経済産業省
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産業構造審議会割賦販売分科会基本問題小委員会(第11回) 議事要旨

日時:平成19年11月29日(木)14:00~16:00

場所:経済産業省本館17階東8第1~第2共用会議室

議題

  1. 政府の執行体制の強化について
  2. 最終報告書(案)について

議事内容

事務局より資料1に基づき、「政府の執行体制の強化」について説明を行い、資料2に基づき「最終報告書(案)」について説明を行った。

自由討議の内容は以下のとおり。

(1)政府の執行体制強化について

  • 訪問販売であって個品割賦購入あっせん取引に対する執行については、特商法及び割販法両法が不可分であり、特定商取引法を執行する都道府県に割賦販売法上の事務も行わせることが不可欠だと思う。
  • 資料1の2.について。これまで、加盟店管理については、業界内でいわゆる「ババ抜き」の構造があったと言える。しかし、今後、不適正与信排除義務を導入することで、業界が連携をして悪質加盟店の排除に向かうことが期待できる。自主規定団体においては、加盟店情報交換制度の強化のため、加盟店情報の登録要件などもしっかりと決めていってほしい。
  • 経済産業省と都道府県の連携は、今後の悪質商法排除のためには重要な意味があると思う。

    また、PIO-NET情報に共有については、これまで、内閣府の審議会等でも議論しており、年内にも各省に端末の設置ができるよう検討が進んでいる。

(2)最終報告書(案)について

  • 本審議会の議論の出発点は、悪質商法の被害が拡大しており、さらに被害を助長する手段としてクレジットが使われていることが問題であるということだった。その対策として、特商法及び割販法を一体として抜本的に幅広い検討をしていただいたことを高く評価する。

    特商法においては過量販売取消権の導入、割販法においてはクレジット契約を取り消して、過失を要件としない既払金の返還ができるようなルールの導入が検討され、悪質商法の排除が実現できると期待。

    したがって、本報告所については基本的に賛成。加えて、既払金返還や適正与信義務の適用範囲について、倒産事例や店舗販売にも適用すべきと考える。今後、特商法・割販法の具体的な法案作成作業に入ると思うが、作成段階まで、是非検討を続けて欲しい。

  • 最終報告をまとめていただいたご苦労に感謝している。悪質加盟店排除については、業界も真摯に取り組んでいきたい。

    なお、今回の大改正は、クレジット実務に大きな影響があり、実態に配慮した内容にしてほしい。

    資料2のP8加盟店調査等に基づく適正与信義務の導入については、調査を行う範囲など、混乱をきたさない具体的規定としてほしい。また、調査をする上で、加盟店や消費者の協力が得られるようなルールづくりをお願いしたい。

    資料2のP10過量販売に伴う与信契約取消については、現金払いとクレジットによる過剰与信の関係については慎重に整理してほしい。

    消費者被害の根絶には、業者の取組みだけでなく消費者の自己防衛も必要である。行政として、消費者啓蒙にも力を入れて欲しい。

  • 歴史的改正であると考えており、早く相談現場で使えるようになることを期待する。

    要望として、適正与信義務だけでも店舗販売にも対象を広げて欲しい。また、横断的事項として、リボルビング払いや手数料についての規定も将来の検討課題としてほしい。

  • 基本的方向性として、消費者保護の基本的考え方が共有されており大変素晴らしいと感じた。これまで、割販法は割賦販売の基本法として、順次改正され、次第に消費者保護の性格を帯びてきた。今回、政策として与信契約を取り消す規定も盛り込まれたと理解。

    自主規制機関の創設については、時機に適した判断であると思う。また事業者に課せられた責務として実効性のあるものにすべきである。今回の改正趣旨に沿って、従来組織の改組ではなく、自主規制のための新組織として捉えていくべき。

  • 消費者保護理念に立った報告書作成に感謝。

    一点質問だが、資料2のP8加盟店調査義務に違反した場合には、行政処分の対象となるのか。

    →行政処分の対象となる。

  • 加盟店調査義務に店舗取引は対象となっていないが、消費者からのクレームが寄せられた時に店舗販売については調査しなくてよいというのは納得できない。行政処分担保つきの義務を入れるべき。

