経済産業省
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国内投資促進円卓会議(第3回)‐議事要旨

日時:平成22年11月9日(火)18:40~19:40
場所:官邸2階小ホール

出席者

資料1のとおり

議事概要

1.政府の取組を受けた産業界の投資行動目標について

  • 大畠経済産業大臣
    • 国内投資を巡る現在の危機的状況を脱するためには、官民の双方が一歩前に踏み出す必要。このため、本日は、政府の取組が行われた場合、民間がそれに呼応して、どのように具体的な行動を取るかについて明らかにしていただきたい。
  • 西田日本経済団体連合会副会長
    • 我が国経済の現状は、リーマンショック以前の水準に戻らないうちに、回復の勢いが鈍化。デフレからもなかなか抜け出せず、加えて想定を上回る円高の進行。企業はグローバル競争が激化する中、日々生き残りをかけて事業活動を展開している、大変厳しい状況。
    • 現状を放置すれば、国内の生産活動が停滞し、海外生産比率のみが上昇するという形で空洞化が進む。5年間の合計で約60兆円の売上と、300万人規模の雇用機会を失い、失業率も大幅に悪化する恐れ。
    • このような現下の厳しい状況を官民が力を合わせて乗り越え、投資や雇用を拡大していく必要がある。
    • 政府が必要な施策を講じた場合、足もとで63兆円の民間設備投資を、5年後には84兆円、10年後には104兆円まで拡大できると試算しており、経済界としても、こうした投資の拡大に向けて最大限努力するとともに、雇用創出に全力で取り組む覚悟。
    • そのためには政府として、(1)法人の税負担の軽減、地球温暖化対策など事業環境の国際的なイコールフッティング、(2)研究開発投資を通じたイノベーションの促進、(3)アジアをはじめとする世界経済とともに成長する基盤の整備にしっかり取り組む必要がある。
    • なお、世界のグリーン・イノベーション競争で勝ち残るため、低炭素立地支援は大変効果的な施策であり、継続する必要がある。
    • また、本日、EPAに関する基本方針が閣議決定されたが、政府・与党の方々のご尽力に敬意を表したい。「国を開き」、「未来を拓く」観点から、TPP交渉への早期参加を実現していくことが極めて大切であり、経済界挙げて総理のリーダーシップに期待している。TPPをはじめ、高いレベルのEPAの推進と農業の産業基盤強化を両立させる観点からも、農業の構造改革を着実に進めていただきたい。
    • 最後に、「法人税減税をしても、企業の内部留保に回るだけで、投資や雇用に結びつかない」という指摘もあるが、これは大変な誤解。経済界として減税分は、国内における投資拡大、雇用創出につなげていくべく全力で取り組む決意である。
  • 菅総理挨拶
    • 経団連の西田副会長から、本当に力の出る素晴らしい提案をいただいたことにお礼を申し上げる。5年後に84兆、10年後には104兆、つまり2020年に国内投資を100兆円以上拡大していくという投資目標が示された。
    • これまでの10年間、日本経済の閉塞感が強く、企業も個人も、お金があっても消費や投資にお金が回らないことが、日本経済のデフレ状況を招き、成長軌道に乗せる最大の障害であると考えている。
    • 産業界が攻めの経営に転換し、積極的に国内投資や雇用創出に取り組んでいただけるということは、国民にとって、日本にとってありがたいことであり、評価したい。ぜひこの目標が実現するよう頑張っていただきたい。
    • 産業界からは、国内投資の環境整備のため、EPAの推進、法人税減税といった政府の取り組むべき課題について要請をいただいた。
    • 今朝内閣として「包括的経済連携に関する基本方針」を決定した。その中で、FTA・EPAについては、既に交渉に入っているもの、あるいは交渉に入っていないが準備を進めているものを推進するとともに、TPPについて、国内の環境整備を早急に進めるとともに関係国との協議を開始することを決定した。また、農業を再生することも決定した。経済連携の推進と農業の再生を両立させていくことが、この内閣の最大の経済的な課題と考え、遠くない時期に改革本部を私が本部長となって立ち上げることにしている。
    • 法人税減税については、西田副会長より、「減税してもそれが国内投資に回らないのではないか」という疑問について、そんなことはないという大変力強い言葉をいただいた。それを聞くと、いくらでも減税してもいいんじゃないかと思うが、あまり個人的なことで申し上げるわけにはいかないが、企業のお金が本当に国内資本に回ると言うことであれば、要望を本当に真剣に受け止めたいと思う。
    • 法人税減税については、既に党や内閣で検討に入っており、それを巡って多少の議論はあるものの、みなさんの積極的な投資が前提となるならば、何としても実現するために、みなさんにも理解いただけるような方法と規模で行っていきたいと考えている。
