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化学の探検に出かけよう!お花屋さん (保護者・先生方へ)殺虫剤を安心・安全に使うために
1. 農作物を育てる殺虫剤 2. 健康を守る殺虫剤
3.害虫ってなんだろう  
復習してみよう!クイズのコーナー (保護者・先生方へ)殺虫剤を安心・安全に使うために
人間と殺虫剤

(除虫菊 写真提供:尾道市)人間は、農作物を十分に得るため、様々な工夫をこらして害虫と戦ってきました。古代ギリシャではオリーブ油のしぼりかすが殺虫剤として使われていたそうです。また古くから硫黄で薫煙すると殺虫効果のあることも知られていました。17世紀末にはフランスで害虫駆除にたばこの葉を使っていました。19世紀には蚊取り線香の原料である除虫菊や、南洋・熱帯地方のデリスという植物の根にも殺虫効果があることが分かってきました。20世紀前半までは無機物、天然物の農薬が使われていたのです。

化学合成殺虫剤の誕生

1930年代から化学農薬の開発がヨーロッパ、アメリカで始まりました。第二次世界大戦を目前にして、除虫菊やデリス根など、当時の農薬の原料をアフリカやアジアから輸入することが難しくなったためと言われています。
1939年にはDDTがスイスで開発されました。日本で化学合成殺虫剤が本格的に使われるようになったのは第二次大戦後のことです。安価でしかも大変有効な殺虫剤として広くつかわれるようになりました。戦後の食糧難を救ったのは除草剤、化学肥料と共に、化学合成殺虫剤だったのです。

「サイレント・スプリング(沈黙の春)」
(「沈黙の春」の表紙 写真提供:レイチェル・カーソン日本協会)

このように農業の生産性を向上させた殺虫剤ですが、環境汚染問題の警告が発せられました。それは1962年、アメリカの生物学者レーチェル・カーソンの「サイレント・スプリング(沈黙の春)」が刊行され、DDTなどの有機塩素系農薬の危険性を指摘したのです。
有機塩素系農薬は毒性が強く、自然界で分解されるためには長い時間がかかるので、食物連鎖により濃縮され環境に大きな害が出る可能性があったのです。
これ以後殺虫剤の毒性、残留性や使用法に検討が行われ、日本では1969年から1971年にかけて有機塩素系殺虫剤の生産中止の処置がとられました。

現在の殺虫剤

有機塩素系の殺虫剤に置き換わっていったのが、より毒性、残留性が低い、有機リン系殺虫剤、カーバメイド系殺虫剤です。その後ピレスロイド系殺虫剤が開発され、有機リン系殺虫剤と共に現在の殺虫剤の主流になっています。ピレスロイドとは蚊取り線香の原料である除虫菊の殺虫成分を化学合成したものです。このピレスロイド系殺虫剤は一般に多くの種類の害虫に効果的で、低薬量で効果があります。欠点としては、魚に対する毒性の強い化合物が多いこと、害虫に抵抗性が出やすいなどです。

また従来の殺虫剤と違うタイプの殺虫剤も開発されています。生物農薬と呼ばれる、微生物、線虫、天敵昆虫を利用したものです。他にも昆虫のホルモンや性フェロモンを利用する殺虫剤もあります。

現在、家庭用の殺虫剤は「薬事法」で、農業用は「農薬取締法」によって規制されています。規制している法律は違いますが共通して使われている成分もあります。いずれにしても国によって安全と考えられる化学物質の種類や濃度が厳しく決められているのです。

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