    また、特商法の過量販売取消の場合、既払金返還につなげてほしい。この点は是非更なる検討を続けるべき。

  • 個人情報保護法はあらゆる分野が対象となっているため、罰則規定がゆるやかになっていて、個別分野については保護規定として不十分な点がある。さらに昨年、貸金業法が改正され、信用情報保護の強化がされたこともあり、今回の個人信用情報の保護強化は必要だと考える。

    また、情報の窃用について、刑法に罰則を設けたり、個人情報保護法で対応することは難しく、現在も対応が不十分であり、割販法で罰則を設けることは重要であると思う。

  • 法改正趣旨の明確化について、悪質商法による被害の未然防止・救済のための規制強化であることを確認する必要がある。

    安易に返品ができるような認識を持つ消費者も出てくる恐れがあり、クレジット取引そのものが社会悪と捉えられかねない。行政からの正確なアナウンスメントが必要。クレームさえつければ返金を受けられるというような消費者のモラルハザードを誘発すると健全な業者にまで影響がある。

  • 法案化作業においては、クレジットカード決済の利便性を損なわないような配慮をお願いしたい。
  • 過量販売取消の要件は、「過量である」という客観的事実に着目し、消費者の立証責任の軽減に配慮すべき。

    店舗取引については、一般条項としての加盟店調査責任の規定を広く解釈する余地もあるのかと思うが、具体的な適正与信義務を課すことで明確化すべきではないか。また債務不履行の場合について、履行体制を調査させることで対応するのかもしれないが、適正与信義務の対象に加えるべきではないか。

    過剰与信防止について、具体的目安を法解釈のガイドラインの中に年収を基準に数値化した目安を入れるべき。その際は、相談現場の声を参考にして欲しい。個人信用情報機関の登録・利用義務づけについては、過剰与信防止に有効に機能する仕組みにするべき。

    手数料やリボルビング払いについての説明義務も検討して欲しい。

    今回の検討事項は、消費者トラブルに対する早急な対応の必要性から、規制の対象範囲を特商法取引に限定していると理解しているが、最終的には、総合割賦やネット取引など新しい環境に対応できるよう対象を広げて欲しい。さらに、統一消費者信用法制の構築をめざすべき。

  • 今回の報告書案は将来の可能性を秘めていると思う。P9の2つ目の○において、クレジットシステムの提供者としての責任が明言されており、購入者保護のために適正与信をする責務を負っているという点をテコに、今後も消費者保護対策が取られていくことを期待する。
  • 過量販売取消規定について、一つの可能性として、主観的要件と客観的要件が揃っている場合に割販法の既払金返還を適用することもできるのではないか。過剰だからという理由だけでは、かなりパターナリスティックな規定になり、生活権の侵害など厳しい要件になる恐れがある。

    適正与信義務を一般条項化することにより、今後の訴訟の1つの根拠として活用されていくことが期待できるのではないか。

  • 資料2のP8適正与信義務の調査内容に履行体制が入っており、加盟店契約時に契約履行体制をチェックすることにより債務不履行を未然に防止できると思うが、これを利用して、結果的に債務不履行となったケースの場合にも適用できると理解していいのか。

    →何を行って、何を行わなかったら行政処分の対象となるのかについて今後、具体的に決める必要がある。履行体制がきちんと整っているかのチェックは必要であると考えるが、結果として債務不履行となってしまったようなものまでクレジット事業者に責任を問うのは酷だと思う。

  • 信販会社は与信をつけるのが本来の仕事であり、与信スキル向上のためのルールづくりが重要ではないか。

    加盟店調査の内容として、商品やサービスの瑕疵まで信販会社の責務とするのは行き過ぎではないか。調査内容の具体的検討の際は、その点を注意をしてほしい。

    →商品の瑕疵について、信販会社に責任を負わすことまでは考えておらず、履行体制を調査して破綻必至の商法でないか確認することを念頭に置いている。

  • 業態を超えた信用情報機関の間の情報交流については、貸金業法の改正と割賦販売法の改正で環境が整ってきている。クレジットの商品情報は秘匿するといった方法で、業態間の交流も可能になるのではないか。今回の課題ではないが、近い将来の課題として検討していくべき。

以上

 
 
最終更新日:2007年12月18日
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