経済産業省
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産業競争力部会(第1回)-議事要旨

日時:2月25日18:00~20:15

議事概要

冒頭、直嶋大臣より挨拶。

  • 昨年末に、鳩山政権は新しい成長戦略の基本方針を取りまとめた。グリーンイノベーションを中心に、日本の技術開発を更に磨きをかけて、地球環境という大きな課題の解決に貢献していく。温暖化対策をチャンスととらえて、しっかりとチャレンジしていく。
  • アジア諸国はめざましい成長を遂げていて、世界の成長センターになっている。一方で、日本は少子高齢化など厳しい経済状況におかれている。アジア諸国は輸出中心の経済から内需を中心とした自立的な経済に転換している中で、特にインフラ需要の増加が見込める。日本の将来の成長を実現していくためには、やはりアジア諸国の成長に貢献しつつ、その成果を取り込むことが重要。
  • 社会保障を新しい産業として見直す。環境や地域における農業などについても、産業の視点をいれて、新たな産業として育てていきたい。
  • 6月までに、具体的政策を取りまとめる。
  • 環境イノベーションの推進、アジアの成長の状況を考えると、産業構造に当然影響が出てくる。成長戦略を実現していく上で、自然に産業構造が変わるというよりも、産業構造を描く中で、日本産業の競争力を強化して、そして成長につなげていきたい。成長戦略と産業構造ビジョンは一体的なものと考える。
  • 活発なご議論をしていただき、5月ぐらいまでに部会としての結論を出していきたい。
  • これまで議論をしてきた中で、主に4つの問題意識を申し上げたい。
    1. 日本経済は、自動車とエレクトロニクスに極度に依存した産業構造になっている。これから、新興国市場の成長を見据えて、インフラシステム産業や、日本の感性を活かした文化産業を、日本の主要産業として育てていく必要がある。
    2. 政治を含めて、省庁の縦割りをよく言われてきた。成長戦略は省庁の壁を崩して、できるだけ横串をいれる形で、規制改革等の政策をまとめるということで、閣内で一致している。官僚組織だけでなく、企業も今までのビジネスモデルでは世界で戦えないのではないかという疑問をもっている。発想の転換をしていく必要があると考えている。
    3. グローバルな知の競争時代に対応して、世界で勝負できる高度人材をどうやって育て、また海外から獲得していくのかについて、非常に重要。日本企業の幹部はほとんど日本人、このままでいいのか。こういう議論も含めてやる必要がある。
    4. 世界各国、特に新興国などは、国を挙げてインフラ受注競争に参画している。こういう中で、ターゲットを絞って、ポリシーを明確にする必要がある。新しい時代の中で、新しい官と民の役割分担を作って行く必要がある。

様々な分野のベストメンバーと今後議論していき、ビジョンを取りまとめていきたい。

伊藤部会長より挨拶。

  • 成長がない限り、社会保障にしても、財政問題にしても、長期的に満足には応えられない。

主に3つの問題意識を持っている。

  1. アジア市場が急速に伸びてきている。しかし、残念ながら、日本の企業は必ずしも十分な成果を得られていない。今後の日本は、輸出と輸入の双方を増やして、海外との接点を如何に作るかが重要になってくる。
  2. デフレギャップは20年間もの間続いている。瞬間的によくなった時期もあったが、デフレギャップがずっと続いている。構造的な問題になっている。建設、小売りなどいろんな分野で過剰供給になっている。黙っていても、これから、生産人口は20年間2~3割減っていく。こういう中で、持続的な産業を作るために、過剰供給構造をどう調整していくか。苦しいけど、やらないといけない。
  3. 環境、医療など新規分野をどう育成していくか。

