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世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成30年8月28日(火曜日)
11時03分~11時19分
於:記者会見室

冒頭発言

障害者雇用関係

おはようございます。最初に私から2点申し上げます。
まず1点目ですが、本日、「公務部門における障害者雇用に関する関係閣僚会議」が開催をされ、厚生労働省が各府省の障害者雇用の状況について再点検を行った結果の報告がありました。
経済産業省におきましても、これまで手帳等を保有していない職員を障害者として算入しておりまして、再点検の結果、平成29年度で法定雇用率に対して経産省で95名、特許庁で57名の不足、そして障害者雇用率は経産省で0.81%、特許庁で0.50%となりました。
法定雇用率を満たしていない民間企業からは、納付金の納付を求めているというのが国の立場であります。そうであるにもかかわらず、特に産業界と密接に仕事をしている経済産業省が、障害者雇用の責任を果たしてこなかったことについては、これは本当にゆゆしき問題であると思っておりまして、この場を借りて深くお詫びをしたいと思います。
今後は、関係閣僚会議等で検討される政府全体の対応方針に沿ってしっかりと対応して、法定雇用率を早急かつ確実に達成できるよう、障害者が活躍できる場を積極的に探し出して、計画的に採用を進めてまいりたいと考えております。

シンガポール出張

2点目でありますけれども、8月29日水曜日から9月1日土曜日まで、シンガポールを訪問しまして、日ASEAN経済大臣会合、そしてRCEP閣僚会合等、4つの会合に出席いたします。
日ASEAN経済大臣会合では、デジタル経済と第四次産業革命による環境変化に対応するため、産業の高度化、中小企業等への裨益、新たな時代に対応したルールの導入・実施の促進の3つの柱からなる「日ASEAN第4次産業革命イニシアティブ」を提案いたします。
また、RCEP閣僚会合では、7月の東京閣僚会合の結果を受けて、年末の成果パッケージを想定して約1日半、集中的に議論を行います。積極的に閣僚間の議論をリードして、政治的な論点について決着を図ったり、今後の道筋をつけたりすることで、年内にしっかりとした成果が出せるよう努力してまいりたいと思います。
私からは以上です。

質疑応答

RCEP閣僚会合

Q:後段のRCEPの関係で、大臣がおっしゃった7月の閣僚会合では年内に交渉の大筋合意を目指すということが一致したわけなんですけれども、その後の交渉の進捗状況と、あと現時点での年内の実質的な交渉の妥結というところの見通しについてはいかがでしょうか。

A:7月での東京閣僚会合でも一定の前進がありました。そして、その後、バンコクにおいて、全分野で交渉を行う交渉官会合がありましたが、ここでも進展がありました。
特に、現時点では、税関手続・貿易円滑化と政府調達の章が実質的に妥結をしているという状況になりつつあります。
ただ、当然残った論点というのは、それぞれ立場の隔たりが多い論点もたくさんあるわけでありますので、年内の見通しについては、まさにこれから閣僚会合でしっかりと議論をするという段階でありますので、まだ予断をもってお答えすることは差し控えたいと思いますが、日本としては年内妥結のためにしっかりと貢献をしていくという決意で、今回の閣僚会合にも臨みたいと思います。
いずれにせよ、日本は一定の質の確保を前提として年内妥結を目指すASEANとよく連携をして、今回の閣僚会合で交渉が進展するよう努力していきたいと思っています。

NAFTA再交渉

Q:NAFTAの再交渉について、アメリカのトランプ大統領がメキシコとの合意に至ったと報じました。これをどのように受け止めていますか。

A:本日未明、NAFTA再交渉に関して、アメリカとメキシコの間で初期的な大筋合意というものが発表されたところであります。ただ、今後カナダも交えた協議が継続されると認識しておりまして、現段階でアメリカとメキシコの間の発表だけで何か論評をするということは差し控えたいと思います。
いずれにしても、アメリカ、メキシコ、そしてさらにはカナダにおかれては、自動車メーカーをはじめ数多くの日本企業が進出をしているわけでありますので、この経過について引き続きしっかりと注視をしてまいりたいと思っております。

