消費者の皆さまに
行なってほしい安全管理
LPガス容器からガスメーターの出口までは
「供給設備」と呼ばれ、
LPガス販売店が
責任を持って点検と維持管理を行います。
ガスメーターの出口からガス器具までは
「消費設備」と呼ばれ、
法律上の管理責任は
消費者の皆さまにあります。日常の点検・
維持管理は、
普段LPガスを使っている皆さまで行ってください。
また、室内に煙突(排気筒)が付いている湯沸器や風呂釜、
安全装置の付いていないガス器具をお使いの皆さまは、
安全装置の
ついていないガス器具をお使いの方向けの
「活用版LPガス保安ガイド」をご覧ください。
※LPガス保安業務(法律に基づく点検・調査)は、
「LPガス保安業務」のページを
ご覧ください。
こんなときはすぐに連絡を!
器具メーカーかLPガス販売店に、
すぐ点検を依頼してください。
点検・調査は無料で行いますが、修理や改善が
必要なときは有料となります。
※点検・修理の連絡先は、取扱説明書や器具メーカーの
ホームページ等で確認してください。
炎 |
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炎が安定しない |
炎が黄色い |
炎が赤い |
操 作 |
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器 具 |
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異常音をたてて 燃える |
ガスの臭いが する |
運転中に 排気ガスの 臭いがする |
CO中毒事故を防ぐために
CO中毒は大変危険です
燃焼器は空気(酸素)が不足したままで
使用していると不完全燃焼を起こし、
CO(一酸化炭素)が発生します。
COは毒性がとても強く、
少し吸い込んだだけでも、
頭痛・吐き気、
死にいたる危険性があります。
CO中毒事故防止に向けて「無くせ!3つの危険な落とし穴」
今日はパン屋の厨房で楽しいはずの「パン作り教室」
パン生地をオーブンに入れて、焼き上がるまで楽しい
談笑のはずだったんですが、・・・・・・・
単純な「不注意」や「思い込み」で大変なことに!
換気扇のスイッチの入れ忘れ、オーブン上部の排気扇も
止めたまま
「認識不足」が大きな要因になります。
事故が起こった後、「知らなかった」では済まされません。
正しい知識をもとに、「業務用換気警報器」の設置は
もちろんのこと安全に向けた正しい判断、
正しい行動ができれば
「CO中毒事故」は
未然に防ぐことができるのです。
COの人体に及ぼす影響
LPガス自体には毒性はありません。しかし、
不完全燃焼を起こすとCOが発生します。
COは、きわめて強い毒性をもっており、
その物性は空気とほぼ同じ比重で、
無色・無臭のため
ほとんど存在に気がつきません。
わずかでも吸い込むと中毒を起こし、死につながります。
空気中のCOと中毒症状
CO濃度 |
ppm |
呼吸時間および症状 |
0.02% |
200 ppm |
2〜3時間内に軽い頭痛 |
0.04% |
400 ppm |
1〜2時間で前頭痛 2.5〜3.5時間で後頭痛 |
0.08% |
800 ppm |
45分で頭痛、めまい、吐気 2時間で失神 |
0.16% |
1600 ppm |
20分で頭痛、めまい 2時間で致死 |
0.32% |
3200 ppm |
5〜10分で頭痛、めまい 30分で致死 |
0.64% |
6400 ppm |
1〜2分で頭痛、めまい 10〜15分で致死 |
1.28% |
12800 ppm |
1〜3分で死亡 |
※たとえ0.01%(100ppm)であっても幼児などの場合では、数時間でけいれんを起こすこともあります。
燃焼器を使用する際は、
日頃から
以下のようなことに注意してご利用ください。
換気をしない長時間の使用
ストーブ、ガスファンヒーターは
1時間に1〜2回、窓を開けて 換気してください。
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風呂がまと換気扇の同時使用
屋内に排気筒のある風呂がまは、
台所や脱衣場の換気扇を同時に 使用しないでください。
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小型湯沸器の危ない使い方
お風呂のお湯はりやシャワーといった
長時間の使用は、不完全燃焼の原因 となって大変危険!
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小型湯沸器の給排気は
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室内に排気筒のある 風呂がま の給排気は
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屋外から給排気する 燃焼器は
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CO警報器は/ガス警報器は
※警報器の交換期間は5年です。
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安全のために、古くなった燃焼器は交換を
ガスをご利用のご家庭で、古い湯沸器や風呂がまを
使っている方はいませんか。
不完全燃焼を起こすのは古くなった燃焼器を
お使いの場合が多く、
不完全燃焼防止装置が
付いていない燃焼器では、不完全燃焼を起こしても
燃え続けてしまいます。
不完全燃焼防止装置が付いていない古くなった機器を
使っている方は、機器の交換をお願いします!
こんなガス器具に、CO中毒事故が起きています!
不完全燃焼防止装置が 付いていない 瞬間湯沸器 |
不完全燃焼防止装置が 付いていない 排気筒のある湯沸器 |
不完全燃焼防止装置が 付いていない 煙突のある風呂がま |
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排気筒・煙突についてのご注意
排気筒・煙突のついたガス器具をご使用の場合、煙突の外れなどでCO中毒事故に至る可能性があります。
ムービーでわかるCO中毒事故
不完全燃焼防止装置のついていない、
古い燃焼器を使用していたために発生した
CO中毒事故を2例紹介しましょう。
事故は何故起きたのでしょうか。
事故を防ぐためにはどうしたら良いのでしょうか。
事例1:換気のつもりで換気扇をまわしCO中毒
〜二人死亡〜
このお宅では、不完全燃焼防止装置の付いていない
古い風呂がま
を使用していました。
事故の原因は、まず奥さんが入浴中に
お風呂場の給気口をふさい
でしまったこと。
そして、更にご主人が隣室の換気扇を
回してしまっ
たことです。
そのため密閉状態となったお風呂場から空気が
吸い出され、唯一外と
つながっている風呂がまの
煙突から、排気ガスと一緒に空気を吸い
込みます。
排気ガスの混じった空気で燃え続ける風呂がまは
不完全燃焼を起
こし、COを発生したのです。
この事故では夫婦2名が亡くなられてしまったが、
不完全燃焼防止装置が付いていれば防げた事故でした。
事例2:CO中毒で三人死亡
〜原因は湯沸器の不完全燃焼〜
このお宅では、不完全燃焼防止装置の付いていない
古い小型湯沸器
を使用していました。
奥さんは、換気扇を回さずに、台所で長時間に
わたって洗い物をして
してしまった。
ところが小型湯沸器の排気口にあるフィンが汚れで
目詰まりを起こしており、排気ガスがうまく
外に出なくなったために
不完全燃焼を起こしたのです。
湯沸器はCOを発生しましたが、ご家族は誰も
気がつかず、
CO中毒事故が発生してしまいました。
この事故では家族3名が亡くなられました。
この事故も不完全燃焼防止装置が付いた
湯沸器を使用していれば
防ぐことができたのです。