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日本産業規格(JIS)を制定・改正しました(2020年11月分)

-加工穴内径面自動検査装置の性能試験方法、国際符号化文字集合(UCS)などのJISを制定・改正-

2020年11月20日

JISは、鉱工業品、データ、サービスの品質、性能や試験方法などを定めた国家規格であり、社会的環境の変化に対応して、制定・改正されています。また、社会的に関心の高い重要な制定や改正を月に1回紹介しています。

1.今回のJIS規格制定・改正内容

今回は、9件の制定及び15件の改正を行いました。なお、令和元年7月の法改正により、日本産業標準調査会の審議を経ずに制定等することができる認定産業標準作成機関である一般財団法人日本規格協会が作成した2件の案が改正されました(資料1)。中でも、以下のJISの制定は特に重要です。

①加工穴内径面の“きず”を非破壊で自動検査する装置の性能を評価するJISの制定

従来、自動車や産業機械などの精密部品を穴加工する際、内径面の“きず”の検査は、目視によって行われていました。近年、各種の自動検査装置(加工穴内径面自動検査装置)が開発され、普及しつつあるところです。しかしながら、その性能を客観的かつ統一的に評価する方法がありませんでした。

今般、レーザ式、カメラ式及び渦電流式注1)の3方式の“加工穴内径面自動検査装置”の性能を評価するJISを制定しました。これにより、客観的な性能の評価及び比較が可能となり、加工穴内径面自動検査装置の信頼性が向上し、その普及による新たな市場の創出及び“きず”検査の合理化、省力化が期待されます。

注1)電流を流したコイルを接近させ、電磁誘導現象によって発生した渦電流の変化により、非破壊で“きず”の検査を行う方法。
※新市場創造型標準化制度を活用してJIS制定に至った。

図1:加工穴内径面自動検査装置

②国際文字コード採用の約6万漢字文字及び新しい絵文字などを含むJISの改正

自治体行政サービスのデジタル化を更に進めるには、戸籍や住民票などに表記される膨大な漢字を端末や機種に関係なく正しく表示することが必要です。戸籍や住民票などで使われている全ての漢字(約6万文字)が採用された国際規格の2019年発行を受け、今般、同国際規格に対応するようにJISを改正しました。

これによって、これまで自治体毎に行われていた外字(文字コードに含まれない文字)作成の手間や、外字の情報共有の困難さが解消され、行政用オンラインシステムの構築、運用の利便性が向上し、戸籍や住民票を始めとする行政サービスのデジタル化の推進が期待されます。

図2 今回の改正により、JIS X0221が包含する文字コード

2.JIS(日本産業規格)とは

JIS(Japanese Industrial Standards)は、製品、データ、サービスなどの種類や品質、それらを確認する試験方法又は評価方法や、要求される規格値などを定めており、例えば、生産者、サービスの提供者、使用者・消費者などが安心して品質が良い製品を入手したり、サービスの提供を受けることができるために用いられています。
経済産業省では、技術の進歩や、社会的環境の変化等、必要に応じて、JISを制定・改正しています。

JISについて、詳しくは、下記のサイトを御覧ください。
日本産業標準調査会ホームページ外部リンク
経産省ホームページ(標準化・認証)

新市場創造型標準化制度について、詳しくは、下記のサイトを御覧ください。
経産省ホームページ(新市場創造型標準化制度について)

JISの閲覧は、下記のサイトより検索ください。
JIS検索外部リンク

3.過去のニュースリリース

日本産業規格(JIS)制定・改正関連のリリースはこちらを御覧ください。
主要なJISの制定・改正の紹介

4.各規格のお問い合わせ先について

公示された各規格の詳細について、お問い合わせになる場合は、資料1に記載された担当課(1.①は、国際標準課、②は国際電気標準課)に極力メールにてお問い合わせください。その際は、御氏名、所属(企業等からの問い合わせの場合)、連絡先を明記していただくようお願いします。

関連資料

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