事務局より配付資料に沿って説明。さらに、東京大学の小川教授よりプレゼン資料に沿って説明。委員から概ね以下のような意見があった。

将来ビジョン全体

  • 「成長」は既存モデルの量的拡大にすぎない。今の日本に必要なのは、既存モデルの転換を図っていく、「発展」である。
  • 3~4%の経済成長は日本にとってどうしても必要。しかし、そこには3つの壁がある。
    1. 少子高齢化の問題。需要を縮小させ、経済社会構造をがらりと変えてしまう。
    2. 財政の問題。日本経済を立て直すために相当なお金が必要。財政問題を早期に対応しなければならない。そうでないと、経済成長はない。
    3. 企業の海外移転。リーマンショック以降、景気は持ち直してはいるが、まだまだ。こういう中で、海外に出ていくことを検討する企業が多い。これは日本経済を空洞化させるし、雇用にも大きな問題を招く。なんとしても、この問題を解決しなくではならない。
  • 日本を巡る経済情勢が厳しくなる中、製造業をどうやって国内に残すか、ここを真剣に考える必要がある。このためには、25%の見直し、FTA/EPAの推進、法人税の引き下げといった大胆な政策を打ち出していく必要がある。そうでないと、成長はない。
  • 年末にとりまとめられた成長戦略(基本方針)の6つの柱があるが、質の違うものを横並びにしているので、非常にわかりづらい。結局やりたいのは、環境、健康、観光で、この3Kが主なターゲットであって、その手法としてイノベーション、人材育成があり。最後にエリア戦略として、アジアが来るのではないかと考える。
  • 投資額、投資効果、マイルストーンを決め、定量化していくことを成長戦略でしっかりやるべき。
  • 環境、地球温暖化対策を早急に打ち出していくべき。しかし、お金を全部ここに使うと、成長戦略に使う財源が残らないという大きな課題が残る。
  • 日本産業の青図をもう一度描く必要がある。日本は将来、何で稼いで、食糧やエネルギーを買っていくのか。
  • 当面の課題と中長期の課題をしっかり分けて議論していかないと混乱する。当面の課題としてはデフレ対策、雇用問題。一方、イノベーション、教育、次世代技術は中長期。今回の結論は中長期的な課題解決に資するものでなければならないし、且つ、そのために短期的に出来ることをアクションプランとして着実に取組む必要がある。
  • 競争力部会は、大変な構想力が問われる。政策の基本思想を踏み固めないと、議論が混乱する。国家の論理と企業の論理は違う。国家としての産業政策をどうしていくのか、グローバル化・ネットワーク化時代において、しなやかでしたたかな国家戦略が今後問われる。日本の権益を守って、囲い込んで、中で何とかやろうという発想はもう古い。アジアのダイナミズムを吸収して、かろうじて反映できるという時代なっているという基本認識をもつべき
  • 競争主義、市場主義の徹底では、企業、市場がバラバラで、ガバナンスに欠ける。UAE原子力の敗北、ブラジルで地テジ方式が採用されたが、実利につながらない、この二つは良い例である。国家産業政策を発揮し、ぎりぎりのガバナンスを強化していかなければならない。
  • 20年後をにらんで、日本の決定的な弱点である食糧、エネルギー、資源の自国依存度の低さ、これを思い切った産業政策で転換していく必要があると考える。BRICsなど、成長エンジンの多角化によって、資源ナショナリズムという問題が出てくる。海外諸国と資源獲得戦争をやるのも一つの方法だが、それよりも、海洋、宇宙の開発を強化して、日本経済の基盤である、食糧、エネルギー、資源の自国依存度を高めることが必要になってくる。
  • 環境、エネルギーのパラダイムの変化の中で、どういう戦略を今後打ち出してくかが非常に重要。そういう意味での、総合資源エネルギー調査会と連携して、原子力問題に対して逃げずに、再生可能エネルギー全般の議論を戦略的かつ一体的に議論する必要がある。
  • NPOの参画型社会の活性化が日本にとって重要。国家、企業に加えて、国民全員による社会参加が日本のポテンシャルを高められる。
  • 新興国のインフラ需要を獲得していくにはG to Gのアプローチが不可避であり、これからは国家戦略の有無が、国の競争力を決めるとも言える。この産業競争力部会の成果とそれに基づくアクションプランが日本の将来を決めると言っても過言でない。

海外展開全般

  • 韓国系、台湾系の企業に共通して言えるのは、国内市場が小さいこと。人材の登用、マーケティング、組織、すべて最初から海外市場を前提に物事を考えている。一方で、日本企業は、まず国内市場で商品を売り、その後に海外に展開していくケースが多い。
  • 日本はグローバル化が出来ていない。ビジネスをしていく上で、海外のパートナーと組んで、国際マーケットを見て、ビジネスを作っていかないと、本当の意味でのグローバル化にはならない。
  • 2020年には、35,000ドル世帯収入のマーケットは、東アジアだけで、日本の5~6倍になる。5,000ドル~35,000ドルというボリュームゾーンマーケットは世界人口の10%ぐらいの規模になる。これを考えずして、産業政策を打ち出しても意味がない。
  • 品質レベルと経済発展のレベルはかなり相関がある。新興国での品質意識と日本における品質意識レベルはかなり違う。品質を落とすのではなく、現場での生産を早急に実施することが大事。

