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ふれあいニュースレター

(政府原子力被災者生活支援チームからのお知らせ)
第12号
平成24年3月1日

○今週の「ほっと・ニュース」

〜すべては被災者と被災地を思う心から〜
○ 常に被災者・被災地の目線・立場に立ち、被災地で何が実現できたかを考えながら、心のこもった仕事をする。
○ 被災地のニーズに現地でワンストップで対応する。このため、高い専門性と調整力、提案力を身に付ける。
(復興庁職員「仕事の心構え」から)

○ニュース

・福島復興再生特別措置法案を閣議決定しました(2月10日)!!

政府は2月10日、地震や津波による被害に加え、原子力災害により深刻かつ多大な被害を受けている福島の復興・再生を図るため、「福島復興再生特別措置法案」を閣議決定し、国会に提出しました。この法案において国は、福島の地方公共団体の自主性・自律性を尊重しつつ、国の責務として、原子力災害からの福島の復興・再生に関する施策を総合的に策定し、実施することとされています。
「福島復興再生特別措置法案」に具体的に盛り込まれた内容は次のとおりです。
1)避難解除等区域の復興・再生のための国による公共施設の工事の代行や、課税の特例などの特別の措置
2)放射線による健康上の不安の解消など安心して暮らすことのできる生活環境の実現のための措置
3)原子力災害からの産業の復興・再生のための規制の特例などの特別の措置や、新たな産業の創出等に寄与する取組の重点的な推進など

・警戒区域内にある自動車に対する賠償を開始

東京電力株式会社は2月7日、自動車の賠償を開始することを発表しました。今回開始した賠償では、現在も警戒区域内にある自動車(二輪、特殊自動車を除く)のうち、次の条件のいずれかに該当する自動車が対象となります。
1)東京電力の原子力事故に伴う警戒区域の設定により、管理不能となったため故障した自動車
2)東京電力の原子力事故に伴う放射線量が基準値を超えたことによって、警戒区域外への持ち出しができない自動車
3)警戒区域内にあり、再使用または譲渡する意思がないため、東京電力の原子力事故に伴う国土交通省の特例措置により、永久抹消登録済みの自動車

賠償金額は、平成23年3月11日時点(リース車両の場合はリース契約終了時点)の中古車市場において同種同等の自動車を取得する場合の費用を算定することとしています。また、カーナビなどの装飾品がある場合は、それらも含んだ算定を行うこととしています。

請求書類のお申し込み及び損害賠償に関するお問い合わせ先
「福島原子力補償相談室(コールセンター)」

・電話番号:0120-926-404
・受付時間:午前9時〜午後9時

今回は、警戒区域にある一部の自動車のみが賠償の対象となっていますが、東京電力では、土地、建物、家財等その他の財物についても、準備が整い次第、順次ご案内することとしています。

・除染技術実証試験事業の進捗状況について

内閣府では、独立行政法人日本原子力研究開発機構に委託して、今後の除染作業に活用し得る優れた技術を発掘し、除染効果、経済性、安全性等を確認するための除染技術実証試験事業を行っています。選定した技術提案は、土壌、下水汚泥、公園、道路、建物、がれき、植物、水、森林、木材等を除染対象とした25件ですが、今回、現在行われている実証試験のうち、いくつかの除染方法とその結果をご紹介します。

【道路の除染】
超高圧水による洗浄

最大280メガパスカルという通常の高圧水洗浄機の約10から20倍の超高圧水を使用してアスファルト舗装された道路の表面などを除染します。また、除染と同時に水を吸引・回収し、汚染された水による汚染拡大を防止するとともに、回収した汚染水から放射性物質を除去する処理を行い、再度除染に使用するという水のリサイクル技術の試験も行っています。
福島大学構内で実施した「インターロッキング」というブロックを組み合わせた舗装面の除染実験では、通常の高圧水洗浄機ではほとんど効果がなかったインターロッキングに対して、放射性物質による汚染を半分から10分の1以下に除染することができました。

