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大型オイルタンカーや電子機器等に利用される繊維ロープの性能評価に関する日本発の国際規格が発行されました

2018年12月20日

高木綱業株式会社及び三菱ケミカル株式会社からの提案を受け、経済産業省の委託事業である新市場創造型標準化制度を活用し日本が提案した「繊維ロープの静電気による表面電位の測定方法」が、国際標準化機構(ISO)(※)において承認され、ISO規格として発行されました。これは、繊維ロープ表面に持続的に摩擦を加えて静電気を発生させ、耐電圧とその変化を測定する方法です。これにより、帯電抑制性能を持った繊維ロープの性能を客観的に評価することが可能になり、国際的に更なる公正な取引が促進されることが期待されます。

(※)日本は本ISO規格が審議されたISOの技術委員会(Technical Committee38:Textiles)の幹事国です。

1.背景

軽量・超高強度など、様々な特性を持った高機能繊維の開発と普及により、金属素材の代替として、高機能繊維ロープの新たな用途・市場の開拓が国内外で進められています。

一方で、新たに開発された素材に対して、客観的な評価が求められる場面が増えてきました。今般発行された帯電性評価も、そのような客観的評価の一つです。大型オイルタンカーや電子機器等の、静電気が忌避される環境下で、金属素材の代替として繊維ロープが使用される場合、火花放電などによる事故を防ぐ観点から静電気の帯電性を評価する必要がありますが、帯電性についてこれまで客観的に評価する方法がありませんでした。

2.規格の概要

繊維ロープの原料となる各種繊維は、摩擦により帯電します。(図1)

この規格は、摩擦帯電により発生する静電気による表面電位を測定するものです。

  1. 繊維ロープの両端を撚りあわせ、ループ状に加工。

  2. ロープを駆動する装置に装着し、摩擦を与えて帯電させる。

  3. 非接触型静電電圧計で、繊維ロープの表面電位を測定。


(図1:繊維ロープの摩擦による帯電)

3.期待される効果

この測定方法により、あらゆる素材の繊維ロープの摩擦帯電傾向を測定して比較することが可能となり、製品の使用場面に応じた帯電性評価への応用が期待されます。

本ISO規格に基づく測定方法が海外において浸透すれば、ロープ等の帯電抑制性能に関する評価方法や性能表示が統一化され、公正な取引の促進や、使用者に対する信頼性が高まることが期待されます。

規格番号 規格名称 概要
ISO20615 Fibre ropes - Electrostatic surface potential measuring method 摩擦帯電により発生する表面電位を測定する方法を規定する。

担当

産業技術環境局 国際標準課長 藤代
担当者:永田、宗像、昇
電話:03-3501-1511(内線 3423~5)
03-3501-9277(直通)