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マスクの日本産業規格(JIS)が制定されました

安心して選択、購入、使用できるマスクの普及を目指して

2021年6月16日

同時発表:厚生労働省

マスクは、新型コロナウィルス(COVID-19)感染が続く現在、すべての人々の必需品となっています。COVID-19の発生以来、需要の急増に伴う海外からの輸入の急増、マスクメーカ以外の事業者による布製マスクの製造・販売などマスク市場も拡大・多様化していますが、日本にはマスクに対する公的な規格・基準は整備されていませんでした。そこで、試験方法の標準化を図り、一定の性能要件以上のマスクを国内で流通させる観点から、JISを制定しました。
本JISの制定により、一定の性能基準を満たしたマスクが製造・販売され、消費者や医療従事者の安心・安全の確保につながることが期待されます。

1. JIS制定の背景と目的

現在、新型コロナウィルス(COVID-19)感染予防のため、マスクの着用が強く推奨されています。日本は、花粉症対策などによりCOVID-19発生以前からマスクが普及しており、消費者の認知度、識別力も高い市場でした。一方、これまで公的規格が整備されておらず、各メーカ独自の試験方法による品質表示情報を元に性能を判断せざるを得ない状態でした。

このため、マスクの性能及び試験方法について標準化を図り、使用者が安心して購入できるよう、医療用及び一般用のマスクを対象としたJIS T9001(医療用及び一般用マスクの性能要件及び試験方法)、コロナ感染対策に従事する医療従事者用のマスクを対象としたJIS T9002(感染対策医療用マスクの性能要件及び試験方法)を制定しました。

   

2.JIS制定の主なポイント

規定された試験方法により試験を行い、捕集機能、圧力損失、安全・衛生項目等の性能要件を満たしていれば、材質、形状は限定していません。

(1) JIS T9001(医療用及び一般用マスクの性能要件及び試験方法)

① 医療用マスクは、一般医療、介護などに従事する方々が使用するマスクについて規定しています。医療用マスクに必要な捕集機能、人工血液バリア性について、クラスⅠ、Ⅱ、Ⅲの3つにクラス分類し、また、共通の圧力損失(通気性)、安全・衛生項目を規定しています。

② 一般用マスクは、一般消費者が使用するマスクです。4つの捕集機能(微粒子状物質、バクテリアを含む飛まつ、ウイルスを含む飛まつ、花粉粒子)と圧力損失(通気性)、安全・衛生項目を規定しています。

(2) JIS T9002(感染対策医療用マスクの性能要件及び試験方法)

感染対策医療用マスクは、感染対策に従事する医療従事者の方々が使用するマスクについて規定しています。人工血液バリア性等の付加性能の有無でタイプⅠ、Ⅱに分類し、性能要件とその試験法に加えて、安全・衛生面も考慮して規定しています。(労働安全衛生法での防じんマスク用途ではありません。)

3.期待される効果

本JISの制定により、国内で流通し、広く利用されているマスクについて、その品質向上と使用者が安心して選択できるようになります。また、日本の高品質なマスクの国際的な競争力向上につながることが期待されます。

   

参考

厚生労働省プレスリリース外部リンク

担当