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表彰式・シンポジウム開催報告

平成27年度 開催報告

◇開催日時・場所

 日時:平成27年3月16日(水)15:00~17:30 
 場所:イイノホール(東京都千代田区内幸町2丁目1-1 イイノビル4階)
 対象:企業関係者、メディア関係者、学生ほか
 主催:経済産業省  共催:東京証券取引所

「なでしこ銘柄」とは

なでしこ銘柄は、東証一部上場企業の中から、業種ごとに、女性が働き続けるための環境整備を含め、女性人材の活用を積極的に進めている企業を紹介する事業です。「多様な人材を活かすマネジメント能力」や「環境変化への適応力」があるという点で、「成長力のある企業」であるとも考えられます。
女性活躍を推進する企業のすそ野を広げるという点で、「新・ダイバーシティ経営企業100選」との相乗効果が期待されています。
詳細はこちら(経済産業省HPへ)

開催概要

15:00~15:10 開会 主催者挨拶
経済産業省 大臣官房審議官(経済産業政策局担当)保坂 伸 
15:10~15:40 第1部 新・ダイバーシティ経営企業100選受賞企業紹介
新・ダイバーシティ経営企業100選 事業紹介: 佐藤 博樹 氏
  新・ダイバーシティ経営企業100選 運営委員会委員長(中央大学大学院戦略経営研究科 教授)

新・ダイバーシティ経営企業100選表彰企業発表(スライド)、運営委員による講評
15:40~16:30 第2部 パネルディスカッション~企業の本音:ダイバーシティ経営の意義~
◇デモレータ:
佐藤 博樹 ダイバーシティ経営企業100選運営委員長
◇パネリスト:
KDDI株式会社
 田中 孝司 氏(代表取締役社長)
 矢野 絹子 氏(コミュニケーション本部)
サトーホールディングス株式会社
 松山 一雄 氏(代表取締役執行役員社長 最高経営責任者(CEO))
 渡部 彩 氏(デザインプロモーション株式会社 社長) 
16:30~16:40 休憩
16:40~17:05 第3部 平成27年度「なでしこ銘柄」発表
ご挨拶: 株式会社東京証券取引所 代表取締役社長 宮原 幸一郎
「なでしこ銘柄」発表: 脚本家 大森 美香 氏
17:05~17:30 第4部 新・ダイバーシティ経営企業100選表彰式・閉会
ご挨拶:経済産業大臣政務官 北村 経夫
表彰状・盾の授与
写真撮影(新・ダイバーシティ経営企業100選、なでしこ銘柄)

※肩書きは、2016年3月16日時点

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◇アルバム(写真)

【開会・主催者挨拶】

開会・主催者挨拶の写真その1

保坂審議官 挨拶
「我が国の経済成長のためには、女性、外国人、高齢者、障害のある方など、多様な人材が能力を最大限発揮し、企業の価値創造に参画していくことが必要。また、本年4月から「女性活躍推進法」が本格的に施行される。その真価は、形だけ・数だけ女性を揃えるのではなく、女性をはじめとする多様な人 材の持つ力を引き出すことで、企業の競争力強化につなげることであり、まさに経営の手腕が問われる。」

【第1部 ダイバーシティ経営企業100選受賞企業紹介】
新・ダイバーシティ経営企業100選表彰企業をスライドで表示するとともに、運営委員による講評をいただきました。

【第3部】の写真その1

佐藤運営委員委員長による事業紹介
「新・ダイバーシティ経営企業100選は、ダイバーシティ経営企業100選の趣旨を引き継いで、多様な人材に働く機会を提供するだけでなく、企業経営に貢献する、イノベーション、生産性向上の仕組みを作っている企業を表彰。 今年度は、エントリー148社、受賞企業は34社であり、倍率も高く、全体として水準上がっている印象。」

【第3部】の写真その2

大久保委員 講評
「建設業が、ダイバーシティに取り組むのは、長期的な人材不足と無縁ではない。女性にとって、働きやすい労働環境を整えることは、全ての人材にとって働きやすい環境を用意しているというメッセージになる。 日本も4年後にオリンピックがあり、建設業も女性活躍推進を一つの切り口として、取組が規模を越えて始まっていると実感。」

