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日ASEANエネルギー大臣特別会合が開催されました
2021年6月21日
梶山大臣から、世界全体でのカーボンニュートラルの実現に向け、各国の事情に応じて幅広い選択肢を活用した現実的なトランジションを着実に推進していく重要性を強調するとともに、アジアのトランジションに向けた日本の包括的な支援策である「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」を提案し、ASEAN各国等から歓迎の意が示されました。
日ASEANエネルギー大臣特別会合は、日本の呼びかけにより、今回初めて開催されたものです。ベトナムのジエン大臣を議長、梶山経済産業大臣を共同議長として、リムASEAN事務総長及びASEAN各国のエネルギー担当閣僚等の参加の下、オンラインで開催され、カーボンニュートラル実現に向けたアジアのエネルギートランジションと、日本の支援について議論を行いました。
今回の会合では、梶山大臣から、途上国も含めた世界全体でのカーボンニュートラルを実現していくため、各国の事情に応じて幅広い選択肢を活用したトランジションを着実に推進していくことが重要であり、特に、今後のエネルギー需要が伸びていくアジアにおいて脱炭素化を進めていくためには、各国固有の地理的特性や発展段階といった違いを考慮しつつ、あらゆるエネルギー源・技術を活用した、多様かつ現実的なエネルギートランジションが不可欠である旨、強調しました。
その上で、梶山大臣から、各国のトランジションに向けた日本の包括的な支援策として「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」を提案しました。日本は、従来から、世界の脱炭素化の実現に向け、各国の固有の事情を踏まえた現実的なトランジションの重要性と、途上国におけるこうしたトランジションに向けた取り組みを包括的に支援していく方針を示してきていますが、今回の堤案はこれを具体化するものです。
「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」のポイント
・アジア版トランジションファイナンスの考え方の提示・普及
・再エネ・省エネ、LNG等のプロジェクトへの100億ドルファイナンス支援
・2兆円基金の成果を活用した技術開発・実証支援
・脱炭素技術に関する人材育成やアジアCCUSネットワークによる知見共有
会合では、梶山大臣の提案を含む日本のイニシアティブについて、各国から歓迎の意が表されるとともに、会合を受けてとりまとめられた共同声明「ASEANにおける現実的なエネルギートランジションのパートナーシップ強化」にも、こうした内容が盛り込まれました。
「ASEANにおける現実的なエネルギートランジションのパートナーシップ強化」骨子
2.エネルギートランジションにあたっては、経済発展段階・地理的条件等、ASEAN各国の異なる事情を考慮しなければならないことを認識。
3.各国毎の事情に基づき、エネルギー安全保障、競争力、持続可能性に関する、各国独自のエネルギー政策に留意。
4.多国間での電力流通、ASEAN共通のガス市場、クリーンコール技術、CCUS、エネルギー効率・省エネルギー、再生可能エネルギー、地域エネルギー政策、原子力を含むエネルギートランジション戦略を認識。
5.ASEAN地域におけるエネルギー需要の増大を満たすため、あらゆるエネルギー源、技術、情報、専門知識、及び関連する政策を活用する必要性に留意。
6.ASEAN地域のエネルギートランジションの実現に向けて、十分なファイナンス支援の必要性を確認。アジア版エネルギー・トランジション・ファイナンスのコンセプトの検討、アジアCCUSネットワーク等、日本による幅広い支援を含む「アジア・エネルギー・トランジション・イニシアティブ(AETI)」を歓迎。
7.10月にアジアグリーン成長パートナーシップ会合(閣僚級)を開催するとの日本のイニシアティブに留意。
今後とも、ASEAN各国との間でカーボンニュートラル実現に向けたトランジションの様々な取組やプロジェクトを着実に実施していくとともに、こうした国々とも連携しつつ、様々な機会を通じて、世界全体でのカーボンニュートラル実現に向けた着実なトランジションの重要性とこうしたトランジションを支援する取り組みを、世界に対して積極的に発信していきます。
関連資料
担当
資源エネルギー庁長官官房国際課長 小泉
担当:下京田、嘉喜
電話:03-3501-1511(内線 4491~4494)
03-3501-0598(直通)
03-3595-3056(FAX)