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ソーシャル・インパクト・ボンドを活用した八王子市における大腸がん検診・精密検査受診率向上事業の総括レポートを取りまとめました

2021年3月31日

経済産業省は、日本初のソーシャル・インパクト・ボンドについて、平成28年度に案件形成を支援し、その結果、平成29年度に八王子市にて「大腸がん検診・精密検査受診率向上事業」が開始されました。
このたび、令和元年8月に事業が終了したことを受けて、経済産業省は、ケイスリー株式会社(以下「ケイスリー」と表記)と総括レポートをまとめました。

※ソーシャル・インパクト・ボンド(SIB)とは

1.経済産業省による案件形成の概要

経済産業省は、「平成28年度健康寿命延伸産業創出推進事業」(受託事業者:株式会社日本総合研究所)の一環として、ケイスリーの協力を得て、八王子市における「大腸がん検診・精密検査受診率向上事業」(以下「本事業」という。)の案件形成を支援しました。

具体的には、本事業の中心となる八王子市や事業者、学識有識者等の検討の場に参加し、ケイスリーとともに、本事業の成果指標の考え方の整理やSIB事業としての設計の検討等を協働して行いました。

本支援の結果、八王子市は、日本初のSIB事業として平成29年度から本事業を開始しました。

2.八王子市「大腸がん検診・精密検査受診率向上事業」の概要

八王子市は株式会社キャンサースキャン(以下「キャンサースキャン」という。)に本事業の運営を委託しました。

具体的には、大腸がん検診については国民健康保険に加入している市内の住民のうち前年度大腸がん検診未受診者であり、かつ、大腸がん検診受診確率及び反応確率の和が高い者に対して、精密検査については2017年度要精密検査判定者全員に対して、オーダーメイド型を中心とする受診勧奨を実施しました。

本事業はSIBを活用した事業であり、八王子市は、大腸がん検診受診率、大腸がん精密検査受診率、追加早期がん発見者数の3つを成果指標として評価を行い、その評価に応じた委託料をキャンサースキャンに支払いました。

3.事業総括の概要

大腸がん検診受診率は設定した上限値を上回りました。大腸がん精密検査受診率は下限値を上回り、上限値を下回りました。追加早期がん発見者数は基準値を下回りました。

また、SIBの特徴である「成果発注」により、日本初の受診勧奨の方策が実施され、成果の創出や事業の質向上が確認されたとともに、民間資金の活用における留意点や考え方も示唆されました。

事業の詳細は、八王子市が公表する「八王子市大腸がん検診・精密検査受診率向上事業におけるソーシャル・インパクト・ボンド導入モデル 最終報告書」(下記)を御参照ください。

関連資料

関連リンク

担当

商務情報政策局 ヘルスケア産業課長 稲邑
担当者:木俣、渡辺

電話:03-3501-1511(内線 4041~3)
03-3501-1790(直通)
03-3501-0315(FAX)