【第3部】の写真その3

竹中委員 講評
「建設、製造は、男の汗の職場。様々な工夫をこらして、女性が活躍とうい状況を作りだされていた。私自身が、チャレンジドを納税者にできる日本を目指して、活動を25年やっている。 この分野での応募が少ないのが残念。法定雇用率を超える活躍を期待。」

【第3部】の写真その4

谷口委員 講評
「受賞企業の共通点が2つある。1つは、実践を促す組織変革が行われていること、2つは全社的な経営方針としてダイバーシティを浸透させていること。既存人材がダメ、新しい人材が良いという単純な優劣づけでなく、多様な観点、解釈、発想の組み合わせの相互作用がイノベーションを生みだすことがダイバーシティの醍醐味である。 トップがダイバーシティの取組の誤解を払しょくし明確な経営方針として示すことが重要。未来に向けた組織の変革を行い、それが成果に結びついている企業を評価した。」

【第3部】の写真その4

阿部委員 講評
「ダイバーシティとは、社員の自律を求めること。一人一人が自分の考えに基づいて行動し、生産性を上げていくことが求められる。社風や会社の目的という制約の中で自律する。 受賞企業の多くが、社員の自律を促すような動機付けを行い、教育、システム、マネジメント、業務改善を行っていた。自律した社員が多い会社ほど、生産性が高いという研究結果もある。」

【第3部】の写真その4

アメージャン委員 講評
「女性=ダイバーシティ経営という概念になってきていると思われるが、外国人活躍は、更なる取組に期待。その中で、興味深い事例は、ワークプロセスの改善により外国人の活躍が可能となったもの。 また、研究によるとダイバーシティ経営は、男性の意識改革が大事。働き方改革については、本来は、組織改革やビジネスモデル改革も必要だが、そこまで考えている企業は少ない。」

【第3部】の写真その4

村上委員 講評
「多様な人材の中の誰かが誰かに働き方を合わせるのではなく、全体としてよりよいシステムを構築できている企業が成功している。 外国人社員に対して研修や日本理解のサポートを提供するだけではなく、日本人社員についても海外に100人派遣し、日本人の国際化も進めている企業がその例である。 日本人と外国人の双方への取組を行ったり、業務の標準化、グローバルでシームレスな経営管理を取り入れたりしている企業が表彰に値する。」

【第3部】の写真その4

武石委員 講評
「ダイバーシティ経営を進める上でやるべき事が標準化してきた。働き方改革、管理職へのマネジメント支援、従業員のキャリア多様化などが受賞企業の共通項。 今後の課題は、人事部が、これまでよかれと思ってやってきた育成・異動を、これからは、従業員側のキャリアプランや個別事情を如何に受け止めて、企業の経営につなげていくか。 企業と従業員の関係構築の新しい事例を期待。」

【第3部】の写真その4

深沼委員 講評
「審査基準が同じなかで、多くの中小企業が受賞した。民間で働く人の7割弱が中小で働いている中で、中小企業にもダイバーシティ経営を浸透させていくことが大事。 それには、取引先、業界、地域の理解も必要である。受賞した中小企業におかれては、それぞれの地域や業界をリードしていただき、ダイバーシティ経営を広めていただきたい。」

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【第2部 パネルディスカッション ~企業の本音:~ダイバーシティ経営の意義~】
中長期的な成長を目指す企業にとって、企業競争力の強化に直結する「ダイバーシティ経営」とは何かについて考える契機として、「ダイバーシティ経営企業100選」に選定された企業から、経営者と女性社員のペアで登壇頂き、 経営者からは、経営戦略としてダイバーシティに取り組む意義を、女性社員からは経営層の思いをどう受け止め、日々の業務に取り組んでいるかについて、現場の声を代表して語って頂きました。


