元の米山新潟県知事は、再稼働については検証と総括なくしては議論しませんと慎重なスタンスを示していますが、改めて地元自治体とどういう姿勢で、スタンスで今後臨むかについてお伺いします。

A:10月4日の規制委員会で、柏崎刈羽6号機、7号機の設置変更認可に係る審査書案が審議をされて、今後約1ヵ月かけて技術的な意見を募集する手続に入ることなどが了承されたと承知しております。
いずれにしても、まだ引き続き規制委員会で審査中でありますので、そのことに関して経産省としてコメントするのは差し控えさせていただきたいと思っています。
いずれにしても、原発は安全が最優先でありまして、独立した規制委員会が、世界最高水準の新規性基準に適合すると認めた原発のみ、地元の御理解をいただきながら再稼働を進めるというのが政府の一貫した方針であります。
また、いずれにしても柏崎刈羽原発についてはスケジュールありきではなくて、安全確保を最優先に、しっかりと取り組んでいくということが重要だと思っております。その上で福島事故の検証と、それを踏まえた柏崎刈羽原発の安全確保に関しては、東京電力自らが新潟県を始めとする地元の方々の声をしっかりと受け止めて、主体的に判断をして、説明責任を果たしていくことが重要であります。
経産省としても、東電が地元に真摯に向き合って、しっかりと責任を果たしていくよう、適切に指導監督をしてまいりたいと思います。

【衆議院選挙】

Q:選挙の公約絡みで質問させてください。
希望の党が消費税の凍結、その財源として内部留保課税を検討するということを打ち出していると思うんですが、内部留保課税というのは、政府与党でも一部積極的な方もいると見受けられるんですけれども、内部留保課税が選挙の争点になることについての大臣としての受け止めをお願いします。

A:まず内部留保というのは、財務会計上、バランスシートに出てくる言葉ではないんですね。これは利益剰余金というお金になります。これが幾らたまっているかというのは、決して各会社の金庫に現金でたまっていたり、預金通帳に載っていたりという話ではありません。安倍政権になってから、いわゆるこの利益剰余金というのを財務諸表上で見て、トータルをしますと、101兆円増えています。しかし一方で、いろいろな設備投資ですとか、ソフトウエアへの投資とか、そういったことに93兆円ほど、やはりこちらのほうも増えておりまして、そういう意味では企業の儲かった分はある程度投資という形に回っているんだろうと考えています。
しかし一方で、企業もやはりかなり保守的な経営をする企業も多くて、着目しなければいけないのは、いわゆる流動性の高い手元資金ですね。現預金が代表的なものになりますけれども、そこが確かに少し増えているというのは現実として、いわゆる内部留保というほどの金額ではありませんけれども、増えているということは現実であります。
内部留保の増加自体を問題にするというのは、これははっきり言って、会計学上正しくないわけでありますけれども、一方でそういう現預金が増えているということを踏まえながら、それを引き続き産業界に対して投資を拡大してもらう、あるいは賃上げを増やす、これに働きかけていくことは重要だと思っていますし、生産性革命の実現という視点から、いろいろな税制の活用もしながら、ありとあらゆる政策を検討していきたいと思っております。

【UAE出張】

A:改めましてですが、アブダビの海上油田権益の重要性について、大臣はどのようにお考えになっていらっしゃるのかということと、期限が迫る中で、この時期に大臣自らが現地に行かれるということの意義付けを改めてお伺いします。

Q:アブダビの海上油田には我が国の自主開発原油の約4割が集中しております。うち6割以上が2018年3月に権益の期限が到来をいたします。そういう意味で、我が国にとっては非常に重要な権益でありますので、はっきり言って私も後ろ髪を引かれる思いではありますが、やはりここで行って、しっかりと交渉してこなければいけないということで行ってまいりたいと思っております。
交渉状況については、これはちょっと機微な部分もあります。また、個社の経営に関わる部分もありますので、その点は控えさせていただきたいと思いますが、いずれにしても閣僚級で働きかけを行う必要がどうしてもこの時期あるということで、行ってまいりたいと思っております。

【衆議院選挙】

Q:2点お願いしたいんですけれども、1点は希望の党が公約政策集で原発ゼロを憲法に明記することを目指すというふうに掲げています。そのエネルギー政策の方向性について、憲法に書くという考え方というか、それについてどうお考えになりますか。

A:まだ公約集、先ほど発表になったんですかね。まだちょっとよく読んでいないので、ちょっと中身、論評は控えさせていただきたいと思いますが、エネルギー政策を憲法に書き込むというのは、他国との比較でもあるのかどうかなという思いはしております。

Q:もう一点、公約に関してなんですけれども、連立を含んでいる公明党も公約の中では原発ゼロを目指すということを掲げているんですが、この点について、大臣はどうお考えになりますか。

A:これは連立とはいえ、党と党は異なるわけでありますから、一つ一つの政策に多少の差異があるということは、これはあり得ることだというふうに思っております。
我々も、当然、原発も何もどんどん増やしていくという立場ではなくて、依存度を低減するという立場でありますから、その点をぎりぎりすり合わせて、ともに連立政権を組んでいるわけであります。
公明党さんも、公約の中で別に年限を切っているとか、そういうわけではなくて、ゼロを目指したいという意思を表明されている。我々はなるべく低減をさせていきたいという意思を示している。そこはよくすり合わせた上で、引き続き連立政権としてしっかりと頑張っていくと、選挙でも連携をしていくということだと思います。

【UAE出張】

Q:アブダビ出張に関連してなんですけれども、これだけ石油とかガソリンの消費が低迷していく中で、自主権益の意味合いというのはどのように考えればいいのか、そのあたりの考え方をお示しください。

A当然、ガソリンの需要というのは少し減っていっているわけでありますが、我々は引き続き自給率が非常に低いわけでありますから、やはり石油に関しても安定した供給源をしっかりと確保しておくということは、引き続き重要なことだと思っています。

以上

最終更新日:2017年10月13日
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