ビジネスモデル

  • 日本のビジネスモデル(仕組み(構造)、仕掛け(ファンクション)、仕切り(マネジメント))を変えていかないといけない。
  • 競争モデルはもう変わってきた。世界は、これまでのモデル錬磨から、モデルの創新に変わってきている。その典型はエレクトロニクス産業。
  • 世界で勝っている企業の典型は3つ。(1)ビジネスモデル戦略で完全に勝利したインテルとアップル。(2)強力の国家資本主義をバックに勝利したサムソン。(3)EMS。韓国や台湾が、日本が流出した工場の生産現場、技術、人材を全部かき集めて、スマイルカーブの底辺をスケールメリットで勝負して、何兆円の産業を築いている。
  • 次世代産業を考える時に、クラウド、スマートグリッド、電気自動車、水ビジネスの裏に秘めていることをよく考えないといけない。例えば、スマートグリッドは単なる電力効率化ではなく、ポストインターネットの覇権争いを秘めている。
  • 技術で勝って、事業で負ける原因は多くある。一つはやはりオープン・クローズのビジネスモデル問題。しかし、このバランスをとるのは非常に難しい。技術を早く普及させるには、やはりオープン化、技術を渡すことになってしまう。企業業績が悪い時に、投資したお金をいち早く回収する必要がある。そのために、開発した商品を早急に普及しなくてはいけない。
  • 最先端のイノベーションを起こし続けて、優位に立つという前提に立てば、日本で設計開発、ものづくりを残し続ける可能性も多いにある。しかし、これは装置産業、組み立て産業のすり合わせの強い製品に限られる。ただし、装置産業において、せっかくブラックボックス化しても、装置メーカーを通して流出してしまうこともある。これではブラックボックス化をやるには、やはり超最先端のイノベーションを起こし続けるしかない。
  • 日本は、もう技術や現場力では勝てない。知やビジネスモデルの開発競争を支援すべき。

地域・中小企業

  • 中小企業に付加価値がまわらないと、地域の活性化に結びつかず、日本経済の成長はない。中小企業が有する技術職人のような無形資産を企業価値として適正に評価できるようなシステムを作るべき。
  • 豊かな地域の観光資源を産業化して、地域の活性化につなげていくべき。
  • 地域において、主体的に技術のある中小企業、環境産業を連携によってまとめ上げ、展開を積極的進めていくことが重要。

文化産業

  • 日本のファッション産業は世界に誇る競争力(品質、価格の幅、商品の幅)を持っている。しかし、かつて20兆円あったファッション産業はこの10年来で10兆円まで下がり、半分にまで縮小した。
  • 一方、先進国のファッション産業を見ると、ほとんどは製造拠点を海外に持っている。100の輸入に対して、50の輸出をしている。イタリアは、100の輸入に対して、200の輸出をしている。しかし、日本のファッション産業は2しか輸出できていない。
  • 世界を見ると、クールジャパンのブームが起きていて、ジャパンエキスポの開催に、3日間で16万人も来場した。
  • 原因の1つには、国内マーケットでこれまで食っていけたので、外に出る必要なかった。しかし、市場が縮小する中で、外に出る必要がある。ところが、課題もたくさんある。例えば、商標をすぐに真似されて、日本で育てたブランドが中国などに進出できない。それに、知財、IT、マーケティング、ブランディングの全てにおいてリテラシーがない。
  • 国内で全てを作るという時代ではないので、これからはMade in Japanではなく、Made by Japanの発想が必要。
  • 現在、ジャパンブランドは確かに強い。海外からも留学希望はずいぶんある。しかし、ビザが下りない。このままでは、2020年になったときに、日本製品はもうジャパンブランドとして成り立たないかもしれない。今こそ、早急に海外の能力のある若い人材をうけいれて、ジャパンブランドを維持し、強くしていかなければならない。

