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【60秒解説】デジタル市場での競争と独占の問題点
円グラフは、日本のスマホのOSシェアです。AppleとGoogleによる、寡占(かせん)であることが、ひと目でわかります。
プラットフォーマーとは?
デジタル市場の巨大企業、Google、Apple、Facebook、Amazonは、その頭文字でまとめて「GAFA」と呼ばれることがあります。このGAFAが提供するサービスの上で、販売や広告が行われていることから、このGAFAは「基盤を提供する者」という意味の「プラットフォーマー」とも呼ばれます。
便利である一方で、懸念点も
プラットフォーマーは、膨大な情報をわかりやすく整理して提供してくれているので、私たちの生活にとって大変便利なものです。しかし、他方で、個々の商品やサービスを提供する事業者にとっては、必ずしも良い面ばかりではありません。
開発に集中できる代償
例えば、スマホ向けアプリの開発者は、プラットフォーマーを通じた販売・決済が義務となっています。30%程度の手数料を払い、価格設定も120円や240円といった決まった額しか選べないこともあります。販売を一任できて手間が省けるとも言えますが、今後、プラットフォーマーの地位が強まっていけば、さらに開発者に一方的な契約変更が強いられるおそれもあります。
公正な競争がなされているか
経済産業省の研究会は、こうした競争上の問題について報告書をまとめました。さまざまな事業者を調査しましたが、限界もありました。プラットフォーマーとの秘密保持契約が壁になって、実態が必ずしも明らかにならなかったのです。実態を明らかにするためには独占禁止法に基づく強制力のある調査も必要ではないか、との指摘も出ています。
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最終更新日:2016年9月28日