    • 国民の皆様にも、法人税減税によって雇用が拡大することをしっかりと伝えることができれば、一部にあるように「税金を大企業だけに振り向ける」という間違った宣伝に対して、法人税減税をすることが国内の雇用を拡大することにつながるということをしっかりと伝えることで、国民全てが理解し歓迎してくれるものと考えている。
    • 官民が協力して、官のやるべきことは官がやり、民のやるべきことは民がやるという役割を明確にして、実効性のある「日本国内投資促進プログラム」を仕上げていただけるようお願いしたい。改めて西田副会長からの提案を心から歓迎したい。
  • 下村電子情報技術産業協会会長
    • IT・エレクトロニクス業界は、国内生産額で45兆円、100万人の雇用を抱え、自動車分野と並ぶわが国の基幹産業。リーマンショックにより2009年度の設備投資は縮小したが、菅総理がおっしゃった施策を講じて頂ければ、設備投資を今後拡大できる。研究開発投資も縮小していたが、同じく拡大できると考えている。
    • そのための重点施策として3点挙げたい。1つ目は、国内立地支援の強化。菅総理が創設された「低炭素立地補助金」は、企業の国内投資を促す極めて効果的な施策であり、施策を継続・拡大すべき。
    • 2つ目は、課税の負担軽減。日本の法人実効税率は速やかに国際的な水準、最低でも5%の引下げを来年度から実現していただくよう強く要望する。研究開発税制の拡充・恒久化も検討すべき。一連の減税措置が実現された場合には、これらを積極的に国内投資に活用してまいる所存。
    • 3つ目は、EPA/FTAの早期締結。EPA基本方針に基づき、総理のリーダーシップで、農業の競争力強化の施策を推進するとともに、TPPへの早期参加をお願いしたい。
    • 当業界は、「環境と成長の両立」に向けて、最先端の技術を梃子に、生産性・エネルギー効率の向上に寄与し、低炭素社会の実現に貢献している。我が業界を取り巻く状況は、韓国をはじめ海外メーカーとの熾烈な国際競争に最近の急激な円高が重なり、一層厳しさを増しているが、今後とも日本でR&D拠点やマザー工場を維持し、歯を食いしばって頑張りたい。
    • 政府の積極的な施策により、官民一体となって国内投資につながる好循環を作っていきたい。国際競争力強化のための世界水準の事業環境の整備をお願いしたい。
  • 志賀日本自動車工業会会長
    • 国内立地支援制度をはじめとする経済対策を迅速に打ち出していただき感謝。今後とも制度の強化をお願いしたい。また、本日閣議決定された「包括的経済連携に関する基本方針」を大きな一歩として歓迎。次は実現することが重要であり、我が国も一刻も早く交渉に参加できるよう、総理及び大畠大臣の引き続きのリーダーシップに期待したい。
    • 自動車産業が、今後も生産と雇用を維持していくためには、最先端技術の研究開発や、付加価値の高い商品を生み出していくなど、国内での「ものづくり」を継続しつつ、その高度化を図っていくことが極めて重要。
    • 日産は、マーチの生産を追浜工場からタイに移転したが、同工場では、代わって電気自動車の生産をスタート。このケースでも、クリーンエネルギー自動車補助金や低炭素産業立地への補助金の支援が支えになっている。
    • 自動車業界としては、日本国内の研究開発や生産の拠点こそが、常に最先端の技術や商品を生み出し、付加価値を高め続けるイノベーションセンターであり、マザープラントと捉えており、今後とも、国内にこの機能を何としても残していきたいと考えている。
    • 2009年度の自動車メーカー14社の設備投資は6,600億円。これまで円卓会議で議論されてきたような政府の思い切った対策が実施され、ビジネス環境が改善し、諸外国とのイコールフッティングが図られれば、可能な限り設備投資の維持・強化を図っていく。
    • また、2009年度に、プラグインハイブリッド自動車、燃料電池自動車をはじめとする研究開発についても、2兆円の投資を行っているが、我が国のイノベーションとしての機能を維持・強化するため、研究開発投資の更なる強化を行っていきたい。
    • 重点要望として3点ある。1点目は円高の是正、2点目は実効性のあるEPA・FTAの推進、3点目は法人実効税率の引下げ。
    • リーマンショックまで、我々は毎年1千万台を国内で生産し、国内における研究開発、設備投資へ莫大な資金を投入してきた。しかしながら、次世代自動車の開発に凌ぎを削りつつ、新興国ニーズに合わせた低価格な小型車へのシフトへの対応など、熾烈な競争の中で、円高などにより、企業の存続のために海外へ生産を移転させるという経営判断をせざるを得ない状況に直面。
    • 労働法制の弾力化、現実的な温室効果ガス削減目標の設定などについても、是非ともご配慮いただきたい。また、先進環境対応車の普及促進による内需活性化を官民一体で推進していくことも重要。
    • 法人税減税をはじめとする各種対策が実行されれば、我々としては対策により得られた原資を、次世代自動車や燃費改善技術などの研究開発に投資し、新たな雇用を生むべく全力で取り組んでまいりたい。
