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2018年8月の全産業活動は前月比0.5%の上昇も、やや物足りない動き。サービス産業活動が全体の上昇を強くけん引。基調は「緩やかな持ち直しの動き」を継続。 2018年10月22日

8月はやや大きめの前月比上昇も、連続低下後としては物足りなさも

2018年8月の全産業活動指数は、前月比0.5%と3か月ぶりの上昇、指数値は105.7となりました。

6月、7月は連続低下で動きは弱かったのですが、この8月はこの反動ともいえる動きをみせ、やや大きめの上昇となりました。とはいえ、この連続低下した2か月間で、指数値はマイナス1.2ポイントの急降下となっていましたので、この戻しとしてのプラス0.5ポイントは、やや物足りないともいえるのかもしれません。

なお、足下の今年第2四半期の指数値は106.0と、四半期ベースではリーマンショック前以来となる高い水準域にまで復帰していました。一方で、第3四半期の序盤である7月、8月の2か月平均指数値は105.5となり、来月9月に1%を超える大幅上昇という条件をクリアしなければ、前期水準をキープできないという状況です。

上の図で傾向値(後方3か月移動平均値)の推移をみると、6月にそれまでの上昇傾向からマイナス方向へ転じました。以降7月、8月と活動水準はまだ高い位置にあるのですが、やや強めのペースでの下降という様相になっています。

8月は内訳3活動すべてが上昇、サービス産業活動が全体をけん引

8月の結果を産業別にみると、建設業活動は前月比0.8%の上昇、鉱工業生産は前月比0.2%の上昇、サービス産業活動が前月比0.5%の上昇と、3活動すべてが上昇となりました。なかでもサービス産業活動は、全産業活動全体の上昇のうち7割をカバーするなど、強いインパクトで全体をけん引しました。特に趣味・娯楽といった分野の対個人向けサービスが好調でした。

8月好調だった「し好的対個人向けサービス」、今夏全体での動きは?

今年8月の全産業活動の前月比上昇の主役であったサービス産業活動ですが、なかでも、し好的対個人向けサービスの好調な動きがサービス産業活動全体の上昇に大きく貢献しました。

他方、し好的対個人向けサービスに属する各系列の季節指数をみると、そのほとんどで余暇に恵まれた月が他の月に比べ大きくなっています。なかでも7~8月の夏期に1年で最も活動量が大きくなるサービスが多いようです。

一方で、今年の盛夏(梅雨明けから8月上旬)時期には、酷暑や豪雨といった荒天もあり、夏期の消費者の出足に少なからず影響があったとも考えられます。

そこで、8月単月ではなく、7~8月の夏期全体で好調だった品目は何か、また、各品目の今夏7月と8月の関係はここ数年の過去と比べてどうだったのか、をみてみます。

下記グラフは、夏期全体での好調度合いとして、X軸に今年7月と8月の季節調整済指数の2か月平均指数値の対6月比を、ここ数年の過去との比較として、Y軸に今年8月指数値の今夏(7月、8月の合計)に占める割合の経年(過去4年の同割合の平均値)との差分ポイントを設定した散布図です。基本的には、対個人向けサービスをプロット対象としましたが、このうち小売業を除く非選択的な個人向けサービス(生活インフラなど)、変動の大きい不動産業関連、8月が推計値である系列、を除外した42のサービスを対象としました。

全体をみると、今年夏期に対6月比で上昇した数は18、低下した数は24でした。他方、過去に比べ8月の構成比が増加した数は30、減少した数は12でした。

結局、6月に比べれば今夏の活動は不調であったサービスが多かったのですが、それでも夏期後半の8月に7月の出足遅れをリカバリーしたサービスもある程度は存在した、ということになります。特に娯楽関連には、8月に盛り返したサービスが多くみられます。

個別にみると、プロスポーツや浴場業などでは、8月のリカバリーが今夏全体の動きをプラスに導いたようです。他方、映画館やオートレース場は、8月のリカバリーにもかかわらず、今夏全体の動きは弱いものだったといえるでしょう。

小売業関連では、機械器具小売業や自動車小売業など高額な耐久消費財関連が今夏全体の動きは好調でした。ただ、機械器具小売業は今夏の前半の7月は順調だったが8月は減速していたという感じです。

2018年8月の全産業活動の基調は、「緩やかな持ち直しの動き」で据え置き

2018年8月の内訳3活動はいずれも上昇しました。各指数の基調判断は、鉱工業生産は「緩やかに持ち直しているものの、一部に弱さがみられる」、サービス産業活動は「持ち直しの動きがみられる」と、ともに判断を据え置いています。建設業活動は、当月単月としては上昇でしたが、依然として「弱含みの動き」が続いています。

全産業活動全体では、8月単月としてはやや大きめの前月比上昇で、指数値も105台後半の比較的高い水準を維持しています。

ただ、好調だった第2四半期の勢いからみると十分とはいえない動きであり、3か月移動平均によるすう勢も、今年6月以降の動きには、これまでとは異なる「弱さ」も一部に垣間みえてきました。これら兆候には留意が必要でしょう。

このような状況を踏まえ、今年8月の全産業活動は、「緩やかな持ち直しの動きにある」と位置づけ、基調判断を据え置きたいと思います。

 

 

 

全産業活動指数 結果概要
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/zenkatu/html/b2010_201808j.html
就活でもない、終活でもない「全活」
http://www.meti.go.jp/statistics/toppage/report/minikaisetsu/pdf/zenkatsu_line.pdfPDFファイル

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