【森林の除染】
固化剤を用いた木材表面の除染

森林の除染では、森林の下草や落葉層をとったり、樹木の枝打ちや伐採を行うことがありますが、これらの除染方法では、放射性物質に汚染された枝や樹木が大量に発生します。このため、除染により発生した伐採樹木等の除染を行い、発生する汚染物質を減らす実証試験を川俣町で実施しています。
具体的には、伐採樹木等の表面に固化材を散布し、乾燥させた後に、破砕により木質チップを製造し、固化材により汚染を吸着したものと、除染された木質チップとを分けて、回収する方法を実証しています。

【土壌やがれきの除染】
分級等による土壌からの放射性物質の分離

土壌やがれきの除染技術については、警戒区域内に小型試験プラントを設置するなどして試験を行っています。
例えば、富岡町内では、運動場に小型プラントを設置し、運動場の土を洗浄して、土壌の粒子の大きさごとに分けて(分級)、放射性物質を分離し、分けられた粒子によってはさらに熱処理をして、汚染された土壌の量を減らす方法を試みています。併せて、洗浄で発生した水の除染試験も行いますので、土壌洗浄における一連の工程をトータルで実証することが期待されています。また、楢葉町内で行っているものは、細断したがれきをドラムの中で水洗いして除染効果を確認しています。

今回、実証している除染技術については、今後の除染作業をより一層効率的・効果的に推進するため、その成果を広く公開する予定です。

○大切なお知らせです!

・平成24年3月1日以降も、引き続き、「医療費の一部負担(窓口負担)」と「介護サービスの利用者負担」の減免が受けられます!!

東日本大震災による被災区域の住民の方や、東京電力福島第一原子力発電所事故による避難指示等の対象となった方については、医療機関や薬局の一部負担金、入院時の食費・居住費、介護サービスの利用者負担等の減免措置が適用されてきましたが、このたび、この免除措置の扱いが変更となりましたのでお知らせします。

1.「医療費の一部負担(窓口負担)」の免除期間の延長等
平成24年3月1日以降も、以下の方については、引き続き、医療機関等の窓口負担は免除となります。

■東京電力福島第一原子力発電所事故により警戒区域等に指定された地域の住民の方(※1)
(警戒区域、計画的避難区域、旧緊急時避難準備区域、特定避難勧奨地点(実際に避難を行っている方)に指定された4つの区域等の住民の方)
一部負担金:平成24年2月29日→平成25年2月28日まで延長

■警戒区域等以外の地域の住民の方で、国民健康保険、後期高齢者医療制度及び全国健康保険協会にご加入の方(※1)(※2)
一部負担金:平成24年2月29日→平成24年9月30日まで延長 

(※1)震災後、他市町村へ転出した方を含みます。
(※2)その他の医療保険にご加入の方は、ご加入の保険者により、引き続き、窓口負
担が免除されることもありますので、詳細については、ご加入の保険者へお問
い合わせください。

国民健康保険、後期高齢者医療制度及び全国健康保険協会にご加入の方は、お手持ちの「一部負担金免除証明書」の有効期限欄に「平成24年2月29日まで」と記載されている場合でも、引き続き使用することができます。
なお、その他の医療保険にご加入の方については、窓口で負担免除されるためには、免除証明書の更新が必要となります。
※ただし、「福島県の以下の市町村国保にご加入の方」または「福島県の後期高齢者医療制度にご加入の方で、保険証に記載された住所が以下の市町村である方」は、平成24年9月30日までは、引き続き、免除証明書の提示は不要です。
(広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村)

【ご注意ください!】
次の場合の自己負担の免除については、平成24年2月29日となります。
・入院時の食費、居住費
・被保険者証を医療機関等の窓口で提示できなかった場合
・柔術整復師、あんま師、はり師、きゅう師、マッサージ師による施術  等