Q:その観点で、ただ原産地規則のところが、この発表された合意、アメリカとメキシコとの内容であれば、日本の自動車メーカー、日本の部品メーカーのサプライチェーンにはそれらの影響は必至だと思うんですが、その辺の影響についてはどのようにお考えですか。

A:これはまだ原産地の比率が出されているだけでありまして、例えば計算方法ですとか、あるいはどれぐらいの移行期間があるのかといったことは、全くまだ明らかになっていないわけでありますので、現時点で、この日本の自動車メーカーにどういう影響が出るかということは、ちょっと評価するのは難しいと思っております。
いずれにしろ、アメリカとメキシコには、日本系の自動車メーカーが多く進出をしているわけでありますから、今後ともどういった形になっていくか、引き続き注視してまいりたいと思います。

福島第一原発処理水

Q:福島第一原発で発生している処理水で、トリチウム以外の放射性物質が残留していた問題についてでございますけれども、地元からは懸念や丁寧な説明を求める声が上がっていますが、大臣の受け止めをお願いします。

A:現在、タンクに貯留していますALPS等の処理水については、浄化処理によって完全には除去できないトリチウム以外の核種が含まれているということは事実であります。
こうした点については、もう既にきちっと公表をさせていただいております。平成28年11月11日に開催をいたしました第1回の多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会、ここで示させていただいております。また、東京電力自身においても、ALPS等処理水の性状についてホームページで公表しているところであります。
一方で、こういったことも踏まえてALPS等処理水の取り扱いについては丁寧に議論を行っていく必要があります。事務方には、一層丁寧な説明を心がけるよう指示したところであります。引き続き、地元の皆様や専門家の御意見を丁寧にお伺いしながら、しっかりと進めてまいりたいと思います。

Q:もう一点なんですが、核種を除去するために処理水の放出を検討するという方針は、引き続き変わりはないということでしょうか。

A:この処分、ALPS等処理水の処分について、どういった処分方法をとるのかということについては、これは現在、国の小委員会で安全性確保の観点だけではなくて、安心の追求、風評被害への対応といった社会的観点からも御議論をいただいているところであります。

イラン制裁

Q:アメリカのイラン制裁についてお伺いしたいと思います。国内の石油元売りが今月中に政府からのイラン制裁の対応に関する指示がなければ、9月以降のイラン産原油の輸入継続は困難になるかもしれないという認識を示しています。政府としては、これまで石油元売りに対して米国のイラン制裁への対応を指示されたのか、お伺いできますでしょうか。

A:基本的には、これは民間企業がきちっと判断をされることだろうと思っております。

自動運転実証実験

Q:昨日からタクシーの自動運転の実証実験が始まっておりますけれども、10月には日立市でバスの自動運転が始まると思います。実証実験が始まりますけれども、その御所感をお願いいたします。

A:10月19日から、日立市において自動走行小型バスの実証実験を開始するということを昨日発表したところであります。
自動走行小型バスを用いた移動サービスは、特に過疎地などにおいて公共交通の運営コストの抑制ですとか、あるいはドライバーの不足の解消といった観点から、自治体や地域交通事業者からのニーズが高まっていると認識しております。
特に今、過疎地等において、私の地元でもそうですけれども、交通弱者といった方々、買い物にも行けないといった方々への対応が問題になっていますから、そうしたことの解決の一助になるのではないかと思っています。
経産省としては、平成30年6月に閣議決定をした未来投資戦略2018に基づいて、移動革命の実現に向けた取組の一つであります無人自動運転移動サービスを2020年に実現することを目指しているところであります。
今後も技術開発ですとか、あるいは公道等を走行する実証実験などをしっかりと進めてまいりたいと思います。