  • 林田日本鉄鋼連盟会長
    • 鉄鋼業界は、出荷額24兆円、従業員数は直接雇用数だけで24万人、さらに間接雇用を含めれば100万人規模の基盤産業。リーマンショックがあったものの、過去3年間の平均で、毎年7500億円の設備投資、1000億円のR&D投資を行っており、これは過去10年間に比べても高いレベル。引き続き継続・強化していきたい。
    • 鉄鋼産業は設備集約型であり、簡単には海外に移転できないため、引き続き国内の製造基盤の充実・強化に努めたい。また、熟練労働者、エンジニア、リサーチャーの存在も重要。鉄鋼産業としては、国内に研究、製造拠点を残すことが最も効率的。そのためには、競争条件のイコールフッティングが図られることが絶対不可欠の条件。中国、韓国等との熾烈な競争の中、競争条件のイコールフッティングについて、特に3点要望したい。
    • 喫緊の課題として円高対策、中長期的な課題として他国企業と同等レベルのキャッシュフローを生み出すため法人実効税率の引下げ。
    • 2点目がEPAの推進であり、本日の閣議決定は従来から大きな一歩を踏み出すものとして評価したい。ただし、重要なのは早期実行であり、明確な政府のリーダーシップをお願いしたい。
    • 3点目は、地球温暖化対策におけるイコールフッティング。JFEスチールの例を取ってみると、1990年と2009年を比較すると、生産量が10%増加しているにもかかわらず、CO2の排出総量は13%削減。この10数年の間に、鉄1トンを作るに当たってのCO2排出量を約21%効率化してきたということ。鉄鋼業にかぎらず、日本の製造業に共通する事情であり、これまで世界トップレベルの効率化を図ってきたところ。今後も、削減に努めてはいくものの、日本独自で突出した目標を掲げてしまうと、産業にとっての大きなハンディキャップとなる点は承知していただきたい。
    • 法人税減税については、他の税目で補完するという議論があるにしても、減税が実際のキャッシュフローに戻ってこない限り、法人税を減税しても投資に回らない。投資に回っていけば、収益を生みだし、必ず将来の税収の増加に結びつく。タイムラグはあるものの、長期的な目で検討して欲しい。
    • 最後に、「法人税減税をしても、企業の内部留保に回るだけで、投資や雇用に結びつかない」という指摘があるが、鉄鋼業はバランスシート調整が終わり財務体質も強くなっているため、基本的にキャッシュフローは全て投資に回す方針。
    • これまで申し上げた施策が実行されるのであれば、積極的に国内における投資を拡大し、雇用の増大につなげていくべく全力で取り組む決意。
  • 中村日本工作機械工業会会長
    • 中堅中小企業を代表して発言したい。工作機械は、自動車や飛行機など機械を作るための機械であり、マザーマシン。1982年から27年間、工作機械業界は世界一の生産高を続けてきたが、昨年世界3位で、本年は2位。品質は比較対象ではないが、生産高では中国が1位。技術的な面では引き続き世界一は譲っていない。
    • これまで輸出比率が56,7%で推移してきたところ、リーマンショック後、一気に70%にまで上昇。これは、国内産業の空洞化の影響が大きい。
    • 円高の影響により、最後まで残っていた企業まで海外へ出て行かざるを得ない状況。 モノづくり日本の崩壊であり、職場が無くなって、雇用も失われていく。
    • 我が国製造業の国際競争力を維持強化していくためには、円高対策として、80円台から少なくとも90円台に戻して、空洞化を止めて頂きたい。加えて、法人実効税率の引下げが重要。また、本日協議の開始されることとなったTPPについても、貿易立国日本を守るためには不可欠。
    • これらの対応が取られれば、前回ピーク時の700億円規模の投資を目指して頑張っていきたい。
  • 清水電気事業連合会会長
    • 電力業界の設備投資は、過去3年間で年平均2兆円程度。
    • 今後2年間(2010~2011年度)では、至近の実績を約2割上回る、年平均2.4兆円の設備投資を実施する予定。景気は厳しい状況にあるものの、低炭素化・設備の高経年化等への対応など、電力として必要な投資はしっかり進めていきたい。
    • その先の投資目標については、国内における景気や産業活動に左右されることから、成長戦略が着実に実施され、経済が力強い回復をたどれば、中長期的に電力需要も予想を上回って増加する可能性がある。その場合は、当初計画の投資の前倒し等もあり得る。
    • 電力業界の投資にとって影響が大きい課題として3点、「原子力発電への支援」「適切な温暖化対策」「法人税負担の低減」が極めて重要。
    • 特に、現在検討されている温暖化対策は、産業界に限らず国民に負担を強いるものであり、今回の投資促進の検討に逆行するものではないかとの懸念が拭いきれない。個別施策については、その導入是非も含めて、慎重に判断いただきたい。
    • 当然ながら、電力業界としても、政策支援の効果を国内投資につなげ、新たな雇用を生むべく全力で取り組む決意。

