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第26回アジア輸出管理セミナーが開催されました

2019年3月4日

2月26日から3日間、アジア輸出管理セミナーが開催されました(主催:一般財団法人安全保障貿易情報センター(CISTEC)、共催:経済産業省及び外務省)。26回目の開催にあたる今回のセミナーには、32の国・地域と国際機関等から約200名が参加しました。

1.本セミナーの背景

アジア輸出管理セミナーは、アジア各国・地域の輸出管理担当者を対象に、安全保障貿易管理の重要性に対する共通認識を高め、輸出管理制度を構築・強化することにより、アジア地域及び国際的な不拡散のための取組を強化することを目的として、1993年から始まりました。今回のアジア輸出管理セミナーでは、近年巧妙な手口で大量破壊兵器や武器の開発・製造のための重要技術を獲得するなど調達活動の多様化が懸念される状況下で、いかに輸出管理の実効性を向上させていくかにつきベストプラクティスの共有を図り、各国が今後の輸出管理強化のための理解を深めました。

2.今回のセミナーについて

(1)参加者

ASEAN各国、インド、中国、米国や欧州など32の国・地域と国際機関や民間企業等から約200名が参加しました。

(2)今回のセミナーの主な内容

【開会挨拶】

関経済産業副大臣から開会の挨拶として、近年民生技術の発展とともに懸念組織による機微技術の調達活動の多様化・巧妙化が進んでおり、技術管理の実効性を高める必要があること、それについて我が国では法改正や大学・研究機関や企業に対して積極的に指導していること、各国がベストプラクティスを共有することで全体の輸出管理制度の強化につなげることが重要であるとのメッセージを述べました。

【パネルディスカッション:輸出管理の実効性向上】

一層高度化している民生用の技術を狙った調達手段が多様化かつ巧妙になっているという安全保障を巡る環境変化に対し、効果的な輸出管理を行っていくためにどのような対応が必要か議論を行いました。例えば、輸出管理のほかに投資規制や無形技術移転(ITT)管理などを含めた包括的なアプローチの重要性、機微な技術を持つ中小企業や大学等の特定とそれらへの政府のアウトリーチ活動の強化の必要性、大量破壊兵器の拡散活動への違法資金供給に対応するための金融機関との連携の重要性などの論点が出されました。また、これらへ対処するため、関係政府機関の国内連携の一層の緊密化、関係機関の国際連携の強化の必要性について活発な意見交換がありました。

【安全保障確保に向けた国際的な取組】

大量破壊兵器の拡散防止に向けた取組に関し、国連1540委員会、化学兵器禁止機関(OPCW) 及び日本国外務省から紹介がありました。これらの講演の中では各国における履行状況等について紹介があったほか、加盟国等が更に強化を行うにあたってのこれら機関からの支援策等が参加者に共有されました。また、国際輸出管理レジームから、技術の進展等を踏まえた最新の取組の紹介がありました。輸出管理レジームや国連はアウトリーチ活動に積極的に取り組んでいるところ、アジア諸国においてもレジームのガイドラインや国連安保理決議等を遵守して懸念国への拡散を防止することが重要である点について、再認識する好機となりました。

【アジアにおける輸出管理制度の進展】

タイ、中国、マレーシア、カザフスタン、ミャンマー、ベトナム、バングラデシュ、ラオス、モンゴル及びパキスタンから各国の輸出管理制度について報告がありました。これらの報告には、各国がおかれている輸出管理の状況や各国の輸出管理に対する進捗などが含まれており、アジアにおける制度の整備状況を知る好機となりました。また、各国による産業界へのアウトリーチなどの取組も紹介されるなど、アジアにおける輸出管理の進展について、参加者間で最新の情報を共有する機会となりました。

【参加国の制度動向及び執行実務】

欧州連合、オランダ、ドイツ、韓国、日本、イギリス、ロシア、米国、シンガポール及びフランスから近年の輸出管理制度の動向及び執行実務について紹介がありました。参加国の制度改正動向、クラウドコンピューティングを含む無形技術移転(ITT)管理の取組、技術の評価方法、キャッチオール規制及び運用、産業界・学術界との連携、国内執行機関間の連携、事後検査について紹介されるなど、参加者にとって有益な情報の共有が図られました。また、共通の課題に対する参加者の認識向上と課題解決に向けた方策を示す機会となりました。

【分科会】

分科会(参加者を複数のグループに分け、より双方向の討論を行う少人数のセッション)では、政策担当者及び審査官に分かれて活発な意見交換が行われました。政策分科会では、輸出管理における省庁間連携のあり方に関し参加者間で活発な議論が行われました。審査分科会では、輸出許可の審査について、具体的な事例に基づき議論が行われ、参加者間で経験やノウハウの共有が図られました。また、各分科会での議論を通じて、参加者間の人的ネットワークの強化につながりました。

【企業における輸出管理の取組】

グローバルに活動する民間企業(浜松ホトニクス(日本)、GE(米国)、エリクソン(スウェーデン)、インフィニオン(独)から、各企業における輸出管理遵守の取組について紹介がなされ、企業の輸出管理の取組について理解が深まりました。また、輸出規制の地域間での融合の推進、再輸出規制に関する業務負担など、企業が輸出管理を行う際の問題点や輸出管理当局に対する要望などについても議論を深めることができました。

【無形技術移転に係る実際の取組(国立大学法人筑波大学、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)筑波宇宙センターへの訪問)】

無形技術移転(ITT)の重要性が高まる中、約50名の参加を得て、筑波大学及びJAXAを訪問し、無形技術移転の管理の重要性や課題について認識を深めました。

(3)今回の成果

アジア各国・地域を中心に欧米各国など約32の国・地域と国際機関や民間企業等から、総勢約200名の参加者を得て、輸出管理に係る様々な課題や各国の取組、更には効果的な輸出管理の実施等について活発な意見交換を行うとともに、参加者間のネットワーク強化につながりました。今後とも本セミナーをはじめとするアウトリーチ活動を通じ、アジアに対する輸出管理の構築等に係る働きかけを継続してまいります。

3.参加国・地域・機関

(1)アジア(19ヶ国・地域)

バングラデシュ、カンボジア、中国、香港、インド、インドネシア、日本、韓国、ラオス、マレーシア、モンゴル、ミャンマー、パキスタン、フィリピン、シンガポール、スリランカ、台湾、タイ、ベトナム

(2)アジア以外(13ヶ国・地域)

豪州、米国、カナダ、フランス、ドイツ、英国、メキシコ、オランダ、ロシア、トルコ、UAE、欧州連合、カザフスタン

(3)国際機関

国連安保理1540委員会、化学兵器禁止機関(OPCW)等

(4)その他の組織

キングス・カレッジ、アジアに拠点を置くグローバル企業等

※我が国の安全保障貿易管理制度については、こちらで確認できます。

関連リンク

担当

貿易経済協力局 貿易管理部安全保障貿易国際室長 小池
担当者:荒木、渡邉
電話:03-3501-1511(内線 3271~4)
03-3501-2800(直通)