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調査報告書「東南アジア・インドにおけるスタートアップ投資の現状と日本企業への提言」の概要

1.報告書作成の背景

近年では、新興国、なかでも東南アジアやインドの経済成長は著しいものとなっています。特にデジタル分野の成長は目覚ましく、その流れを牽引しているのが、現地の社会課題解決を目的としたスタートアップ企業です。日本企業にとって、製造拠点や販売先市場としての観点から、東南アジアやインドはこれまでも重要な存在でした。他方、これからは、こうした観点にとどまらず、イノベーションを共創しうる対等な「パートナー」としての存在となってきています。
東南アジアやインドにおけるスタートアップとの協業は、高い成長性が期待される一方、不確実性も高く、短期的な結果が得られないことも多い挑戦です。自社の成長戦略の実現のために投資目的を明確化し、それに合致したスタートアップ企業の探索や投資実行、投資後の関与のあり方等を検討し、必要な体制等を整備していくことが重要です。
こうした問題意識から、事業シナジーを求めて、これから東南アジア・インドにおけるスタートアップと本腰を入れて協業を図ろうとする日本企業に、現地におけるスタートアップやエコシステムの現状を示すとともに、協業するための手段として投資に取り組む上で直面しがちな課題や、それを克服するための提言を整理することで、協業を促進することを目的とし、本調査報告書をとりまとめました。

2.調査内容

調査対象国は、スタートアップ投資が一定程度活発に行われているという観点から、インド及びASEAN加盟国のうち、シンガポール、インドネシア、ベトナム、マレーシア、タイ、フィリピンの7カ国としました。

(1)定量調査
各国の資金調達動向(件数、金額等)の把握を目的に実施。民間データベースを活用し、実取引データから、各国動向を可視化・分析。
(2)文献調査
資金調達動向の背景となるスタートアップ・エコシステム(調達・Exit環境、政府・公的機関による支援)の特徴の把握を目的として実施。政府や公的機関、民間団体の公表情報や各種レポートを活用。
(3)ヒアリング調査
上記結果の検証、ならびに日本企業の課題把握を目的に、計44社におよぶ様々な立場のヒアリング先(国内外のVC・事業会社、スタートアップ、政府・公的機関等)から聞き取りを実施。
(4)意見交換会
調査結果を踏まえて、事業会社やVC等実務家及び有識者を集い、各国のスタートアップ動向及びスタートアップ投資を実行する上での日本企業の課題や将来に向けた提言について意見交換会を実施。

3.報告書概要

1.各国の動向

対象国のうち、インド・シンガポール・インドネシアの3カ国がスタートアップ投資を大きく牽引しており、国ごとにエコシステムの成熟度やスタートアップの動向は異なります。

 -インド
  エコシステムは東南アジア諸国に比べて一段成熟化が進行。スタートアップの事業領域・成長ステージの層の厚みで、群を抜いている。
 -シンガポール
  政府主導でスタートアップ促進策が効果的に展開され、東南アジア随一のエコシステムを形成。近年は、政府支援によりDeepTechの育成に注力。
 -インドネシア
  少数のユニコーンに牽引される形で調達金額は急成長しているが、エコシステムは発展途上の段階。B2C中心の市場であり、過熱感も懸念される。
 -ベトナム・マレーシア・タイ・フィリピン
  各国のエコシステムは形成途上にあり、政府支援策も打ち出す中、ベトナム・マレーシアが一歩先行。

2.日本企業の現状と将来に向けた提言

現地ヒアリングに基づく日本企業が直面しがちな課題に対して、7つの提言を3つに分類して整理しました。
 
(Ⅰ) 個別のスタートアップ投資案件に取り組む際の提言
   1.投資目的の明確化
   2.迅速に意思決定するための仕組みの構築
   3.投資先の発展段階に応じた適切な支援や関与

(Ⅱ) スタートアップ投資全般に取り組む際の提言
   4.インナーサークルにアクセスするための体制構築
   5.積極的にリスクテイクするための仕組みの構築
   6.スタートアップ投資に求められる能力の段階的獲得

(Ⅲ) 新興国投資に取り組む際の提言
   7.国ごとの情勢を見極めた投資の実行

4.参考

関連資料

お問合せ先

貿易経済協力局 投資促進課

電話:03-3501-1662(直通)

FAX:03-3501-2082

最終更新日:2020年5月25日