【第2部】の写真その1
佐藤委員長
【第2部】の写真その2
パネリストの皆様
【第2部】の写真その2
サトー 松山社長

<松山氏 プレゼンテーション>
(サトーホールディングスについて)
  サトーは、変わった会社です。社長の私は、中途採用で、一度退職して、10年後出戻りで社長になった。先代の経営者から、引き継いだ価値観なども、変わったものが多い。採用は「鶏鳴狗盗」、「玉石混淆」と経営規範にも書いてある。その意味は、 個人の「違い」に注目し、個人としてきらりと光るものがあれば、そのポテンシャルにかけて採用という方針を示した。その他、「お疲れ様です」、「させていただきます」、「~の方から」は、使用禁止用語としている。例えば「お疲れ様です」は朝の挨拶にふさわしくない。 もっと頭を使うようにということで、禁止した。海外出張は、緊張感を持つため、役員でも原則一人旅、等。
  あまのじゃく経営と言っていたが、人と違うことをやってイノベーションを起こしていくということを狙っている。 サトーは、バーコードやICタグなど自動認識技術で人、モノ、情報をつなぐという「情物一致」がビジネスモデルの根幹。ラベル等の媒体で情報を収集する「最後の1センチ」を埋めるのが、私達の仕事であり、世界中のお客様から信頼される自動認識ソリューションの会社になりたいと思っている。 現在、創業76周年で、竹加工機械、結束機から創業した。スーパーマーケットが登場し、創業者の佐藤陽が、ハンドラベラー(値札貼る機械)を発明し、ここから大きな会社になっていく。アメリカでバーコードが登場してから、サトーでも技術者を採用し、世界初のバーコードプリンターを作った。そして今はモノからコトへビジネスを転換させている。機械セクターだが、モノづくりをベースとしたソリューション主体のビジネスモデルに変わろうとしている。
(ダイバーシティの取組について)
フェーズ1 90年代ダイバーシティと言う言葉はなく、社員がみな活躍できる会社を目指した。特に女性の活躍に力を入れ、女性初の管理職もでた。シール業界はもともと男性社会であったが、女性だけの営業部隊をはじめて作り、今では主力ビジネスの一つに成長している。女性の抜擢も進めた。フェーズ2 制度の充実から女性が長く活躍できる職場にするという方策に注力した。女性初の社外取締役、女性初の執行役員も誕生している。しかし、女性の営業職は、60%の離職率だった。 フェーズ3 試行錯誤を重ねる中、長く働くに加えて、女性の「私達」が本当に活躍できる会社にという声があがった。私が、社長に就任したのが4年半前で、そのときに、経営戦略・中期経営計画の柱にダイバーシティを入れた。社長直轄組織として、ダイバーシティ推進室を設置した。それだけでなく、現場のダイバーシティ推進委員会も設置。あえて、営業のトップに委員をやらせている。 フェーズ4 最大の反省点は、いろいろやって風土は変わり、意識も変わったが、女性管理職比率は、約8%弱にとどまっていること。そのため、2020年度に25%と3倍にするというコミットメントを発表した。
(渡部 彩 氏(デザインプロモーション株式会社 社長)紹介)
渡部は、デザインプロモーション会社の社長で、これは新しく作った会社。彼女が私のところに、シールだけでは価格競争となることが多いので、商品企画、商品調査、マーケティングを含む総合提案で、付加価値をとれるビジネスをやりたいと直訴してきた。初代部長に抜擢し、やらせた。今年度から独立し、将来はIPOしてほしいと思っている。

【第2部】の写真その2
KDDI 田中社長

<田中氏 プレゼンテーション>
(KDDIについて)
通信事業の会社であるKDDIは、2000年にDDIとKDDとIDOが合併して出来た。その後も、合併・統合を続け、16社が一緒になっている状況。多数の会社を合併・統合していくと、それぞれの会社の価値観、社風、文化が違うので、 一つの目標に向かって走らせるのに、方向が合わないというのが10年くらい続いていた。KDDIは、多数の会社が一緒になったという真にダイバーシティのある会社であるが、企業の理念・価値観をそろえるために、2000年にKDDIフィロソフィを作り、その後2013年に改定した。 KDDIフィロソフィの第1章「目指す姿」には、「ダイバーシティが基本」という項目を掲げている。

