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赤澤経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2026年2月24日(火曜日)
11時03分~11時20分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

なし

質疑応答

米国連邦最高裁による相互関税等の違憲判決、新たな関税措置

Q:米最高裁の相互関税などの違憲判決を受け、トランプ大統領が当初10%から15%に引き上げて関税を課すと表明しました。判決とこの新しい追加関税の受け止め、また、日本政府の対応をお聞かせください。日米合意は相互関税と自動車関税の引下げなどで構成されていますが、新たな関税を受け再交渉されるお考えはありますでしょうか。また、相互関税については、いわゆるノースタッキングが適用されていますが、今回の関税措置でも適用されるというふうに確認はされているんでしょうか。よろしくお願いします。

A:米国の関税措置に関する御指摘の判決や米側の新たな関税措置等について、我が国としては、判決の内容及び措置の影響等を十分に精査しつつ、引き続き、米国政府の対応を含む関連の動向や、昨年の日米間の合意に与え得る影響について、高い関心を持って注視しております。その上で、昨日夜、米国のラトニック商務長官とオンライン会談を行い、米国政府が新たな関税措置を取る中で、日本の扱いが昨年の日米間の合意より不利になることがないよう申入れを行いました。また、日米間の合意について申し上げれば、特別なパートナーである日米の相互利益の促進、経済安全保障の確保に向けた協力の拡大、経済成長の促進につながるものと考えています。ラトニック商務長官との間で、日米両国が昨年の日米間の合意を、引き続き、誠実かつ速やかに実施することを改めて確認いたしました。特に、戦略的投資イニシアティブについては、日米がともに利益を得られ、日本の企業にとっても裨益する取組であって、日本に対する関税が引き下げられることと引換えに、日本に損となるような合意を強いられたわけではございませんので、先日、第一陣のプロジェクトについて、日米両国で実施した旨を発表したところですが、引き続き、各プロジェクトの実施に向け更なる詳細を調整し、プロジェクトを早期かつ円滑に実施できるよう、日米間で引き続き緊密に連携してまいります。

電気事業連合会森新会長就任

Q:電気事業連合会の会長に関西電力出身の森社長が就任されました。こちらについての御所感をお願いします。

A:2月20日金曜日、電気事業連合会の会長に関西電力の森望社長が就任されたと承知しております。GXやDXの進展により電力需要の増加が見込まれる中、電力の安定供給を確保しつつ、我が国の経済成長に直結する脱炭素電源を拡大していくことが極めて重要であると考えています。森会長におかれては、電力の安定供給の確保や原子力・再エネを始めとする脱炭素電源の拡大に向けて、リーダーシップを発揮されることを期待したいと考えています。その際、原子力事業については、今般の浜岡原子力発電所の事案も踏まえ、業界全体で安全最優先での対応の徹底に取り組んでいただきたいと考えております。

米国連邦最高裁による相互関税等の違憲判決、新たな関税措置

Q:冒頭の一つ目の質問に関連してお伺いします。新たな代替関税ですが、ノースタッキングが適用されない場合、10%ないし15%が上乗せされることになると思います。その場合、現在よりも税率が上がる品目が出てくるかと思いますが、国内への影響をどう見られているか、追加で対策が必要になるとお考えかどうかお伺いできればと思います。

A:まず、我が国としては、判決の内容及び措置の影響等を十分に精査しつつ、引き続き、米国政府の対応を含む関連の動向や日米間の合意に与え得る影響について、高い関心を持って注視してまいります。その上で、昨日夜、米国のラトニック商務長官とオンライン会談を行い、米国政府が新たな関税措置を取る中で、日本の扱いが昨年の日米間の合意より不利になることのないよう申入れを行いました。その上で申し上げれば、現時点で米側の措置として明らかとなっている10%の上乗せ関税がですね、仮に課せられた場合、昨年の日米間の合意に基づきノースタッキングで15%とされていた一部の品目において、追加的な関税負担が生じ得るということです。引き続き、日本の扱いが昨年の日米間の合意より不利になることがないよう米側と調整してまいります。

神恵内村長選

Q:話題替わって恐縮ですが、22日、北海道の神恵内村で村長選が投開票されました。現職の髙橋昌幸村長が7選を果たしています。村では高レベル放射性廃棄物の最終処分場選定に関する文献調査が行われ、村長は続く概要調査にも賛成の意向を示しています。最終処分の観点から、選挙結果の受け止めをお願いします。また、あわせて概要調査の移行手続をいつ進めるのか、こちらの考えも伺いたいと思います。