2.介護サービスの利用者負担の減免期間の延長等
平成24年3月1日以降も、以下の方については、引き続き、介護サービスの利用者負担が減免となります。

■東京電力福島第一原子力発電所事故により警戒区域等に指定された地域の住民の方(※1)
(警戒区域、計画的避難区域、旧緊急時避難準備区域、特定避難勧奨地点(実際に避難を行っている方)に指定された4つの区域等の住民の方)
平成24年2月29日→平成25年2月28日まで延長
(※1)震災後、他市町村へ転出した方を含みます。

■警戒区域等以外の地域の住民の方(※2)
 平成24年2月29日→平成24年9月30日まで延長 
(※2)減免は、市町村により異なりますので、詳細については、市町村へお問い合わせください。

福島県内の以下の市町村の方(地震発生後に他の市町村へ転出した方を含む)は、免除証明書の有効期限が「平成24年2月29日」となっていても、平成24年9月30日まで、引き続き使用することができます。
(福島市、いわき市、二本松市、田村市、南相馬市、伊達市、桑折町、国見町、川俣町、中島村、古殿町、三春町)
なお、福島県の以下の町村の方は、引き続き、免除証明書の提示が不要です。
(広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村)
※免除証明書に関してご不明な点があれば、市町村の窓口にお問い合わせ下さい。

【ご注意ください!】
介護保険施設等の食費・居住費等の減免については、平成24年2月29日までとなります。

○暮らし関連情報

・県外避難者を対象とした「健康診査」が始まります!!

福島県は、県民の健康状態を把握して長期的に見守っていくとともに、生活習慣病の予防や早期発見、早期治療につなげることを目的に県民健康管理調査「健康診査」を実施しています。
このたび、この健康診査について、避難区域等住民の県外避難者を対象として県外医療機関における健康診査を実施することとしましたので、お知らせします。なお、受診対象者には、1月下旬から順次、受診案内通知を発送しております。

【参考】避難区域等県外受診対象者数及び受診方法
対象者総数 約42,100名
(1) 15歳以下 約 8,400名
県外の協力小児医療機関(488機関)で個別に受診
(2) 16歳以上 約33,700名
県外の協力医療機関(約250機関)で個別に受診

・「がんばろう ふくしま!大交流フェア」を開催します

福島県は、復興へ向けてがんばる福島、元気な福島を感じていただくため「がんばろう ふくしま!大交流フェア」を開催します。入場は無料ですので、ぜひご来場ください!

日時 平成24年3月20日(祝・火) 午前11時から午後5時まで
場所 東京国際フォーラム展示ホール・地上広場

元気な“ふくしま”をまるごと体感できる復興イベント
○俳優西田敏行さんが福島への想いを語る知事とのトークショー
○復興のシンボルとして全国を駆け回ったフラガールのダンスショー
○なみえ焼きそば、ふくしま餃子などのご当地グルメコーナー
○県内ゆるキャラ大集合!あのひこにゃんも応援に!
○元気を届ける「越尾さくらミニライヴ」
○ふくしまのいいもの満載!展示物販コーナー
元気な“ふくしま”をまるごと体感できる復興イベント

同日
開催
 「福島県避難者大交流会」
主催:公益財団法人さわやか福祉財団
会場:東京国際フォーラムホールD1
「福島県避難者巡回相談会(暮らしサポートミーティング)」
主催:経済産業省
会場:東京国際フォーラム展示ホール前セミナー室2

お問い合わせは福島県観光交流課まで
電話024-521-7287

○読者コーナー<ご意見・ご質問・近況報告など>
ふれあいニュースレター事務局では、引き続き、皆様のご質問や近況、紙面へのご意見などを募集していますので、お気軽にお寄せください。

○「ふれあいニュースレター」バックナンバーのご案内
過去の「ふれあいニュースレター」につきましては、以下のアドレスよりご覧いただくことが可能です。ぜひご覧ください。
http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/kinkyu.html

○「守ります!福島〜政府原子力被災者生活支援チームQ&A〜」(ラジオ番組)
福島県の皆様からの疑問・質問への回答や生活支援情報をラジオで放送中。

放送内容はホームページをご覧下さい。
ラジオ福島(http://www.earth0311.jp/) ふくしまFM(http://fukushima-nuclear.info/


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