(ダイバーシティの推進について)
ダイバーシティがすでにあるのに、基本に据えたのは、多様性は企業に活力を与えると思っており、多様性を企業の根幹に置くため。ところが、多様性が基本といいながら、細かい点では、まだ出来ていないことが分かり、ダイバーシティ推進活動をはじめた。やはり、女性はマイノリティになっているのではないかと気づき、5年前くらいから、ポジティブアクションを取り始めた。具体的に、女性の登用・育成の取り組みとして、隣にいる矢野をはじめ、専務以上の役員に補佐職としてつけて、役員の仕事の全部を見てもらおうという活動をしている。今までは、男性が優先される企業経営が続き、女性で40歳になっても、バックオフィスやサポート業務しか経験していない人も多かった。そのため、できるだけショートタームで色々な世界を見てもらうために、役員補佐制度を導入した。矢野は社長補佐の1期生。 また、営業の第一線には男性が多いという状況の中で、女性を後押しするため、「エイジョカレッジ」という異業種の営業の女性とネットワークを作る取り組みも行った。 これらの取り組みにより、矢野が宣伝部長として、三太郎シリーズというプロモーションを行うなど、3年目に成果をあげた。宣伝というと、感性のものと捉えがちだが、非常にロジカルにやらないと成果がでない。この三太郎シリーズは、全業種の中で好感度№1を獲得した。また、ハンドソープで洗えるスマホは、子どもが携帯電話をなめることを気にしていたママの女性社員が開発して、ヒットした。こうした成果がでてきている。女性の登用状況は、女性ライン長比率で7.1%となった。2020年に向けて倍増以上の200名のライン長誕生を目指していきたい。 その他、障がいのある社員、シニア、外国人社員、LGBTの理解促進も積極的に進めている。障がい者は186名いるが、バックオフィスの業務が中心だった。障がいを持ったお客さまがいらっしゃるので、障害のある社員が、自ら志願して、障がいがある方への対応業務を始めた。そのときの上司も女性だったが、手話による接客手法を開発し、彼がロールモデルになって、それに続く人もでてきた。 働き方についても、仕事と育児の両立を支援。シニアになると介護との両立支援が、大きな課題となっている。このようなことを積極的に進めると同時にメリハリのある働き方を推進した。 女性活躍推進を進めることで、あらゆるダイバーシティの推進を拡充していきたい。

<ディスカッション>
(佐藤氏)
企業の合併で、元々の所属の企業のフィロソフィをまとめていくことが大事。多様な属性の人が活躍、多様な考え方を持った人を受け入れて活躍できることが大事だが、組織としてまとまるためには、経営理念なり行動規範が大事。どういう風に浸透させているのか。
(田中氏)
価値観が多様すぎるのをまとめるのは、とてつもなく大変だった。本部長レベルでは、月1回必ず集まって話すなど、会社の各階層、部門横断、社員全員で、200~300回、価値観や目指す方向を合わせるということに取り組んでいる。
(佐藤氏)
受入れながら、会社としてのまとまりを保つという背反することをやっていくので、続けることが大事。現場で働いている人はどう受け止めているか。

【第2部】の写真その2
サトー 渡部氏

(渡部氏)
弊社の場合は、女性だと意識させられたことはない。個として扱われている感じがしており、女性だから大変だと思ったことはない。 大変さは、男性の大変さと同じ。こういう場に来ると、久しぶりに私は女性だったと思い出す。入社したのは、ダイバーシティ推進のフェーズ2くらいのときで、女性だけがいる営業部隊があり、そこの出身だったが、女性と特別に扱われたこともない。 (佐藤氏)
男性、女性ではない。男性もいろいろ、女性もいろいろ。それぞれの能力に応じて、任せてもらえるのがダイバーシティ経営。長く取り組んできた中でも、女性の管理職が増えてこなかった課題というのは? (松山氏)
組織には、独特の空気があるが、それは明文化されていない。空気が、女性管理職など女性の活躍という可能性を除外していくところがある。 空気というのは、一つには、仲間意識。飲みに行くなど、男性にとって心地のいい組織で、職場風土は、男性中心的なのが残っていたと思う。
(渡部氏)
「空気」もあったが、女性の部下を見ていると、女性は、やりがいがあれば、役職は低くてもよいという人が多い。自ら昇進を望まない人が多かったと思う。身近な人たちが、役職があがっていくのをみると、それほど難しいことではないと分かり、やってみようという人も増えたと思う。
(佐藤氏)
KDDIでは、役員補佐に女性を登用したことは、画期的であるし、しかも効果があったという。1期生にお会いできてうれしい。実際の活動はどうだったか?

