また、1970年代には、海や湖の「富栄養化」という現象も問題になりました。これは、合成洗剤の界面活性剤の力を強めるために添加されていたリン酸塩などを栄養分にプランクトンが増えすぎてしまう現象です。リン酸塩は、肥料の成分のひとつであり、カルシウムやマグネシウムなどをふくんだ水でも泡立ちがよくなるように利用されていました。富栄養化になると、魚のえらにプランクトンの死骸がつまったり、水中の酸素が不足して、水生生物の生態系に異常をきたしてしまうのです。1977年には、滋賀県の琵琶湖で赤潮が大発生して深刻な問題になりました。 |