A:選挙結果は承知しておりますが、個別の自治体における選挙について、国としてコメントすることは差し控えたいと思います。その上で、北海道2町村における文献調査については、現在、原子力発電環境整備機構、NUMOですね、において文献調査報告書に対し頂いた御意見に対し、見解書の取りまとめを進めているところと承知しています。引き続き、地域の御理解得られるよう丁寧な説明に取り組んでまいります。また、最終処分は、原子力立地地域だけの課題ではございません。電力の消費地も含めて文献調査を受け入れていただけるよう、国の責任で地域に御協力をお願いしてまいる所存でございます。

米国連邦最高裁による相互関税等の違憲判決、新たな関税措置

Q:先ほどのお話と重なるんで申し訳ないんですけども、対米投資ですね、第2弾に対する影響は今回の判決、全くないというふうに理解してよろしいのか、第2弾プロジェクトへの影響について今、お話しできる範囲でお願いいたします。

A:第一陣のプロジェクト三つですね。先日2月18日、国会の開会日に御紹介をさせていただいたかと思いますが、それについては非常に良かったねということを、昨日のラトニック商務長官とのオンライン会議でもお互いに確認しあったところでありまして。日米ともにですね、7月22日に成立し、9月4日の大統領令も出て、日米関税合意というものはできあがっているものでありますが、それを今後とも、誠実かつ迅速に執行していくということを約束しあっている。なおかつ、そのことが日米の相互利益、日米の経済安全保障の確保、日米の経済発展に資するものであると。引き続き、日米お互いにですね、特別なパートナーであることを認めあってですね、そういう確認をしたということを申し上げておきたいと思います。

Q:すみません、度々になってしまって恐縮なんですが、米国の関税措置に関して伺わせてください。お話の中でも、昨晩、ラトニック商務長官とオンライン会議されたということで、赤澤大臣の方からは日米合意より不利になることがないよう申し入れたというふうにおっしゃられたかと思うんですけれども、ラトニック氏からその旨に対して、どういったコメントだったり、反応があったかということを可能な範囲でお聞かせいただければ幸いです。また、ノースタッキング条項がないとなった場合、再度また訪米して交渉するといったお考えあるかもお聞かせください。

A:私からはですね、強く、日本の扱いが昨年の日米間の合意より不利になることがないように申入れを行ったということでありまして。それについて、お互い意見交換を当然したわけでありますが、今日の時点で申し上げることについて言えばですね、先ほど申し上げたとおりで、日米ともにですね、現行の日米関税合意、それを今後とも誠実かつ迅速に実行していくということが両国のためになると、重要であると、そうしようということを申し合わせたということだけ申し上げておきたいと思います。現時点においては、そう申し上げることにとどめておきたいと思います。加えて、今後とも協議が続きますので、何か確定的なことは申し上げられませんが、現時点で、私の再度の訪米というのが予定されているかといえば、具体的にそういうことはございません。

日米戦略的投資イニシアティブ

Q:アメリカへの5,500億ドルの投資についてお伺いします。様々な分野での展開が想定されますが、日本にとっても利益につながる形にするための重要なポイントはどこにあるのか、お聞かせいただけますでしょうか。

