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ASEAN+3及び東アジアサミットのエネルギー大臣会合が開催されました
2020年11月24日
11月20日、ASEAN+3及び東アジアサミット(EAS)のエネルギー大臣会合が開催されました。両会合とも初めてのオンライン開催となった本会合には、ASEAN10ヵ国に加え、関係国・国際機関が参加しました。両会合の成果は、「共同声明」として取りまとめられました。
本件概要
両会合は、エネルギー需要が増大するアジアにおいて、安定的なエネルギー供給及びエネルギーセキュリティ・気候変動対策を強化することを目的として、各国のエネルギー担当大臣が政策協調や国際協力に向けた議論を行う場です。
今年のASEAN+3エネルギー大臣会合には、ASEAN10ヶ国に加え、日本、中国、韓国の3ヶ国のエネルギー担当閣僚等が参加し、日本からは江島経済産業副大臣が共同議長として出席しました。
また、東アジアサミット(EAS)エネルギー大臣会合には、上記13ヵ国に加えて、オーストラリア、インド、ニュージーランド、ロシア、米国が加わり、日本からは 梶山経済産業大臣、及び 江島経済産業副大臣が出席しました。
会合毎のポイントは以下のとおりです。
1.ASEAN+3 エネルギー大臣会合
- コロナ禍からの経済回復と温室効果ガス排出削減の取組を両立させるためには、全てのエネルギー源、全ての技術を活用し、現実的かつ実効的なエネルギー政策をとることが重要との認識で一致しました。
- また、エネルギー転換と強靱なエネルギーシステムの構築が重要であり、イノベーションを加速させることが重要との認識を共有しました。
- そして、今年、日本、中国、韓国がそれぞれカーボンニュートラルの目標を掲げたことに対し、得られた経験や教訓、成功事例の共有等を通じて、ASEAN地域全体への低炭素化にもつながる取組として、各国から歓迎の意が示されました。
- 活動報告では、日本が主導して実施している、石油備蓄や原子力安全を含むエネルギー安全保障の強化に向けた取組や、石油・天然ガス分野でのLNGバリューチェーンに関する人材育成、低炭素社会にむけたクリーンコール技術の普及啓発活動、再生可能・省エネルギー分野の実証事業等への資金的・内容的な貢献について感謝の意が示されました。
- そのほか、昨年創設したCEFIAの第一回官民フォーラムの成功なども紹介されました。
- 日本からは、2050年カーボンニュートラルへの挑戦に触れるとともに、経済成長と環境の両立に向け、化石燃料のクリーン利用も含めた「トランジション」の重要性を強調しました。そして、各種取組を通じて得られた知見は、広くASEAN各国と共有し、地域全体の脱炭素化に向けて、協力しながら共に推進していきたいと意欲を示しました。
2.東アジアサミット(EAS)エネルギー大臣会合
- 低炭素化・脱炭素化をめざし、経済成長と環境の好循環を達成するグリーン成長に向けた取組を強化することが合意されました。
- また、分散型電源イニシアティブを通じた調査事業や、水素及び運輸部門の脱炭素化の実現に向けた取組など、日本の貢献が各大臣より歓迎されました。
- 日本からは、地域全域でのCCUS活用に向けた環境整備や知見を共有するプラットーフォームとして「アジアCCUSネットワーク」の構築を提案し、各国から歓迎の意が示されました。
- そのほか、今秋開催したエネルギー・環境分野の国際会議であるTokyo Beyond-Zero Weekに言及し、革新的技術の確立と社会実装を目指す「革新的環境イノベーション」を通じて、経済成長と環境の好循環を促すという、今後のエネルギー政策の方向性について説明し、各国から関心が示されました。
- さらに今回は、国際エネルギー機関(IEA)事務局長、国際再生可能エネルギー機関(IRENA)事務局長、東アジア・アセアン経済研究センター(ERIA)事務総長等を迎えて特別セッションが開催され、新型コロナウイルスによるエネルギーセクターへの影響等について報告がありました。
- 最後に、コロナ禍で困難な時期であっても、クリーンで強靱なエネルギーシステムの構築に向けた歩みを止めず、知見やノウハウの共有を進め、地域のエネルギー安全保障の強化に取り組むことを確認しました。
- 来年は、ASEAN議長国であるブルネイが議長となり、両会合を開催する予定です。
梶山大臣
江島副大臣
ASEAN+3エネルギー大臣会合の様子
参考
1.ASEAN+3 エネルギー大臣会合とは
- 2002年の第8回国際エネルギーフォーラム(IEF)会合(於、大阪)にて平沼経産大臣が提唱し、設立された。これまで計16回開催。その年のASEAN議長国が議長を務め、日本、中国、韓国の三ヵ国が共同議長として参加。
2.東アジアサミット(EAS)エネルギー大臣会合とは
- 2007年の第2回東アジアサミット(於フィリピン)にて安倍総理が提唱し、「エネルギー安全保障に関するセブ宣言」にて設置が決定。 これまで計13回開催。その年のASEAN議長国が議長。
- ASEAN10ヵ国に日本、中国、韓国、オーストラリア、インド、ニュージーランド、ロシア、米国の8ヵ国を加えた全18ヵ国がメンバー。
資料
- 第17回ASEAN+3エネルギー大臣会合 共同声明(原文)(PDF形式:106KB)
- 第17回ASEAN+3エネルギー大臣会合 共同声明(仮訳)(PDF形式:227KB)
- 第14回EASエネルギー大臣会合 共同声明(原文)(PDF形式:171KB)
- 第14回EASエネルギー大臣会合 共同声明(仮訳)(PDF形式:330KB)
担当
資源エネルギー庁長官官房国際課海外エネルギーインフラ室長 小山
担当:名倉、嘉喜
電話:03-3501-1511(内線 4491~4494)
03-3501-0598(直通)
03-3595-3056(FAX)