【第2部】の写真その2
KDDI 矢野氏

(矢野氏)
1期生は、役員補佐という制度が、よく分からない状態で集められ、とにかく役員と行動をともにしましょうと言われた。実際に、役員について1年半の間、社内の会議もずっと一緒に出席していた。 会社はこうして動いているのか、経営というのはこういう目線で考えているのか、というのを間近に見たことで、今まで自分が見ていた世界が狭かったことを実感できた。 それ以前は、事業部の中の企画をする部署にいて、組織の一部しか接点がなかったことを実感した。補佐職を通じて、関連部署の色々な人と出会って、会社を動かしている人が、どのような人か分かり、人を知る機会を得たことが、今の仕事でも役立っている。 宣伝プロモーションをするには、色々な商品・サービスがどこの部署でどのような思いで作られたかという背景を知らないとできない。
(佐藤氏)
役員全員に補佐をつけたのか?役員側にとってのメリットは?
(田中氏)
専務以上の役員5人に補佐をつけた。役員補佐は、役員を補佐するイメージだが、実際には、補佐はできず、役員にとっては負荷でしかない。それでも、後進を育てようと私が提案して始めた。 補佐の候補を選ぶことが、まず大変だった。女性のリストの中から選ぶが、人材が不足している。社内には、役員補佐になるのは将来の役員候補だと宣言している。 一方、他の部署から見れば、役員補佐に了解をとれば、役員の了解をとったことと同じで、役員補佐に聞けば、何でも教えてくれるという存在となる。あまりにレベルが低いと問題になるし、役員候補というコミットをしているので、しっかり教育する。
(佐藤氏)
最後、会場、社内へのメッセージをお願いします。
(渡部氏)
私は、会社が凄く好きで、新人の時代から、会社が楽しかった。また、会社のサービスにも自信がある。こうしたサービスを拡大していきたいという気持ちに対して、女性も男性も年齢も国籍も関係ないこととして、集まった存在として、これからも変わらずやっていければいい。 そういう会社が増えていけば、日本全体も盛り上がると思う。
(松山氏)
渡部のようなリーダーがどんどんで出てきて、自由にやってもらうのがよい。それを阻害するのは、空気であるが、空気は見えないので、壊しづらい。しかし、壊したときには分かる。トップは、空気を壊した人間を褒め続けていくことが必要。
(矢野氏)
女性社員も変わらなければならない。チャレンジしていかなければならない。経営のコミットに応える女性社員も意識を高めていかないといけない。役員補佐には、男性もいて、男女両方がやっていくという点でも良い制度だと思う。
(田中氏)
ダイバーシティ推進活動は、いろいろなことにチャレンジして、失敗したものもある。成功したものの一つが、役員補佐の制度。補佐の視野が広がるというのを本当に感じている。 社員を引き上げるときには、この人が職責に応えられるかどうか不安になるが、機会を与えるということは重要。期待通りにいかないこともあるが、役員世代が、後進にチャンスをあげるということを勇気をもってやるべき。

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【第3部 平成27年度「なでしこ銘柄」発表】

平成27年度の「なでしこ銘柄」の発表は、来賓として脚本家の大森美香氏にお越しいただき、お祝いの言葉をいただきました。また、代表企業2社に選定証の授与を行いました。

【第4部】の写真その1
東証宮原社長 挨拶
「投資の世界においても、女性活躍が重要なファクターという認識が広まっている。欧米をはじめ諸外国では、取締役会のダイバーシティが、コーポレートガバナンスにおける重要な要素として認識され、 ダイバーシティをはじめとするESG要因を考慮した投資を年金基金等の機関投資家が積極的に採用している。企業サイドにおいても、「コーポレートガバナンス・コード」で、サステナビリティーを巡る課題への対処や、 女性の活躍促進を含む多様性の確保等が求められている。なでしこ銘柄選定が、上場会社における女性活躍推進に関する取組みや情報開示の促進の一助となり、ダイバーシティ観点での投資意識の醸成に貢献できればと考える。

【第4部】の写真その1
脚本家 大森美香氏 挨拶
「朝の連続テレビ小説「あさが来た」の脚本を執筆した。主人公のモデルの広岡浅子さんは、幕末から大正と、まだ女性が働くという概念がない時代において、道を切り開いて、男も女も働くのに関係ないという気概を持って働いた女性。 脚本を書くにあたって、女性が働くことについて色々と考えた。自分を振り返っても、周りの友人を見ていても、女性が働くことは普通であっていいはずなのに、こんなにも難しいものなのかと感じていた。なでしこ銘柄に選ばれた企業は、 難しさを感じながらも、前に進んでいる素晴らしい企業。今後も憧れられる存在として、「なでしこ銘柄」選定が続いていくことを期待する。」