障害者雇用関係

Q:冒頭の障害者雇用の関係なんですが、若干補足でいただきたいんですけれども、大臣として、こういう状況がなぜ起こったのかということと、省内の調査でなぜ起こったのかということと、若干言及がありましたけれども、民間企業とおつき合いの多い経産省がこういう状況であるというのは、やっぱり深刻な事態なのかどうか、大臣のお考え、そこのところ。もう一つ、ではこの状況を改善するために省として何をするのか、その3点についてお聞かせください。

A:まず、これは昭和30年代から運用されている制度でありまして、一体どういう経緯でこういうことになったのかということについては、これは我々としても徹底的に調べますし、あと今日、関係閣僚会議でも弁護士等を含めた第三者委員会を立ち上げて、この原因の究明を行うということになっております。そういった第三者委員会の調査にも全面的に協力をしていきたいと思います。
現時点で確認できていることは、要するに障害者の雇用者リストというのが省内でありまして、そのリストが歴代担当者に引き継がれてきているわけです。そのリストの中で、毎年退職する人が出ます。あるいは新規に採用された方が入ります。そこに除外したり追加したりということが行われていたわけであります。
新たに追加するに際しては、これは人事当局が把握をしている情報に基づいて、いわゆる障害者手帳保有者に相当すると考えられる者を障害者としてリストに追加するという運用が行われていたわけであります。
長らく、この手帳そのものを確認する、その必要がないという運用が引き継いでこられたため、関係者は手帳を、本来持っている人をしっかり持っているかどうかを確認してカウントするのが本来のあるべきルールであるわけですけれども、その点がそういう認識がなかったというところが、今、我々が調べている限りの一つの原因ではないかと思っております。
いずれにしても、今後、政府全体で今回の検証や再発防止策の検討が進められますので、その中で当省の事案についてもしっかりと検証していきたいと思います。
今後どういう対応をしていくかということであります。これも関係府省連絡会議等で政府全体の方針も議論をされていくことになりますけれども、経産省自らもしっかりと一人称で取り組んでいきたいと思います。
具体的には、障害者の皆さんにとって、まず働きやすい職場づくりが重要だと思っております。経産省としても、障害者団体ですとか企業ですとか、あるいは実際、障害者として今省内で働いている方々からも、よく意見とかアドバイスをいただきながら、業務や職場環境のあり方を真剣に検討していきたいと思います。
また、国家公務員がしっかりと障害者でも働いてもらえる職場環境であるということ、これも国民によく告知をしていくことも必要だろうと、国家公務員というのは非常勤でない限りは、やはり公務員試験を受けてもらわなければいけないわけですから、そういったところに積極的に障害者の皆さんがチャレンジしてみようという気持ちになるような、やはり広報も必要ではないかと思っております。

高レベル放射性廃棄物最終処分

Q:これまで原発から出る高レベル放射性廃棄物に関しまして、経産省とNUMOは約1年間、住民説明会、対話の説明会を手作り、直営でやってきたということで、また今後、都道府県庁所在地以外の地域でもやっていくとの話がありましたけれども、ただ一方で、なかなか人数が集まらないと、参加者が少ないという指摘もあり、大臣のこれまでの1年間の総括と今後の展望をお願いします。

A:この放射性廃棄物最終処分に関する一般向けの説明会については、皆さん御存じのように、いろいろ問題も起こったわけであります。
その後、手作り、直営ということで取り組んでまいりました。いろんな改善も行ってまいりました。例えば関心テーマごとにテーブルを設置して双方向の意見交換を行うなど、現在もまだ試行錯誤の面はありますけれども、活発な議論も行われつつあると思っています。
また、日程とか開催場所についても、さまざまな試行を行っています。例えば土日に開催をした場合や、あるいは地方新聞や交通広告で告知を行った場合には、相対的に参加者が増えるという傾向にあることや、少人数の方が逆に満足度が高いという傾向もあります。今後、これらの結果も踏まえながら、より効果的な対話活動をしっかりと進めてまいりたいと思います。

以上

最終更新日:2018年8月30日