IPCCについて
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は世界気象機関(WMO)及び国連環境計画(UNEP)によって1988年に設立された政府間組織です。気候変動に関する最新の科学的知見について評価を行い、定期的に報告書を作成しています。本報告書は国際交渉や国内政策のための基礎情報として、世界中の政策決定者に引用されています。
1990年に公表された第1次報告書以降、5年~8年に一回程度のサイクルで報告書の作成が行われています。
報告書名 (URLはいずれも統合報告書への外部リンク) | 公表年(統合報告書) |
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第1次報告書 First Assessment Report (FAR) ![]() |
1990年 |
第2次報告書 Second Assessment Report (SAR) ![]() |
1995年 |
第3次報告書 Third Assessment Report (TAR) ![]() |
2001年 |
第4次報告書 Forth Assessment Report (AR4) ![]() |
2007年 |
第5次報告書 Fifth Assessment Report (AR5) ![]() |
2014年 |
第6次報告書 Sixth Assessment Report (AR6) ![]() |
2023年 |
第6次報告書(AR6)の詳細について
最新の報告書となる第6次報告書(AR6)については、下記の通り8種類の報告書が作成されました。2023年3月の統合報告書の公表をもって第6次評価サイクルは終了となります。
2023年7月の第59回総会において新しい議長団の選挙が行われ、第7次評価サイクルが開始しました。
<特別報告書>
![]() 1.5℃特別報告書(SR1.5) 2018年10月公表 (政策決定者向け要約 環境省仮訳) |
![]() 土地関係特別報告書(SRCCL) 2019年8月公表 (政策決定者向け要約 環境省仮訳) |
![]() 海洋・雪氷圏特別報告書(SROCC) 2019年9月公表 (政策決定者向け要約 環境省仮訳) |
<作業部会報告書>
![]() 第Ⅰ作業部会(WG1)報告書 2021年8月公表 評価対象:気候変動の自然科学的根拠 (政策決定者向け要約 気象庁訳暫定訳) |
![]() 第Ⅱ作業部会(WG2)報告書 2022年2月公表 評価対象:影響・適応・脆弱性 (政策決定者向け要約 環境省暫定訳) |
第Ⅲ作業部会(WG3)報告書 2022年4月公表 評価対象:気候変動の緩和 (政策決定者向け要約 経産省暫定訳第3版2023年10月) 第1章 序と枠組み 第2章 排出傾向と駆動要因 第3章 長期目標に対応する緩和経路 第4章 短・中期的な緩和と開発の経路 第5章 需要、サービス、緩和の社会的側面 第6章 エネルギーシステム 第7章 農業、林業及びその他の土地利用(AFOLU) 第8章 都市システムとその他の居住地 第9章 建築物 第10章 運輸 第11章 産業 第12章 部門を超える/またぐ視点 第13章 国と地方(sub-national)の政策及び制度 第14章 国際協力 第15章 投資とファイナンス 第16章 イノベーション、技術開発及び移転 第17章 持続可能な開発の文脈での遷移加速 |
統合報告書(SYR) 2023年3月公表 WG1~WG3報告書の知見を統合 (政策決定者向け要約 環境省暫定訳) |
IPCCの組織構成について
年に1~2回程度行われる総会がIPCCに関する全ての決定権を有しており、ビューロー(議長団)が執筆者に関する推薦や選定を行っています。さらに、ビューローの下には3つの作業部会と1つのタスクフォースが設置されています。第Ⅰ作業部会(WG1): 気候システム及び気候変動の自然科学的根拠についての評価を行う。
第Ⅱ作業部会(WG2): 気候変動に対する社会経済及び自然システムの脆弱性、気候変動がもたらす好影響・悪影響、並びに気候変動への適応のオプションについての評価を行う。
第Ⅲ作業部会(WG3): 温室効果ガスの排出削減など気候変動の緩和のオプションについての評価を行う。
国別温室効果ガス目録(インベントリ)タスクフォース(TFI): 温室効果ガスの国別排出目録作成手法の策定、普及および改定を行う。

IPCCに関する取り組み
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)第62回総会の結果について(2025年3月4日)お問合せ先
産業技術環境局 地球環境対策室
電話 03-3501-7830(内線3524~3526)
FAX 03-3501-7697
最終更新日:2025年3月6日