【第4部】の写真その1
トッパン・フォームズ株式会社 櫻井社長から一言
「当社は外資と合弁してスタートした51年前から多様性を受け入れる風土がDNAとして受け継がれてきており、それが当社にとって大きな財産である。女性活躍のためには、ライフイベントに左右されない働き方や制度を整えることが重要であり、時間の長短ではなく働き方の質で考えたい。」

【第4部】の写真その1
トレンダーズ株式会社 黒川取締役兼常務執行役員から一言
「女性が活躍して、続ける環境を作るためには、女性役員の存在が大きい。そのような人材の育成を推進していくことを考えている。」

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【第4部 ダイバーシティ経営企業100選表彰式】

経済産業省からは北村政務官が新・ダイバーシティ経営企業100選表彰代表5社に対し、表彰状、表彰トロフィーをお渡しし、受賞企業との写真撮g影を行いました。

【第4部】の写真その1
北村政務官ご挨拶
「新・ダイバーシティ経営企業100選」及び「なでしこ銘柄」も本年で4年目を迎え、認知が広まった。今回の表彰では、多様な人材の能力を引き出すため、働き方や、人材育成のあり方を見直し、 組織全体の成長につなげた企業が多く、これは企業が厳しい競争に勝ち残る上で、ダイバーシティ経営が不可欠であることを、経営層を含む幅広い方々に共感をえられた結果。安倍政権は、「一億総活躍社会」の実現に向け、 一丸となって女性活躍を推進し、経済産業省としても、日本を元気にする成長戦略の鍵となる政策として、引き続き普及と発展を目指していく。」

【第4部】の写真その2
株式会社KMユナイテッド 竹延社長から一言
「大阪でペンキ屋をやっている。ダイバーシティは、会社自身を研ぎ出す手段。建設業を人気ある仕事にしなければ、皆さんの大切な財産を人気のない職業の人がやっているのはよくない。人気を取り戻して、良い人材が入ってくる会社のさきがけとなりたい。」

【第4部】の写真その3
日本たばこ産業株式会社 小泉社長から一言
「グローバル化するビジネス環境、複雑化する事業環境の中で、イノベーティブな材、サービスを提供するには、ビジネスのプロセスのイノベーションも必要。その前提となるのは多様性のある人財、組織。数年前から、邁進しており、緒に就いたばかりで、受賞は面はゆいが、更にアクセルを踏めということと理解している。」

【第4部】の写真その4
富士電子工業株式会社 渡邊社長から一言
「大阪で、IHを利用した熱処理機械を作っている製造業。今は中小企業でも世界と競争していく時代。女性や外国人の活躍を推し進めないことは企業として機会損失であり、とてももったいないこと。異端を認め、その人だからこそ出せるアイディアを形にできる企業をめざしている。」

【第4部】の写真その4
株式会社カワトT.P.C 川戸社長から一言
「山口のローカルの会社で、東京を中心に全国のマンションに給水給湯配管システムを工場ユニットにして納品している。建設業は人材不足というが、地方では、女性の働き口が少ない為、海外に仕事が流出しないよう対応していきたい。このような賞を頂いた事で地方の中小企業にとってもやりがいを感じることなので、未来につなげていきたい」

【第4部】の写真その4
本多機工株式会社 龍造寺社長から一言
「九州の製造業である。九州7県の人口のピークは、1340万人、2025年には、1221万人になり、大分一県と同じ人数がいなくなる。2035年は、さらに220万人減り、長崎と佐賀県を足した人口に匹敵。九州では、ダイバーシティ経営はこれからはマスト。そういう危機感を持って取り組んでいく。」

【第4部】の写真その4
代表企業5社と北村政務官

【第4部】の写真その4
新・ダイバーシティ経営企業100選表彰企業集合写真(表彰企業、北村政務官、大森氏、佐藤委員長)

閉会挨拶
なでしこ銘柄選定企業集合写真(選定企業、北村政務官、脚本家大森氏、宮原氏)