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世耕経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

平成30年9月7日(金)
10:11~10:30
於:記者会見室

冒頭発言

 昨日北海道で発生いたしました地震につきまして、お亡くなりになられた方に心からお悔やみを申し上げるとともに、被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げたいと思います。

 北海道電力の夜通しの復旧作業によりまして、これまでに奈井江火力発電所1号機の17.5万キロワット、知内発電所1号機の35万キロワットを再起動させ、供給力として189万キロワットを確保しております。これにより、旭川、札幌、苫小牧、名寄地域の送電が再開されておりまして、停電戸数も140万戸を解消いたしまして、結果、現在停電している戸数が155万戸まで減少をいたしております。

 引き続き本日は伊達火力発電所1、2号機の合計70万キロワットの再起動などを目指しまして、約300万キロワットの供給が再開することになりますれば、停電戸数も約240万戸解消し、結果、停電している戸数は55万戸まで減少することになるわけであります。

 苫東厚真発電所165万キロワットの復旧には、少なくとも1週間程度を要する見込みということになります。そのため、その間厚生労働省から要請のある病院など、重要施設に対する電源車の配備などを進めているところであります。電源車は北海道電力の25台に加えて、東北電力、東京電力からの20台が既に北海道に到着をしておりまして、本日中には新たに34台が加わる予定となっております。

 発電所の再稼動を最大限進めてまいりますけれども、少しでも多くの地域への電力供給を可能とするためには、電力供給が再開された地域にお住まいの道民の皆さんに節電をお願いをしなければなりません。

 具体的な節電の方法としては、電力供給が完全な形で復旧するまでの間は、お店ですとかオフィスの照明をできる限り間引いていただく。御家庭では、家族でなるべく同じ部屋に集まって過ごしていただく。使用していない家電製品のコンセントを抜いていただくといったことに取り組んでいただきたい。いろいろ御不便をおかけしますが、そういう節電の御協力によって、少しでも多くの地域に給電が復旧するようにしてまいりたいというふうに思っております。

質疑応答

Q: 地震について、大きく3点お伺いします。まず、今、北海道民が一番知りたいのは、いつ停電がもとに戻るかということに尽きると思います。復旧の現状については、冒頭御説明あったと思いますが、全面復旧の見通しについて教えていただけますか。

A: この北海道全域の停電の全面的な解消のためには、先ほど申し上げた苫東厚真火力発電所、これが1、2号機と4号機、これが不具合が起きております。3号機はもともと故障していたものでありますので、この1、2号機、そして4号機の再稼動ということ、これが完全復旧へ向けての決め手になるわけでありますが、そこまでには少なくとも1週間程度要すると、これもなるべく短縮できる部分は頑張って短縮をしてまいりたいと思いますが、現時点では少なくとも1週間程度を要するということになっているわけであります。

今朝までには150万キロワット以上の電力供給を行っておりますし、本日中には300万キロワット規模の電力供給の再開を目指しているわけであります。残った火力発電所についても、順次復旧作業を進めてまいりますし、あるいは民間企業の自家発電の電力を系統につないでいただくとか、ありとあらゆるものをかき集めて、できる限り少しでも出力を上げてまいりたいというふうに思っているところでありますが、本格復旧には苫東厚真の修理が終わるということで、少なくとも1週間程度かかるということを御理解をいただきたいと思います。

 ただ、北海道のピーク時の必要な電力は大体380万キロワットであります。今日の時点で300万キロワットまで届けば、一定程度かなり回復したというところまではいくということも御理解いただきたいと思います。

 

Q: 次に、計画停電についてお聞きします。現時点では冒頭でもありましたように、節電の要請という段階だとは思いますけれども、今後計画停電が実施される可能性があるかどうか、大臣のお考えをお聞かせください。

A: 先ほど申し上げましたように、停電解消に向けて、今ありとあらゆる努力を行っているところであります。砂川火力とか伊達火力といった主要火力の再稼動はもちろんのこと、北海道と本州を結ぶ連系線もフル活用して、本州からの電力の融通というのもやっていっております。そして、自家発電についても、今、企業に呼びかけて、自家発電をしっかりフル稼働していただいて、それを系統に連結をしていただくということもお願いをしています。あるいは地熱ですとか、バイオマスといった電力もかき集めて使っているというところであります。

 これで供給力をまず最大限積み増していくということと、一方で先ほど申し上げた道民の皆様による節電の御協力、この御協力によって需要量を少し抑えていくということ、このことによって、何とか需給のバランスが達成できればというふうに考えているわけでありますけれども、電力供給が不足をしている状況下においては、あらゆる全ての道民の皆さんに電気が行き渡るということを目指さなければなりません。そのためには、今申し上げたような方策以外のことも含めて、あらゆる選択肢を排除せず、対処してまいりたいというふうに思います。