2.自由討議

  • 麻生全国知事会会長
    • 地方の現状から言うと、中小企業が非常に重要。雇用の8割を占めており、中小企業の活力無しに地域経済は成り立たない。中小企業は、内需が低迷し、今後どうしたら良いのか分からない状況。これまで内需型であった産業も、海外市場を積極的に開拓していく必要がある。中小企業の活性化では、リスクを減らして市場開拓が出来るような政府支援に力を入れていく必要がある。
    • 第2の点は、地域需要の開拓。地方の切実な問題は、高齢化社会対応投資。高齢者の施設を作るだけで膨大な投資。バリアフリー化も必要。地域の需要開拓は、高齢化社会対応に大きな重点を置くべき。
    • 3番目は、地方でも産学官協力は定着している。日本のイノベーション拠点化と言う場合、地方でのイノベーションという視点も入れて欲しい。
    • 4番目は、クリーンエネルギー分野の市場開拓で、太陽光、風力、バイオマスを挙げているが、水素が非常に重要な役割を果たしており、水素も具体的目標として入れて欲しい。
  • 松岡日本農業法人協会会長
    • 社団法人日本農業法人協会は、抜本的な国内農業対策が示されるとすれば、TPPに反対することだけを望んでいる訳ではない。既に、国内対策の実施を前提とした上でのEPA推進の重要性は理解している。
    • 農業法人としても、経営を発展させ、得られた収益を内部留保に回すのではなく、投資の拡大に活用することで、国力の向上に貢献していきたい。そのためには、農業をもう一度見直し、日本に農業が本当に必要であることを議論し、国民や経済界にも理解いただきたい。
    • 国民のニーズは安全安心であり、他国に負けない農産物としての競争力は、必ずしも価格だけではない。人を育て、地方が経済的に成り立つ再生産可能な販売手法、農商工連携を評価し、農家に力を付けさせてほしい。菅総理のリーダーシップで開催される農業構造改革推進本部に大いに期待している。
    • 協会としても協力は惜しまない。
  • テオヴァル欧州ビジネス協会副会長
    • 第1の優先順位として掲げられている法人税の引き下げを全面的に支持したい。ただし、さらに効果を発揮するためには、初期の引き下げ目標を10%程度とすべき。そうでなければ、多くの外国企業にとって魅力として映らない。反面、その規模の減税を行うことができれば、新たな企業の誘致を望むことも可能であり、中国と比較した場合にも、まず日本を立地先として選択することにもつながる。
    • 第2の優先順位として掲げられている、日本政府が自由貿易協定を締結するために必要な措置を取ると言うことについても支持したい。本日はTPPについての発言が多いが、EUとの経済統合も非常に有意義であることを認識して欲しい。
    • また、第7の優先順位となっている、海外投資を呼び込むための優遇措置についても全面的に支持したい。加えて、合併・買収制度の改革を要望したい。これが実現されれば、海外の研究開発拠点を日本に持ってくるということが可能。
    • また、政府調達等における公正な競争や、医療機器等の審査迅速化など規制改革が今後も進められていくことに期待。
  • 竹中日本ねじ工業協会会長
    • 円高、内需縮小が大問題。ねじに限らず、中小企業は国内の大企業が顧客。大企業の活性化による需要なくして、中小企業の活性化はない。
    • ねじ業界は、3,000社のメーカー、5万人の雇用を抱えている。リーマンショック以前は、年間約1,000億円の設備投資を実施してきたが、最近は500億円程度に落ち込んでいる。リーマンショック後、日本で設備投資をするということが考えられなくなっている。
    • TPPをはじめ、日本がEPA締結に出遅れており、中小企業にとっては関税障壁が大きな壁となっている。さらに、中国、韓国等が技術レベルを向上させており、熾烈な競争が展開。品質格差が縮まっている中で、価格一辺倒の競争をすると、苦しくなる。
    • ただし、中小企業には世界で通用する独自製品を持つ企業や依然高機能製品を生み出す立派な技術は残っている。ここで、政府による投資減税等の支援をお願いできれば、業界として、まだまだ世界と競争していくことができるようになる。今後3~5年で大企業が活性化してくれば、我々としてもピーク時の1,000億円水準の設備投資を行うだけの潜在力がある。
  • 上田金型工業会会長
    • 金型業界も中小企業性の強い企業で、過去には強い力を発揮してきたが、非常に窮地に追い込まれている。
    •  私は、岐阜県大垣市の中小企業だが、今年の4月に長崎に、来年は沖縄に新工場を立ち上げようとしている。沖縄も長崎も金型産業が全くないので、活性化のために、海外に工場を持って行かず、国内で雇用を守り技術を守る信念を持ってやっている。
    • 金型事業者は、ピークは1万1,000社、今は8,000社くらいに減っているが、今は設備投資を考えるより廃業を真剣に考えているような状況であり、日本の産業としては容易ならない状況にある。金型の地位も生産額も日本は2位に落ち、生産総額では中国だが、まだ日本には有力な産業、世界にまねできない産業がある。しかし、それも幅を狭められてきているので、より強く、産業の基礎作りへの政府のご支援をお願いしたい。
  • 多田日本製薬工業協会副会長
    • 製薬業界は売上げの10%を研究開発投資に向けており、革新的な新薬に投資することにより、海外への展開を含め、社会貢献と国家への納税貢献をしてきた。製薬業界の事業の生命線は研究開発活動であり、研究開発分野における国内投資を促進することが、事業の発展、国家貢献の基本。
    • このため、イノベーション促進の環境整備として、新薬が発売されるまでの研究開発プロセスの段階に応じた政策支援の提案をしたい。中でも、世界各国の状況から考えると、研究開発税制の維持強化、バイオベンチャーの育成支援、少なくともこの2つの施策を推進していくことで、国際競争力強化の観点からも効果が出てくると思う。

