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世耕経済産業大臣が中華人民共和国に出張しました
2018年10月26日
世耕弘成経済産業大臣は、第1回日中第三国市場協力フォーラムに出席するため、平成30年10月25日(木曜日)から27日(土曜日)にかけて、中華人民共和国・北京を訪問しました。
日中首脳会談等に出席するとともに、3つの覚書の締結や、鍾山(しょう・ざん)商務部長と会談を行いました。
1.第1回日中第三国市場協力フォーラム結果概要
(1)第1回日中第三国市場協力フォーラムの概要
10月26日(金曜日)、北京にて、「第1回日中第三国市場協力フォーラム」を開催しました。日本政府からは、安倍晋三内閣総理大臣、世耕弘成経済産業大臣、河野太郎外務大臣が出席し、中国政府からは、李克強総理、鍾山商務部長、何立峰国家発展改革委員会主任が出席しました。日中の経営トップを含め、約1,500名の参加を得て、活発な議論が行われました。また、これにあわせ、日中の政府関係機関・企業・経済団体の間で52件の協力覚書が署名交換されました。
午前中に行われた全体会合では、安倍総理が挨拶を行い、世界の膨大な需要と多様な課題に応えるべく、日本政府として、開放性、透明性、経済性、財政健全性といった国際スタンダードに沿った、第三国の利益となるwin-win-winのプロジェクトが形成されていくよう、中国政府とともに後押ししていく旨の発言がありました。
また、世耕大臣も挨拶を行い、日中経済関係が、まさに競争から協調への転換期にあり、このフォーラムが日中経済協力の新たなスタートとなるものであること、国際スタンダードに則り「質の高い」プロジェクトを中国政府とともに後押ししていくこと、日中協力の有望な地域であるタイの東部経済回廊(EEC)について「地域開発分科会」で議論されること、について発言しました。
中国側からは李総理、鍾山商務部長、何立峰発改委主任から挨拶がありました。李総理からは、日中が第三国において相互補完的な強みを活かして緊密に協力し、三方にとって利益となるプロジェクトを進めていくことに対して高い期待を述べられ、併せて、自由貿易により両国が発展するよう、国内政策については、これから行政の手続き簡素化や税制の見直し、知的財産保護などを通じてビジネス環境を整備し、財政的にも持続可能な経済政策を進めていきたい旨発言がありました。
何立峰国家発展改革委員会主任からは、日中による協力が、第三国市場に貢献・発展を促し、世界経済の持続的な成長をもたらすこと、革新・協調・グリーン・開放を共通の理念とし、「商業原則及び国際慣例」を遵守することを重要視する旨に言及しました。また、企業が主体的に力を発揮することや第三国の考えを尊重することで、革新的な日中協力の新しい方式が見えてくると述べられました。
鍾山商務部長からは、日中関係は正常軌道に乗り、第三国協力は時宜を得たものであること、また、企業主体で市場を尊重し、政府はそれをサポートし、相互の信用と利益が大切である旨発言がありました。
午後には、「交通・物流」、「エネルギー・環境」、「産業高度化・金融支援(IoT、ニューエコノミー、ヘルスケア 等)」、「地域開発(EEC、工業団地、スマートシティ 等)」の4つの分科会を開催しました。それぞれの分科会において、日中企業による各社の取組についての紹介をもとに、第三国における日中企業の更なる協力に向け、意見交換が行われました。また、地域開発分科会では、タイのEECについて、EEC委員会事務局長やタイ企業から取組の紹介があり、日中タイ企業間の協力について活発な意見交換が行われました。
(2)フォーラムに合わせて締結された協力覚書
今回のフォーラムにあわせ、両国の政府関係機関・企業・経済団体等の間で52件の協力覚書が署名交換されました。これらの覚書はインフラ、物流、IT、ヘルスケア、金融など、幅広い分野に渡っています。
2.世耕大臣署名の覚書
10月26日(金曜日)に世耕大臣は、日中首脳会談に同席するとともに、安倍総理と李総理の立ち会いの下で、下記3つの覚書を締結しました。
- 署名者
日本側:河野太郎外務大臣、世耕弘成経済産業大臣
中国側:何立峰(か・りつほう)国家発展改革委員会主任、鐘山(しょう・ざん)商務部長 - 概要
両国が「日中イノベーション協力対話」を創設し、この対話の下でイノベーション及び知的財産分野に関する協力を進めること等を内容とした覚書。
日本国経済産業省と中華人民共和国国家発展改革委員会との間の包括協力を深化させるための覚書
- 署名者
日本側:世耕弘成経済産業大臣
中国側:何立峰(か・りつほう)国家発展改革委員会主任 - 概要
経済産業省と国家発展改革委員会との総合的な協力に関する覚書。省エネ、環境、第三国市場、サービス、物流、エネルギー等にかかる経済産業省と国家発展改革委員会との協力深化を内容とする覚書。
日本国経済産業省と中華人民共和国工業信息化部との間の「日中産業大臣対話」設立に関する覚書
- 署名者
日本側:世耕弘成経済産業大臣
中国側:苗圩(びょう・う)工業信息化部長 - 概要
経済産業省と工業信息化部との産業大臣対話設立に関する覚書。日中両国の製造業及び情報産業等に関する交流や協力等に関する「日中産業大臣対話」を定期的に開催する。
3.世耕大臣と鍾山商務部部長との会談
10月26日(金曜日)、鍾山商務部部長と会談を行いました。
- 第三国市場協力について、フォーラムが大きな成果を上げたことを相互に確認するとともに、今後、プロジェクトがさらに進展するよう、協力していくことで一致しました。
- イノベーション協力について、今回立ち上げた対話において、具体的な協力を進めるべく、両国の企業間交流等を推進していくとともに、知的財産の扱いなど環境整備を議論することを確認し、第一回の開催に向けて準備を進めていくことで一致しました。
- WTO改革について、ルールに基づく自由で公正な貿易体制を発展・進化させることの重要性について認識を共有するとともに、RCEP交渉について、日中がリーダーシップを発揮していくことの重要性について認識を共有し、早期の実質的な妥結に向けて協力していくことで一致しました。
関連リンク
担当
通商政策局 北東アジア課長 小林担当者:依田
電話:03-3501-1511(内線 3016~9)
03-3501-0531(直通)
貿易経済協力局 総務課長 藤本
担当者: 徳住
電話:03-3501-1511(内線 3151)
03-3501-1664(直通)
貿易経済協力局 貿易振興課長 福永
担当者:福岡
電話:03-3501-1511(内線 3155)
03-3501-6759(直通)