 現時点では、ともかく発電量を積み増していくということ、そして節電のお願いをすると、この二つの方策でまずは取り組んでいきたいというふうに思っております。

 

Q: 最後に北海道電力の災害対策について伺います。今回の大規模停電は、苫東厚真火力発電所3基が全て停止する事態というのを北電が想定し切れていなかったことが要因ではないかという声もありますが、北電の災害に対する事前の対策、見通しというのが十分だったのか、この点について大臣の御所感をお願いします。

A: 北海道エリアにおいては、2011年の東日本大震災の後、泊原発が長期停止となることを踏まえて、こういった災害が発生した場合でも必要な供給力、調整力を備えるために、三つの取組が行われてきたというふうに認識しております。

 具体的にこの三つを申し上げますと、まず一つは北海道エリアで過去最大規模で起きた電源の脱落、これが129万キロワットであったわけですが、129万キロワットが脱落をするというリスクを勘案した技術的な検証、これがまず一つ行われてまいりました。

 二つ目には、北海道と本州の連系線の増強、今これが最大60万キロワットであるわけですから、これを90万キロワットに増強をしていく、30万キロワット分の調整力の積み増しということも行われておりました。

 そして、新たな立地地点におけるLNG火力、これは石狩湾新港という場所でLNG火力を立ち上げる。これは1号機、1基立ち上がって、57万キロワットということになるわけですが、この建設ということも進めてきたわけであります。

 この三つが完成をしていれば、今回の165万キロワットの脱落というものには耐えられたわけであります。北本連系線の増強とこの石狩新港、LNG火力については、特に今年度中の運転開始に向けて取り組んできたわけであります。これがそろっていれば、165万キロワットの脱落には耐えられたというふうに思っています。

 ただ、御存じのように電力インフラというのは、今月考えて来月完成するというものではありません。長期間の投資とか、一定の工事というものに期間がかかるわけであります。今回、この地震にこういった対策が考えられていて、具体的に進んでいて、ですけれども、間に合わなかったということは、大変残念なことだというふうに思っています。

Q: 電力供給についてなのですけれども、停電の解消とか進んでおりますけれども、道内の事業者のほうは、電力の供給先がライフラインに関する分野を優先しているようで、工場への電力再開時期はいつになるか未定といったような声も聞こえてきたのですけれども、産業向けへの電力供給とライフラインというのは、昨日からもおっしゃっている病院などの重要施設とか、そういったものかと思うのですけれども、その辺のお考えについて、大臣の意見をお伺いできますでしょうか。

A: 発災直後においては、当然病院等が優先されるというのは、当たり前のことだというふうに思っております。この後も病院、水道、あるいは通信施設、あるいは多くの方が集まっている避難所、こういったところを優先しながら通電をしていくということになるわけであります。

 しかし、一方で、今日中には発電量が300万キロワットまで積み上がりますので、その時点ではかなりの産業面の給電というところも、復活をしていくのではないかというふうに思っています。

 いずれにしても、今北海道内の多くの工場が停止をしていることはよく認識をしております。経済産業省としては、今後とも被害状況の把握にも努めてまいりたいと思いますし、一方で発電所の復旧が完全に発電の復旧が進むまでの間は、これは道民の皆さんにも、あるいは道内の産業界の皆さんにも、節電の御協力をお願いしなければいけないという面もあるわけでございます。

Q: 300万まで積み増しても55万戸停電が残るということですけれども、これは特定の地域に残るのでしょうか。あと55万戸が1週間ずっと停電が続くような状況になるのか、そのあたりを教えてください。

A: この辺は今ともかくまだ発電量を積み増せる面もありますし、一方で節電の御協力の効果というのがどの程度出てくるかということも、しっかりと見極めなければなりません。現時点ではあらゆる選択肢を排除せず、考えてまいりたいというふうに思っています。できる限り道民の皆さんがしっかりと電力サービスを受けることができるということを前提に、いろいろな方策を考えてまいりたいというふうに思っております。

Q: 先ほど大臣は北電の対策が間に合わなかったのは残念とおっしゃいました。対策が徐々に進むまでの間のリスク対応についてお聞きしたいのですけれども、北海道電力が火力発電を一つの火力発電所に頼り過ぎていたということもあるのではないでしょうか。集中させ過ぎていたという意味なのですけれども、そういう見方についての大臣のお考えをお聞かせください。