医療産業

  • 病院と企業が一体となって開発していかないといけない中で、日本の病院の規模が非常に小さい。大きな開発が出来ない。規制緩和は必要。二次医療圏におけるベッド規制をやっていては、大規模の開発はできない。そして、医療と産業の一体化もできない。
  • 民主党政権になって、医者数を1.5倍にと、人数が増えてきている。医者が余るような結果になれば、原子力輸出と同じように、高性能の医療機器と一緒にオペレーション人材をセットで輸出すれば良い。しかし、この発想がなかなかできない。日本は、高校を出て、世間知らずで医学校に入る。対して、米国はカレッジで化学、生物学を学んでから医者の道に入る。直ぐさまに企業の研究現場に入れる。
  • IBMはスマートプラネットという世界的なプロジェクトをやっているが、その中で医療関係も手がけていて、全世界の制覇を狙っている。
  • 内閣府規制改革会議の医療タスクフォースで、医療分野を産業としてとらえることが重要だ、という意見が出ている。

観光

  • 日本は観光立国を目指し、中国人観光客(5年以内に1億人)の10%とりこむことを目標にしている。しかし、ハード面、ソフト面での受け入れ態勢ははたして十分であるか。近隣諸国のダイナミズムを吸収し、アジア広域連携をきちんと進める中で、日本が成長を果たしていくという基本思想を根底に持つことが非常に重要。

産業金融

  • 1400兆円の個人金融資産をどう活用するかが課題。成熟化する債権国は資産運用が重要であり、これを全部国債に使うのでは成長は難しい。一方で、これが海外に流れ始めると、国債が暴落して長期金利が上昇することも懸念される。現在国債(国の借金)残高は900兆円に迫るが、金利が1%上昇すると、9兆円の財政負担が生じる。非常に難しい財政問題も絡んでいるが、1400兆円の資産をどう高利回りで運用していくかが、今後の成長を左右していくことになる。もちろん、消費者のニーズに直結する問題でもあり、この問題意識をしっかりもって議論していきたい。

インフラの海外展開

  • 産業という切り口で、縦軸でものごとを考えるのは得意。しかし、実際のビジネスの中で、負けている。例えば、水ビジネスにおいて、日本の膜技術は世界一だが、水処理においてはトータルで取れていない。機器の製造と管理というパッケージで海外に売り込み、日本はこれが非常に不得意。
  • インフラ需要を取り込むためには、官民一体で取りにいかないといけない。JBIC、NEXIなど政府による支援は増えてきていることは非常にありがたい。しかし、加えて閣僚にはしっかりと相手国まで足を運んで欲しい。中国や韓国は頻繁に出向いている。
  • 日本は、大規模インフラ案件はとるためには、もう、借款だけではダメ。人材、システム管理、場合によっては日本が本来出来ないことも例外措置として講じていかないと勝てない。
  • システムエンジニアを抱えていて、メーカーなど全体をリードできる会社が必要と考える。

社会保障

  • 社会保障分野に様々なニーズがあるにもかかわらず、そのニーズを満たせていない。官民による協力が必要。
  • 子育てについて、待機児童が多く、根本的に量が足りないのと、本当に必要なところに支援が届いていない問題もある。
  • 打開策として、NPO法人や株式会社の参入が非常に重要になる。しかし、表向きで参入をしてほしいといっても、現実的なハードルや自治体の姿勢が消極的といった問題がある。
  • 規制改革を進めるだけで、解決する話ではないので、企業がまっとうな形で内需を作っていくことは重要になってくる。

