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モロッコとの特許審査ハイウェイを開始します

2021年3月25日

日本国特許庁(JPO)とモロッコ工商業所有権庁(OMPIC)は、2021年4月1日から特許審査ハイウェイ(PPH)を開始します。日本で特許可能な場合に本PPHを利用することで、モロッコにおいて簡易な手続で早期審査を受けることができます。
モロッコとのPPH試行開始により、日本国特許庁がPPHを締結した国・地域は46で、引き続き世界最多のPPHパートナー国・地域を有することになります。

1.モロッコとのPPH試行プログラムについて

日本国特許庁は、モロッコ工商業所有権庁(OMPIC)と2021年4月1日に特許審査ハイウェイ(PPH)(※1)の試行を開始します。

これにより、日本で特許可能と判断された出願については、出願人の申請により、モロッコにおいて簡易な手続で早期審査を受けることができます。日本企業のモロッコ進出が近年増加する中で、日本企業のモロッコにおける事業拡大の円滑化が期待されます。
アフリカ地域とのPPHの実施は、エジプト特許庁(EGPO)に次いで2庁目となります。
なお、モロッコでは、出願人の申請により、欧州特許が得られると、その特許がモロッコの国内特許と同じ法的効果を与える制度を有していますが、本PPHの試行開始により、欧州特許の発行を待つことなく、日本の迅速な審査結果を利用したモロッコでの早期審査が可能となります。

(※1)第一庁(出願人が最先に特許出願をした庁)で特許可能と判断された出願について、出願人の申請により、当該庁とこの取組を実施している第二庁において簡易な手続で早期審査が受けられるようにする枠組み。

2.背景

経済のグローバル化に伴い、世界の特許出願件数は増加傾向にあり、日本企業等の海外への出願件数も増加しています。このため、日本国特許庁(JPO)は、「特許審査ハイウェイ(PPH)」を推進し、出願人の海外における特許権取得の迅速化や質の高い権利保護、審査負担の軽減に取り組んでいます。

今回のモロッコとのPPH試行開始により、日本国特許庁がPPHを締結した国・地域は46となります。日本国特許庁は、世界最多のPPHパートナー国・地域を有し、日本で権利を得ることができれば、他国・地域においても早期に権利を取得することができる、「PPHのハブ特許庁」として、引き続き機能していきます。今後もPPHを通じて出願人の海外における迅速で安定的な権利取得を支援し、各国特許庁の審査結果の活用による審査の質の向上や審査負担の軽減を図ってまいります。

PPHプログラムの詳細

担当