3.取りまとめ挨拶

  • 海江田内閣府特命担当大臣
    • 法人税減税は、最終的なとりまとめは12月だが、現在精力的に議論している。EBCから一挙に10%下げるべきと言う話があったが、これはなかなか難しいので当面は5%として議論をしている。この5%の減収分の試算は、1兆6,000億円くらいかと考えているが、2兆円と言う話もある。これを租税特別措置の見直しで対応すると、投資や雇用に関係のないところから選んだ場合では半分程度。全て租税特別措置の見直しで対応するとゼロサムゲームになるので、そういうことが無いようにしていきたい。
    • 政府研究開発投資については、第4期科学技術基本計画の中でGDP比1%と書きこめるかどうかを検討中。第3期では、5兆円ずつ5カ年で25兆円の予定が、成長率が下がったことで実際には21兆円となっているので、これを考慮しながら数字を決めたい。
    • 皆様の意見を政府でしっかり議論しているということを申し上げたい。
  • 大畠経済産業大臣
    • 本日は、特に法人税減税についてご意見をいただいた。政府税調において財源等の議論を深めているが、本日、経団連をはじめ各産業界から数字を含めた投資目標をお示しいただき、具体的な法人税減税の効果が明らかになった。国内投資を拡大するものとして、全力で実現に努めていきたい。
    • 今回、いくつかの業界から具体的な数字を含む投資行動目標を示していただいた。プログラムには、これら産業界の取組も含めて取りまとめを行いたい。次回の会合では、他の産業界からも可能な限り同様の投資行動目標を示していただきたい。
    • 地方自治体や労働界においても、政労使が協調して国内投資を拡大していくため、政府・産業界の取組を踏まえた対応をご検討いただきたい。

問い合わせ

経済産業省経済産業政策局
産業構造課
電話:03-3501-1626

 
 
最終更新日:2010年11月17日
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