A: 集中をさせ続けてきたというのは、これは事実であります。そこにリスクを考えていたからこそ、北海道電力は先ほど申し上げた三つの対策を考え、実行をしてきたということだというふうに思います。ただ、結果としてその対策が間に合わなかったということは、大変残念なことだというふうに思っております。

Q: 今回、北海道電力は全域でブラックアウトが起きたということなのですけれども、似たような事案が今後本州、四国、九州で起こり得るのか、そういう場合に備えて何か今後経済産業省として指示なり指導なりするお考えがあるかどうかをお聞かせください。

A: 基本的には、かなり北海道はいろいろな意味で面積が広いとか、特定の地域に人口がすごく集中をしていて、電力消費量もそこに集まっているとか、本州や他の地域とはかなり違った電力構成になっているというふうに思いますので、必ずしも今回と同じようなことが他の地域で起きるということにはならないというふうに思っておりますが、それは我々は不断に電力安定供給のために、必要な施策ということは、不断にチェックをしながら、手を打っていきたいというふうに思っております。

Q: 昨日のお昼ぐらいの時点では、昨日で55万キロワットを目指すとおっしゃっていたのが結果的に今日朝まで150万キロワット確保できたというのは、前倒しできたのはどういう要因が大きかったのでしょうか。

A: これは頑張って取り組んだということに尽きるというふうに思っていますし、はっきり言って普通は使わないような廃止が決まっていた火力発電を稼働させるとか、ありとあらゆる方策を結集した結果だというふうに思っておりますし、また北海道電力の皆さんが非常に迅速に作業に取り組んでいただいた結果だというふうに思っています。

Q: 今回、完全復旧のキーになると大臣がおっしゃった苫東厚真の復旧について、1、2、4号機の今の現状、破損の状況など、できるだけ詳細に教えていただけますか。

A: これは後で専門家から説明をさせていただきたいというふうに思いますけれども、1、2号機についてはタービンに損傷が見られるということであります。4号機に関しては、タービン付近からの出火が確認をされたということであります。鋭意これも復旧に努めているところであります。

Q: 泊原発の外部電源が一時喪失しました。一時的ではありましたけれども、原発の外部電源を喪失するという事態に陥ったことについて、大臣のお考えをお願いします。

A: 昨日、13時に1から3号機全ての外部電源が復旧をいたしました。今、現在は安全な状態が保たれているわけであります。

 今回の件は、仮に外部電源が喪失をしたとしても、規制基準に基づいて設置をされている非常用ディーゼル電源がしっかりと稼働した。そして、それには非常に余裕のあるディーゼル燃料もしっかりと備蓄をされているということがしっかりと確認をされた。

 この後、現在の新規制基準では、このディーゼル発電機に何かがあっても、さらなるバックアップも用意をされているわけでありますから、非常に多重の安全対策がしっかりワークをしたということだと思いますが、いずれにしても、原発の安全性の確保については、今後とも原子力規制委員会の指導の下で、電力事業者が万全な対応をしていくべきだというふうに思っております。

Q: 先ほど言われたように、北海道の電力の系統が北海道特有の特徴があって、今後の災害ですとか、各発電所のトラブルなどが起きた場合には、こういった広域的な停電ということが起こり得るということを念頭に置かなければいけないということだと思うのですけれども、そういう系統の中に原発があるということについては、どうお考えなのですか。

A: そういったことについては、今はともかく復旧に取り組むことが第一であります。また、北海道電力はそういったリスクも含めて三つの対策を打ってきているわけですから、まずこの三つの対策をできるだけ早く完成させるということが重要だと思っています。

Q: 今回の停電ですとか、地震が今後の泊原発の再稼動に影響を及ぼすことはあるというふうにお考えになりますか。

A: 原発の再稼動は原子力規制委員会が新規制基準に照らして、安全と確認されたものを再稼動させる。この方針には何ら変化はありません。

Q: 北本連系線は、こういうときのために非常に重要なものだと思いますけれども、使えるようになるまでに翌日までかかった、今日までかかったというのは、どういうことがあって、初日動かすことができかなったのでしょうか。

 
A: 技術的な詳細については、後ほど専門家によるブリーフィングで聞いていただきたいと思いますけれども、国民の皆さんにも御理解いただきたいのは、電力というのは、キロワット数を足し算すればいいというものではなくて、周波数をしっかり調整して安定をさせるということが非常に重要なわけであります。北本連系線を使う場合も、その作業をするに当たって、周波数を安定させるに当たって、技術的に幾つかの前提条件があるという、それをクリアするのに少し時間がかかってきたということだと思っています。

(以 上)

最終更新日:2018年9月7日