デフレ

  • デフレを許してはいけない。財政政策だけではどんどん赤字になるだけ、金融政策を合わせてこれを徹底的に対処しなければならない。

人材

  • 経済の成長を支えるには、人材は非常に重要な資源。日本のものづくりの強みは現場にあるが、現場を支える技能系人材の承継がうまくいっていない。雇用形態の柔軟化の中で、派遣労働者の増加などもあり、企業内における能力開発がきちんと行われていないのではないかという懸念がある。
  • イノベーションを起こすためには、高等教育が非常に重要だが、大学と職業の接続がうまくできていない。また、博士号をとっても、職業に繋がらないというポスドクの問題がある。優秀な人材がどんどん海外に流失している。
  • イノベーションの最前線にいる若手・中堅の人が非常に疲れている。自分が持っている能力がいずれ陳腐化してくるのではないかという恐怖感がある。新しい技術を学び直す機会を与えることが重要で、そのための支援が必要。
  • ハーバードMBAにおける日本人留学生はどんどん減っている。代わりに新興国の学生がすごく増えている。韓国も中国も、海外に出て行かないと国際社会で生きていけないという強い危機感をもっている。中国では、ほとんどMBA帰りの人が経営をやっている。国際社会におけるプレゼンスが日本人よりはるかに高い。英語で議論できてからはじめて国際社会がわかってくる。
  • 本気でグローバル化するためには、普段から日本人、外国人を意識しないぐらいの世界をこれから作らないと、どうにもならない。東アジアでは、すでにトリリンガルの世界になりつつある。そうでないと、ビジネスや社会科学の最重要なところに入れない。
  • 理科系の大学院に行っても、その先のキャリアプランが明確に見えてこない。大学で理科系に進み大学院に進む進路を、強く勧められない感覚をもってしまう。
  • 将来のリーダー、人材を育てることは、産業の発展に非常に重要。しかし、保育は厚労省、教育は文科省。これをやはりブレークスルーして、産業の視点でも考えないといけない。
  • 日本は研究開発が進んでいる。しかし、製造、製品の実用化のレベルになってくると、こういった情報は、すべて英語あるいは中国語表記になってきている。こういう中で、日本語ベースで仕事をしている時点でハンディキャップを負っている。

マーケティング

  • 産構審の消費経済分科会では、消費者志向の産業政策のあり方を検討している。そこで出てきた成果を是非ビジョンに取り組んで欲しい。消費者動向調査では、こだわりは「信頼」「安心・安全」「日本製」「長く愛せる」となっている。企業にはこういう意識を積極的に捉えて価格競争ではない、製品・サービスに励んでほしい。
  • もう、品質・機能がいいものをつくれば売れるという時代ではない。しかし、需要の観点からものをつくるという発想がなかなか出てこない。これから、成長するマーケットである中国、インドのニーズをきちんととらえることが非常に重要になってくるので、需要者のニーズを把握するためのマーケティング力が不可欠。
  • しかし、マーケティングには莫大なお金がかかる。これは、我が国政府の研究開発寄与率の低さにも関係してくる。企業の技術開発負担が高すぎて、高い技術を開発しても、いざ事業化しようとするときに、お金がでてこない。政府の支援が非常に重要。
  • アップグレイディング戦略、ダウングレイディング戦略のうち、新興国の中間層をターゲットにしていくにはどちらがいいのか。競争相手がいる中で、全勝はできない以上、どこにフォーカスし、どういうふうに攻めていくのか、そこを明らかにするのが非常に重要。
  • 日本企業のベンチマーティングは弱い。自分に甘く、相手に厳しいという希望的観測になってしまう。イノベーションを次々と起こしていくことに加えて、常に自分に厳しく、相手に甘いベンチマークができるよう企業風土を変えていくことが重要。

企業集約

  • 日本の企業数が多い。やはり、これまで国内市場がある程度大きかったので、海外に出ていかなくてもなんとかなるだろうと、企業間で共同幻想に陥っている。

イコール・フッティング

  • 企業の競争力において、国際的なイコール・フッティング(法人税、為替など)が重要。韓国と比較すると、法人税、為替などの影響で40%の差も出てくる。UAEインフラ受注での敗退も為替が一因だったと考える。韓国の法人税は過去平均で15%、去年に関しては10%だったのではないかという統計もある。キャッシュフローの面で相当の差がつく。

最後に増子副大臣より挨拶

  • 日本経済における問題点はもうはっきりとしてきている。あとは、これをモデル化して、如何に早急に実行していくかが鍵となる。
  • 前政権においては、過去10年間に10本の成長戦略を策定した。これをできなかったのは、政治主導が機能しなかったことに原因があると考える。
  • 議論を早急にとりまとめて、政策を早急に実行していくことが政治主導の責任であると強く感じた。
  • アジア、中東などに豊富なマーケットがあり、この市場をオールジャパン体制で如何に獲得するかが重要になってくる。
  • 国益の観点から、国、企業を個別にクリーンに分けるのではなく、オールジャパン体制であらゆる面で連携していくことが必須な時代になってきていると強く感じる。
  • 直嶋大臣を先頭に、経済産業省はオールジャパン体制で日本の産業経済、エネルギーなどあらゆる分野をリードしていきたい。

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最終更新日:2010年3月5日
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