A:まず、そこの共通理解があった方がいいと思うので申し上げておくと、米国は、トランプ大統領の考えですけど、5兆円を超える関税を毎年日本に課すということを打ち出したわけです。それに対して、米国の人は非常に明確で。日本国は、そのトランプ大統領の措置を受けて、それを引き下げてほしければ日本国の関税を引き下げろと、これはもう200近くの国に対して共通に発せられたメッセージですね。我々がどういう交渉をしたかというと、それは針の穴を通すようなものだったと。世界でほぼ唯一ということも申し上げているのは、日本は一切関税を下げません、米国は関税を撤廃してくださいという交渉をやったわけです。一部には、交渉というのをあまりよく理解できてなくて、結果、撤廃させられなかったから交渉は失敗だとか言っておられる。あまり、外交交渉がよく分かっておられない方もおられますが、お互い高い球を投げ合って、最終的に決着したところは2兆円超、米国は関税をまけるという決断をしたわけです。関税を2兆円超引き下げると。ここから先は、よく理解していただきたいところですが、日本にとっては、ただ5兆円の関税を毎年課され続けるというのは、一方的に日本にとってよくないことだけですので、それはもうとにかくやめてくれということを言い。2兆円超、米国がそれを引き下げる決断をしたことの裏には、米国にとってその2兆円超の関税を引き下げる、ある意味諦めるということに見合うだけのメリットが日本から提示されたと彼らは思っているわけです。だから、合意が成り立ったと。しかも、単に2兆円超の関税をまけてもらったから、また2兆円超ただ払うということでは意味がないので、我々は、米国もメリットがあるけれども、我が国にとってもメリットがあるものをきちっと実現したということが大事なところなわけです。それは何かといえば、少なくとも定性的に申し上げれば、米国が、例えば中国がレアアースを今完全にコントロールしているような状態ですけど、その状態から脱するための特別のパートナーになる。日本は、経済面で5,500億ドルに達するまでの出資・融資、融資保証を行う。米側はそれに対して、連邦政府の土地や水、エネルギーを提供し、そしてオフテイクですね、できた製品は買い取るような契約も結び、更に言えば、規制なんかも迅速に行うと。ラトニック商務長官に言わせれば、そのプロジェクトのために訪米される日本人については、ビザまできちっと整えるという。いわば、日本が財政的に支援することと米国が現物出資をすること、力を合わせて米国の経済安全保障、日米の経済安全保障の確保・強化、確立をしようと。なので、一つ定性的に申し上げれば、私に言わせると、1985年以降40年間にわたって、どちらかといえば、日本の経済成長は米国から牽制されライバル視されてきたものが、これからは、そういう意味で、中国のレアアースの支配とか、特定国の経済安全保障に対する脅威になる部分を解消していくための特別のパートナーとしてお互い認め合ったということで。言い方は難しいですけど、日本の経済成長ですね、力を合わせてやっていく。日米の経済成長を相互利益と思ってやっていくことに意義を認め、そういう意味で、経済上の米国から見た日本の位置付けが私は変わっただろうと思っていますし、そのことは非常に大きなことだろうと思うのが一つであります。その上で、具体的な例の5,500億ドルの投資について言えば、JBICとNEXIについていうと、これはこれまで以上の事業規模ですね。今までよりもだいぶ大きな事業規模で事業をやります。その上で、融資についてはきちっと元本、金利を確保できるスキームになっていますし、NEXIについて言えば、融資保証料をきちっと取れるようになっているので、JBIC、NEXIについて言えば、今までやっていた事業を、規模を拡大して発展していくことができる。JBIC、NEXIの発展につながるということが一つあります。それともう一つは、この事業をやっていく上で、日本企業が製品を納入するわけですね。製品あるいはサービス、そういったものを納入する。あるいは、インフラと言っていいような、プラントと言っていいような大規模なものもあると思います。その中には、大企業に限らず中小企業も入ってくる。具体的な例で言えば、鳥取県鳥取市に本社を置く金属の表面処理加工とかそういうのに優れた技術を持ち、世界的にも評価をされている、例えば、オロル株式会社とか株式会社アサヒメッキとか。そういうところも事業に関心を示し、しかも手を挙げているというようなことを地元紙でも紹介されていましたけど、中小企業、中堅企業も含めて、売上げがこのプロジェクトで立っていくことになるということがあります。なので、ちょっと三つ申し上げたことをまとめれば、特別なパートナーとしてお互い、日米が認め合ったということは非常に我が国の発展にとって大きな意味があるだろうという定性的なものに加えて、具体的なプロジェクトでJBICとNEXIが事業を大きく発展させ、そして、我が国の企業が大企業に限らず中堅・中小企業がこのプロジェクトで売上げが立つというメリットがあると。そういったものを全体、総合して、我が国としては米国が2兆円超の関税を引き下げることとし、加えて、米国がその我々の申出を評価したわけですけれども。それに伴って、単に関税を2兆円超取られるんじゃなくて、それをまけてもらった結果やったプロジェクトは我々にとってプラスにもなるので、これはただ損をする取引からウィン・ウィンの取引に切り替えることに成功したと認識しているということであります。

以上

最終更新日:2026年2月24日