ゼロ・エミッション構想推進のための「エコタウン事業」について

 
経済産業省
環境調和産業推進室



1.ゼロ・エミッション構想とは
ゼロ・エミッション構想は、ある産業から出るすべての廃棄物を新たに他の分野の原料として活用し、あらゆる廃棄物をゼロにすることをめざすことで新しい資源循環型の産業社会の形成をめざす構想。

具体的には、投入される生産要素はすべて使い切られる、投入要素はすべて最終的な製品に活用されるか、あるいは他の産業のための付加価値の高い原料となる、すなわち、総投入量=総生産量を極限の目標とするため、廃棄物は究極的には発生しないことを目指す。そのため、廃棄物処理に伴い発生する温室効果ガスの削減につながるなど、ゼロ・エミッション構想は、単なるリサイクルによる資源の有効利用にとどまらず、環境負荷の低減にも大きな貢献をなすものであり、さらに、リサイクルの際に発生する余熱利用による暖房や給湯、ゴミの固形燃料化などエネルギー化による省エネルギーにも資するものである。

産業界、ひいては経済社会が21世紀において持続可能な発展をしていくためには、製造工程の再設計、再生可能な原材料の優先的活用、そして最終的には排出物のゼロ排出を目標とすることが必要であり、これを未来のトレンドと認識し、積極的対応を図ることが重要。

しかし、ある一つの産業では、廃棄物をゼロにする目標の達成は困難であるが、多くの産業が参加した産業集団全体、あるいは、広域行政区域全体で考えれば、その共同の取り組みにより廃棄物の減少は、可能となる。このような考え方の下に、ゼロ・エミッション構想は、これまでの大量生産システムとは全く異なる「循環型」の新しい生産システムの創出を提示するものである。

2.エコタウン事業の概要
経済産業省では、このゼロ・エミッション構想を推進すべくリサイクル政策でのパートナーである環境省(創設時「厚生省」)と連携して、平成9年度より、21世紀に向けた新たな環境まちづくり計画、「エコタウン事業」を創設した。

その目的は、@個々の地域におけるこれまでの産業蓄積を活かした環境産業の振興を通じた地域振興、及びA地域における資源循環型社会の構築を目指した産業、公共部門、消費者を包含した総合的な環境調和型システムの構築である。

具体的には、地方公共団体が推進計画(エコタウンプラン)を作成した場合において、承認を受けると、ハード面では、「環境調和型地域振興施設整備費補助金」により、民間等の建設するエコセメント製造プラントやペットボトルリサイクル設備等のリサイクル関係施設整備への助成、ソフト面では、「環境調和型地域振興事業費補助金」により、環境産業見本市・技術展、共同商談会の開催、環境産業のためのマーケティング事業への助成、関連事業者・住民に対するリサイクル情報等の提供等の情報提供事業への助成、環境関連研修及び環境関連講習会の実施、環境指導への助成などのメニューから、それぞれの地域の特性に応じて、総合的・多面的な支援を実施する(補助率2分の1以内)。

3.エコタウン事業の意義
地方公共団体においては、年々増加する廃棄物に対して、既存の処理施設及び処分場だけでは対応しきれない状態である。ところが、新たな施設の建設及び他の自治体からの廃棄物の受入れは、困難な状況となっている。このため、ゴミの減量化とリサイクルへの対応が急務となっている。 また、これまで環境は無限かつ無料の資源と考えられ、経済活動において環境保全に関するコストは十分には顧みられてこなかった。しかし、今後の経済活動においては、環境は有限かつ有料の資源であるという前提にたち、環境保全コストを経済活動に適切に組み込むことが重要。実際にこの環境保全コストの最小化を図るには、それぞれの地域、地方、都市の置かれた経済的、社会的、地理的、歴史的特色を生かした環境産業の自立的発展を促進する基盤を整備することにより、環境対策の効率化を図る必要がある。

このような状況を踏まえ、本「エコタウン事業」は、これまでコンセプトとして提唱されてきていた「ゼロ・エミッション構想」を上記のとおり実際の地域の環境調和型経済社会形成のための基本構想として位置づけ、併せて、地域振興の基軸として推進することにより、環境調和型の地域経済の形成の観点から既存の枠にとらわれない先進的な環境調和型まちづくりを行うとともに、民間の力によって環境対策の効率化を進める意義を有するものである。

4.補助対象メニュー
(1)環境調和型地域振興事業費補助金(エコタウン・ソフト補助金)

○プラン策定等事業費
構想、システムのプラン設計のためのフィージビリティー・スタディ、 調査費用

○展示商談会開催事業費
環境産業のためのマーケティング共同事業費
(環境産業見本市、技術展、共同商談会の開催等)

○地域情報整備事業費
情報提供事業 (関連事業者・住民に対するリサイクル情報等の提供、地元への環境関連産業の誘致PR、企業のネットワーク化等)

○講習会運営費
環境指導、環境関連研修及び環境関連講習会の実施等

(2)環境調和型地域振興施設整備費補助金(エコタウン・ハード補助金)

○リサイクル関係施設の整備
(ペットボトルリサイクル設備、エコセメント製造プラント等)



添付資料

1.補助金予算額 (PDFファイル)
2.承認地域マップ (PDFファイル)
3.承認地域の概要